ボーダー隊員を曇らせる話書いてくんねえかな。
遊真の入隊を理由にボーダーには要られないと思ってボーダーやめて小南パイセンとか那須とかに「すみません、どちら様ですか?」って言って記憶封印されたフリして笑顔を曇らせる話書いてくんねえかな
「……!……ここは……玉狛支部か」
目を覚ませば見知らぬ天井だったがサイドエフェクトで直ぐにここが何処なのか分かった。
生身の肉体に戻ると同時に溜め込んでた疲労が一気に寄せてきて鼻血を流した……うん……うん……
「どう、だったんだ?」
4セット目で限界を迎えていた。5セット目で歌を歌いながら戦うという荒業で考えずに戦った。
だが……決着が覚えていない。藤丸さんが何度か危険なバイタリティだと言ってきたのは覚えてるし鼻血を流してぶっ倒れたのも覚えている。よっこいしょと体を起こそうとするが思ったように体が動かない。
「あ、よかったわ。目が覚めたのね!」
「貴女は……」
「私はゆり、林藤ゆり……林藤支部長の姪でオペレーター……貴虎くん、貴方は今玉狛支部にいるわ」
「それはなんとなくで分かっています。後、貴虎でなく三雲でお願いします……若干記憶が曖昧なところがあるのと体が重いのですがなにか心当たりありますか?」
寝込んでいる部屋のドアが開けば林藤支部長の姪である林藤ゆりさんが入ってきた。
私が目を覚ましたことを見れば良かったとホッとしている。それと同時にここが玉狛支部であることを教えてくれる。後、貴虎呼びはやめてほしいと言っておく。
「体が重いのは無理も無いわ……2日間も眠っていたのよ」
「ということは今日は2月25日か……」
「おばさんが学校の方に連絡してるから学校の方は気にしなくていいわよ」
「それはどうも……っ……重いな……迅は?」
「迅くんはあの後に丸々1日眠って起きたわ」
体を起こそうとするが2日間も眠りっぱなしだったので重たい。
全く動かないとこうなるのかと思いながらも迅はどうだったのかと聞いてみれば迅は1日で目が覚めたみたいだ。
彼奴が倒れれば色々と機能しないところがあるからそれは良かったのだとホッとしている……が、直ぐに意識を切り替える。
「あの…………迅との試合はどうなりましたか?」
「え………覚えてないの?」
「5セット目のタイブレーク以降の記憶が曖昧です」
「……病院で診てもらった方がいいのかしら?」
「いえ、そこの記憶が抜けてるのと体が重い以外に不調は無いです」
記憶が曖昧だと言えば病院で診てもらったほうがいいのかを考えるゆりさん。
体が重いのとそこの部分の記憶が抜けている以外は不調は何処にもない。重たい体を起こして1歩ずつゆっくりと歩いていきリビングに向かえば小南パイセンと陽太郎がテレビを、私と迅のランク戦を見ていた。
「いけ!そこよ……なんで攻めないの!?」
「なにをしている!それでも最強なのか!」
「2人共、三雲くんが起きたわよ」
「あ、起きたのね!迅に勝つなんてやるじゃない」
「……待ってくれ……私は迅に勝てたのか?」
「え?」
「どうも若干だけど記憶が曖昧になってるみたいなの……聞いた話じゃ鼻血を出して倒れたみたいだし……病院か本部の医務室で診てもらった方がいいかしら?」
「体が重いのと5セット目のタイブレーク以降の記憶が無いだけなので問題は無いです…………そうか……………私は勝つことが出来たのか……」
迅に勝てたから認めてあげると小南パイセンは私を認めてくれる。
ここでようやく私が勝ったのだと認識する……が、勝ったという感覚が薄い。タイブレークにまで持ち込んでシーソーゲームを繰り返して最終的には迅を斬ったという記憶が残っていない。頭が限界を迎えるまでに使い続けていたのが原因だろう。
「修達は?学校はもう無い筈だろう」
「遊真はソロランク戦をしにいってるわ、修とおばさんは行くところがあるって……千佳は部屋にいるけど」
「ひつようならばよんでくるぞ」
「いや、千佳ちゃん達には……どっちでもいいか……」
他の面々はそれぞれの用事があるのだと出ている。
千佳だけが部屋に居るのだと言うのだがそれは少しだけだが違う。
「む…………メロンの剣士か」
「ああ、どうも」
「ああ、どうもクローニンさん………………」
ヒュースとミカエル・クローニンが現れた。
起きたのかと思っているので私はどういう言葉を選べばいいのかと考えているとフォーゼロックシードをミカエル・クローニンが取り出した。
「このトリガーについて調べたよ……このトリガーに40種類のトリオンを注ぎ込まないと出来ない事があるみたいだ」
「そんな事も分かるのか……流石は向こうの世界の人間だな」
「……………なんのことかな?」
「隠さなくてもいい。ボーダーは今でこそ大々的な組織だが少し前までは秘密の組織だった。大半は死んだりしている少数精鋭の組織だったが……近界民側から何かしらのコンタクトがあった。もしくは近界民側が拉致した日本人から使える人材を見つけてこっちの世界の価値を見出した……ボーダーには遊真以外に、いや、遊真の様なハーフじゃない正真正銘の近界民が居る。陽太郎と貴方がそれだ」
「っ…………何処まで知っているんだい?」
「さぁ、私自身もよくわからないんですよ」
ミカエル・クローニンを近界民だと言い当てれば惚けるので隠さなくてもいいという。
陽太郎も近界民だと言い当てれば何処まで知っているのかを聞かれるが私自身もよくわからない。なにせ原作知識は更新されるからな。
「そっちがそういう事を聞いてくるならこっちも遠慮無く聞けそうだな……君のコレはなにで出来ているんだ?」
「…………小南パイセン、ゆりさん……西遊記は知っているか?」
「孫悟空と猪八戒と沙悟浄を引き連れて三蔵法師が天竺に向かう話でしょ?」
「子供向けの童話は一冊で済むけど原典はスゴい長いのよね」
「…………三蔵法師がなんで妖怪に命が狙われてるのか説明できるか?」
「確か食べたら不老不死になれる、だったかしら?」
西遊記の三蔵法師には命を狙われる理由がある。有名どころで言えば不老不死になれるから。
ゆりさんがそう言うのでそうですと私は頷けば……どういう風に説明するかと考えた。
「この世界には食べれば不思議な力を得たり寿命が伸びたりすると言われる食べ物が数々存在している」
「それはお正月に伊達巻とか昆布とか食べる風習でしょ?」
「いいえ、そういうのではないです。ああいうのは語呂合わせで縁起が良いからでそれ自体に不思議な力はありません。そうですね……西遊記の孫悟空は食べれば寿命が延びるという桃を食い荒らした。ケルトには知識の鮭と呼ばれる食べれば圧倒的な知能を得る鮭が存在していた……食べることでホントに効果が現れる神秘的な食べ物はこの世界には数々の伝承として残されている……このロックシードはその手の果物を変化させた物だ」
「確かにおとぎ話とかでそういう感じなのは割と聞くけど……」
「ただし、マイナス方面……食べると不思議な力を得るのではなく化け物に変化する木の実を利用している」
「っちょ、それまた危ないんじゃ」
「その為の戦極ドライバーとゲネシスドライバーだ。木の実の栄養のみ摘出する様に出来ているし……なによりコレがある」
また物騒なトリガーを使っているのだと小南パイセンは言おうとするがその為に戦極ドライバーがあると先に言っておく。
相変わらず物騒なトリガーを使っているのだと小南パイセンは叫びそうになるのだがそれよりも前にカチドキロックシードを見せる。正確にはカチドキロックシードの真横を見せる。
「コレは……鍵穴?」
ゆりさんはカチドキロックシードの鍵穴に気付く。
「そう……この鍵穴には知恵の実と呼ばれる黄金の果実で出来たロックシードを使い、最強の姿に変身できる……と言っても肝心のそのロックシードは持っていないし仮にあっても使うことはしない」
「なんでよ?最強になれるんでしょ?」
「それを使えばこの木の実を木の実の状態で食べた時に変身する化け物になる……正確に言えばその化け物より1歩成長した化け物だが」
「だから危ないじゃない!!あんたのトリガー、マシなの無いわけ!?」
「そうは言われてもな……少なくとも極アームズになる方法に心当たりが無いから問題は無いしカチドキアームズで勝てないなら他の姿になる」
小南パイセン的には取り上げたい代物だろうが、コレは譲ることは出来ない代物だ。
相変わらず物騒な物を使っているなと小南パイセンは騒ぐのだが気にしない。
「食べると不老不死になれる?胡散臭い話だな」
「胡散臭い話だがこの世界で実在していたと分かる歴史上の人物が世界の概念を壊すお宝を持っていた……特に藤原秀郷が持っていたお宝は洒落にならない。貰った本人も危険すぎるからと返した」
一連の話を聞いていたヒュースが胡散臭いとハッキリと言い切る。
だがこの世界の色々な国には食べれば不思議な力を得たり賢くなったり化け物になったりする食べ物が幾つも存在している。
1番の有名どころはアダムとイヴの知恵の実、食べると知恵がつくと言われている禁断の果実だ。
「危険過ぎる……この街を破壊する爆弾か?」
「そんな生易しいものじゃない……無限に米が出る米俵と山の幸と海の幸とかを無限に出せる鍋と無限に使える絹の織物……分かりやすく言えば無限の食材と無限の布だ」
「……そんな物がこの世界にあると言うのか?」
「少なくとも藤原秀郷という人間は実在していたとしか言えない……私は大学に行って考古学を学びたい。テーマは実はアレは近界民だったのでは?トリガーではなかったのでは?と言う内容で一寸法師の打ち出の小槌、日本武尊の草薙剣、玉藻の前の殺生石、そういった神秘的なものについて調べてみたい」
仮にトリガーだったというオチだったのならばそれを収集してみたい。
轟轟戦隊ボウケンジャーみたいな感じにしてみたいのだが、流石に会社は設立できないし……テニスプレイヤーになるのも悪くはない。
「もし仮に藤原秀郷が持っていた無限の食材を出すことが出来るお宝を手に入れれば食糧切れが起きない遠征が出来る……なんだったらドラえもんのひみつ道具のグルメテーブル掛けみたいな道具もあるぞ」
「……………それはいったい何処にあるんだ?そのお宝は有れば飢えを凌げる……最強の兵器だ」
「それは私にも分からない……だが、異世界の存在はお前達によって証明された。ならば何処かの世界に隠されている可能性が高い」
だが、もし見つけることが出来るのならばこの上なく素晴らしいものになる。
ヒュースは藤原秀郷が手に入れた無限の食材が出せる道具について聞きたいのだが私の口からはあまり語れない。
六道輪廻の概念や北欧神話の世界なんかがある。あの世という世界にも天国と地獄とそれよりも更に上な場所も国によっては存在する。だったらこの世界を経由しなければ行くことが出来ない裏の世界の様なところは何処かにあるはずだ。
「まぁ、この辺に関しては置いておこう……それよりも迅は何処に、賭けは私の勝ちだから」
「賭けって……なにを賭けていたのよ?」
「なに些細な物だ」
この辺の横の無駄な雑学に関しては一旦置いておく。
それよりも迅は何処に居るのかを聞くが小南パイセンとヒュースは賭けをしている事を知らなかったので聞いてくるが些細な物だ。
具体的に何なのかを言わない。
「些細な物って……なによ?」
「いや、ホントに気にする必要はない。小南パイセンが直接関わるわけでもないしヒュースが欲しいと言うものでもないし……精神的な物だ」
「オレが欲しいと言わないもの?」
「そういう迅みたいな意味深な言い方をしないでハッキリと言いなさい!!」
「……………………まだ、最後が決まってないから言うに言えないんだ」
「あんたねぇ!」
「桐絵ちゃん、落ち着いて……些細な物ね…………」
「ただいま」
「あら、目が覚めたのね」
小南パイセンをゆりさんが落ち着かせれば母さんと修が帰ってきた。
私が無事に目を覚ましたのを見て修はホッとしており母さんはやっと目覚めたのかと相変わらずのマイペースだった。
「出かけていたみたいだけど……何処に?」
「貴虎……ガイアメモリを賭けていたじゃない……結果的には貴方が勝ったけど、負ければ渡す予定のガイアメモリを手元に無いのは無しよ」
「コレを受け取りに行ってたんだ……事情を話したら、兄さんが本気で戦うにはコレが必要だって承諾して渡してくれたよ」
2人が出かけていたが買い物をしてきたわけじゃない。
どういうことなのかを聞いてみれば仮面ライダーエターナルのライドウォッチとロストドライバーを渡してきた。
『エターナル』
「貴虎……本気で迅くんを倒したいのなら、どうしてそれを回収してなかったのよ」
『さぁ、地獄を楽しみな。白き復讐のライダーは……………エターナルだ』
ライドウォッチのボタンを押せばエターナルライドウォッチが音声を流す。
エターナルライドウォッチがエターナルの紹介をすればエターナルライドウォッチが消失しプランク体のライドウォッチになり重いと感じていた体が楽になり腰に装填していたロストドライバーにエターナルメモリが装填される……が、エターナルには変身せずにロストドライバーから抜いた。
「コレが話に聞いていた生身の人間をトリオンが使える生物に変える生体兵器か……」
エターナルメモリをまじまじと見るクローニンさん。
「ええ……26個あるT2ガイアメモリの中で最強のガイアメモリ、エターナルメモリ……今はこうしてボーダーに力を貸したり下に付いたりしていますが何処かの段階で意見が食い違ってボーダー隊員、しかも幹部レベルが暴力で争わないといけないと私は考えている……そうなった時に備えてエターナルメモリを意図的に隠していた……迅はエターナルメモリの詳細は知らないが私が勝てると自信があるからヤバいと感じている。何時意見が食い違うかどうか分からない。でも、食い違う未来はその内にやってくるのは確定だ……だからその時に備えておきたかった」
例えば近界民の国と同盟なんかをボーダーが正式に結び友好関係を築き上げる。
これに関しては基本的に可能性としては無いと言えるが決して0ではない。無数に存在している近界民の国を相手にボーダーと言う組織だけでカバーするのは現実的な問題として難しい。何処かの国と同盟を結んだりする。
「例えば近界民が門を開けない様なトリオン障壁を作り上げて100年以上の鎖国の政策に出ればその時点で意見が対立する……私は鎖国に賛成だが修達は反対と言うだろう」
「それは…………向こうの世界に拐われた人達を諦めてくれって言ってるも同然だから?」
「ああ、そうだ……何処かの段階で意見が対立する……そうなった時にボーダーを叩きのめす……それがこのエターナルメモリなら可能だ」
分かりやすい例え話を出せば修はどういう意味かを理解する。
完全なる鎖国が出来るようになれば逆を言えば拐われた人達を諦めてくれと言ってるも同然だ。修は麟児さん達を見つけたいという思いがあるのだが、もしそうなった場合、それが出来るようになった場合、私は鎖国することに関して賛成する派閥にいる。
勿論麟児さん達を見つけたいという思いはある。仮に麟児さん達を見つけた後ならば迷いなく切り捨てる……私はそういう人間で修と対立する未来が見える。
「だからそれを餌にしガロプラの強襲の報奨として迅とのタイマンを望んだ。負ければエターナルメモリを渡す。使いこなせるのは私だけだが私から取り上げるだけで充分に意味はある……………だが、勝負は私の勝ちだ。賭けは私の勝ちだ……約束は果たせ、迅」
こっそりと隠れているが私には丸見えだ。
迅の名を出せば迅は姿を現した。
「いや〜……………勝てる未来は確かに存在してたんだけど、メロンくんが全力じゃない状態で負けるとは思いもしなかった」
「迅……え、待って。全力じゃないってどういうことよ?」
「……メロンくん……一部の力をその時計に封じ込めていた……ガイアメモリを使い続ければ生身の肉体に影響を及ぼす。ハイドープと呼ばれるサイドエフェクトよりも超能力に近い能力に目覚める……メガネくんは兆しをまだ見せてないけどメロンくんはそれになりかけてる……違うか?」
「ああ……修はジョーカーメモリ1つで数回の使用だけで済んでいるからまだ影響は受けてないが私は26個のメモリを同時に使ったことがある。ハイドープになりかけている……どんな能力に目覚めるかはまだ分からないが……力の一部を込めてエターナルライドウォッチに変えた……言っておくがなりかけているだけであってなっているわけじゃないしなったとしても生身の肉体でしか使えない」
「いやいや、最後に見せた無限の未来は常人じゃ出来ないよ……本来のトリオン量じゃないのも……いや、負けたオレはなにも言えないか」
まだハイドープになっていない。なりかけているだけだ。
T2ガイアメモリ全部を使っているからどんな方向に進化しているか私には分からない。
「んじゃあ、約束は守る……と言いたいんだけどさ……」
「おい、ふざけるな。それを変えるのならばぶっ倒れるまで激闘を繰り広げた意味が無いだろう」
「いやいや、変えるんじゃない……追加だよ。ぐうの音も出ない敗北をしたんだ……だから、+αだ。小南、那須ちゃんに電話を、ボーダーの端末で頼む」
「………?……分かったけど……なにをするの?」
小南パイセンはボーダーの端末で那須に電話をかける。
ボーダーの端末で電話をかければすんなりと出てくる那須。
『はい、もしもし』
「あ、那須ちゃん……なんか迅が電話をかけろって」
「小南、もうちょっとあるだろう……メロンくんが目を覚ましたよ」
『そうですか…………』
「さて……………賭けは私が勝った……んだが、迅が何故か追加したいと言ってきた」
「ねぇ、だからその賭けってなんなのよ?」
話を進めようとすると小南パイセンが賭けの内容について聞いてくる。
小南パイセンにとっては些細な物だから気にする必要はないが迅が追加したいと言っているのでちゃんと説明をする……迅が。
「旧ボーダーじゃなくて今のボーダーが出来た……んでもってソロランク戦が開幕した。当時の1位の座を争ってたのはオレと太刀川さんで勝率だけを見れば太刀川さんが勝っていた」
「あんたが太刀川に勝てないからスコーピオンを作ったんでしょ?」
「そう……それまで負けが多かったオレもスコーピオンのおかげで太刀川さんに勝てるようになって互角の勝負になった……メロンくんが求めたのはオレのポイント、太刀川さんと1位の座を争ってた時に使っていた弧月のポイントだ」
「え…………待って…………それだけの為に迅くんと戦ってたの?」
「……ええ、まぁ……そうですね」
迅が持っているかもしれないと予想していた物、スコーピオンが生まれるまでに使っていた弧月のポイントを寄越せと言った。
ゆりさんはそれを知ればそれだけの為に迅と6時間以上もバチバチにやりあっていたのだとキョトンとしている。
「オレが負ければ弧月のポイントを渡す……オレは太刀川さんに勝てないからスコーピオンを作った。スコーピオンはオレに合っててランク戦に復帰した今もスコーピオン一筋だ。だからオレにはもう弧月のポイントは不要な物……正確な数字は覚えてないけ9000ポイントは越えてるよ」
「そのポイントが私には欲しい……太刀川さんをカモって1日2日で10000ポイント稼ぐのはどう考えても不可能だと判断した……それがあれば今の自分のポイントと合わせれば10000は超える。それだけ有れば問題は無い」
「で、ここからはオレのお節介…………メロンくんにオレのスコーピオンのポイント、C級に降格する1500の一歩手前、1501ポイントになるまで譲渡するよ……弧月のポイントとスコーピオンのポイントを合わせれば20000ポイントは越える」
「……10000ポイントを越えればそれで構わないんだが」
「いやいや、20000ポイントの方が良いって。カッコがつくよ……それに20000ポイントあるって言ってもどのトリガーに分配するのか決めてないんでしょ?弧月に丸々20000ポイント入れずに弾系のトリガーと攻撃手のトリガーに10000ポイントずつ振ればボーダーで1番の
「裏は無いと誓えるか?」
「ああ、誓える……コレはホントに純粋なお節介だよ」
当初貰う予定だった弧月のポイントだけでなくスコーピオンのポイントも譲渡すると言い出す。
なにか裏があるのかと揺さぶりをかけてみるのだが電磁波からして嘘はないのが分かる。
「迅とポイントを賭けてたのね……それと那須ちゃんがどう関わるのよ?」
「メロンくんが那須隊に入隊する」
「……………はぁ!?……那須隊ってガールズチームだしオペレーターは」
『ええ、デメリットが多いのは分かってるし熊ちゃんが気を遣ってガールズチームにしてくれている。私もそれに納得してるし助かってるわ……でも……でも、後一歩が届かないの!』
「後一歩ってどういうこと?」
『茜ちゃんがこのままだとボーダーを辞めないといけないの……辞めない条件に高校在学中に赤点は1つも取らないとかA級になるとか色々と条件があるのだけど、最初の条件、今シーズン今までで1番の成績を残す……B級上位に上がらないと成績が残せない…………』
「神田さんが抜けた弓場隊、ムラっ気の多いが決まれば強い香取隊、村上先輩を活かしつつも色々と試し徐々に村上先輩頼みじゃなくなる鈴鳴第一、この3つの部隊がB級上位と中位に行ったり来たり。元A級の二宮隊と影浦隊は勿論上位陣に安定しそれに食い込んで上に立ってやると玉狛第二が頑張っている…………こんな状態でB級上位に行けるのか?仮に行けたとしても即座に上位の壁に阻まれて中位に落ちる。二宮隊、影浦隊、玉狛第二、王子隊、生駒隊、東隊……純粋な駒の質では全員がマスタークラスの二宮隊、影浦隊には勝てない。作戦を売りにしている玉狛第二に勝てない。純粋な実力で王子隊に届かない。絶対的なエースの生駒さんが居る生駒隊には届かない。新人育成を重視している東隊も連携が上手く奥寺達を倒せても東さんを落とせずに勝つのが難しい……この状況下で勝つ方法を修は先に使った」
「……新しい隊員を加える……」
上位の壁が分厚い、それを1日2日で破る方法は無い。修はそれが分かってたのでどうすればいいのか呟く。
那須隊はバランスが取れているチームでなにか新しい作戦を!があまり出来ない……新しい隊員を加える、それが1番の手だろう。
「私は結果的に20000ポイントを手に入れた、急遽+10000ポイントになったからどういう風に分散させるかはまだ決めていないが
『…………ありがとう……………私達に安心感を与える為に、心のゆとりを与える為に迅さんと戦ってくれて』
「力を貸せるのは今シーズンだけだ……勿論、無責任な真似はしない。チームを抜けた後も熊谷をマスタークラスを相手に勝てる実力にまで鍛える…熊谷の底上げは私がやってやる。それだけでお前にかかる負担が減る。だがそれでもB級上位安定レベルでそこからの作戦はお前が考えろ……命懸けの仕事をしているのだからそこはやれ」
「待って…………つまり修の兄貴が迅に挑んだのは那須隊に精神的に楽にさせる為だけ?」
「ああ、そうだ」
「メロンくんが加入すれば上位に留まれる未来は視えてる、殆ど確定だ。ぶっちゃけた話オレと戦わなくても問題は無いんだ。メロンくんは狙撃手以外のトリガーは最低でも9000ポイントぐらいの実力はある。銃手と攻撃手に関しては10000ポイント越え……目に見えて10000ポイントを越えている人が味方にいる、それだけで那須隊の精神的な不安が減る。気持ちが楽になる」
「その為だけに、鼻血を出して倒れるまで迅くんと戦ってたの!?……………なんで………」
「そもそもで去年にボーダーを辞めさせられると私は占った。それを言わなくてもいいのに言った事でそれを回避しようと那須達は動いている……だから言い出しっぺの私が動くのは普通のことです……私がそうしたいと思ったから」
迅との賭けで勝ったら得られるポイントがあれば10000ポイントを超えれる。
10000ポイントを超える隊員が自分の部隊に居るのならばそれだけで安定は勿論、心のゆとりを持てる。
マスタークラスの射手の那須が居るから攻撃手か銃手で戦えばある程度はいける。ゆりさんはただそれだけの為に迅と倒れるまで戦っていたのかと言葉を失うのだが私はそうしたいと自分で撒いた種なのだから自分で解決しないといけないと思っているからだ。
10000ポイント越えの実力を持っている、ではなく実際に10000ポイント越えが居れば心のゆとりが手に入る、ただそれだけの為の迅との一騎討ちです。
特別演習
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審査する側(上層部)
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審査する側(A級と)
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試験に参加する側