惣子「やあやあ、ショートのラブリーな彼女な石動惣子だぜ!第十八回目ではヒーロー殺しなる人物が活躍したぜ!」
焦凍「お前、覚えるの苦手だよな」
惣子「そうなのよ、未だに覚えられた人間は少ないのさ!」
焦凍「それなら覚える努力とかしろよ」
惣子「どうなる第19話!」
焦凍「露骨に反らしたな」
俺は義眼を取り換えようとしている筋肉の怪物へと駆け出し、前腕搭載型『ヴァイブエッジ』の振動を最大限まで引き上げながら筋肉繊維を切り裂く。分厚い筋肉の壁に阻まれるとはいえ長期戦では分が悪い。被弾覚悟の短期決戦で叩き伏せる。
「ハァ…覚悟しろッ!」
「良いぜぇ!良いぜぇ!ド田舎でアンタと殺し会いが出来るとは思っても見なかったぜぇ!!」
筋肉の怪物の突き出した拳打を受け止め、高速で振り下ろした手刀で切り落とす。───否、態と斬らせたと言うべきか。余分な箇所は切り捨てる。このヴィランは戦場を理解しているな。
「ゼァッ!!」
「ヴイィィジャアァァァッ!!」
少年と幼子から引き剥がすように筋肉の怪物を崖下へと道連れの形になりながら叩き落とし、少年と幼子へと振り返る。無傷とは言えないが、軽傷で済んでいるな。絡み付いてくる筋肉繊維を押し退けながらレンチを力任せに押し倒す。
『
「貴様は寝ていろおぉおぉッ!!」
右足からボウイナイフ状のエネルギーエッジが放出され、筋肉の怪物を切り裂きながら地面と衝突した。頑丈な木の枝に掴まりながら着地すると、ヴィランの形成していた筋肉の壁は崩れており、首を上げるだけで精一杯のようだな。
「ぐっ、ガハァッ!?」
「ハァ…ハァ……次こそ…」
ヴィランの髪を掴みながらペンションへと向かう。同行者の刑事の無事を願いつつ、辿り着くと攻めてきたヴィラン全員が檻の中に収納されていた。……先ほどの少年と幼子も存命していたようだ。
「ステイン、この子達から聞いている。…御協力に感謝します」
イレイザーヘッドが頭を下げようとしてきた。生徒の前で頭を下げるなと思いながらイレイザーヘッドの肩を押し上げ、刑事の隣に座る。
……インゲニウムの血縁者も見てくるが、憎悪や殺意は籠っていない。あれは疑惑の目だ。不思議なんだろうな、数週間前まで『ヒーロー殺し』として世間を騒がせていた人物が人助けを行っていることが…。ドライバーとパウチ容器を少女に返すと刑務所へと戻ってきた。…今まで以上に有意義な時間を過ごす事が出来た。ゆっくりとベッドに腰掛けながらオリジンを思い出す。
誰かが言っていた「理想を抱くことは恥ではない。理想を捨てることは恥ではない。現実を見ないことこそ恥なのだ。理想に生きたければ生きろ。他者を見捨てでも理想に生きろ。否定されようと肯定されようと果て無き理想ほど美しい」。