原作だと大体まだ半分いってないくらいですね。頑張らなければ!
前回、狩馬と一悶着ありましたが、その後トリガーとまた戦いました。ですが何か様子がおかしい。ウォンテッドの指揮をするトリガー。その変身者も兆本人!? これはいったい……。
それではどうぞご覧ください
「一体どういうことだっ!!なんでお前が…… っ!!」
「………」
ハントの目の前に兆が立っている。それだけなら別に驚く事もない。ただ周りにウォンテッドが並び、兆がそれらを操り、その中心に佇む光景を見ればそうは言えなくなるだろう。
「なぜ答えない? 俺とは話したかねーってか?」
「………」
「お前は本当に兆か? 顔変えてるだけとかじゃねーよな? お前もウォンテッドの仲間なのか? それとも元々ウォンテッドって事か?… あーくそっ! 訳がわからない!」
頭を抱えるハントを黙って見ていた兆?は、表情を変えず、その口をゆっくり開く。それに気づいたハントは急なアクションだった為、身構える。
「── そうだ。俺は兆だ。それ以上でもそれ以下でもない」
「… 他の質問にも答えろ。お前は何者だ?」
「何者? お前が今言った通りの者だが?」
「そういう事じゃねぇ!! ふざけんなッ!!」
「……… そうかもな。ウォンテッドの仲間かもしれない」
「は?」
「だけど違う。俺はウォンテッドとは関わりはあるが、ウォンテッドではないという事だ」
「いや… 意味がわからない。俺にとってお前の事情はどーでもいい事だが、最後に1つ答えてもらおうか?」
「………」
「RIVERSをどうするつもりだ?」
ハントにとって、狩馬にとってRIVERSには思い入れはない。永理がいるということだけが彼の心配する理由だ。と、本人は思いたかったのか。しかし無意識に彼らを心配している彼がいた。永理を守りたいという気持ちもそうだが、それをRIVERSのメンバーに事実を伝えようと思っての行動だった。狩馬は誰かを犠牲にしてまで下衆には成り下がりたくないのだ。
「もちろん潰すつもりだ。1人残らずな」
「… そうかよ」
「これ以上の質問はやめた方がいい。きっと後悔することになるぞ」
「後悔ねー… 後悔かー… それならもう何年も味わってきた。だから、俺は後悔しないように目の前の事に当たってみることにするか」
そういうハントは銃口を兆に向ける。向けた理由は決まっている。この男からは底知れぬ闇が感じ取れた。このまま野放しにしておけば、被害は市民にまで広がる恐れがある。
兆はセイブドライバー?にフィガンナイフを差し込んで引き金を引いて変身する。向き合う2人。互いの間に異様な空気が立ち込める。
「それはセイブドライバーか? それともまた別物か?」
「セイブドライバー、フィガンナイフはどちらもプロトタイプ。最初のドライバーであり…… 失敗作だ」
「プロトタイプだと…!!?」
「性能はセイブドライバーよりも低い…… が、お前にはちょうどいい」
「何故プロトタイプを使用しているんだ? いつものセイブドライバーはどうした?」
「答える必要はない。何故なら…… 今日はお前の命日だからだ」
「言いやがったな!!」
トリガーに向かって駆け出すハントだが、急にその脚を止める。今までいたはずのトリガーが自分の目の前から消えている。瞬間移動と思われたが違う。ウォンテッドを使って、見事なまでに自分の姿を隠している。
「隠れても無駄だ!!」
ギアハンターに参水チケットを差し込むと、先端に水のエネルギーが集中する。最大まで溜めて引き金を引くと、レーザーのように凄まじい勢いでウォンテッドを突き抜けていく。
《スイヨウ!!ハンターバレット!!》
「くらえぇぇぇぇ!!!!」
一直線に放たれた水のレーザーは勢いを徐々に弱める。撃ち終わったが、そこにトリガーの姿はない。流石に避けたな、と思ったその時、首に重い衝撃がやってきた。建物に激突し、何が起こったのかわからないまま蹴られた方向を見るとトリガーがいた。
「あの一瞬でどうやって…!!?」
「隠れただけと思ったのならお前もそれまでだな…… お前がそれを使う前から後ろにいたが?」
「なっ…!!」
「確かに力の差はあるが、ここを使えばその差は埋まる」
トリガーは自分の頭を指先でコンコンと叩く。馬鹿にされているのはわかったが、ハントは深呼吸をし冷静さを保つ。兆は何を考えているかわからない。今ここで怒れば奴の思う壺である。
そしてプロトセイブドライバーの引き金を引いてトリガーは高く飛び上がる。ハントもそれに合わせてギアナイフを押し込んで飛び上がる。
「ハァッ!!!!」
互いの蹴りがぶつかり合い火花を散らす。明らかにハントの方が優っており、現に押し返している。勝ったと確信していた。そのまま押し切ろうと更に力を込めると、トリガーが急に力を抜き、流れに身を任せてハントの頭上へと移動する。
「そんな馬鹿なッ!!?」
「頭を使え…… 終わりだ」
ぐるりと一回転をし、その勢いでかかと落としをハントの脳天に決める。不意の一撃をくらい、そこで糸が切れたように目の前が真っ暗になった。空中から地面に叩きつけられ、それから変身が解除されてしまう。その後からトリガーも着地し、変身を解く。
「── 今日の俺も勝利の日」
それからウォンテッドを引き連れて、兆は何処かへと歩んで行く。その背中を見る事もなく、それから狩馬はしばらくの間、気を失っていた。
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永理は兆の担当から外れ、資料室で調べ物をしていた。調べるというのはもちろん狩馬の事。そろそろ信じてもいいんじゃないかと本人も思っている。ただ例え兄だったとしても、永理自身の過去がわからないままだ。
「…(佳苗さんがあんなに探してもないというのなら無駄なのかな…)」
以前から彼女のことを調べようと、あれこれ佳苗が手を回してくれたが、まるで見つからない。永理自身の出生は載っているのだが、狩馬が兄だったという理由になるものは何処にもない。ここにいても仕方ないのではないかと思った。
それからかなり長い間探していたので、体も頭も痛くなってきた所、資料室のドアが開かれる。
「あ、兆さん」
「よう永理。久しぶりだな」
「RIVERSに出勤した時に何度もあってるじゃないですか」
「あー… まぁそうだな」
「それでなんですか? 差し入れならありがたく頂きます!」
「差し入れなんてねーよ。それと…… 無理に笑わなくてもいいんだぜ?」
無理に笑う永理に兆は気づいていた。彼女の気持ちはもちろん分かる。記憶もないのに横からあーだこーだと言われても困るだけ。本当はとても苦しいし、悲しいはず。
「今から飯行こうぜ。いつものところ」
「いいですよ。もちろん…」
「… よし! 今日は俺が奢ってやる!」
「はいっ!!!!!」
「元気だね!!」
─── それから兆たちはいつものバーに来て食事をする。いつものミルクを注文し、後は永理が大量の食べ物を頼む。いつも通りだ。食べてる時の彼女の顔から少しばかりか本当の笑顔が見えてきた。
「マスター悪いね」
「なんだ急に?」
「いやぁ急に来たもんだからーと……」
「おかしな奴だな。 RIVERSで世話になって性格が変わったのか?」
「いやぁーー……」
そんな兆の後ろから、ニヤニヤとしながらガンホーレが近づいてきた。肩を掴んで軽く揉む。とても気持ちが悪い気がする。
「な、なんだよ」
「これはあれだな。俺は分かるぞ?」
「何がわかるってんだよおっちゃん」
「くくくっ…… まだまだミルクから抜け出せない赤ちゃんにはわからないか?」
「え、でもこれうまいよ?」
「そういうことじゃねーよ!!…… お前は今、恋をしているんだよ」
「は……?」
兆を担いでバーの隅の方へと運ぶ。イッシュウに逃げないように囲ませ、またニヤニヤしながら耳元で話す。とても耳が気持ち悪い。
それを気にせず永理は目の前のものを食べ進める。
「いいか? 俺にもそういう青春があった。しかしそんな日々はすぐに去っていくものよ…… 後悔しない為に、今すぐ告白してこい!!」
「勝手に話が進んでるけどー……」
「お前は若い!! やるなら今しかない!! 最低なお前が変われるチャンスだ!!」
「それを犯罪者のガンホーレ団の… それも団長さんがいう事なんですかね?」
それからキレたガンホーレがガブ飲み対決と評したただの飲み食いに付き合わされた。腹がタプタプになり、気分が悪くなってきた。主にミルクで。
ちょうど永理も食べ終わり、RIVERSへと帰る事になった。帰り際、永理は兆に頭を下げる。
「急になんだ?」
「ありがとうございました。兆さんには何度もお世話になってますね」
「お前は俺がいないとダメだなぁ〜」
「どの口が言うんですか」
「ちょっと傷付いたな!!」
「ふふふっ、お陰でリフレッシュできました。さて、また手掛かりでも探しますか!!」
「でもあんだけ探してもないなら、違う方法探さないとな」
「そうですね…」
2人が悩んでいるとマスターが急に永理を呼ぶ。それからマスターに地図が描かれた紙をもらい、兆を見て頷く。それが何かを察することができない兆は聞いた。
「マスター? どう言うこと?」
「…… かっこがつかないな。ここに行けばきっと彼女の役に立つだろう」
「あぁ… だけどなんで?」
「ただのマスターの気まぐれだ」
「わかったよ…? じゃあ早速行ってみるか。じゃあねマスター!」
兆は訳の分からないまま、マスターから渡された紙を頼りに目的の場所へと向かう。
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「ここが紙に書かれていた場所か?」
「そうみたいですね…」
そこはなんの変哲もない廃工場である。マスターから貰った地図であったから特に怪しいという風には思わず、中へと入って探索を始める。
「マスターもなんでまたこんなところを…」
しばらく歩いて広い場所に出てきた。ここは昔使われていたであろう倉庫。今は隅にドラム缶やら置いてあるだけで、他の場所を見ても変わったところはない。
それからまた地図の確認をしようと、永理の持つ紙を覗こうとする。その時、両側の出入り口から2つの人影が現れた。だが、ただの一般人ではない。人ですらない。
「ウォンテッド!!?」
「な、なんでこんなところに!!?」
「永理、下がってろ!!」
《NEXT》《SET》
兆はセイブドライバーを装着して、ネクストガンナイフを差し込んでからから引き金を引く。トリガーネクストイレブンへと変身すると共に、ウォンテッドが2体こちらに向かってくる。
《ネクストガンアクション!! フォローイング!! トリガー!! イーハーイレブン!!》
「1対2なら余裕だ!!…… ハッ!!」
ネクストの力を解放し、自身を加速させて一瞬のうちに2体のウォンテッドを蹴り飛ばす。それから1体を掴み、上空は放り投げる。
「ネクストの力に勝てると思うなよ!!」
それからもう1体のウォンテッドが走ってくるが、それに合わせて上空に投げたウォンテッドをオーバーヘッドキックで蹴り飛ばしてぶつける。それぞれが重なるように地面に叩きつけられた。
「どーよ!」
「さすがです! 兆さん!」
「まぁ天才ですから! あははっ!!」
「あ、来ますよ!!」
高笑いしていたトリガーに立ち上がった2体が向かってくる。ガーツウエスタンを取り出して、瞬時に両方とも撃ち抜く。見事な彼自身の銃捌きを行なってから、ネクストガンナイフを抜いて、ガーツウエスタンに差し込む。
《イレブンガーツ!! ノーベンバーシューティング!!》
「勿論の事! 今日の俺も勝利の日ッ!!」
ガーツウエスタンから放たれた弾丸は2つに分かれ、それぞれの胸を一直線に貫く。貫かれたウォンテッドたちは爆散し、跡形もなく消えてしまう。どうやら人間自体を使わない人形タイプのものらしい。
「…… さて、なんでここにウォンテッドがいたのかは知らないけど」
「マスターが少々怪しく感じますね」
「あぁ、俺も今言おうとした…… 疑いたくはないが、いや疑った事はないけど… これに関してはどうしようもない。不自然過ぎるぜ」
「そうですね…… っ! だ、誰ですか!!」
永理がトリガーの後ろへと隠れると、目の前には誰もいなかったはずだが、いつの間にか何者が2人の前にいた。この工場の関係者という見た目はしてないし、そもそもここは廃工場。誰かいるとするなら幽霊やそこらだろう。
「あんたは?」
「ウォンテッドをよく倒した。さすがと言っておこう」
「あんたは?」
「2体だけじゃお前の手には余ったか? それもそのはずか…」
「あんたは?」
「あのウォンテッドは俺が連れてきた。テストがしたくてな。まぁ見ていたら間違いなく合格のそれだとわかった」
「ちょい! さっきからあんたは? って聞いてるんだから答えてよ!! つーか連れてきただってぇ〜?」
「あぁ、悪い。俺は見ての通りウォンテッドだがー…… 幹部の人間だ」
「幹部? 幹部ねー…… はぁ!!?」
「一応ここのエリアの担当をしている。幹部のムツキだ。マスターとは知り合いで話は聞いている」
「ムツキ… マスターと知り合いってのはどういう事だ?」
「昔からの馴染みだ。俺も理由があって…… ここはまだ話す時じゃないか」
「…… まぁ信じるよ。ここまでの経緯があるからね。じゃあ早速だけど、質問に答えてもらってもいい?」
「あぁ… 時間に限りはあるがな」
「… 永理の過去を教えてくれ。知っているなら俺の記憶もだ」
「わかった。話してやる。よく聞いておけよ──」
こうしてムツキの口から彼女の過去が明かされる。それは嘘か真実か。2人はそれを固唾を呑んで聞き始めた──。
終わり!!閉廷!!以上!!
色々あったけど物語も中盤くらいです。
次回、第21劇「上に立つ者」
次回もよろしくお願いします!