メガネ(兄)   作:アルピ交通事務局

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第118話

 

「いや〜危なかった…………」

 

「危なかったとかじゃないぞ……………ホントに洒落にならない事態になりかけたぞ」

 

 ボーダーが防衛戦を損失0にし勝利した。前回がどれだけ強敵だったのかを改めて思い知るのだが迅がやって来た。

 ヒュースが脱走していると私のサイドエフェクトが言っているがそこは上手いことして玉狛支部に返したのだろう。修達これから試合は無いし。

 

「メロンくん、あんな巨大ロボを隠し持ってるなんてオレは聞いてないよ」

 

「私も知るかと言わせてくれ……………ディケイドロックシードには様々な隠し機能がある。モモタロスを呼び出してデンライナーなんかを呼び出す機能が搭載されてるのは初めて知った」

 

「あの列車ってなんなの?二宮さんとか一部の人達見えてなかったよな?」

 

「心が穢れている人間には見えない特殊な迷彩が貼られているんだ……お前が見えたのは意外だがな」

 

「いやいや、迅さんこう見えてもピュアだから!穢れなんて知らないよ!」

 

「女の尻を追い回す男に純粋という言葉を辞書で引いてもらおうか」

 

 二宮さんが見えなくて加古さんが見えたのは納得がいく。

 小南パイセンならば見ることは出来るだろう。小南パイセンならば絶対に見える。だってピュアだから。

 

「メロンくんの方こそよく見れるよね……どっちかと言うとオレ以上に穢れてるでしょ?」

 

「生憎、私はピュアな人間だ」

 

「うっそだぁあああ!」

 

「生身にケツバットするぞ」

 

 私の方が穢れていると言うが私はこう見えてもピュアなんだ。純粋に欲望に塗れているとも言えるが。

 迅が私が見えるほうこそありえないのだと言うのだが、私が穢れているところなんて無いだろう。むしろ現実を見ている……いや、それだとイマジネーションが足りないか。

 

「三雲先輩!遊真先輩!それ玉狛のトリガーだよね、いいな、もう作ってもらってるんだ!」

 

「え……………ああ……………」

 

「オサムのは色々と細かな調整をしている試作機みたいなところがあるからコロコロと変わるし使うかもしれない」

 

「いいな〜俺も玉狛のトリガーみたいなのを使ってみたいな」

 

「みどりかわはA級だろう?A級だったらトリガーを開発する権限でトリガー開発出来るだろう」

 

「いや〜……………なにを作ってって言えばいいのかがわかんなくてさ」

 

 修達のところに向かえば緑川が羨ましそうに修と遊真を見ていた。

 一品物のトリガーが羨ましいのだと言っているのだが、遊真がA級権限を使えばいいと言えばなにを作って貰えばいいのかが分からないからと言う。

 

「修、体調はどうだ?」

 

「なんか……凄く体から力が溢れてくるよ」

 

「相変わらずと言うべきか、修との適合率が高すぎるぐらいに高いか」

 

 ゴゴゴと黒色のオーラを身に纏っている仮面ライダージョーカーになっている修。

 体調が大丈夫かどうかを聞けば物凄く体から力が溢れ出ているらしく、それを聞いて修とジョーカーメモリの適合率が異常なまでに高い事が悩みのタネだ。ロストドライバーで毒素を取り除いて数える程度しかジョーカーメモリを使っていない。最初に間違ってジョーカーメモリを使ってジョーカードーパントになって暴走した事があるがその時はエターナルに変身してなんとかなった。

 修とジョーカーメモリの相性は最高だ、それは修という最弱が時には切り札になるという存在だからジョーカーメモリと適合するんだろう。だが……ジョーカーメモリを使い続ければ、精神力で自身の能力を底上げするハイドープ化する可能性がある。

 

『オサムのその姿はいったいなんなのだ?』

 

「一言で言えば感情をエネルギーに変える事が出来る姿、精神力1つで高い運動能力を手に入れて感情が高ぶればエネルギー弾を放てる……切り札の記憶が宿っているガイアメモリに相応しい能力で……変身前の私を唯一拒むガイアメモリだ」

 

『感情をエネルギーにか……実に興味深い』

 

「やめておけ、使い続ければ厄介な事になる」

 

『む……では、何故オサムに?』

 

「決まっているだろう、オサムならば間違わないし間違ったとしても殴ってくれる相棒が居るだろう?」

 

『成る程』

 

 仮面ライダージョーカーは危険な存在だ。

 そんな物を貸し与える事は危険なのではとレプリカは聞いてくるがオサムは間違わないし間違ったとしても殴ってくれる相棒が居る。

 私みたいなのとは異なるのだと言えばレプリカはすんなりと納得し受け入れてくれた。

 

「あの、すみません」

 

「ん、どうした?」

 

「さっきのアレはなんだったんですか?」

 

「合体した列車に関してはなんとも言えない」

 

「いえ、そっちじゃないです。そのカブトムシの方です」

 

 迅がもう終わりだと言えば銃撃戦が出来る面々を少しだけ残して本部に帰還する云々になっていると黒江が声をかけてきた。

 加古隊の面々だからイマジネーションが強そうなので問題無く見れると思っているのだがそっちではなくカブトムシの方、つまりはカブトロックシードについて聞いてきた。

 

「私の韋駄天よりも速くて……それでいて正確に、いえ、人間らしく動いていましたよね?」

 

「……先ず前提として言っておくが韋駄天とクロックアップは異なる」

 

「え?」

 

「お前の使っている韋駄天はトリオン体を射手(シューター)の変化弾の様に弾道処理の様なものをして脳を使わずに高速で体を動かしている、対する私のクロックアップは異なるものだ」

 

「違うんですか?」

 

「クロックアップは全身を駆け巡るタキオン粒子による高速移動だ」

 

「タキオン……あの、すみません。分かりません」

 

「わかりやすく言えば体感する時間の流れを変える、実際に流れている1秒と言う時間を1分という時間に感じるようになって移動をしている。本来ならば1秒のところを1分、10分という時間分動けるとなれば見ている側は高速移動しているように見えるだろ?」

 

「成る程……それはボーダーの」

 

「結論から言えば無理だな……コレはタキオン粒子と呼ばれる粒子を纏っている。トリオンで出来た肉体でなく生身の肉体に纏わせて時間の流れを操作しているからトリオン体に幾らタキオン粒子を纏わせてもクロックアップは不可能だ」

 

「そう、ですか……」

 

 韋駄天よりも優れているクロックアップを使えればと考える黒江だがクロックアップは生身の肉体じゃないと使えない。

 ワームみたいな生物ならば出来るが生身の肉体にタキオン粒子を纏わせないと……鬼怒田さんが聞けばありえないと言うだろうな。

 感情1つで無限のエネルギーを生み出すジョーカーメモリ、時の感覚を操り高速移動するクロックアップ、時間を強制的に止めるポーズ、どれもコレも強力すぎるものだ。

 

「私が現場であれこれ指揮してもあんまりよくないだろう」

 

「いや、充分なまでに役目を果たした」

 

 トリオン兵の殲滅云々も終えたのでボーダー基地に帰還する。

 忍田本部長に指揮能力が無いのに指揮を取らされた事について言えば充分なまでに役目を果たしたと言ってくれる。

 

「迅のサイドエフェクトと相手の今回の目的と使える駒が良かったからですよ……少なくとも銃撃戦でどうにかなるレベルのトリオン兵を送ってきた……」

 

「それについてだが次はどう出るのかを占ってくれないか?」

 

「迅のサイドエフェクトに頼ってくれ」

 

「君のサイドエフェクトも迅のサイドエフェクトと同等と判断したんだ」

 

「はぁ……仕方ないですね……」

 

 本部に帰還して文句を言えばサイドエフェクトで占ってくれと言ってくる。

 この占いが割と重要な事だとタロットカードをシャッフルしカードを引いた。

 

「魔術師の正位置、女教皇の正位置、法王の正位置………………………………………………」

 

「なにを意味しているんだ?」

 

「魔術師の正位置は……恋愛や交際等の物事の始まりを意味する……女教皇の正位置は秘密を意味する。法王の正位置はよき相談相手、同盟を意味する……秘密の交際、秘密の同盟……玉狛が勝手にこっちを襲わない代わりに云々の交渉をするんじゃないんですか?」

 

「………………………それを防ぐ方法は?」

 

「それは迅を抑えろとしか言えない……アイツを抑えるだけで大体の事が片付く」

 

「そうか……………すまない、無理を言ってしまって」

 

 ボーダー本部を無視して玉狛と近界民が手を結ぶ。

 迅や林藤支部長ならばやりかねない事だと頭に浮かんでいるのでどうにかして防ぐ方法という名のそれ以上にいい方法は無いのかを聞いてくるがとりあえずは迅を何かしらの方法で抑える以外にやれることは無いとしか言えない。

 トリオン体でなく生身の肉体でこっちの世界に侵攻してくると言えばそれで片付くだろうが……ボーダー側ははいそうですかで簡単に同盟を結べない。玉狛支部が裏で勝手な事をしていると現段階で認識してもらえばそれで片がつく。

 

「お前の母親が使ったあのトリガーはいったいなんなんだ!?本人が時間を止めたと言っておったぞ!」

 

「ええ、そうですよ……クロノスは時間を止める事が出来ますよ」

 

「……解析に回せ!」

 

「断る……というか無理だ。解析に回したとしても、誰もが使えて誰もが使えないトリガーだから」

 

「どういう意味かね?」

 

 玉狛が勝手にまた動いていると認識していると鬼怒田開発室長が仮面ライダークロノスについて聞いてきた

 なにの迷いもなく堂々とポーズを使った。時間を止めれるというか時間の概念に干渉できるというトリガーを解析させろと言うが解析したところで母さんと私以外は誰にも扱えないトリガーだ。

 

「戦闘開始前に太刀川さん達に少しだけ話したが……理論上は誰でも使える。仮面ライダークロニクルに搭載されているバグスターウイルスに感染すれば」

 

「バグスターウイルス…………聞いたことがないウイルスだが」

 

「一言で言えば人体に感染するコンピューターウイルス、そのウイルスに感染してコンピューターゲームの能力を実体化させる……母さんが変身した仮面ライダークロノスは仮面ライダークロニクルに搭載されている13体のボスを倒した時に使える様になるラスボス前に貰える最強装備的なのです」

 

「む……ならば全員にその最強装備や最強能力を与えられんのか?解析すれば出来るというのならば出し惜しみはするんじゃない」

 

「バグスターウイルスは感染すれば死ぬ可能性があるウイルスだ、それに対して絶対の抗体を宿す……その条件が仮面ライダークロニクルに搭載されている13体のバグスターウイルスを討伐して抗体を作り出すかもしくは長い間バグスターウイルスを体内に宿しているかのどっちか。なにがどうなってかは知らないですけど母さんに原種のバグスターウイルスが感染して長い間体内に宿していた事で母さんはバグスターウイルスに対する完全な抗体を宿してます……私も後一歩のところまで来ているんですがね」

 

 私も後一体倒せばバグルドライバーツヴァイでの変身は厳しくてもクロノスの変身権を手に入れる事が出来る。

 

「では、私でもクロノスになれると?」

 

「変身は可能です。仮面ライダークロニクルに搭載されているバグスターウイルスもコンピューターウイルスなので量産も出来ます。ただしバグスターウイルスに感染すればインフルエンザにかかった時以上に体が苦しいです。それと、1番の問題は13体のバグスターウイルスです……………私は最後のラヴリカだけが倒せなかった…………アレはそういう問題じゃないというのが正しいか」

 

「倒せなかった……ボーダーが総力を上げれば討伐は可能かね?」

 

「いや、そうじゃないんです。そういう感じの敵じゃないんです」

 

「どういう意味じゃ?」

 

「仮面ライダークロニクルにはアクションゲーム、RPGゲーム、シューティングゲームと色々なジャンルのゲームを模した敵キャラがいて私が唯一倒せなかったのは……ラヴリカのジャンルは……ギャルゲーです」

 

「ギャルゲー……………と言うとときめきメモリアルとかか?」

 

 チョイスがおっさんだな、忍田本部長は。

 

「まぁ、ざっくりと言えばそうなんですが……ギャルゲーはどういうゲームか言えますか?」

 

「自分の能力値を上げたり恋愛対象のキャラと仲良くなって口説き落とすゲーム……であってるか?」

 

「それであってますよ…………だからどうしようもないんです」

 

「…………………意味が分からないのだが?」

 

「ラヴリカはギャルゲーを模した敵キャラ……………ギャルゲーは敵を殴ったり蹴ったりして相手を倒したり勝ったりするゲームじゃない……忍田本部長が弧月を片手に振り回してもギャルゲーには敵を暴力で倒すと言う概念そのものが無い。故に千佳ちゃんのメテオラだろうがアイビスだろうが天羽の黒トリガーだろうが忍田本部長が仮に風刃を使えても攻撃そのものが通じない。遊真の黒トリガーでも修の仮面ライダージョーカーでもだ」

 

「……………サクラ大戦というゲームが」

 

「それを言い出すとカードゲームも出来るギャルゲーもあるから!」

 

 なんで忍田本部長の口からサクラ大戦を聞かないといけないんだ。というかよく知ってるなサクラ大戦を!

 アレはギャルゲーかと聞かれれば怪しい……いや、ギャルゲーであることには変わりはないがそれを言い出せばカードゲームが出来るギャルゲーもあるから。

 

「とにかくクロノスには誰でもなれますがなる条件として13体のバグスターウイルスを倒さないといけない。木崎さんや忍田本部長の様な実力者ならばグラファイトやパラドクスまではどうにかなりますけどもラヴリカだけはどうにもならないんです」

 

「……………どうやったら倒せるんだ?」

 

「……感染者と撃退する人が相思相愛の関係性にあることぐらいですね」

 

「……………………下世話だな…………………」

 

「恋愛ゲームですから……最後に物を言うのは愛ですよ」

 

 世の中、愛が勝つという理不尽だ。仮面ライダークロニクルの量産は可能だが使用者の量産は不可能だ。

 母さんが感染している原種のバグスターウイルスを引き剥がしてまた他の誰かに感染させることが出来ない。

 

「今回は君と迅のおかげで被害を0に食い止めた……戦勲として」

 

「それなんですが……………迅を1日貸し出す事に出来ないですか?」

 

 功績を残したからポイントと金を渡す感じの流れになった。

 私はずっと考えている事があった。迅を1日貸してくれるかどうか、無理ならば無理だと受け入れるが私は迅を1日貸してほしい。

 

「迅をなにに使うつもりかね?」

 

「迅とソロランク戦がしたい、アレは普段から予知でいい方向に未来をと色々と動いているから本人がやろうと思わない限りはソロランク戦をやらない。私は今回の報奨として迅とのタイマンの場所を望みます」

 

「…………それは慶の様に丸一日ぶっ通しという形か?流石にそれは……」

 

「いいえ、テニスで言うところの5セットマッチ6ゲーム……10本勝負し先に6本取れば1セット取れる。10本勝負で5対5になった場合は先に2連勝した方が勝ちのタイブレーク式のソロランク戦、1セット事に何処かでタイムアウトと言う名のトリガーチップ交換を1回可能、1セット終われば15分の休憩でその間にトリガーチップの交換が可能、フィールドもランダムで先に3セット取った時点で終了する…………その時間を私は貰いたい」

 

「…………迅、本人が引き受けてくれるならばその場所を用意するが君はまだ正式な隊員じゃない」

 

「ええ、なので入隊初日でB級になりますよ……そういう風に上手く出来るようになってる。だからB級になったその日に迅との戦いを……ああ、極秘裏は無しで。何時ものソロランク戦のブースでソロランク戦を行う、ただルールをそういう感じでお願いしたいんです」

 

 私が欲しいのは場所……そして迅を誘き出す餌はちゃんと用意している。

 それに乗っかってくれれば後は迅に勝利するだけ……と言うのは凄く簡単な事だが最も難しいことだ。

 

「メロンくん……その日が来るとはオレのサイドエフェクトで分かってたけど……………なにが目的だ?」

 

「私が勝ったならば………を寄越せ。私が負けたならば……を渡す」

 

 翌日、迅と顔を合わせる

 今頃は玉狛第二もとい修がヒュースの入隊交渉をしている。成功すると私のサイドエフェクトも迅のサイドエフェクトも言っているのでそこには深く関与せず、迅に腹の中を見せる。

 私は純粋に迅と戦いたいという戦闘欲があるわけじゃない。ちゃんとある目的があって迅と戦いたい。欲しいものを述べれば迅は困った顔をする

 

「う〜ん………………ホントにそれでいいの?メロンくんの方が圧倒的に不利だしオレが失うものがたかが知れてるよ」

 

「自分で撒いた種を自分で回収する……最後に決めるのは私じゃないが心のゆとりを手に入れるにはそれ以外に道は無い……言っておくがお互い最初で最後のチャンスだ。お前が今後有利に色々な事を自分の思うように進めたいのならば受ければいい。無理ならば私は……まぁ、なんとか頑張ってみせる……ただ精神的なゆとりを那須隊に与えられない」

 

「…………メロンくんがこんな事をしなくても力を貸せば大丈夫って言っても?」

 

「未来は不確定だ……もし私が修と戦うことになれば八百長をする自信がある……だからその一手が欲しい。最後の理詰め、いや、精神論か」

 

 迅が負けても失うものがたかが知れてる。対する私は切り札を失う。

 圧倒的なまでに迅が有利な交渉で裏があるのだと思っているのだが私はこの事に関しては本当に私的な事だ。身から出た錆と言われても否定は出来ない。

 

「第一、お前は勘違いしている…………勝つのは私だ。勝って私が事を有利に動かす、ただそれだけだ」

 

「ハッハッハ……………………あんまオレを舐めるなよ」

 

「その言葉、そっくりそのまま返してやる…………………」

 

「いいぞ、受けてやるよ……その勝負」

ギャグ短編(時系列は気にしちゃいけない)

  • てれびくん、ハイパーバトルDVD
  • 予算振り分け大運動会
  • 切り抜けろ、学期末テストと特別課題
  • 劇団ボーダー
  • 特に意味のなかった性転換
  • 黄金の果実争奪杯
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