メガネ(兄)   作:アルピ交通事務局

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現段階のプロットではA級vsB級で修がテガソードになる感じになっている


第132話

 

 B級ランク戦上位戦夜の部が始まった。

 玉狛第二、鈴鳴第一、東隊、影浦隊の四つ巴の混戦であり市街地D、巨大なデパートが置かれている射線がなんとも通りにくい場所。

 このマップはデパート内部で戦われることが多い。デパート内部に居れば外からの狙撃の可能性が低くなる。

 

「っ……」

 

「ラッキー!」

 

 各々がデパートの中に入っている。バッグワームを起動している者も居ればそうでないものも居る。

 修はバッグワームを起動しレーダーに映らない様にしていたのだが、同じくレーダーに映らない様にしていた奥寺と遭遇する。

 互いに予想外の状況であり、どっちが不利なのか。修はワイヤー陣形を展開する為に動くつもりが行動を起こすよりも前に奥寺に遭遇してしまった。ワイヤー陣が中々に厄介であり、メテオラ無しでは厳しい。そんな中で修に遭遇した。

 

 遊真1人でも手に負えないのに大型新人に加えてのワイヤー陣では手に負えないが、修1人ならば倒せる。

 起死回生の一手を使える時はあるがやはり素の実力は修が圧倒的に低い。後1000ポイントでマスタークラスに届くレベルの実力である奥寺を相手に勝つのは難しいしそれを承知の上での戦闘スタイルを取っている。自分で点を稼げないならば他に点を稼がせる。

 勿論、自分なりに基礎的な戦闘能力が高くなるという事はしている。しかし、どうしても最短で遠征に行きたいので使える手はなんでも使ってやろう!と言う思いであり補助に徹するスタイルで収まっている。

 

『ヤバっ!』

 

『僕は気にしないでください!空閑、フォローに回らなくていい』

 

 マップのルートを指定した宇佐美がミスをしたと慌てるが修は冷静だった。

 自分がB級上位陣の隊員と真っ向から勝負しても普通に負けるのは理解している。無理に遊真におんぶにだっこ状態は危険だ。今は1ポイントでも多くのポイントを稼がないといけないのだと必死になっている。

 

『東さん、三雲を見つけたんで倒します』

 

『ああ、ワイヤーには気をつけろ』

 

 奥寺が東に連絡を入れた。修を見つけたので倒そうという考えであり、修が居る=近くに遊真が居る可能性やあるだけで厄介なワイヤー陣がある。その辺を無視したら修に負ける。だが、逆を言えばそこさせ無ければ修には負けないと東は予測する。今後のことを考えたりすればワイヤー地帯を作られれば厄介だ。だから倒さないといけない。

 

「スラスター起動!」

 

 修はアステロイドを出しながら後ろ向きにスラスターを使い後退する。

 修が弱いという事を修自身が理解している。倒されない前提に動くかと思ったが、動かない。後ろに逃げたとしてもここはデパートにマップだ。壁には直ぐに辿り着くのでと思いながらも走り、シールドを展開する。

 

「っ!」

 

「お前じゃそれは無理だ!」

 

 アステロイドを置き弾として使う。

 バックで後退している修に突撃すればアステロイドが当たるようになっていたのだが奥寺はそれを読んでいる。修の少量のトリオンでは奥寺のシールドを割ることは出来ない。この勝負貰ったと奥寺は修に向かって突撃して弧月を振り下ろした。

 

「っへ……中々やるじゃねえか……」

 

『え!?』

 

 振り下ろした弧月を修はレイガストで受け止めた。

 スラスターからの受け止めるのは中々に難しいことなのだが軽々と受け止めては修は笑みを浮かび上げた。そして修は驚いた。

 何故って?修は動こうとは思っていなかった。動くつもりが無かったと言うか反応することが出来なかったのだが勝手に身体と口が動いた。

 

「見守れって言われたが、こんな良いところを見れってのはな……いくぜ!いくぜ!いくぜ!!」

 

「なっ!?」

 

 修はレイガストを振り翳す。奥寺はそれを見て直ぐに分かった。明らかに三雲の動きじゃない!と。

 急に雰囲気が変わったかと思えばレイガストの重さなんて関係無いとブンブンと振り回しており、奥寺と撃ち合う……勝負の程は互角どころか修の方が有利である。

 

「必殺、オレの必殺技……ボーダーバージョン!」

 

 レイガストで突撃した修は切り上げる。スラスターを使って切り上げ、奥寺の持っている弧月を無理矢理弾いた。

 追撃だとレイガストで更にスラスターを使い切り下ろす。奥寺の胴体がスパッと切れて緊急脱出で東隊の隊室に戻った。

 

「さて、次はどいつからいくか」

 

『ちょ、ちょっと待ってくれ!お前は?』

 

「んだよ、兄貴から聞いただろ?オレだよ、オレ……お前の中に入っただろ?」

 

『まさか…………あの時の赤鬼?』

 

「ああ、そうだ」

 

 修の中に入っていたモモタロスが表に出てきた。修の体を借りた。

 自分の中に入っているのは覚えているがあれからうんともすんとも言ってこないので消えたと思っていたのだが今の今まで息を潜めていた。

 

『……なにをするつもりだ?』

 

「オレは強くカッコよく戦うがモットーなんでな……千佳の兄貴を探してえんだろ?だったらオレに任せろ!おい、ウサ女!他は何処だ!」

 

『ウサ女って!?……これ、三雲くんならなんか知ってるのかな?』

 

『…………頼んだぞ』

 

「っへ、話の早えメガネで助かるぜ」

 

 修は分かっている。1年単位で修行しないと上には勝てないのを。そしてほんの少しの戦いで分かった。

 自分の中に入っているモモタロスが自分の体を動かした事でモモタロスが物凄く強い実力者であることを。使える手はなんでも使わないといけない状況なのは分かっているのだと修はモモタロスを使うと決めた。

 

『おい、アクシデントが起きたとは言えそれは』

 

『いや、問題無い。この状態でもスパイダーは出せる!』

 

 突如として出てきたモモタロスを使おうと判断した。攻撃手として戦える力を獲得したのだから使おうとするのだがヒュースが待ったをかけた。本来の作戦であるワイヤー陣形を作るという事を疎かにしてよく分からない強いかどうかも分からない変な力を使うのかと聞くのだが修はこの状態でもスパイダーが出ろ!とスパイダーを使えばスパイダーが出た。

 

「奥寺を三雲が……でも、落とさないと」

 

「おう、来たか!」

 

 小荒井が奥寺が落とされた事を驚きながらも修の前に現れた。

 奥寺が倒されたという事はワイヤーだったり今回の大型新人だったり何かがあるのだと考えながらも修の前に対峙する。

 次の相手がやってきたのだとモモタロスは喜び、攻める。それは明らかに自分が見てきた三雲修の動きじゃない。でも、強いという事だけは分かった。そして負けた。

 

 奥寺と小荒井を真正面から修は倒した。次に行くか!となったところを修は撃ち抜かれた。

 隠れ潜んでいた影浦隊のユズルのアイビスの狙撃により撃ち抜かれた。

 

「クソ!ここまでかよ!」

 

「修くん、ホントにどうしたの!?」

 

『とりあえず、変わってくれないか?』

 

「ったく、仕方ねえな……すみません、ミスをしてしまいました」

 

 ランク戦で使っている玉狛第二の部屋に修は転送される。

 モモタロスはまだまだ戦えたのにここで負けるだなんて!と怒っている。その光景は、修の口調が荒くなっている。なにが起きているのか分からない中で宇佐美は聞いた。修はモモタロスに代わる様に言えばモモタロスは修に体を返した。

 

「とりあえず、2ポイントは奪えた……ヒュースと空閑が何処までか」

 

 その後は大体は原作通りだった。影浦が村上にやられたり、ヒュースが無双したものの影浦から点を奪えなかった。

 東が引くべきかと引いた。その結果、玉狛第二は生存点を含めて8ポイントを獲得した……玉狛第二はB級1位になった。

 

 

 ※

 

 

「三雲くん、なにがあったの?」

 

「修の中に入っているモモタロスが動いた」

 

 修の中に入っているモモタロスが辛抱出来ない!と修の体を使った。

 なにが起きているのかさっぱりと言う宇佐美達が修の身になにが起きているのかについて聞きに来た。

 修?……修は噂のカナダ人近界民じゃなかったのかの火消しに向かっている。

 

「モモタロスって、確か諏訪さんから出来た赤い鬼だよね?……注射が嫌だからって修くんの中に入ったって聞いてるけど」

 

「オサムのお兄さん……どういうこと?」

 

「…………どういう事と言われてもな、例えるならばお化けに取り憑かれて肉体を支配されている。それに近い状態だ」

 

 遊真も急に変わった修に対して驚いている。なんか大変なことだったらと考えている。私が嘘を言えば直ぐに指摘するつもりだ。

 ただ……モモタロスに関しては修の中に入って戦いたい!と言う思いで出てきた。見届けてくれと頼んだが、辛抱強く我慢出来ないし修自身が弱いから自分が戦うべきだ!とか思うタイプだろう。直ぐに出てきたが、まぁ、今の修に足りない要素を埋めてくれるものだから構わん。

 

「修くん、お化けに取り憑かれてるんですか!?」

 

「それに近い、だ……説明すればややこしいが修の中に入っているモモタロス自体は害意は無い。基本的にはカッコよく戦いたいという思いがある。正義か悪で言えば正義側の住人だ」

 

 修がモモタロスに肉体を支配されているもしくはモモタロスを認識出来ていないかと思えば意外とすんなりしている。

 野上良太郎と修はメンタルが強いという意味合いでは似ているし、修はモモタロスの強さを求めている。モモタロスも色々と経験しているのか……。

 

「なにを言い出すかと思えば幽霊に取り憑かれただと?」

 

「言っておくがやろうと思えば幽霊を呼び出すことは出来るからな」

 

「…………マジか……」

 

「え、マジな感じなの?」

 

 やらないだけでやろうと思えば幽霊は呼び出すことが出来る。

 ヒュースは呆れるが遊真が嘘を見抜くサイドエフェクトに反応をしていないのでホントの事なのだと驚いており、宇佐美もマジなの?と驚いている。

 

「エターナルメモリが戻ったからにはハイドープとしての力も戻っている……それを使えば死んだ人間の魂を操ることも可能だ」

 

「……じゃあ、親父をここに呼び出すことも?」

 

「出来るか出来ないかで言えば出来る……ただし、認識することが出来るようになるのに時間がかかったり場所が限定されたりする。おそらくは血縁者である遊真しか普通の場所では認識出来ない。私や宇佐美の様に有吾さんと縁が無い人間は有吾さんと縁がある場所、例えばボーダーの玉狛支部でしか認識出来ない。そしてそれはしない」

 

「……ガイアメモリを使うから?」

 

「ああ、そうだ」

 

 有吾さんの魂を呼び出すことが出来るには出来るのだが、それはしない。

 それをする為にはガイアメモリを使わなければならない。またガイアメモリかと遊真はこちらを見てくる。一応は情報として聞いておきたいのだろう。

 

「仮面ライダーエターナルに変身している時、その時限定でガイアメモリの内容を限定的に書き換える事が出来るんだ」

 

「お前、まだ姿があるのか」

 

「まだまだある……ガイアメモリの内容を書き換える事が出来る、限定的だが」

 

「え〜っと……どういうこと?」

 

「同じアルファベットなら内容を書き換えれるんです……例えば、Cのガイアメモリ。普段はサイクロンですけど、カーバンクルに書き換えてその力を使っていました」

 

「要するに頭文字のアルファベットが一緒なら違う単語に書き換えてその単語の事象や現象、生物の力ならば大体は再現出来る」

 

 千佳は私のハイドープとしての力を見ているので分かりやすく説明をする。

 Cのメモリであるサイクロンメモリをカーバンクルメモリに変えた。カーバンクルの力を使うことが出来て……アレが手に入った。アレは万が一を想定して作っているから余程の事じゃない使う機会は無い。

 

「それで親父を?」

 

「Nのガイアメモリであるナスカメモリを書き換えてネクロマンサーメモリにすれば会えるかもしれない」

 

「ネクロマンサー?なんだそれは?」

 

「死んだ人間の魂を操ったりする魔法使いの事だ……限定的だが死んだ人間を蘇らせることが出来る」

 

「…………そんな事が……」

 

「ただしネクロマンサーメモリを使えば……見えてはいけないものが見えるようになる」

 

 ネクロマンサーと聞いても思い浮かばないヒュースにネクロマンサーについて教える。

 死んだ人間の魂を操ったりする魔法使い、ネクロマンサーは大体そんな感じでありこの状況でくだらない嘘は言わないのだと認識しているのでホントなのかと言葉を失う。そしてネクロマンサーメモリのデメリット、見えてはいけないものが見えるようになると伝えれば宇佐美は顔を青くする。

 

「この世には姿を見たり名前を言うだけで呪われるものもいる。その逆、名前を見抜く事で正体が判明し力を奪える事もある。非科学的だと思うが、そういうものが存在している。ネクロマンサーメモリを使えばその見えてはいけないものがいるのだと感じる。そして見ることが出来るようになる。最終的に発狂して死ぬ」

 

「怖い!怖い!怖い!三雲くん、怪談の時期じゃないよ!?」

 

 見えてはいけないものがなんなのか具体的には分からないけれども見えてはいけないものが見えるようになる。

 宇佐美はそれを聞けば慌てているのでこの話は最初から無かったことにしてと無かったことにする。

 

「オサムのお兄さん、相変わらず色々ぶっ飛んでるな」

 

 アルファベットのEから始まらない単語に限りその単語に関連する事象、現象、生物の力を使える。

 色々と壊れた性能をしているなと遊真は言ってくるがエターナルのハイドープに相応しい力だとは思っている。

 

「この力を使ったのはハイドープになりかけていると気付いた時、そしてどういう能力なのか確認の2回だけ……力に気付いた時に変化させたメモリは相性が悪くて使えなかったが2回目の時は相性が良いメモリが使えたがこの能力は使いたくない。ただでさえハイドープになりかけて常人をやめかけているのに更にガイアメモリの力を得ておかしな進化はしたくない」

 

 ハイドープとしての力を使えばエターナルメモリ以外のメモリの力も身体に染み込ませることになる。

 ネクロマンサーメモリは見えてはいけないものが見える……エターナルメモリのハイドープが先だから暴走することは早々に無いだろうが、それでもおかしくなる。メモリを使いすぎればややこしい。

 

「でも、貴虎さん。カーバンクルは迷いなく使いましたよね?」

 

「…………言いたいことがあるならハッキリと言ってほしいがな」

 

 Cのメモリであるサイクロンメモリをカーバンクルメモリに変化させたことを知っている千佳はニヤニヤする。

 カーバンクルメモリを使ってなにをしたのかを知っている。

 

「愛してるんですね……」

 

「…………千佳ちゃん、なんか恨みあるの?」

 

「貴虎さん!女性は皆、恋愛話が好きなんです!」

 

「え?なに?なんなの?噂のアレの話なの!?」

 

「いえ、ちょっと……貴虎さんは愛してるんだなって」

 

 彼女の事を考えて出来るかもしれないと可能性に賭けてカーバンクルメモリを使って色々と成功した。

 千佳ちゃんは身を削ってまで守ろうとしている姿を見て健気だなと思っている……恥ずかしい。

特別演習

  • 審査する側(上層部)
  • 審査する側(A級と)
  • 試験に参加する側
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