私が??ルフィに転生ですか??   作:カノン・リーア

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17.5話 前編

シャンクスside

 

 

最初は元気な坊主だなと思った

怖いもの知らずのただのガキ

だが、

 

「なんでだ?怖い海賊ならとっとと殺してるだろ?

村のみんなも俺も」

 

こいつは笑顔で

純粋な笑顔でそう言い切った

頭が切れるのかと思いきや

 

「俺は女だ!!」

 

ドンッと音が出そうなぐらいの勢いでそういう様は何も知らない子供にしか見えなかった

どこかちぐはぐな印象があった

それが初対面の感想だ

どうやら、そいつはルーフェというらしく

性格は男勝り、親はおらず一人暮らしをしているようだ

この村唯一の子供として村人全員から愛されていた

 

ある日、偶然にも早くに起きた俺は森の方へ走っていくルーフェを見た

何をしにいくのかと思い、ついていくと森の中の空き地には見事な訓練場が作られていた

おそらくほぼ毎日ここで特訓をしているのだろう

そんじゃそこらのガキとは一線も二線も違う動きをしていた

俺はそれを見て何も言わずにマキノの店へと戻って行った

それからは早く起きた日はそれを眺めることが日課になった

…そんな日はそうそうなかったが

 

それからしばらく経ったころのことだ

あいつが悪魔の実を食べた

完全に俺の不注意だ

酔っていたとはいえ、悪魔の実を食べていいなんて許可を出しちまった

正座で説教をくらった

完全に俺が悪いので素直に怒られていた

だが、ルーフェも一緒に怒られるべきだと俺は思う!!

すると…

 

「邪魔するぜぇ」

 

マキノの店へと山賊がやってきた

酒をぶっかけられたがそんなことはどうでもいい

くだらない喧嘩を買うよりも笑い話にしちまった方がいいに決まってる

昔はそれができず、ロジャー船長の悪口を聞くたびに喧嘩を売って怪我を作ってはレイリーさんに怒られてバギーに呆れられていた

そんなことをふと思い出していると

 

「ーーーー」

 

隣から声がした

小さすぎて聞き取ることはできなかったし、山賊に注意を払っていたため表情も見えなかった

山賊が帰って行き仲間たちとさっきのことを笑っていると

隣からガタンと音がした

 

「なんで、笑ってんだよ!!」

 

そう言って怒るルーフェの顔には『演技』が浮かんでいた

おそらく気づいたのは俺だけだろう

なぜ、そんなことをするのかは分からないが子どもらしさが目立つ演技だと思った

早熟してることを悟られたくないのか?

疑問を抱えたまま、航海へと繰り出した

 

 

航海から帰ってくると普段は必ず誰かが港で出迎えてくれる

だが、なぜかその時だけ誰もいなかった

不安に思い、見聞色で村を確認すると大通りで何か起きているのが分かった

 

「お頭、様子が変ですぜ」

「あぁ、大通りで何か起きてるみたいだ」

 

もしや、海軍がここを嗅ぎつけてきたのか?

そんな不安を胸に急ぎ足で騒ぎが起きているところへと向かう

 

「ーー、この山ザル!!」

 

いつかの山賊がルーフェを足蹴にしていた

だが、おかしい

あの程度ならあの日見た動きができるルーフェなら簡単に倒すことができるはずだ

不思議に思い少し煽った

 

「…その程度なら、自分でなんとかできるだろう?」

 

そういうと、これでもかというほど目を開き驚いた

どうやら、俺の他は誰も気づいていなかったみたいだ

 

「ガキ相手に遠慮がねぇ」

「海賊だからな。それで?いつまでその状態でいるつもりだ?」

「…はぁ、面倒」

 

口調も雰囲気も全く違う様子でそう呟くと一気に山賊の足から抜け出した

…んっ?

すぐに突撃してとっとと蹴散らすかと思っていたが…

あぁ、なるほど

 

「人質にはさせないさ」

「…分かった」

「だから、本気出してこい」

 

舌打ちをされた

おいおい、女の子なんだから舌打ちをするなよ

そう言うと、わずかに雰囲気が変わったのがわかる

…やべぇ、地雷踏んだか?

だけど、それも一瞬だった

すぐにそれは隠された

…この年齢でここまで感情をコントロールできるものなのか?

こいつはまだ7歳のはず…

本当にこいつは何者なんだ?

 

「なんだ?お前、女なのか?」

「…それがどうした」

「それなら、売った方が絶望するか?」

 

流石にこれには俺も反応した

こいつを売る?

売られた先でどんな扱いを受けるか…

暴力を振るわれるだけまだマシだ

もし、クズに買われてしまえば…

想像もしたくない

だが、そんな心配をよそに

 

「…できるもんならやってみろよ」

 

本心からの言葉だと分かった

どうでもいいとでも言いたげなその言葉を聞いて俺はすぐに構えを解いた

周りは未だに構えている奴がいるが俺を見て戸惑いながらも構えを解いた

マキノが心配そうに声をかける

 

「ごめん、マキノ…

 

 

シャンクス(憧れの海賊)に言われておれが引くと思う?」

 

その言葉と同時に駆け出したルーフェ

耳が真っ赤になっているのが後ろからでも分かる

 

「…嬉しい言葉だな」

「俺、生きてて良かった」

「まさにツンデレだな」

 

ルーフェに聞こえないようにボソボソと言葉を交わす仲間たちに内心激しく同意をしながら戦いを

いや、もう一方的にボコっているな

あいつの戦い方は体格を活かしているようだ

子どもらしい素早い動きや小刻みなステップで同士討ちを誘ったり攻撃をしづらい位置で戦っている

すぐに山賊のリーダー格以外は地に附した

さすがの俺もここまでとは思わなかった…

 

「すでにお前以外の山賊は片付けた」

 

やべぇ、ガチギレしてやがる

冷静さを失ってはいないから大丈夫だろうが…

 

「そんな、たった一人のガキ相手にそんな事が!!」

「今目の前で起きてるじゃん…それで?

 

 

シャンクスたちを馬鹿にしといて無事でいられると思う?」

 

後ろにいる仲間が嬉しそうに微笑んでいるのが分かる

そういう俺も口元に笑みが広がっている事だろう

だが、それもすぐに消えた

山賊がルーフェと一緒に消えたからだ

 

「し、しまった!!油断してた!!」

「うろたえんじゃねぇ!!お頭!!

みんなで探しゃあすぐ見つかる!!」

 

すぐに全員で探した

どうやらあいつは海に出たようだ

海賊相手に山賊が海で勝負とは聞いて呆れる

 

「お頭、忘れてるみたいだがルーフェのやつは能力者だぞ」

「…そうだった!!」

 

完全に頭から抜け落ちていた!!

急いで泳いで二人が乗っている小舟へと向かう

 

「間に合え!!」

 

だが、時すでに遅し

ルーフェは海に放り出されていた

 

「おいおい、あれは近海の主じゃねぇか!!

ヤバイ!!ルーフェが食われる!!」

 

流石にこの状態で覇王色を使えばルーフェも巻き込みかねない

そうすれば気絶して海の底まっしぐらだ

剣も陸に置いてきた

 

「くそっ!!」

 

いざとなれば自分を犠牲にする覚悟でルーフェの元へと泳いでいく

 

「あ…い…」

 

なんだ?

 

「嫌だぁぁぁぁ!!!」

 

ドクンッッッッ!!

 

覇王色だと!!

おそらく無意識だろう

近海の主は恐れをなして去っていく

ルーフェは気絶をしたのかぐったりとしている

 

「まさかここで開花するとは…」

 

 

それから俺はルーフェに訓練をつける様になった

覇王色が暴走するかもしれないからなんて理由をつけているが実際は違う

こいつは台風の目だ

嫌がろうが何をしようが面倒ごとに巻き込まれる星の下に生まれている

それなら自分で自分の身を守るぐらいの力を身につけさせてやろうと思った

 

だが、村の人たちは違う考えの様だ

 

「船長さんや、少しばかしきつすぎやしないかい?」

「あの子はただの子供なんだから」

 

そんな風に言われるたびにおれは

 

「これからの時代に必要な護身術ですよ」

「もし、この村に海賊がやってきてもこれで大丈夫ですね」

 

そんな風にのらりくらりと躱していた

本人はやる気になっている様だ

熱心に能力の特訓をしている

 

そんなある日のことだ

 

「女の子なんだから!!」

 

マキノさんが地雷を踏んだ

おれが止める間もなかった

 

「どうだっていいだろ」

 

まるで喧嘩別れの様にあいつは山の中へ入っていった

 

「…とりあえず、戻るか」

「なんで、あんなに頑ななんだか」

「さぁな、それはおれたちが首を突っ込んでいい問題じゃねぇだろ」

「人の価値観は人それぞれだろ」

 

とりあえず帰ってきたら頭を撫でてやろうと思う

あいつはなぜかは知らないが大人に触れられることを無意識化で拒んでいる

だが、なぜか触れられると安心したかの様に力が抜けるのだ

…まぁ、山賊の件のせいだとは思うが…

売られるというのはやっぱ恐怖になるのだろう

あいつはあんなでも7歳のガキなんだから

…本当にガキらしくないが…

 

ある日、あいつが友達を連れてきた

黒髪と金髪

あいつが男を引っ掛けてきただと…!!

どっちが本命なんだ?

そんなことを仲間たちと話していた

けれど、次の言葉でそれらが全て吹き飛んだ

 

「オレ、ポートガス・D・エースって言うんだけど…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






…番外編の方が文字数が多い??
なんで??


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