蒼髪少女(中身青年)のプレイ記録(旧題:ワタシはワタシたりえるか?)   作:鋼色の銅鐘

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十三話目です。

日記形式だから普通の視点書いてる人よりは簡単だろ、って感じですが個人基準で難産でした。

……アイドルパートに突入するにあたって参考にならないものか、とか個人的な理由含めてシンデレラガールズとミリオンライブをインストールしましたが、ミリオンはなぜかライブができなかったりしてるのでシンデレラの方を特に参考にすると思います。
あとニコニコとかwikiとか。

参考にできるかはともかく、という但し書きも同時についてしまいますが精一杯頑張らせて頂きますね!

蛇足ですが今回出てくるアイドルな<マスター>の中にひとり【シンデレラ】のエンブリオ持ってる子がいたり……。

と、前置きが長くなりすぎました。
それではどうぞ!


四月一日〜四月三十日

 

四月一日

 

今日から獣人たちの住居探しが始まった。

 

彼らも「自分たちでも探してみます」と張り切っていた為、<編纂部>所属で手が空いているメンバーに街の案内を頼んだ。

もちろん時給報酬アリ、ワタシの自腹で。

 

そして今日はワタシとシルバで組んで行動していた訳だが、コネクションが一応あるとはいえ最初からトップに話を聞く訳にもいかない……ということでまず役所に話を聞きに行った。

 

快く対応してくれた職員さんに説明してもらったところ、空き物件こそいくつかあるがやはり金やそれなりの処置が必要らしい。

 

……予算についてはワタシの側からある程度までなら出せるし、ローンも組めるとのことだからワタシがいくらか出して残った金額の返済は彼らが働いて返すという話で纏まっている。

 

集落の面々は「ここまで良くしてもらっているのだから自分たちで全額払いたい」と言っていたがそれでも無理矢理押し通して多少支払わせてもらうことになった。

 

そして処置についてだが、空き物件全てに新しく呪い対策だとかが別に必要だとのこと。

曰くつき物件でもあるから、改めて除霊なども必要らしい。

……何もない、というのは無いんだな。

 

そんな曰くつき空き物件が以下の四つだ。

・前の住人が自殺した煉瓦造の家

・錬金術師(故人)が錬金したアイテムが大量に貯蔵された実験施設

・貴族(故人)が呪殺された豪奢な屋敷

・一家全員がある日突然死した木造の家屋

 

正直この四つの物件を購入出来たとして受け入れられる人数が足りるかはわからないのだが、そのあたりはシルバ達に任せよう。

 

そしてそこまで話を聞いて、では金額はどうなんですかと聞いてみた。

 

テキパキと資料を整えてくれた職員さんからは、「全ての物件を購入なされるなら、曰くつきということを含めましても総額で25億リルは必要かと」……と、なんとも無慈悲な答えが返ってきた。

 

25億。

もちろん一般人が真っ当な方法で一生掛けても稼げる金額ではない。

数世代、かつ数世帯ぐるみならギリギリ稼げるだろうが。

 

広域殲滅型に分類されるようになってきたワタシでも、全財産引っ括めて8億リルほどである。

 

賃貸の場合は一年で1億にも満たないとのことなのでまずはそちらを選んでもよかったのだけれど、出来るなら金関連のしがらみはすぐに解いておきたいということであえて無視した。

 

……金を稼げる手段も勿論あるのだが、昨日の日記の通り何度もステージに立つ(アイドルデビューする)必要がある。

 

それは回避出来ないだろうなと考えていたら、「変なことして稼がなくてもいいしそもそも全額集落が持つから」とシルバに再度全力で止められていた気もするが、もう話し合って決まっていることだし。

 

……そんなことを話していたら【妖精女王】様からカップルに勘違いされたりしたのですぐに否定。

 

した直後に声の主が誰かと気付いた(日記は後から書いているのだ)ので、なんでここにいるんですかとか軽く騒動が起きてしまった。

大事にならなかったのが幸いだろうか。

 

それで、職員さんが慌しく茶請けの準備などをしている最中に女王様から「さっき、家とかを買う資金の話してたよねー?」と聞かれた。

 

こちらとしても好都合だった為、話が早くて助かりますと答えながら「経緯は色々省きますがお金が要るのでアイドルなります」と言って素早く本題へ。

 

彼女の方は「いきなり方針変わって私びっくりしちゃうなぁ」と笑っていたものの、すぐに通信魔法装置を宰相殿に繋ぐよう手配させるあたりが彼女の女王たる所以だろうか。

 

そして宰相殿を呼び出しての契約の話……となった訳だが、初手から【契約書】を取り出してくるあたりがお国事情を伺わせる。

 

それからおおよそ一時間ほど掛けて話を詰めて、契約書にサインをした。

 

内容は以下の三つ。

・アイドル養成クラン<iDOL>からのバックアップを受けてアイドルデビューし、そのライブで得た資金は経費などを差し引いた分が全てワタシの手持ちとなる

 

・アイドルとなるかわりに契約期間中はレジェンダリア所属の<マスター>として定期的に戦闘系クエストを受領して働いて貰う

 

・この契約は現宰相か【妖精女王】が死亡、またはライブでワタシ関連のグッズを売り合計3億リルの資金を得た時点で完了となる

 

とまあ、双方にとって得となる条件にしてもらえた訳だ。

寛大な処置が有り難い限りである。

 

ちなみに3億リルなのは、ワタシが合わせて10億リル払うつもりだからだ。

ポケットマネーとこれから稼ぐ分と合わせて10億を。

 

大量に金を払いすぎだ、と修行場に戻ってからシルバ含めた集落の面々に怒りながら言われたが、こういうのは“ワタシ”ではなく“自分”の性分で、昔からずっとこうだ。

 

気にしないでいいと言ったものの、責任感のある彼らのことだしいたちごっこにしかならないだろうな……。

 

……今日は書くことが多すぎた。

この辺にして、もう寝よう。

 

 

四月十七日

 

色々と話も纏まったし、区画が離れてしまっている各住居の整理や荷物の運び入れも終了したので<iDOL>の拠点へ挨拶をしに行った。

 

従業員の方々も一般のティアンやマスターから募ったらしく、数名はバリバリ働きまくっていた。

……ちなみに複数人いるマスター事務員のうちひとりはリアルでもアイドル関連の仕事が本業らしい。マジか。

 

そして同期のアイドル候補であるマスターも既に四人はいたから自己紹介をお互いにしたが、なんというか個性的な面々ばかりで。

 

例えば「昔あったアーケードゲームに影響された、こちらでアイドルになりたいオタク少女(十五歳)」だとか。

 

例えば「リアルでアイドルになる夢が叶えられなかったから、こちらで叶えようとする外面クールな推定高校生程の少女」だとか。

 

例えば「こっちで見た妖精さんがキラキラしていたから、アイドルになろうと思った可愛いもの好きな小学生くらいの少女」だとか。

 

例えば「アイドルのスカウトを受けて、興味本位でやってきた酒好きな女性(自己申告二十七歳)」だとか。

 

……まあ、この評価自体はあくまで自己紹介の時に感じた偏見だからどういうものを秘めているかはわからないのだけれど。

 

ワタシも「お金が欲しくてアイドルになりました」とか言うべきじゃなかったんだろうな本当は。

悲しいかな、人生キレイゴトだけでは生きていけんのだよ……うふふ……

 

同時に事情もある程度は話したので、クエストでレッスンに来られない日もあるということは了承してもらった。

 

そして自己紹介や身の上話をある程度終えたところで、今日から定期的にボイトレやダンスレッスン、歌の練習などをしていくことになった。

 

とはいえ、ダンスに限らずアイドル関連の文化は一部を除いてリアルの方が優れていると思われる。

こちらの文化も積極的に取り入れていく方向なのは全員了承済みだが、ある程度はリアルに寄せたスタイルにしていくことに決まったのだ。

 

服も、ファンタジー的な代物では動き辛いということでオーダーメイド専門の【裁縫職人】をしている<マスター>をクランのほうで雇ったらしい。金掛けてるな。

 

レッスン用に現代風の服とかが支給されたのはそのおかげだそうだ。

さすがにライブ本番はドレス風衣装だとのことだけれども。

 

そんなこんなで今日はダンスだの声出しだのをがっつりと頑張った。

……しばらくの間、受領したクエストがない限りは戦闘よりもアイドル業に専念することになるんだろうか。

 

今度リビルドして【踊子】とか取るか……?

 

ともかく今日はここまで。

明日以降も頑張ろう……。

 

 

四月二十九日

 

緊急の案件(クエスト)()から投げられたので、クランの皆に謝り倒しつつ二日掛けて完了させて来た。

 

……それにしても、なんだか奇妙な敵だったな。

目が血走っていたし、皮膚や外皮が硬くて分厚い種類のモンスターでも分かる程に血管が浮き出ていた。

あとは凶暴性が普通のものよりも数段向上しているように感じたし。

 

ここまで来ると<UBM>を原因として疑わざるを得ないが……まあワタシ個人としては目立った被害がないなら今のところは放置かなと思う。

それらしいモンスターもいなかったし。

 

報告はしておいたが、果たして上層部がどう動くやら。

 

あと、ダンスはともかく歌はそこそこ上手くなった。

他のメンバーに聴いてもらったところ、「クール系Voで起用してもいい、というか多分そういう曲ならVoいけるよ」とのこと。

 

なんだかんだで騙してしまっているのだけれど、努力を褒められて悪い気はしないな……

 

とりあえず今日はここまで。

明日はなんとミニライブだ……。

 

 

四月三十日

 

ミニライブ本番。

 

センターはクール少女……ミオに任せて、ワタシたちも各々が懸命に踊ったりしていたのだけれど、なんというかもう集中しすぎていてよく覚えていない。

 

他のメンバーも大体そんな感じだったらしく、サインだなんだを終えて楽屋に引っ込んだ途端にワタシ含めて全員ぶっ倒れていたらしい。

 

いやーなかなか楽しかった。

 

その分余計に罪悪感が増す訳だが。

 

……少なくとも今の日常は楽しいのだから、このまま資金を稼ぎきるまではバレたくないな……。

 

ともかく今日はここまで、また明日。




今回もここまで読んで頂きありがとうございました!

主人公がなぜかアイドル坂を駆け上ることになりました。
ちょっと無理矢理すぎてしまっただろうか……。

ともあれこれで主人公も晴れてクラン所属ですし、<マスター>と強固な信頼関係が作れるので作者としてはこれをきっかけに主人公へより苦難を投げつけられたらいいなーと思います。描写が追いつくかはともかく。

それではまた次回!
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