メガネ(兄)   作:アルピ交通事務局

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第29話

 風間隊を撃退した翌日、ゾーンのガイアメモリで逃げたが足がついてしまったかと心配したが、そんな事は無かった。

 外が雨で気持ちを切り替える為に出掛けることもできない私はドライバーを片手にロストドライバーのネジを外し、中身を確認する。

 

「あ~……」

 

 ロストドライバーの中身を確認しても余りわからない。

 単純に理系じゃないからと言われればそこまでだが、一部の配線が切れていて機械部分に目立った損傷は見られない。配線が壊れるとか、家電あるあるだが、地味にこういうのがキツい。

 配線を入れ換えるには一度ロストドライバーを分解して、もう一度組み替えないといけない。幸いにも、配線から出ている電磁波とかで何の素材で出来ているかが分かるから、ホームセンターとかに行けば買えると思うが……組み立てた際に使えなくなったなんかはキツい。如何にも重要なパーツが壊れましたとかは無いが若干機械部分は損傷している。

 

「大規模侵攻時は1月20日。

その日にベルトを学校に持っていくとしても数が多すぎる。1度ゾーンで帰宅する方向だから……配線さえ入れ換えれば何回かは使用できるから、一先ずはそれとして」

 

「兄さん、大変だ!!」

 

「!」

 

 ホームセンター辺りに行って配線を買いに行こうと考えていると、修がドアをノックせずに入ってきた。

 何時もならばノックしてくるのに、せずに入ってきた。心拍数や脳波が大きく乱れていて、慌てている。

 

「千佳、もしくは麟児さんか?」

 

「っ……兄さんも聞いたんだね」

 

 自作自演と言われればそこまでだな。

 今の滑稽な自分の姿に呆れるしかない私は着替えはじめる。

 

「修は止めようとしなかったのか?」

 

「僕は……」

 

 なんだかんだで麟児さんについていこうとした修。

 時折、自分の事を省みないところがあるのでその辺について一応聞いてみるも答えられない。

 

「私はトリガーくれと言われた」

 

「兄さんのトリガーを!?」

 

「修、何処に隊員がいるかわからない。耳だけを傾けろ」

 

 そそくさと着替えて千佳の元へと向かう私達。

 道中に私と麟児さんとの間にあったことを色々と教える。麟児さんが千佳経由で私がトリガーを隠し持っていることを知った。近界民の世界で生き抜くには必要だからと譲ってくれと頼まれた。私の持っているトリガーは使用者を選ぶ物で麟児さんは何一つ適合しなかった。

 

「私は、行ったとしても無駄だと諦めさせようとした。

近界民の世界がアメリカ、ロシア、ドイツの様に沢山の国家で別れている可能性があったらと……とにかく、行くよりもボーダーに助けを求める。千佳が自分からじゃなく、周りから気付いて貰えるようにと色々と言ってはみたが……あの人の口は上手かった。すまん」

 

「謝らないでよ……僕だって最初は麟児さんについていこうとした。

兄さんから色々と聞いていたし、ボーダーからトリガーを盗ってきたならボーダーの誰かがトリガーを横流しした。そのボーダーの誰かから色々と聞いて兄さんが出した説と照らし合わせれば説得させることが出来たかもしれない」

 

 悪いのはお互い様だと自己嫌悪する私達。

 本当に謝らなければならない人が待つ雨取家に辿り着くと二宮隊の面々がいた。

 

「おばさん」

 

「ああ、貴虎くん!修くん!」

 

「中に……千佳に会っても構いませんか?」

 

 二宮隊を無視し、今はまずは千佳に会わなければならない。

 二ノさんが私達を見て何者かと考えるが二宮隊の面々とは親しくもない関係で、特に疑われたり怪しまれたりすることなく雨取家内に入ることが出来、ソファーに座っている千佳の元へと向かった。

 

「たか、虎さん、おさむ、くん。兄さんが、兄さんが……兄さんが、兄さんが」

 

「千佳!!」

 

 私達の顔を見た途端、涙を流していく千佳。

 麟児さんが居なくなったと言おうとするが、言うことが出来ず、声が上手く出なくなっている。そんな千佳を前に修は直ぐに手を握った。私はそんな修と千佳を抱き締めた。

 

「ごめん、ごめんな……」

 

「ごめんね……千佳」

 

 今の私達に出来ることは謝ることだけで、なにも出来ない。

 麟児さんをボーダーに通報する時間は、隙は確かにあったのにそれをしなかった。私と修は千佳が泣き止むまで側にいて、ずっとずっと謝った。許して貰えるなんて思ってはいないが。

 千佳が泣き止んだのは十数分後で、心の底から泣いた為に疲れて眠ってしまい、これ以上は此処に居たらいけないと私も修も感じて、後日、改めて千佳の元に行くことを決める。

 

「修、鳴ってるぞ」

 

「うん……麟児さんから!?」

 

 家に帰る道中、修の携帯のメールの着信音が鳴る。

 誰かと確認すると麟児さんからのメールで、落ち込んでいた修の目はクワっと開き素早く指を動かす。

 

【修、このメールは日時指定で明日つくように送っている。

 このメールが届いてるってことは俺が帰らなかったってことだ。

 騙してわるかったな。でもやっぱりお前を連れていけないよ。

 お前はマジメで正直すぎる。無理はしなくていい。

 千佳のそばにいてやってくれ】

 

「……」

 

 麟児さんから送られてきたメール。原作通りと言えば原作通りだ。

 だが、原作通りであってはならない。修の隣に居る私は麟児とそれなりに仲良くしており、千佳ともそれなりに仲が良い。頼れるお兄さんポジの筈だ。

 

「どうして、兄さんについて書いていないの?」

 

 程好い距離感の関係なのに、メールには一切書かれていない事に修は直ぐに気付き麟児さんにトリガーをくれと言われた際になにかを言われ、それを語っていないと考えた。

 

「……私にはやらないといけないことが出来た。麟児さんが帰ってくる迄にずっとしておかなければならないことが」

 

「やらないといけないこと、それって」

 

「GWが開けないと出来ないことだ……お前はどうするんだ?」

 

 麟児さんや千佳の友達、それに今まで拐われていった人達が帰って来た時に此方の世界で生きることが出来る環境を作る為にも金を貯める。

 サイドエフェクトを使い、株やFXで出来るだけ金を貯める。宝くじの方がなにかと手っ取り早いが、当てまくるとなにがあるか分からないから多少の税金が掛かっても良いからそっちで稼ぐ。

 

「僕は……」

 

 携帯をジッと見つめ、これから自分がなにをすべきかと考える修。

 

「……今更、こんな事を言うのはダメかもしれないが、麟児さんがやったことは無駄でしか無いことだ」

 

「なっ!?」

 

 そんな修の最初の一歩を踏み出させる為に私は嫌われるの覚悟で爆弾発言をする。

 麟児さんがやったことは無駄でしか無い。近界民の世界は無数にあるのだから、当然と言えば当然だ。アフトクラトルを味方につけましたーとなっても千佳が襲われる未来は変わらない。

 と言うよりは襲われる原因とかを調べようとしなかったのだろうかあの人は。鳩原未来から横流しして貰える関係性ならば、近界民はなにをしにこの世界にやって来るのか聞く機会はあるし、トリガーを使う過程でトリオンの説明は聞くはずだ。

 

「今、こうやって私達が家に帰っている間にも近界民はやって来ている。

そしてそれをボーダーが倒す。そんな状況がなんやかんやで三年以上も続いている……ボーダー隊員にカマを掛けて、近界民の世界に行ったことあるかどうか確認するとあっさりとボロを出した。ボーダーは何度か近界民の世界に行ったことがある」

 

「そんな、じゃあ麟児さんは!!」

 

「あの人は拐われた誰かを助けに行くんじゃなく、千佳が襲われない様にしにいった……けど、今日も何処かから近界民が出て来ているのならば、それは無駄でしかなかった」

 

 そしてそんな無駄な事をしようとしている人を止めれたのに、止めれなかった私は誰よりも愚か者だ。

 これから先、第2の人生が終わるまで延々と背負い続ける罪であり、悲しませた千佳には謝り続けるが許しを乞うつもりはない。

 

「修、私は越えてはならない一線を越えなければなにも言わない。

お前がそうしたいと言うならば、したいように母さんの説得も手伝う……だから、自分がなにがしたいかを考えてくれ。

するべきじゃなくて、自分からしたいと思えることを……千佳の事は心配するな。いざと言う時はなんの迷いもなく変身して守る」

 

 だから、本当に自分からしたいと思えることを考えるんだ。

 

「自分がしたいと思ったこと……」

 

 修の最初の一歩を踏み出す為に私は背中を押す言葉を贈る。麟児さんについては会話をせずに、居なくなった今からなにをはじめるのかを考えさせる。

 麟児さんは居なくなった。これは紛れもない事実であり、その事についてああだこうだと言い合っても無駄だ。麟児さんはもういない。だから、どうするかを考えなければならない。帰ってくるのを待つのか、ボーダーに真実を話すのか、ボーダーに入るのか、なにをするのか決めるのは修だ。

 

「はい……はい」

 

「母さん、ただいま」

 

「誰と電話してるの?」

 

 帰路では答えは出ず、家へと帰ると母さん何処かに電話をしていた。

 修は誰に電話をと聞くが、私には飛んでいる電波から誰と電話をしているのかわかる。雨取家の家電から電話をしている。

 

「修、貴虎、千佳ちゃんと次は何時会うの?」

 

「僕は千佳さえ良ければ何時でも会えるよ」

 

「私の方も、同じだよ……」

 

「そう……はい、そちらが良ければ何時でも可能です……はい、分かりました」

 

 母さんは電話を切った。

 

「……1日あげるわ。だから、それまでに纏めて来なさい」

 

「母さん、エスパーかなにかなの?」

 

 電話を切り数秒間、私達を見つめた後に時間を与えてくれた。

 まだなにも言っていないのに、私達がなにか考えていることを見抜いた。

 

「何年貴方達の親をやっていると思ってるの?

家を出る前と出てからの少しの間でそんなに顔が変わったのなら、なにかあるぐらい誰でも気付くわよ」

 

「「……」」

 

 修と顔を見合って、表情が変わったのかと確かめ合う。

 表情筋が死んでいる母から生まれた私と修。修が大爆笑をしている姿を試しに想像してみるも、冷や汗をかいてメガネをクイっとさせている修の姿が浮かぶ。大爆笑をしている修が全くといって浮かばない。いや、笑っている姿を想像しろと言われれば出来るが米屋や出水みたいな大爆笑をしている姿は浮かばない。馬鹿二人並に爆笑する弟は見たくないから、それはそれで良いんだけども。

 

「ごめん、兄さん。

微笑んでいる兄さんなら浮かぶけど、お腹を抱えて表情が変わるほど爆笑している兄さんは……」

 

「謝ることはない、私もだ」

 

「今、暗い状態なのになんで二人揃って笑っている前提なの?……兄弟だからかしら?」

 

 父さんになら勝てそうだが、この人には絶対に敵わないと改めて思い知らされる。

 本当にこの母はなんなんだろう……通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃で尚且つ攻撃する度に相手のMPを10/1減らし、ランダムで攻撃、特殊攻撃、防御、特殊防御のどれかが5%上がる(強化無効無効で3ターンで解除)お母さん?

 

「くだらないことを考えている暇があるなら、足を洗いなさい」

 

 何でもかんでもお見通しの母さんにケツを叩かれ、火を付けられた私達。

 雨で濡れた足を洗うと自分の部屋に戻り、投資をするのに必要な情報やそれ様の口座を開設するのに良い銀行は無いかと探す。

 

「最初の種火もとい頭金は100万。

過去に芸人とかが30000から数億稼げましたとかいう体験談はあるが、余り信用できない。

失敗談を幾つか揃えてから、成功談を語っておかないと……競艇の実績はあるから、失敗することは無いとして……ゴールが見えないな」

 

 元々は母さんを説得しようとある程度は考えていた事で、株やFXなんかで小遣い稼ぎしましょうと言われる時代。

 情報はあっさりと見つかるのだが、実際問題何処まで稼げば良いのかが分からない。金はあるに越したことは無いのだが、どれだけとハッキリしていないのはまずい。

 勉強する環境を作るのならば、場所と教材と教師になる人が必要になる。場所は一度買えば買い直ししなくても良い。教材は数年に一度のペースで買い換えれば良い。麟児さんを含めた教師には月1で給料を出す。

 

「いや、ここまでなるともう国が支援するな」

 

 1から10まで全部自分でやろうとしている事に気付き、これはやりすぎだと手を止める。

 なんでもかんでも1人でやるもんじゃない。一部は国やボーダーに任せないといけない。特に勉強をみてくれる教師はボーダーに必要だ。防衛任務で授業に出られないなら、その穴埋めをする人材は居なければならない。ボーダーが雇った人に勉強を見て貰える様にすれば良い。汚い話だが金を弾めば喜んでするはずだ。

 

「兄さん、ちょっと良いかな?」

 

「……ついさっき、お前のやることを否定しないし頑張れと背中を押すと言ってしまった以上は耳は貸す」

 

 ある程度の情報が纏まり、母さんにどう説明するか文章を作っていると修が相談しに来た。

 手にはボーダーに入ろう!と爽やかスマイルの嵐山さんの写真と共に描かれているボーダーPRの用紙が握られていた。なにを言いたいのか分かるのだが、そこは自分でやるものだと突っぱねようと考えるが、さっき言ったことを嘘にするわけにはいかないと耳を貸す。

 

「僕が、ボーダーに入りたいって言ったら」

 

「却下、危険すぎる。今になってどうして入りたいと言うの?

近界民から街や私達を守ろうとしているボーダーは悪い組織ではないけれども、良い組織とも言えないのよ?貴虎がトリガーをボーダーに渡さないと言った時に色々と聞いたでしょ。それがあっているかどうかは別として、貴方はその事を聞いて納得してボーダーになにも言ってないわよね?いざという時には貴虎が拾ったトリガーを使うんでしょ?だったら、わざわざボーダーに入る必要は無いわ……とか、言われるぞ」

 

「だよ、ね……」

 

 ボーダーに入りたいと決心をした修。

 ボーダーに入るには母さんのサインが必要だ。母さんに弱い父さんは母さんの説得に成功すればいけるが、問題はその母さんで、母さんは感情論では通じない。○○だからダメとハッキリと言う。

 

「だが、デメリットはなんにでも付き物だ」

 

「?」

 

「例えば父さんがやっている橋建設だってそうだ。

実際に現場に出向いて、ちゃんと作れているのかと作業している危険な所に足を踏み入れる。命綱があるとはいえ、危険な事で下手をすれば死ぬ。他にも球技の中でも絶対に死人が出ないだろうと思える卓球ですら死人が出る」

 

「た、卓球で!?」

 

「そこ驚くのは今じゃないぞ。

とにかく、どんなものにもメリットとデメリットがある。車だって油断すれば死に繋がるデメリットがあるが、その代わりのメリットが大きい。だから、皆使う……悪い部分を否定したりせずに認めて受け入れた上で、良い部分を紹介する……母さんを納得させるにはそれが出来ないとダメだと思う」

 

「悪い部分を認めて、その上で良い部分を……ありがとう、兄さん」

 

「そうか」

 

 本当に極々普通の事を言っただけだが、これでなにかが変わったのならば良かったことだ。

 修が自分の部屋に戻ると私は自分のすべきことを再開したものの、思ったよりも苦戦してしまい徹夜をしてしまったものの、なんとか開設したい銀行口座の情報等を纏めることが出来た。

 

「母さん、僕はボーダーに入りたい」

 

「ダメよ」

 

 まともな睡眠をせず、次の日を迎えた私と違ってぐっすりと眠れた修は先に母さんと話し合い、ボーダーに入りたい意志を見せて試験を受けるのに必要な書類(保護者のサインが必要な所以外は記入済み)を出したが、即座にダメと言われた。

 だが、ダメと言われることは最初から分かっていた修は試験を受けるのに必要な書類とは別にノートを取り出した。




弾バカ「当小説が二乗ほど面白くなるおまけコーナーと言う名の設定とか裏話!!」

メガネ(兄)「久々の登場だな」

弾バカ「本編がシリアスムードで、家パートだから出るに出れないからな。
つっても次か次ぐらいで日常回に戻ったりするから、普通に本編に登場するけどな」

メガネ(兄)「凄くくだらない理由でだがな」

弾バカ「いや、くだらなくねえからな!」

メガネ(兄)「え~っと、今日はオプショントリガーのバックワームについての説明……だけど、バックワームは何度かおまけえコーナーでチラッと語られていて、使用している間はトリオンを消費してレーダーに写らなくなるマントだと説明はしているが……」

弾バカ「じゃあ、それの必要性に関しての説明で良いんじゃないのか?」

メガネ(兄)「それも若干語った気もするが、それにするか」

弾バカ「よーし。バックワームはトラッパー以外の全てのボーダー隊員が装備しているオプショントリガーでその能力は至ってシンプル。使っている間はレーダーに写らなくなる」

メガネ(兄)「ステルス機能は地味に強力だな」

弾バカ「とはいえ、姿はハッキリと見えるし、マーキングされたりすればレーダーに写ってしまう。
こいつは主にボーダーでやっているチームでの模擬戦、ランク戦で使われる機会が多い。防衛任務でも使われたりはするが、狙撃手しか使わないな」

メガネ(兄)「ランク戦と防衛任務でどうしてそうも違いが出る?」

弾バカ「ランク戦は時間制限付きの戦闘で、試合開始と同時に戦闘員がフィールドに転送される。
転送位置はランダムで何処に出るのかはわからないが、ボーダーのトリガーにはレーダーが標準装備されていて誰が何処にいるのか写り、そこからどう動くかとなる。バックワームを使っていれば、レーダーで何処に居るのかが分からなくてどう動くかの選択肢を狭めて襲われにくくなる」

メガネ(兄)「それだと全員がバックワーム使用でランク戦が開始したら泥沼化するな」

弾バカ「だから、あえて使わない隊員もいる。
風間さんや太刀川さんみたいに個人として物凄く強い攻撃手は敢えて使わずに、襲わせて混戦や乱戦に持ち込み、隙をついて狙撃手が撃ち抜くとか」

メガネ(兄)「お前のところも風間さんのところも狙撃手居ないけどな」

弾バカ「例えだ、例え。
とにかく、当たり前過ぎて、あんま重要視されてないけどバックワーム使う使わないわ重要なんだ。だから、バックワームは全隊員がいれてる……けど、防衛任務じゃ余り活躍しないんだよな」

メガネ(兄)「確かに防衛がメインだから、自分が生き残るんじゃなく相手を全滅もしくは撤退させないとダメで隠れるんじゃなく攻めこむ姿勢が必要だな」

弾バカ「そうなんだよな~普段から戦っているトリオン兵にはカメラやレーダーとかが付いてて、近付かれたらおしまいの狙撃手はバックワームを使って隠れてるけど、攻撃手や銃手はトリオン兵が見える範囲に姿を出さないとなんも出来ねえ。一人囮で、一人バックワームで奇襲仕掛ける戦法もあるにはあるけど、そこまでしなくてもB級ならトリオン兵を倒すことは容易だからバックワームを使う機会はあんまねえ。漫画の方でチラッと防衛任務中の隊員が出てきた時もバックワーム付けてないし、人型相手にしてる時ぐらいしか防衛任務に使えねえな」

メガネ(兄)「攻めか受けかで一気に変わる。バックワームは使い方が重要なオプショントリガーだな」

弾バカ「……」

メガネ(兄)「どうした?」

弾バカ「いや、攻めの反対って……守ることだよな?受けるのと攻めるは対じゃないはずだろ?」

メガネ(兄)「……ボーダーの入隊試験を受けたいと母を説得する修。そんな修に対し、母、香澄が出した意外な条件とは?次回、ワールドトリガー!【やらない兄とできない弟】に、トリガー、オン!!」

弾バカ「おいこら、逃げるんじゃねえ!」

ギャグ短編(時系列は気にしちゃいけない)

  • てれびくん、ハイパーバトルDVD
  • 予算振り分け大運動会
  • 切り抜けろ、学期末テストと特別課題
  • 劇団ボーダー
  • 特に意味のなかった性転換
  • 黄金の果実争奪杯

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