蒼髪少女(中身青年)のプレイ記録(旧題:ワタシはワタシたりえるか?)   作:鋼色の銅鐘

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四話です。

あとがきに【トール】第Ⅱ形態のスペックデータ、捏造超級職【槌王】のスペックデータを記載しました。

それではどうぞ!


九月一日〜九月三十日

九月二日

 

デスペナルティ明け、ということでセーブポイント検証の為朝からログイン。

 

その結果としては予想していた最悪の事態(リスキル)にはならず、無事にアムニールへ降り立つことが出来た。

 

少し確認をする為に<警邏隊>本部へ顔を出してみれば、ワタシが失踪(デスペナルティ)したとは思っていなかったらしく事情を話すと「よく五体満足で帰って来れたな」という雰囲気が一気に漂う。

 

<マスター>の特殊性は聞いていたがそんなことにもなるものなのだな、と純粋に興味から言われたりもしたがあまり嫌味などは無く、むしろ『ちょっと俺らと比べると変なくらいだな』くらいのニュアンスとでも言うのか。

 

長命であったり短命であったりする亜人種が多く住む国柄の為か、それとも戦闘に重きを置いていて尚且つ武闘派の集う<警邏隊>の特性故か……まあ「死なないことは羨むうちに入らないか」といった感じである。

 

普通のティアンならば羨むような事項なのに、あまりそのことを羨まないこのクランだけ住む国が違っているようで違和感がある。

 

 ――と聞けば、「鼻つまみ者だったり変わり者だったり部族から追放されたりしてる厄介者とかの集まりだからな」とのこと。

 

そんな集団が何故警邏隊なんてやっているんだ……という顔してるな、と言われたりもしたので猫被りの精度を上げることも誓ったのは置いておいて。

 

何故警邏隊なんてやっているかという詳しい経緯はこうだとのこと。

 

155年程前にアムニールを溜まり場としていた変わり者の集団(警邏隊の初代メンバー)が当時の宰相に国の支援をある程度受けた警邏隊を組むことを打診される

当時のリーダー格(ゾウ系亜人)は当初は拒否していたが徐々に規模の大きくなって来ていた集団を纏めて面倒見る為に打診を受理

150年前に<警邏隊>として活動を開始、街の住人の信用を得ることからスタート

50年前、大規模なモンスター襲撃などを乗り越えるうちに致命傷を負いリーダー格が引退、今代のリーダーとしてフォナス氏が名乗りを上げる

色々あって今に至る

 

……なかなか波乱万丈というかなんというか。

 

それでリーダー格はどうした、と聞けば「お前さんと同じ槌使いで凄腕だったぞ。まだ耄碌しちゃいないから色々聞きに行ったらどうだ」と事前に準備でもしていたのか今の住処の場所をざっくり描いた地図(やたら字が汚い上に見難かった)を渡されて、困惑しているうちに「これから大事な時期だから」と本部から放り出された。

 

……微妙に得心がいかないが、明日からその元リーダーに会いに行こう。

 

今から猛烈に嫌な予感がしているが。

 

 

九月三日

 

軽く死ねる。おのれフォナス。

 

今日は疲れたのでまた明日以降に書く気力が残っていたら詳しく書く。

 

 

九月十日

 

痛覚オンはつらいよ。

 

闘技場で修行しているからと言って頭何回も吹き飛ばされて無事じゃいられませんが師匠。

 

……コトの経緯はこうだ。

 

元リーダーこと【槌王(キング・オブ・ブレイク)】ド・バルバリス氏(御年186)の住居を訪ねる

「よく来たな!話は聞いとるから闘技場で修行付けてやるゾウ!」と有無を言わさず連行、闘技場で修行開始

100戦以上模擬戦をして全敗

根性があるから弟子認定、定期的に訪ねてくれたらまた修行付けてやるとのこと

 

なんか嵌められた気もするが、色々と的確なアドバイスも山程貰ったので感謝するべきだろう。

 

……まあ、個人的な問題としては本気で【トール】を振り回す時の掛け声や深刻なダメージを受けた時の叫び声だが。

 

「あ゙あ゙ッ゙」とか「セイヤぁッ」とか女性が出していい声ではない気がする。

もう少し猫を被りたいならそのあたりも気を遣ってしっかりと被らねば……。

 

そんなに気を遣う余裕も無さそうだが。

 

それはさておき、今回の短期間詰め込み修行で上級職への足掛かりが見えた。

 

師匠にもよるとまだバトルスタイルが不安定で役割がよく定まらないのであれば、一つの武器に特化するのもありだという。

 

つまり今目指すべきは現在レベリングをしている【槌士(ブレイカー)】の上級職ーー【剛槌士(ストロング・ブレイカー)】、もしくはそれに近しい派生職という事だ。

下級職を埋め切るより一つ上級職を取るだけでもかなり変わるゾウ、とは師匠の言。

 

更に師匠曰く……と、これについては全文を書き記して、しっかりと憶えておこう。

 

 

「儂は才能があったからこそレベルをカンストさせる事も出来たし【槌王】を取得することも出来たが致命傷だけはどうにも出来んかったゾウ」

 

「……御主は死んでも生き返れると先程御主に聞いた。故にこうアドバイスするゾウ」

 

「死ぬことを恐れずに生きるな。死ぬことは恐れるべきモノだ。死を生きる為の、生きさせる為の手段としてはならんゾウ」

 

「まあ、簡単だゾウ。『死んでも生き返れるから良い』と思うこと無かれ……ということだゾウ!」

 

 

とまあ、とてもとても有り難いお話を聴かせて頂いた訳だ。

肝に命じておこう。

 

それと同種の武器を使用しているよしみもあるし、という事で師匠が現役時代によく行っていた狩場と修行場も教えて貰えたのは非常に良いことだと思う。

 

ただ、明日は戦闘を一旦休んで、少し休憩しよう。

日課として課されたものはしっかりとこなす必要があるけれど。

 

 

九月十二日

 

今日は師匠が昔使っていた修行場とやらに行ってきた。

 

アムニール近くの森林にある……ということだったので、分かりづらい地図を頼りに修行場まで行ったのだが……これがまた辿り着くのに時間がかかることかかること。

 

一応位置としては森林のど真ん中だが、自然の中に巧妙に隠されている上道中にはウルフ種の巣穴やら亜竜級相当の【亜竜鎧熊(デミドラグ・アーマーベア)】の巣だのがあったので戦闘回避にも一苦労だった。

エレメンタル種がいなくて幸いだったと思うべきだろうか。

 

それで、修行場自体の広さはおおよその目測だが中学校とかのサッカーグラウンド三面分くらいの広さだったと思う。

一人で使えるとなるとかなり広い。

これはありがたく使わせて貰おう。

 

まあ当然の如く年月が経ち過ぎてボロボロになっていて、一部は蟲型モンスターの巣と化していたからあちらで三日間ずっと駆除作業に追われることになったけれど。

 

……これ、魔法の混じったギミック入りの修行場なわけだが昔は一人で全部動かしていたのか。

 

怪物か?

 

怪物だった。

 

それはさておき、この修行場だが……多分しばらくの間は数時間も修行しているとデスペナルティになるだろう。

それくらい危険度がおかしい。

 

慣れるまで一苦労だな……。

 

明日またチャレンジしてみよう。

 

 

九月二十二日

 

日課をこなして修行場に行くと何故か<マスター>の先客がいた。

 

名前はウルフェン、性別は男性。上級職の【獣拳士】に就いているとのこと。

 

リアルでアレルギーだなんだがあるからと獣系亜人種型のアバターにしたらしく、レジェンダリアにも亜人種がいると聞いたので違和感なく溶け込めることを期待してこの国をスタート地点に選択したそうだ。

 

そしてこの修行場にはどうやら知らず知らずのうちに辿り着いていたとのことで、よくわからないままに右往左往していたようだ。

 

師匠には他人にこの修行場を教えるなとも言われていないし(むしろ多すぎない程度の複数人で使うことも推奨された)、よくわからないままに帰すのも偲びないと思ったのでここが存在する理由やら自己紹介やら、あとは修行場に存在する設備やギミックの説明などをしておいた。

 

ついでに人を呼ぶのもいいがあまり人を呼び過ぎないように、とも釘を刺しておく。

規模が大きくなりすぎてもトラブルで面倒になるだけだし。

人を呼んでトラブルを起こすのもここで修行してケガを負うのもここの設備で見つけたアイテムを持ち帰るのも、君もワタシも自己責任だからねと付け加えて。

 

最終的にここの設備を使うかどうかはそちら次第だよ、と雑に放り投げたのはやや配慮に欠けると思ったものの、数分悩んだ後は元気に修行を始めて丸太に吹き飛ばされていたので安心だろう。

 

それとウルフェンにも聞かれたことだが、上級職は師匠の指示でまだ取得してはいない。

そのかわり戦闘技術は向上していると実感が持てているのでそのうち修行が一定段階まで終わった時に取ろうと思う。

 

……また明日来た時には人が増えていそうな予感がするが、余程のバカでなければいいなと思う。

 

今日は疲れた。少し休もう……。

 

 

九月三十日

 

案の定人が増えていた。

 

妖精従魔師(フェアリーテイマー)】のオラクルと【高位鑑定士(ハイ・アプレイザー)】のシンジョウ。

 

かたや魔法職、かたや非戦闘職……ということだが、何故ここに来たのか。

 

……と聞いたのだが、シンジョウの方は修行に使うという訳ではなくここに使われている設備の鑑定が目当て、オラクルの方はここの魔法の解析が目的らしい。

 

更に詳しく理由を聞けば二人ともデンドロの外部wiki編纂者だとのこと。

 

今はもうクランとして人を集めて<Wiki編纂部・レジェンダリア支部>を立ち上げているらしい。

 

ああ、自分も遠因だったか……。

いや、放り投げたのは自分だが。

 

それは置いておいて、ここの鑑定と解析で得た結果は外部発表していいか、と聞かれたので「ここの存在を不特定多数に報せる内容でなければ別段構わない」という返答で返しておくことにした。

 

鑑定結果を提出した結末がどうなるか自分は知らないがWiki自体の充実は大歓迎だ。

 

……まあ、ここの修行場は借りているようなものだし騒がしくなるのは嫌だから少し釘は刺すが。

 

と、まあなんだかんだで<マスター>やティアンとの親交が増えて来た。

……未だにバレていないことはありがたく思う一方で、ワタシ自身の演技はまだ危ういと感じている。

 

歩き方などの癖はまだ矯正中だし、たまに身体の骨が軋むこともある。

 

一番問題なのは話し方だが、キャラ自体のブレはあまりないと思うし癖も最近はマシになっていると思いたい。

 

こちらで遊んでいる限りネカマバレの危険性はずっとあるし、色々ほじくられても心身が疲労するだけなのだからしっかりとワタシを演じなければ……。

 

さて、本日はここまでにしておこう。

明日の修行はなにをするかな。




あとがき:
まえがきの通りエンブリオデータと超級職データを記載しました。
エンブリオはともかく超級職は(現状原作でも開示されてるデータ的に)これでいいのか不安になるスペック……ムムム

あと地味に【槌士】系統の読みをどうするか迷っていたなど。
剣王(キング・オブ・ソード)】は【剣士(ソードマン)】あってのものでしたし。
一応キング・オブ・スレッジという案もあったり……

ご意見感想や誤字脱字報告など、ありましたらどうぞよろしくお願いします!

エンブリオ名称:【轟天雷槌 トール】
到達形態:Ⅱ
TYPE:アームズ
装備攻撃力:70
装備防御力:10
ステータス補正
HP:F
MP:G
SP:F
STR:D
END:F
AGI:D
DEX:G
LUC:G

保有スキル
超雷霆剛壊(ハイパーサンダーストロングスマッシャー)》:アクティブ
・物理&雷属性複合範囲攻撃スキル。
物理衝撃を与えた部分を中心として半径5メテルに電撃と衝撃波を放つ。
発動にはSP消費。

《静電感知》:パッシブ
・特殊感知スキル。
動物の毛や金属が擦れ合うことで発生する静電気を感知することが可能。
最大感知範囲は半径20メテル。
パッシブスキルながらオンオフや感知範囲縮小・拡大が可能。

必殺スキル
未開放


【槌王】(槌士系統超級職)
ステータス傾向:STR型
保有スキルと効果(一部のみ記載)
《エクステンドブレイク》:固有パッシブ
・攻撃範囲強化スキル。
ハンマー系統の武器で物理衝撃を与える攻撃を行う場合、攻撃範囲を任意で拡大する。(最大半径100メテル)
『拡大された範囲のダメージ計算は通常と同じ』(鉤括弧の項目はウィンドウ未掲載)

奥義:有り(未掲載)
最終奥義:無し
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