修と千佳の戦いでの精神的支柱になる存在は空閑遊真だけだ。
今の麟児さんが絶対に折れないように、この考えは絶対に折れない。
私は二人の支えにはなるが、柱にはならない。最後と最初の一歩を後押しするだけで、導く人にはなれないと断る
「二人を支える人物はきっと現れます。
少なくとも、その未来はもう確定している……話を条件の方に戻しましょう。大丈夫ですよ、その人物ほどとは言いませんが、支えにはなるつもりです」
「……そうか」
これ以上は柱の事を話しても無駄だとわかった麟児さんは条件の方に話を向ける。
沢山の条件を提示すれば確実に色々と言われるので、出来る限り少なく尚且つやってほしいことを出さなければならない。麟児さんを説得する時は頭は全く機能しないのに、こういう時だけは機能する。
「二つ目は帰ってきたら、千佳達にタコ殴りにされてください。
ごめんなさいも言い訳も、お前の事を思ってなんて臭い台詞を一切言わず、千佳やおばさんたち、それに修が満足するまでぶん殴られてください」
二つ目の案があっさりと出てきた。
内容は至ってシンプルで、心配して涙を流した千佳達に殴られる。ただそれだけだ。
これに関しては飲んで貰わないと困る。人が散々、行かない方が良いと諦めさせようとしているのにそれでもと行こうとしているのだから青あざが出来るくらいまで殴られろ。
自分の命を危険に晒しても守りたい大事な妹を、どんな思いがあったとしても自らの手で泣かせるのだから一発ぐらいは殴られなければならないと私は思う。ボコられろスナプチンキツネ。
麟児さんは千佳や両親、
「3つ目なんですが、これに関しては無理なら無理と言ってください。
麟児さんが此方の世界に帰って来て色々とボーダーに言われたりして終わったのならば……教師をやってください」
「修の家庭教師のことか?
生真面目な性格で、普通校に行くつもりだから別に必要以上に勉強しなくても良いが……それでも必要なら、教えられる範囲の事を」
「違います、家庭教師じゃないです。帰って来た人達の教師になってほしいんです」
「帰って来た人達?」
「そう……過去に連れ去られた人達の教師をやってほしい。
近界民の世界に行って、色々と旅をしている途中に四年前に拐われた沢山の人を見つけることに成功したとします。協力者が何者かは知りませんが、ある程度の良識はあると思いますのでこの人達を今は連れて帰ろうとなると思います」
「確かに、それはありえることだが……それと教師がどういう関係が?」
「理由はハッキリと分かっているのはボーダーぐらいですが、何故か子供が多く拐われています。
小学生から中学生まで子供と呼べる人達が割と多く拐われていて……ついさっきも麟児さんが言いましたけど、何だかんだで四年経過してます……麟児さんが最短で一年後に帰ってくるとしても四年前に拐われた人達は+5歳になっています。もし小学3年生の女の子が拐われていたら単純計算で14、中学2年となり……その間に覚える勉強を、それこそ台形の面積の求め方とか、ペリーが何年に何処になにしにやって来たという簡単な問題も答えることが出来ません。ぶっちゃけ、ボーダーにその辺を期待するのは無駄なので麟児さんが教師をしてほしいんです」
ずっとずっと原作を読んでいる時もふと疑問に思っていたことがあった。
過去に拐われてしまった人達をこっちの世界に連れ戻したらどうするつもりなのか?と。助かって良かったと言うのはあるのだが、こっちの世界に連れ戻した後はどうなるんだと疑問視していた。
「近界民の世界で数年間暮らしてしまえば、色々と変わります。
日本と海外だけでも文化が大きく異なりますので、異世界となればもっと変わっています。
麟児さんは向こうの世界に連れ去られた人を連れ戻した際に、当時小学生、中学生だった人達に勉強を教えて此方の世界で生きれるようにしてください」
子供から大人にかけて、特に学生生活は人生を大きく変える出来事が多い。
そんな中、戦争ばかりの近界民の世界に放り込まれればどうなるのか……少なくとも、向こうの世界で育った遊真が此方の世界にやって来たばかりの頃は色々と危うかった。サラッと流されてはいるが、1日に2回も交通事故を巻き起こしている。
米屋という手遅れなバカを知っているが、あくまでも米屋は一般教養的な意味で手遅れでそういう感じの常識的な事はある意味一番しっかりとしている。
もし小学生の頃に拐われて現在、中学生ぐらいの子供を助け出すことが出来たのならば誰かが社会復帰の手伝いをしなければならない。その役目を麟児さんにしてほしいと私は思っている。
「それをやれと言われたのならばやる。
だが、此方の世界に帰ってくればどちらにせよボーダーには一度捕まってしまう。出来ないんじゃないのか?」
「ボーダーにその手の事を期待してもダメですよ。
彼処は近界民を撃退したりトリガー作ったりする組織で、そっち系に関してはフォローが全くと言って出来てません。
去年、ボーダー隊員で防衛任務があるから休んで授業のノートが取れなかった友人が居ます。私は学校を休まないといけない状況になるぐらいなら、勉強を教える人ぐらいは必要なんじゃないのかと言ってみましたが、特になにか変化はありません……ボーダーは割とバカが多いです」
「随分とハッキリ言うんだな」
「DANGERをダンガーと呼ぶ大学生って、どう思いますか?」
「俺が悪かった、謝る。すまない」
こんな時に役立つ太刀川さんのダンガーは恐ろしい。
しかしまぁ、勉強関係を信頼しろというのは本当に無理だ。ボーダー推薦なんて枠を作るぐらいなんだから、それぐらいのアフターケアもしろよと常に思っており、米屋や三輪にハッキリと言っているのに変化しない。
仮に連れ戻す事に成功したとして、いったいその連れ戻した人をどうするのかと言うのを原作でも特に描写をされていない。実際問題、連れ戻すよりも連れ戻した後の方が問題だ。社会復帰させたりするのがどれだけ果てしない道なのか、私には想像も付かない。
「とにかく、帰って来た人達に勉強を教えること自体は問題無い。
だが、そういったことはボーダーがする。今はまだ誰も見つけることが出来ていないが、誰か一人でも見つけて連れ帰ることが出来れば、そういったことをはじめる。俺が帰る前に見つかる可能性だってあるんだ。どうするつもりだ」
「コレを使います」
麟児さんが持ってきた封筒に入っている札束を取り出す。
入っているのは精々百数万程度、かなりの大金だが稼げない額ではない中途半端な金額だ。コレを使えば、麟児さんを教師にすることが出来る。
「私の友人は、あることを愚痴っています。
A級の部隊に入れろとボーダーで一番のスポンサーの子供が言ってきて、上層部が問答無用で自分が所属する部隊に入れたと……」
「金さえあればある程度の融通はきく、か?
確かに金の力があれば出来ることだが、その金は100万ちょっとだ。個人としては大金かもしれないが、企業となればはした金に過ぎない」
「ええ、そうです。
だから私が増やします。10倍にも20倍にも……何百倍にでも」
帰って来た人が、この世界で暮らせるように、社会復帰するためには金が必要だ。道具に勉強を教える場所、人、とにもかくにも色々と揃えないといけず、金が必要だ。
連れ帰ることが出来たのならばボーダーは大々的に報じる。そうなればボーダーに入隊希望の人やスポンサー志望の会社なんかが増える。どれだけくるか正確な数は不明だが、それは確かだ。
そんな中で数億という大金をポンっと渡してくれる人にどれだけの価値があるかは分からないが、百数万でなく数億を利子も利息もなしで麟児さんが教師を勤めるのを条件にボーダーに渡すのは喉から手が出るほど好条件だ。
私のサイドエフェクトは何処ぞの実力派エリートと違って沢山の未来は見えない。どうすればその未来に行けるのかも分からない。だが、金を稼ぐといった事に関しては勝っている自信がある。
「この金はどちらにせよ、お前の物だ。
どうするのもお前の勝手だ……増やすなら、出来るだけ増やしてくれ。教える側としても金はあるだけほしい」
「母さんに頼んで母さん名義の口座開設しますので売買ゲームで頑張ります。
それと4つ目、4つ目で最後なんですがこれに関しては帰って来てからお伝えしますのでトリガーを出しますね」
「お前……」
4番目の条件を後に回ししたら、麟児さんは睨む。
最後の条件が帰って来てから決めるというのは、間接的にだけこの人の生殺与奪の権利を寄越せと言っているようなもの。最初からコレを狙っていたのかと少しだけ怒りを見せるが、狙ってそんなことが出来るほど私は器用じゃない。元々は麟児さんを諦めさせれればと思っていたから、妥協案である。
「睨まないでくださいよ。
本当なら今ここで貴方を殴り倒してトリガーをぶん取って緊急脱出するだけで貴方の罪を暴けるんですよ……コレぐらいしておかないと、ダメです」
こればかりは譲ることは出来ない。
麟児さんは断るの一言も言わないので私は背を向けて押入れ入れてある金庫のダイヤルを回す。
「分かってると思いますが開けた瞬間、棒かなにかで殴打してトリガーを持ち逃げしないでくださいよ。
私の持っているトリガーはなにかとややこしいのでちゃんと説明を聞かないと使いこなせない物ばかりで、過去に修が一度だけやらかしましたので本当に説明をちゃんと聞いてください」
四年前に起きたある出来事を思い出す。修と相性が良すぎるせいで、あんなことになるとは思ってもみなかった。冷静に考えれば相性が良いのは当然の事なのに見落としていたので大変な目にあった。
私は金庫を開き3つあるアタッシュケースの中でも最も薄く、Xとデカデカと書かれているアタッシュケースを出した。
「そっちの二つは?」
「1つは最初に使った私にしか使えないです。
もう1つは……麟児さんでも使うことが出来るには出来ますが、多分使いこなせる人物は世界の何処を探しても居ないと思います」
残っているアタッシュケースについて聞いてくるので、答える。
3つ目のアタッシュケースに入っているトリガー、誰にでも使えるが誰もが使いこなせないトリガー(ということになっている転生特典)で唯一私が一度も使ったことの無いトリガー(ということになっている転生特典)だ。
「……こんなにも、トリガーがあるのか!?」
アタッシュケースを目の前に置くとゆっくりと開くと麟児さんは声をあげる。
自分が盗ってきたトリガーとは少し異なる形をしているトリガー(ということになっている転生特典)が25個入っており、手を伸ばそうとするので私は腕を掴んだ。
「説明を終えるまで、触れないでください……いや、違うか。
麟児さん、貴方はどのトリガーに目が向いて触れようとしましたか?」
修に見せた時も同じだった。私が説明をしようとする前に修と修に適合するトリガーが引き寄せられて特に意識していないのに触れてしまった。麟児さんもその時の修と同じなのかとどれに触れようとしたのかを聞いた。
「いや、特にコレと言ってなにかに触れようとは意識をしていない。
俺が盗ってきたトリガーと違って、お前のはUSBメモリの形をしているから少し触れてみようと思っただけだ。アルファベットのシールが貼られているが、なんの意味があるんだ?」
麟児さんは特にどれかに意識を引き寄せられたわけでもなく普通に気になっただけだった。
「……それぞれの頭文字ですよ。
加速、始祖鳥、疾風、偽物、牙、遺伝子、熱、氷河期、切り札、鍵、幻想、金属、ナスカ文明、大洋、人形遣い、女王、ロケット、骸骨、引き金、ユニコーン、暴力、気象、極限、昨日、地帯。極限以外はそれぞれに関連する英語の頭文字です」
アルファベットについて説明をすると私はJとZとXのシールが貼られたトリガー(ということになっている転生特典)をアタッシュケースから抜く。
この3つだけは麟児さんに譲ることが出来ないもので、それ以外で適合するものがあればそれを譲る。
「私の持っているトリガーはテレビゲームに例えればハードとソフトに分かれていて、麟児さんの目の前にあるのはソフトです。この中で適合するものがあれば幾らでも譲りますが、無ければなにも譲りません」
「ボーダーのトリガーは事前に武器を設定しておかなければならない。
対してお前の持っているトリガー相手に合わせて瞬時に武器を入れ換えるシステムで相手に合わせて瞬時に入れ換える。
一見、お前の持っているトリガーの方が効率が悪いがボーダーのトリガーで出来ない様なことを……空を飛んだり、天気を操ったり、凍らせたり、戦う以外にも色々なことが出来るといった感じか」
ざっくりとした説明をするだけで麟児さんは私が持っているトリガーを、大体理解してくれた。
事細かな説明をするのは自分に合うメモリが分かってからであり、一先ずはどのトリガーが適合するのかを調べなければならない。
「どうしてEのトリガーが無いんだ?」
トリガーにあるスイッチを押して、音声を鳴らそうとするも音声は鳴らない。
Dのトリガーのスイッチを押すのだが音声が鳴らず、次のトリガーを手に取ろうとするのだがEのトリガーだけが無いことに聞いてくる。
JXZの3つは渡すことは出来ませんと言ってケースに取り除いているのに対し、Eに関しては最初からなにも言っていない。
「このアタッシュケース、1つだけトリガーを入れる部分が開いている。
いったいなにを基準に何処の誰が作っているのかは知らないがAからZまであるのなら、Eもあるはずだ」
「麟児さんの言うとおり、Eもありますが見せることすらしません。
例え麟児さんと適合するトリガーであったとしても、それだけは渡さない……次を押してください」
絶対に渡さない。出来る出来ないではなく、するしないの話だ。
Eがもし他の誰かに、それこそアフトクラトルにでも渡ってしまい、使いこなせる奴がいたのならその時点でどうすることも出来ない。アフトクラトルは近界を統一するどころか、この世界すらも支配することが出来る。
Eを最初から渡すつもりが無いという意志を見せると麟児さんは特にそれ以上はEについてなにも言わずにF、G、H、I、K とスイッチを押していくのだが音声は鳴らない。
「これ、本当に音声が鳴るのか?ハードの方に入れないと音声が鳴らないとか、そう言うものじゃないのか?」
N、M、L、O、P、Q、Rとスイッチを押すもののどれも音声は鳴らない。1つでも多くの音声が鳴ってほしい麟児さんが押す残りのトリガー(と言うなの転生特典)はSTUVWYの6つだけで、いや、6つしかない。
もしかしたら全て音声が鳴らないんじゃないかと焦りを見せ出した。
「修はJのトリガーで鳴って、Cのトリガーでは鳴りませんでした……Sのトリガーを押してください」
私はなにも嘘をついていない。
次のSのスイッチを押させるが音声は鳴らず、次のTを手に取ろうとする前に私は━━━━
『スカル!』
T2ガイアメモリのスカルメモリの音声を鳴らした。
メガネ(弟)「当小説が二乗ほど面白くなるおまけコーナーと言う名の設定とか裏話!!」
メガネ(兄)「遂に私のトリガーと言うことになっている転生特典が出てきた」
メガネ(弟)「ガイアメモリ、風都探偵に出てくる変身アイテムだね」
メガネ(兄)「どちらかと言えばワールドトリガーのアニメを作っている会社、東■アニメーションの大本とも言うべき東映のものだ」
メガネ(弟)「なんでそういう危ない発言を……」
メガネ(兄)「問題無い。銀魂がアニメ会社がサンライズだからってガンダムを出したこともあるから、なんだかんだでいけると思う」
メガネ(弟)「迅さんのサイドエフェクトがなくても、プロデューサーが坊主になる未来しか見えない……」
メガネ(兄)「銀魂の歴代編集者とかプロデューサーとかよりもましだ。
今日は3つあるうちの1つで、最も多様性を持つ代わりに最も危険性を持っているT2ガイアメモリについて説明をする。
T2ガイアメモリとは東映が誇るドル箱で平成仮面ライダーシリーズの二期の一番最初で菅田将暉のデビュー作でスピリッツに続編が連載されていてドル箱な仮面ライダーWに出てくる仮面ライダーと怪人が共通して使う変身アイテム、ガイアメモリ……の、上位互換とも言うべきアイテムだな」
メガネ(弟)「変身アイテムじゃなくて上位互換なの?」
メガネ(兄)「主人公とか敵組織の幹部とかもガイアメモリを使っている。その使っているガイアメモリはT1ガイアメモリともいうべきガイアメモリ、T2ガイアメモリとは違う。因みにT2はType2の省略だ。仮面ライダーWではこのガイアメモリを使って主人公達は仮面ライダーに、悪の組織は怪人に変身することが出来る」
メガネ(弟)「同じ変身アイテムを使って別々の姿に変身するだなんて変わっているアイテムだね」
メガネ(兄)「変身アイテムだけを見れば、仮面ライダーの中でも異色な作品だ。
ただ使い道が少し違う。仮面ライダーになるにはガイアメモリを変身ベルトに差し込めばいい。怪人になるには体に生体コネクタと言われるUSBメモリの差し込み口みたいなのを入れる手術をして、ガイアメモリをそこに差し込むことにより怪人になる」
メガネ(弟)「じゃあ、その生体コネクタを入れる手術をしなければ怪人にならない……筈なんだよね?」
メガネ(兄)「T2ガイアメモリは生体コネクタ無しで怪人になることが出来て、厳重に補完していないと使用者を引き寄せる性質を持つ。その性質の事を気付いていなかったというか素で忘れていた私が修に見せた際に、偶然にも引き寄せられた切り札の記憶が封印されたJのガイアメモリ、ジョーカーメモリに引き寄せられて修はジョーカードーパントになってしまった」
メガネ(弟)「あの時は、本当に驚いたよ。
でも、それと同時に安心することが出来たんだ。もしなにかあった時に僕も戦うことが出来るって安心感がうまれたよ」
メガネ(兄)「そんな安心感生まれないでくれ。一度ドーパント化したお前を倒して元に戻すの結構心苦しいんだ」
メガネ(弟)「ご、ごめん」
メガネ(兄)「ガイアメモリは強い毒性を秘めていて、使い続ければ薬物依存症の患者みたいにおかしくなってしまう。修はまだ一回しか使っていないし、精神力だけならとんでもないお前だからケロっとしている」
メガネ(弟)「じゃあ、使えば使うほど体を蝕む諸刃の剣じゃないの!?」
メガネ(兄)「確かにそうだが、変身ベルトであるロストドライバーを使えば毒素を撤廃し、力のみを抽出することが出来る。私の転生特典の1つはこのT2ガイアメモリ一式とロストドライバー……なんだが、少しだけ本家と違うところがある」
メガネ(弟)「本家、というと仮面ライダーと違うところが?」
メガネ(兄)「細かなところがワールドトリガーの世界観とか設定に合わせて色々と変わっている。
例えばガイアメモリの動力源がトリオンで、変身すればトリオンを消費するとか、銃とかで撃つ弾がトリオンで出来てるとかそういう感じで……大きく変わった設定で言うなら今回の麟児さんが行ったことだ」
メガネ(弟)「T2ガイアメモリのスイッチを押しまくったけど、一向に音が鳴らなかったよね」
メガネ(兄)「ガイアメモリと使用者には相性とか適合率とかがある。
私の持っているT2ガイアメモリは適合していればスイッチを押せば立木さんボイスが流れて、相性が悪ければ流れない仕様になっている。適合していなければ勝手にメモリは動かずに怪人にならない。ジョーカーのメモリと適合する修はジョーカーメモリを押せばジョーカーの音声が流れるが、適合率が低いサイクロンのメモリは音声が流れないようになっていて適合率が高いジョーカードーパントにはなれるがサイクロンドーパントにはなれない」
メガネ(弟)「黒トリガーと似た感じなんだ」
メガネ(兄)「修、恐ろしいことを言うな。
その理論で通じるなら私、26……いや、27以上の黒トリガーを隠し持ってることになるから」
メガネ(弟)「でも、黒トリガー並に恐ろしい能力を持ったメモリもあるんだよね?
黒トリガーとT2ガイアメモリ以外のトリガーを問答無用で機能停止させたり、座標さえ分かればワープ出来たり、迅さんのサイドエフェクトが効かなくなったり、色々と恐ろしい能力が」
メガネ(兄)「あるにはあるが、それら全てを使いこなせるわけじゃない。
少なくとも私とジョーカーメモリの相性は物凄く最悪で、稀に音声が鳴らなくなるレベルで、逆にEのメモリは相性が最高だ」
メガネ(弟)「T2ガイアメモリって具体的にどんなのがあるの?」
メガネ(兄)「こぉーんな感じ」
T2ガイアメモリ
A ACCEL 加速
B BIRD 鳥人
C CYCOLN 疾風
D DUMMY 偽物
E ETERNAR 永遠(メガネ(兄)の力の一部と共に時計に封印)
F FANG 牙
G GENE 遺伝子
H HEAT 熱
I ICEAGE 氷河期
J JOKER 切り札
K KEY 鍵
L LUNA 幻想
N NSCKA ナスカ文明
M METAL 金属
O OCEAN 大洋
P PUPPRTEER 人形遣い
Q QUEEN 女王
R ROCKET ロケット
S SKULL 骸骨
T TRIGGER 引き金
U UNICORN ユニコーン
V VIOLENCE 暴力
W WEATHER 天気
X XTREME 極限
Y YESTERDA 昨日
Z ZONE 地帯
メガネ(弟)「これだけあるけど、具体的にどうやって戦うのかが分からない……」
メガネ(兄)「安心しろ、私もだ。
結局のところロストドライバーを使って仮面ライダーに変身したのは修がやらかした一回だけで、それ以降は変身していないから一度も使ったことのない物が多い。もしかすると予想外の能力を持っているかもしれない…………」
メガネ(弟)「どうしたの?何時もみたいに次回もお楽しみで幕を閉めないと」
メガネ(兄)「いや、そればっかなのもどうかと最近思ってな。
今さらサブタイトルどうのこうのをつけるのは面倒だが、次回予告っぽいことでもしておこうかと思う」
メガネ(弟)「もうなんだかんだで20話以上もやってるのに?」
メガネ(兄)「近界民の世界に渡る麟児を諦めさせる事が出来なかった、メガネ(兄)は麟児を見送ろうとする。だがその時、ボーダーの追っ手である風間隊がやって来た。次回、ワールドトリガー【Sの覚悟、お前の罪を数えろ】これで決まりだ!」
メガネ(弟)「そこはトリガーオンじゃないんだ……」
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