「大丈夫か?」
「ああ、体力は回復した……激しい疲労感に襲われていただけで、何処かが悪くなった……いや、悪くなったか」
「太刀川さん達の攻撃は当たっていたがミスと出ていた。アレはなんだ?」
医務室に運ばれて軽く一眠りをすれば体力は回復した。
真木にその事を伝えれば三輪が太刀川さん達の攻撃はしっかりと当たっていたのに、MISSと失敗として扱われていた。その事について詳しい詳細を聞いてくる。
「そのままの意味だ。太刀川さんや出水の攻撃が当たってダメージになっていない」
「だが、何処からどう見ても……俺の鉛弾が重くて動かなかったがしっかりと当たっていたぞ?」
「ああ。当たっていた。だが、ダメージが0なんだ」
「……どういう意味なんだ?」
「この仮面ライダークロニクルは一言で言えばゲームだ……TVゲームで思ったことはあるだろう。ゲームのお金を実際に使えないとかそういうのを。仮面ライダークロニクルはゲームを実体化させて戦うトリガーだ」
「……それで、何故米屋達の攻撃が通じない?ダメージ0とはどういう意味だ?」
「仮面ライダークロニクルに搭載されている敵キャラはアクションゲームやRPG等色々なジャンルのゲームがある……そして私が倒すことが出来ない唯一のゲーム、それこそがときめきクライシスのラヴリカ……ラヴリカは恋愛シミュレーションゲームに該当する敵キャラだ」
「「…………?」」
「アクションゲームやRPGならば敵を攻撃して倒すなんかがある。でも、恋愛シミュレーションゲームは敵を殴ったり蹴ったりして倒すゲームじゃない。ラヴリカはそのルールに則って特に何もない物理攻撃は一切通じないんだ」
ラヴリカに攻撃が通じなかった事について改めて説明をする。
恋愛シミュレーションゲームなので相手を殴ったり蹴ったりするゲームじゃないので物理攻撃は効かない。
「特に何もない物理攻撃が一切通じない、と言うことはなにかがある物理攻撃は通じるのか?」
「……………………………」
「答えろ」
「いや…………その、恋愛シミュレーションゲームだから……ラヴリカに感染している人を異性として愛している人ならばダメージは与えれる」
特に何もない物理攻撃は効かないと言うところに真木は引っかかった。
なにか特定の条件を満たせば攻略出来ると言うことを気付いているなと読んだので喋らせてくるので素直に白状する。
ラヴリカに感染している人を異性として愛している、特に相思相愛の関係性ならば愛を込めて助ける為に戦えばダメージを与えれる。
「感情でダメージ判定があるとはどういう理屈なんだ……」
「とんちきなトリガーとは分かっていたが中々……しかし、何故それが分かっているのに攻略が出来ない?」
「いや、ラヴリカそのものをそこで倒すまでは出来るんだ。ただ問題が1つあって、倒したのが私じゃないとダメなんだ」
「つまり致命傷を与えるなんかは他の人でもいいが、トドメは貴虎じゃないとダメなのか……」
「何故だ?」
「仮面ライダークロニクルで変身出来る仮面ライダークロノスは仮面ライダークロニクルに搭載されているボスを倒して解禁される所謂ラスボス前に貰える最強装備だ。だから私が倒したじゃないと解禁されない」
「……それがトリガーの一種ならば解析に回してデータを引きずり出せないのか?」
「データを引きずり出せるが、使えるかどうかはまた別の話だ」
おそらくは……いや、多分確実だろう。
「仮面ライダークロニクルは安全性を度外視すれば唯一、私の持っているトリガーで誰でも使えて量産は出来る。しかも既にある技術で可能だ……ただし、安全性と言うのがホントに危険なんだ」
「緊急脱出機能……ではないな」
「仮面ライダークロニクルはバグスターウイルスと言うウイルスを感染させてゲームを実体化させる。クロノスに変身するにはバグスターウイルスの抗体を宿すことだ。その為に文字通りウイルスと戦うんだ」
「……主任の母親は成し遂げたのか?」
「いや、母さんはバグスターウイルスの原種を体内に宿していて、どんなバグスターウイルスにも対応出来る完全な抗体を宿している。私が宿しているのは自力で倒した12個のバグスターウイルスの抗体だけでクロノスに変身するには13個の抗体がいる。そしてその13個目で詰んでいる」
「……」
ラヴリカを倒すだけならば幾らでもある。だが、ラヴリカを私がトドメを刺すこと、それが出来ない。
結局のところ原作でもラヴリカはマキシマムマイティXのリプログラミング機能とか言うチートコードなんかを使ったり感染者を愛している人が倒したりで感染した本人が倒すことが出来たかと言えば無理だった。
「母さんがあらゆるバグスターウイルスの抗体を宿しているのは裏技だ、私がやっているのは所謂正規の手段でクロノスへの変身する力を手に入れることだ」
ホントにどうして母さんがバグスターウイルスの抗体を宿しているかについては謎だ。
最初に仮面ライダークロニクルとバグルドライバーⅡに触れたからか?それでクロノスになれるのか?
「…………主任の母は抗体を宿しているのだな?」
「ああ、間違いない。太刀川さん達がクロノスに変身するのを見ていることから完全な抗体を宿している」
真木が母さんが完全な抗体を宿しているかを聞いてくる。
太刀川さん達がバグルドライバーⅡを使ってクロノスに変身するのを見ているから母さんは仮面ライダークロノスの変身条件であるバグスターウイルスの抗体を、ただの抗体じゃなくてあらゆるバグスターウイルスの抗体を持っている。
「おばさんから血清的なのは作れないのか?」
「…………どうだろうな……」
母さんの体内にバグスターウイルスの抗体が宿っている。
だったら、母さんの血液から血清を作れないのか?と三輪は提案をするが答えに悩む。
エグゼイドではバグスターウイルスを物理的に倒している。
血液からバグスターウイルス反応を見つけれる。放射線科医の放射線での検査ならばバグスターウイルスは見つけれる。
本編後の物語でバグスターウイルスに対して薬を作ったりはしていたが、血清を作れるかどうかについては特に言及されていない。
「お〜い、主任。メロンジュース買ってきたよ〜」
母さんの血液を輸血する事が出来ればと考えていれば国近さんが現れた。
倒れていた私の疲れを取るためにと売店でメロンジュースを買ってきてくれた。
「ありがとうございます」
メロンジュースにストローを刺して飲む。甘いのでスッキリとした気分になる。
「母さんの血液を輸血したとしてもラヴリカが弱体化するだけでラヴリカに対する抗体を宿したわけじゃない……」
グラファイトやパラドクスは倒せたが、ラヴリカだけはあまりにも相性が悪い。
「……お前の事を異性として愛している人ならばダメージを与えれるんだろ?……お前の彼女じゃダメなのか?」
「倒せるが私が倒した扱いじゃないからガシャットロフィーが貰えない」
「待て。主任、彼女が居るのか?」
「ああ……ボーダー嫌いだからあまり顔を出さないが居るぞ」
「そうか……」
「ねぇねぇ、なんの話をしてるの?」
国近さんは途中からの参戦なのでバグスターウイルスの話のくだりを聞いていない。
なんの話をしているか聞いてくるのでラヴリカバグスターウイルスについて話をすれば国近先輩は考えた。
「う〜ん……それってさ主任の彼女、感染させればいいんじゃないかな?」
「……どういうこと?」
「倒した判定が欲しくて愛してる人じゃないとダメージを与えられないんでしょ?それじゃあ基本的にはナルシストしか倒せないじゃん。多分コレは誰かと協力して倒すマルチプレイものじゃないかな?条件として主任がラヴリカを倒せばいいだけで、主任が感染したラヴリカを主任が倒せばいいってわけじゃないんでしょ?」
「なるほど……どうなの?」
「……おそらくはそれで正しいとは思う」
ラヴリカを倒した証であるときめきクライシスのガシャットロフィーがあればいい。
ニコが感染したんじゃないバグスターウイルスを倒してガシャットロフィーを貰っていた。ときめきクライシスのガシャットロフィーは運営側の配布だったからなんとも言えないが、今まで集めた12個のガシャットロフィーから考えて国近さんの考えは正しい。
「なら、決まりね」
「待て!待ってくれ!いや……分かっている。言いたいことは分かっている。だが、失敗するのも嫌だし彼女はボーダーと極力関わり合いを持ちたくない。ただでさえ苦しい思いをしたのに、文字通り苦しまないといけないのは……」
彼女にラヴリカバグスターウイルスを感染させて私が倒す。
そうすれば仮面ライダークロノスの変身条件を達成することが出来るが……彼女を意図的に危険な目に遭わせないといけない。
ただでさえ家を失い友達を失い家族関係が崩壊しているのに更にバグスターウイルスで体を苦しめないといけないのは心が痛む。
「ガォッ」
「っ!?」
その事について言いたくないと思っていればプラモンスターのブラックケルベロスが足元にいた。
どうしてここに居るのだと思っていればこの前書いた婚姻届を回収していく……。
「主任、ボーダーで働きボーダーのA級の主任となった以上は命懸けの仕事だ。彼女にもそれを理解してもらわないといけない」
「分かっている……だが……失敗したら、ラヴリカバグスターウイルスを倒せなかったら彼女は死んでしまう」
ユニコーンメモリを使えば無理矢理バグスターウイルスを治療出来るが、何時までそれが通じるか分からない。
ラヴリカバグスターウイルスと戦っている過程で彼女の身体が限界を迎えてしまって死んでしまいラヴリカが完全体になってしまったのならば私は絶望をしてしまう。
「ギャゥギャゥ」
「っ…………」
ブラックケルベロスは私が書いた婚姻届を持っていった。
これで彼女にラヴリカバグスターウイルスを倒してクロノスへの変身する権利を手に入れる方法が知られる。
「貴虎、安全な橋は何処にも無い……鉛弾が通じてノックバック判定はある。俺達も出来る限りのサポートをする」
「っ…………彼女の返事次第だ……」
出来ればNOと、無理だと言ってほしい。
でも、私のサイドエフェクトは言っている。私が更に強くなるのならば、私ならばきっと成し遂げてくれると彼女ならば迷いなく自分の命をチップインするのを。彼女は予想通りと言うべきか、私ならばラヴリカのバグスターウイルスを倒してくれると信じて承諾した。
「いや〜遂に彼女を拝めるのか」
「色々とあったけど、顔を見れるのはいいな」
翌日にラヴリカを撃退する作戦が始まる。
太刀川さんはなんか予定があるとかで来れず出水、米屋、三輪、私でオペレートに国近さんが居る。
「メガネボーイやトリオン怪獣が言うには雪のように綺麗な人らしいからな」
「破天荒な性格だって聞いてるぞ」
「お前等な……」
米屋と出水が遂に私の彼女の顔を拝む事が出来ると喜んでいる。
米屋がどんな容姿なのかをなんとなくで聞いており、出水も性格について聞いている。どんな彼女なんだと期待をしている2人を見て私は呆れる。
「そんなに甘い話があると思うなよ」
「「え?」」
「なっ!?」
『トリオン反応!?』
何処からともなく魔法陣が出現し、白い魔法使いが現れた。
彼女が白い魔法使いこと仮面ライダーワイズマンに変身する事が出来る事については一切の説明をしていないので驚かれた。
「……すまないな。お前はここに来ることすらホントならば嫌悪している……俺が強くなればより良い未来になる。だから、必死になってここまで足を運んで来てくれた」
「…………」
「三輪達が協力してくれるが、確実にラヴリカに勝てる保証は無い……俺に勇気を与えてくれ」
俺はそう言うと白い魔法使いを抱きしめた。
仮面ライダークロノスに変身する為の最後の条件、ときめきクライシスのバグスターウイルス、ラヴリカを倒す。
失敗すれば取り返しがつかないことになり俺は立ち直れなくなる……だから、勇気が欲しい。白い魔法使いを抱きしめればギュッと私を抱きしめ返す。
「「お、ぉお……」」
「お前等、散々貴虎を煽るだけ煽っておいてそのリアクションなのか?」
俺ならばきっとラヴリカを倒すことが出来る、そう信じてくれた彼女は俺を抱きしめる。
その手は一切震えていない……そしてその光景を見た出水と米屋はなんとも言えないリアクションを取っております三輪に呆れられる。
「いや、だってよ……ここまで、なのか?」
「なにがだ?」
「もうちょっとこう、あるじゃん!冷やかすなとか恥ずかしいとか!そういうの一切無くて堂々とするってお前どういうメンタルしてんだよ!?」
「なにを言い出すのかと思えば、男子高校生の友情ではカップルの愛を撃ち破ることが出来ないのを知らないのか?俺は彼女とイチャつく事に関して一切の妥協はしない!」
恋人繋ぎをしてピースをする。
出水と米屋は思っていた返ってくるリアクションじゃなくて砂糖をぶち撒けそうな勢いだったので逆に恥ずかしがってる。
「これさぁ、熊谷達が見ればショックだろぅ……」
「なに問題無い。彼女が居ることについて知っているからな」
「余計にタチが悪いわ!!……ボーダーでその手の話が無いから、沢村さん辺り見たらショックするぞ!」
あの人は色々と手遅れなところがあるから、肉食獣にならなければ。
「さて……これより、ラヴリカ撃墜作戦を行う」
色々とボケたりしたものの今から真面目な事を行う。
ラヴリカを撃墜する、その為の作戦を行うと言い仮面ライダークロニクルをバグルドライバーⅡに装填した。
「培養」
バグルドライバーⅡのAボタンを押して、バグルドライバーⅡを白い魔法使いにぶつけた。
『インフェクション!レッツゲーム!デッドゲーム!ワッチャネーム!ザ・バグスター!』
特別演習
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審査する側(上層部)
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審査する側(A級と)
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試験に参加する側