最高最善の魔王を目指すRTA   作:ぴんころ

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Part6

 ゲイツくんが”はじめてのおつかい”で鶏肉を買ってくるだけのRTA、はーじまーるよー。

 

 さて、ここからはリセットポイントが続出します。まずは我が魔王の元から離れたゲイツくんの今の状況……ではなく、今の時間軸とはまた違う、”もしも”の世界からの我が魔王が介入してこない場合はリセット案件ですので、一応オーズ編でのタイム的に問題ないだろうとはいえ、食い入るように画面を見ます。

 

 

 ………………

 

 …………

 

 ……

 

 

 よし! 問題ないですね。では、スキップできないイベントムービーが開始されている今のうちにもう一つのコントローラーを接続しておきます。今回は我が魔王を二人同時に動かす必要がありますから、この『仮面ライダージオウ』のゲームの特装版についている、我が魔王カラーのコントローラーが必要となります。もちろん、この章が終わり次第外しておいてください。そうでないとこれから二面作戦を行うときにも同時操作を使用する必要が出て来ますから。今回は、我が魔王を二人操作しないといけないということで仕方なく、本当に仕方なく(嬉しそう)、コントローラーを二つ出して来ました。

 ちなみに、ここのイベントでは神状態の葛葉鉱太に仕える果物の被り物をしたフルーツウォズなんてものもたまにいますが、今回はいません。無駄に会話が増えるだけなのでいなくてよかったです。

 

 では、時は戻って三日前。ゲイツくんが家出したという認識のおじさんのところにウォズが時計以外の製品(時計)を持って来たところからスタートです。

 おじさんの修復レベルを少しだけ上昇させながら、お出かけした我が魔王と入れ替わるように戻って来た我が魔王(三日後)の言葉で、ダンスチームのメンバーの失踪現場に行きます。そうすればそこでゲイツくんと合流できるので、ゲイツくんがヘルヘイムの森に連れて行かれるのを目撃した後に自分たちもアナザー鎧武との戦闘に入ります。

 とてもどうでもいい情報なのですが、我が魔王(三日後)はすでに鎧武ウォッチを手に入れているのでその場で倒すことも不可能ではなく、更に言えばちょっとだけステータスが我が魔王よりも上です。ですが、ここで倒してしまうとテレビ版エンドにはたどり着けません。諦めて、時間を稼ぎましょう。……リアルタイムアタックなのに時間稼ぎってなんなのでしょうか。

 まあ、いいです。ウォズが鎧武継承の記録がないことにぽかんとしている姿を見て笑いながら、先に進めるとしましょう。次はゲイツくんの操作です。

 

 ゲイツくんの操作を行う時、フィールドは今回限定のヘルヘイムの森なのですが、そこで駆紋戒斗を探す必要があります。見つかるか見つからないかは結構シビアなのですが、代わりに彼の仲間を助けるためにインベスを撃破していればだいたい5匹倒したところで姿を見せるので、詰むということはないでしょう。

 

 ちなみに、その間に我が魔王(三日後)はどこかに姿を消して我が魔王(今日)がツクヨミくんと合流しています。ここまでピンポイントに同時に会わないとなると神の意志が働いているようにも見えますね。

 三日後の我が魔王と今日の我が魔王が同時に存在していることに気がついたツクヨミくんによって我が魔王が押し倒されていますが、ここは逆らってはいけません。逆らってしまうと、ツクヨミくんとの決戦が始まってしまい、彼女がタイムジャッカーとしての能力に覚醒します。そうなるとジオウⅡになる前に彼女は『時を歪めるなんてタイムジャッカーの仲間じゃないか』なんて思って自殺してしまい、テレビ版エンドを目指す場合にはカブト編で詰んでしまいます。

 

 我が魔王がついにダンスの現場に到着しました。ツクヨミくんからの要請で、遠距離から必殺技で撃ち殺すパターンではなく、近づいて奴がアナザー鎧武だということを確認しないといけなくなりました。面倒ですね。

 ツクヨミくんがどこからか持ち込んできたマイクで大声を出したところで我が魔王がついに民の目の前で安心させるように変身を行います。神々しすぎて目が灼けそうです。鎧武ウォッチはこちらの我が魔王は持っていないので、しょうがないのでビルドアーマーでグラフ拘束からの必殺技……と、行きたいところですが、途中でブロックが入りました。

 

 

 三 日 後 の 我 が 魔 王 の 登 場 で す(デッデッデデデデ)

 

 

 たまにここでオーマフォームな我が魔王や、オーマジオウになってテレビ版エンドを迎えた直後の我が魔王がやって来たりするのですが、今回はそんなことはないです。喜びましょう。

 ここからは二人を同時に操作する必要が出てきます。同一の時代の同一の敵に協力してことに当たるシーンなので、今回は画面が二分されることはありません。普段ならNPCとして我が魔王(三日後)が出ているのですが、操作の邪魔になる可能性があるので、ここは先ほど繋いだコントローラーでもう一人の方も動かしましょう。

 

 こちらを動かしてくれるのはこの方です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──私は、RTA走者たちの最高最善の王である。

 

 ──私の力は、全てのRTA走者のガバを憎む心だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はい、50年後の我が魔王こと、オーマジオウ(ゆっくり)です。ガバもなく、小粋な会話で視聴者たちを飽きさせることもなく、一切のチートも使うことなくゲーム内で1周目の0からのスタートで必ず当時の世界記録に大差をつけて圧勝する、最高最善のRTA走者です。近頃でいうならば、このゲームでのトロコンRTAを24時間ちょうどで終わらせたことで有名ですね。もちろん、タイマーだけを時間操作でゆっくりにしているなんてこともありません。周りのRTA走者たちの『こいつが走ったら必ず負けるじゃん』という死にかけた顔は無視しましょう。

 とはいえ、今回のRTAは我が魔王ではなく私の記録です。我が魔王も流石にそこは理解したプレイを──

 

 

 

 

 あああああああああああああああああっ!?!?!?!?!?!?!?

 

 我が魔王(50年後)が操作したのは我が魔王(三日後)です。そんな我が魔王(50年後)なのですが、まさかのステータス引き継ぎのないこの状況下では『TASさんでもないと無理でしょ』と言われていた即死ハメコンボを一発で成功させました。今、ちょっとだけワクワクしながら隣で操作するのを見ていましたが、全く理解のできない指の動き。さすがは我が魔王です。私のチャートを一瞬で自分のものに塗り替えています。

 これは、もう、我が魔王(50年後)が走ったほうがいいのでは?

 

 

 ──これは、お前のチャートだ。

 

 

 あ、はい。……ううう、これは私の実力の低さが露呈する章になりそうです。白い方の私を呼んでくるんでした。

 

 それはともかくとして、状況説明です。三日後の我が魔王が来たおかげで二人掛かりで敵をボコれるようになりました。そのため、二人でボコっていたのですが途中で我が魔王(三日後)が止めたために相手に逃げられるというのがストーリーの流れです。実際には三日後の我が魔王を50年後の我が魔王が操って撃破したわけなんですが……。

 とりあえず、我が魔王(三日後)に事情を説明してもらいましょう。そしたら、仮面ライダー鎧武の変身者こと葛葉鉱太の居場所を教えてもらえるので、そこでウォッチをもらいます。

 残念ではありますが、ウォズの裏切りによってそのウォッチはヘルヘイムの森に消えてしまいました。しかも、一緒にもらった可愛らしいコダマくんまで。裏切り者を許すな。

 

 

 ──その程度の些事に、気をとられる必要はあるまい。

 

 

 あ、はい。仰せの通りに、我が魔王。

 しょうがないので戻って来たら、我が魔王(三日後)も我が魔王(今日)もそのことは見抜いていました。さすがです。

 というわけで、ゲイツくん”初めてのお使い”は鶏肉ではなくなって鎧武ライドウォッチを持ってくることに変更です。一人でできるかなぁ? できるよね、強者さんが一緒だし。

 バイクゲームのスタートです。ここで失敗した場合、ゲイツくんは死に、我が魔王(50年後)が仕方ないと言いながら時間を逆再生してゲイツくんの蘇生、さらにはゲイツくんのバイクにちょっとだけ補正をかけてくれます。そうじゃないとアナザー鎧武を倒すことができずに被害が大きくなりすぎますからね。

 走り出すまでの3秒間のチャージで、全てが決着します。ここで一定以上のチャージに成功すれば……って成功しました。もう後は考える必要はありません。フィーリングで我が魔王(50年後)の操作についていくだけのことです(無理)。

 

 

 ──時空転移システム、起動

 

 

 三日後の我が魔王が2013年に向かいました。ここからは見逃すわけにはいきません。二人の我が魔王の勇姿と我が魔王のゲームのテクニックをご覧ください。

 画面を上下に二分割しての同時アーマータイム。これはもうイケメンという他ありません。番組制作スタッフ、グッジョブです。同時アーマータイムによって分割された画面、そして三日という歴史の積み重ねによる差異まで表すこの状況は、まさに制作スタッフの愛と呼べるものでしょう。

 今回、そして既に終わっていますがオーズ編に関してはウォズの「祝え!」はスキップできません。他のレジェンドであれば基本的にはゲイツくんに使わせることで祝えスキップが可能なのですが、ゲイツくんは今回の操作対象に入っていませんからね。

 

 

 ──ねえ、いつもみたいに祝ってくれないの?

 

 

 ……我が魔王(50年後)はウォズが『祝え!』をしている間に既にアナザー鎧武を倒し終えていました。後はこちらがアナザー鎧武を倒すだけですね。

 アナザー鎧武で気をつけなければいけないことはヘルヘイムの操作です。最悪の場合、『森落とし』という頭のおかしい技を使用して来たりするので、それを喰らえば即死確定。そうでなくともヘルヘイムを操作している場合は拘束されて時間のロスになってしまいますので絶対に躱しましょう。

 

 はい、『祝え!』が終わりました。ここから戦闘開始です。まずは手に持った二つの剣で連撃。相手の体勢を崩したところで強攻撃の蜜柑斬り。それで相手を吹き飛ばすとインベスを召か、ん……ってえっ!?まさかの森操作です。捕まってしまいました。こうなると時間以内に正しい手順を取れないと死亡しま……ってえええええ!?!?!?

 

 本来なら繋いだ森の中に飛ばして、出られないからガメオヴェラになる予定なんですが、このタイミングでインベス召喚です、それもオーバーロード。

 

 ………………

 

 …………

 

 ……ふむ

 

 

 

 

 

 

 ああ嫌だまだ死にたくない死んだら再走確定っていうかなんでこのタイミングでオーバーロード召喚なんだ今まで一度もやってこなかっただろお前ええええええええええっ!!!!

 

 へっ、雑魚が。アーマーを発射して時間稼ぎをしているうちに剣で切り裂いて脱出なんて、余裕綽々なんだよ。鎧武の歴史を侮ったのが失敗だったな。

 

 ちなみに、召喚されるオーバーロードですが本来ほどの力はありません。彼がアナザーライダーとして鎧武全ての歴史を奪ったとはいえ、我が魔王に乗っているのは仮面ライダー鎧武の歴史だけではなく仮面ライダージオウの力です。よって、ライダー二つぶんの歴史に圧殺されるということですね。

 一刀の元に切り捨てて、フィニッシュタイム。チャートに書かれていない行動でしたが、試走でミスした時にはたまにオーバーロード召喚が行われていたので、今回もその時の記憶に従ってあっさり目に倒せました。

 

 さて、これで今回も終わりです。最後の最後でゲイツくんが鶏肉を買って来て”はじめてのおつかい”を完遂させたので、これで鎧武章も問題なく終わりました。たまにゲイツくんは帰って来てくれませんからね。せっかく特別ゲストとして我が魔王(50年後)が来てくれたのに、こんなところでリセットしたら自害しないといけないところでした。

 

 では、今回はここまでです。ご視聴、ありがとうございました。




我が魔王、我が魔王(3日後)、我が魔王(50年後)の持つ、3つのジオウウォッチからジオウⅡリバイブウォッチを生成することを忘れるなんて……

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