蒼髪少女(中身青年)のプレイ記録(旧題:ワタシはワタシたりえるか?) 作:鋼色の銅鐘
八話目でございます。
どうやらランキングに載っていたらしく、UAやらお気に入り件数やらが一気に増えて恐ろしく感じました。
これがランキングの力か……。
それではどうぞ!
十二月一日
丸一日、あちらの計算で三日間レベリングに勤しんで【魔術師】が半分まで上がった。
……とはいえ、魔法を撃たずにそのまま【トール】で殴っているので魔術師かと聞かれると答えにくいが。
やはりジョブスキルに依らず、高威力の攻撃を叩き出せるということは非常に便利で頼れる。
これからもお世話になるだろう。
それにしても、下級職が埋まってしまったのがこれからの悩みどころか。
リセットという手段こそあれ、心情的にはあまりやりたくはない。
なんというか、某RPGとかでの「旅メンバーは厳選をせずに一発勝負で捕まえて旅をする」という少年時代に抱きがちなこだわりに近いのだ。
あまりにも単純かつ幼稚なこだわりで、やはりワタシはコンテンツを遊ぶ上で強さを求めるタイプのオンラインゲームに向いていないなとつくづく思う。
このゲームはやや例外に位置するようだとも思うが。
あくまでも強さだけを求めるのか、過程を楽しんでこれからを過ごすのか。
どういう考えをこれから抱くかはわからないが、少なくともひとつだけは確定している。
『ネカマだけは絶対にバレたくない』ということだけは。
もう既に一名にはバレてる訳だけれど。
……もっとしっかり
今でも主観的に見ればかなり女性に近いとは思うが、リアルの自分の知る女性というのはかなりずぼらというか雑な面々ばかりだしアテにはならないだろう。
そもそも何故VRゲームで女性アバターにしたとはいえリアルの女性モノ下着やら化粧品やらに詳しくなってしまったのか。
元を辿れば自分の興味とはいえ被害が大きすぎる……。
ともかく今日はここまで。
明日はこの前立てたスレッドで
十二月二日
今日は【大記者】さん……もといアリアさんと会って、今回の件における<マスター>と国との協力関係をどうするか、という話題になった。
そうして話したところ、個人で国と不特定多数の集団とのパイプ役を務めるのはとんでもなく難易度が高いので<DIN>所属のアリアさんに話を繋いで貰うということで話がまとまった。
そして話がまとまったので今日は別れよう……とはいかず、しばらくアリアさんの方からこちら絡みの愚痴を聞かされた。
席の取れた場所がカフェの個室だったせいか、それとも日頃のストレスか。
両方だったのかもしれないがとにかくとても饒舌に話していて、聞いちゃいけなさそうな話まで聞かされたのである。
例えばウチの国の宰相殿が多方面の部族から恨みを買っているとか。
例えば水面下の部族間抗争が一触即発のバチバチな状態だとか。
その他諸々、<DIN>所属が故に彼女が触れた国内の闇の部分を喋り倒された訳だ。
ご愁傷様です、と思わなくもなかったがワタシとしても懸念点は大いにある。
現在までに判明した中でもトップクラスの爆弾案件……<超級エンブリオ>と超級職について。
そう、この国の<マスター>は、こう。
サービス開始の時点から傾向は掴めていたものの自由奔放、あるいは無責任、あるいは欲望のままに動くものが多い。
そして<超級>……同格の<マスター>がいなければ止められるべくもない存在となった<マスター>が
そして、これはどの国にも言えることだと思うがティアンの超級職を狙った<マスター>がどういう行動を起こすのか。
……その懸念を告げると二人して頭を抱える羽目になったが、逆に共有者が出来たとあちらは喜んでいたので良いことだったのだろう、多分。
そう遠くない未来に一部の<マスター>が大惨事を引き起こす光景がありありと予測出来るこの国も大概だが、それなりに居心地は良いのでここを離れるような事態にならないことを祈るばかりだ。
ただ、リアルの知り合い達から脳筋脳筋言われているワタシがこんな懸念をすること自体が間違っていると思うんだ……。
それでは今日はここまで、また明日。
十二月十三日
遂に【トール】が第Ⅲ形態に進化した!
ステータス補正が上昇したり、既存スキルが二つとも強化されたりしたが特に大きいのは新スキルの追加だろう。
《
かんたんに言うと雷属性の中距離から遠距離対象広範囲攻撃。
某レトロ漫画で言えば発射方法の違うテ◯◯ケル。
例えのほうが分かる人には分かりやすいな。この日記は見せる予定もないのだけども。
効果の程だが、サンダー(略)より攻撃範囲がかなり広く物理混合攻撃ではない為、純粋な単一属性火力であればいまワタシが保持するスキルの中でもトップの性能を誇る。
しかもこれで魔法分類ではないのでSP消費なのがなんか変というか常軌を逸している。
……脳筋脳筋言われていたら物理型じゃない方向で脳筋なスキルが来たんだが!?
ともかくこれで範囲狩りが捗る。
来たる<UBM>襲撃にも大いに役立つだろうしフル回転してもらうことは間違いない。
……これはジョブリセットしてもレベル上げやすそうだな……。
しばらくその予定はなさそうだけれど。
ただ、今までよりも遥かに攻撃範囲が広いスキルを入手した点はやや難点になる。
上手く範囲を調節しないとパーティメンバーすら巻き込みかねない。
最低限に絞った攻撃範囲すら第Ⅱ形態の頃のサンダー(略)と同等なので気をつけねば。
さて、今日はここまで。
……もうすぐクリスマスか……。
十二月二十五日
クリスマスである。
リア充に憎悪を抱いた男どもがしっとマスクを被る時期だ。
自分は身近に女性が複数いるので多分リア充な方だが。
内部掲示板の方でも「クリぼっちが集まってボス討伐行こうぜ板」みたいなのが出来ていたしどこの国でもそういうのは共通らしい。
女性陣のログインも少なかったし、今日のワタシはかなり稀有な女性<マスター>として見られていたようだ。
掲示板の野郎どもよみてるぞ。
……それはそれとして無心で狩りを続けていたら、いつの間にか【魔術師】と【魔槌士】がカンストしていた。
範囲攻撃万歳。狩りをしていた草原もボロボロに焼け焦げていたが万歳。
最後にはケーキも買って食べたし、ゲーム内とはいえかなり楽しいクリスマスだった。
……リアルであまり干渉されないのは寂しくもあるが。
ともかく今日はここまで。
大掃除もあるし三十一日はログインが少し遅くなりそうだ……。
十二月三十一日
大掃除が午後まで長引いたのでログインが遅くなった。
年越し蕎麦は午前中に食べたので問題なし、夜食はうどん確定。
うむ、デンドロが生活ルーティンに加わったとはいえ毎年恒例の食事だな!
ちなみにこの日記、いつもはログアウト後の寝る前に書いているが今日だけは年明けの朝に書いている。
寝落ちって怖いな。
ともかく今日は<マスター>にとっての一年が終わるということでティアンの彼らには関係ないものの、挨拶巡りに行ってきた。
それで師匠に新スキルを見せてみたら若干引かれた。
師匠曰くSP消費スキルにしては攻撃範囲がインチキだとのこと。
確かに消費が多いとはいえ十メテル単位での範囲攻撃はおかしいな?
ついでに新ジョブのアドバイスや技術面の手解きも受けたりしたので、範囲攻撃の微調整が可能になった。
これほど容易に範囲攻撃を扱いこなすのは御主の才能もある、と言われて褒められたが同じく範囲攻撃を得意とする師匠のビルド、そして経験もあってのことだろう。
先人ってスゲーや。
そして<警邏隊>の面々とも久々に会った。
フォナスやウォギム殿、バオムにはこの一年と少しで見違える程に強くなったとも言われたし、シノは久々に会えて嬉しそうだった。
ただまあフォナスから決闘を挑まれたのは想定外だったが。
……ワタシはランキング載ってないしそもそも決闘場は借りれないだろう、と言えば野試合で十分だと。
ちょっと舐められてるか?と一瞬思ったものの、瞳が
で、結果だがかなり接戦かつお互いボロボロになった為観戦していた他の面々からストップがかかった。
範囲攻撃をジャンプと突進と前転回避で避けるなあの野郎め。
肉薄されてからの《レーザーブレード》が痛いんだよ。
だが、こちらの弱みも分かったので収穫はあった。
防御面が非常に弱い。
回避に使えるスキルがあるとはいえ、至近距離で攻撃を食らってしまうとかなり厳しい。
事前に攻撃を目視出来るなら良いのだが、それはAGIが余程高くないと不可能だ。
エンブリオ補正があるとはいえ。
……こちらの攻撃を避けられなくしてしまえる手段があればいいのだが、そう都合のいいものもなさそうだししばらくは新ジョブ探しに努めよう。
さて、本日はここまで。
年も明けたし親戚の集まりにちょっと顔を出して帰ってこよう……。
今回もここまで読んで頂きありがとうございました。
デモンエクスマキナ、楽しそうですが買えない……っ!
月末にはライザなのでどう転ぶかで今後の更新間隔が決まりそうで怖い
あとはなぜなにデンドログラム、下旬なのか中旬なのか心配になってきましたがともかく楽しみです。
本編はフィガロさんのCV誰なんだろう……
今回進化しておいてなんですがトール第Ⅲ形態のスペックは次回あとがきに記載予定です。
べ、別にお気に入り件数に震え上がって特急執筆だったからデータ出来てないなんてことないんですよほんとうですよ。
それではまた次回!