メガネ(兄)   作:アルピ交通事務局

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第5話

「ゲホッ、ゲホッ、ゲホ」

 

「秀次、大丈夫か?」

 

「だ、大丈夫、だ……大丈夫、なのか?」

 

「大丈夫じゃねえぞ」

 

 吹き出した米屋と出水はまだしも、三輪は噎せて変なところに入ったのか咳き込む。

 米屋が背中をポンポンと叩いて呼吸を出来るように楽にさせて、元に戻すのだが表情は先程とは一転している。能面みたいに笑みを浮かべたりしているのがデフォルトの米屋は表情を曇らせている。

 

「……お前、人の頭を心配するよりも自分の頭を気にしろよ」

 

「そうだな」

 

「……」

 

「……」

 

 そんなわけないじゃないかー!と米屋は否定するのでこれ以上はこの話をしない。

 チャーシューの下に隠れている麺を啜り、スープを蓮華で飲む。まろやかだがコクのある豚骨醤油は美味いな。

 

「なぁ」

 

「ここで」

 

「?」

 

「ここでその先を聞くのは、やめておいた方がいい。

それ以上先は肯定をしているも同然だ……まぁ、今の時点で肯定しているがな」

 

 出水はどうしてそんな事を言ったのか、聞こうとするが私は先手を打つ。

 原作知識ですと言えば、普通に終わるのだがそれ以外にでもそういえる要素は割とある。その要素を使って、修にトリガーを隠し持っていることを黙らせたりしている。

 

「……何故そう思う?」

 

「……記憶、弄くらないか?」

 

 仕事をする人の顔に変わった三輪は私を強く睨む。

 この事を上の偉い人達に、特にメディア対策室室長の根付辺りに言えばなんかされる。それだけは絶対に嫌だ。

 

「……それは俺にも分からない」

 

「そうか」

 

「なんでそんな事を言えるっていうか、考えたんだ?」

 

「何故だと言う疑問、余りにも初歩的なことを考えたからだ」

 

 話す雰囲気になってきたのか、口を閉じていた出水は聞いてきた。

 私は胡椒を手に取り、テーブルの真ん中に置いた。つけねえのかと疑問に思う三人だが、この胡椒は意外なキーワードになる。

 

「そもそもで近界民はなにをしにきている?」

 

「侵略だ」

 

「なんの為にだ?」

 

「そりゃあ、こっちの世界を支配する為にだ」

 

「だから、なんの為にだ?」

 

「……悪い。なにが言いたいのか、分からねえ」

 

 三輪と出水になんでなんでと聞く私を見て出水は音を上げた。米屋でなく、出水。ここ、割と重要なところだ。

 自分なりに色々と考えては見たものの答えが出ない。

 

「世界史の授業あるだろ」

 

「世界四大文明をやってるけど、それが関係あるのか?」

 

「その辺は全然だ。

神権政治とか60進法とかオリエントとかそういうのは余り関係ない。これから先、中世とか近代で起きる出来事が関係している」

 

「おい、やめろよ。ただでさえ今の時点でギブアップなんだぞ!中世とか言われても、わかんねえよ」

 

「安心しろ、凄く簡単だ」

 

 学校の勉強関係になると焦りだす米屋。出水も今やってるところはともかく、中世はと困っているが心配ない。

 真ん中に置いた胡椒を手に取り、チャーシュー麺に少しだけ入れて胡椒を真ん中に戻す。

 

「知っているか、胡椒を巡って戦争が勃発したことがあるのを」

 

「おいおいおい、幾らなんでもそんなことが……マジで?」

 

「なんなら紅茶でも争いが起きたこともある。

今でこそ輸出輸入、大量生産とかが当たり前で簡単に手に入るが、ヨーロッパ方面では貴重な品々だった」

 

「ふ~ん、どれくらい?」

 

「正確なのは分からないが、大さじ一杯でお前が今まで貰ったお年玉合計した分ぐらいはあるんじゃないのか?」

 

 食ってるものが食ってるものだけに、食べながら会話をする私達。

 米屋も胡椒をパラパラっと多めに入れているのだが、胡椒の昔の価値について言えば、胡椒が入っている瓶の手が止まる。胡椒、滅茶苦茶入っていくな。

 

「マジ?」

 

「嘘だと思うのならボーダーに居る大学生や歴史に強い人に胡椒を巡って戦争が起きたのですかと聞いてみろ」

 

「今度、東さんに聞いてみようって、かっら!?」

 

「誰かは知らないが最悪ネットを使ってくれ」

 

 そしてラーメンが辛いのは、胡椒の入れすぎだ。

 胡椒を巡って戦争したという事を知り、一つ賢くなる米屋達。しかし、それがこれとどう関係あるんだと直ぐに?を浮かべる。

 

「胡椒を巡って、胡椒の産地を侵略する。

侵略するのには色々と理由があるものだ。勿論、世界征服なんてのもあれば豊かな土地が欲しい、そこでしか取れない貴重な資源が存在する、その土地がなにかのゆかりの土地ととにかく色々とあって、じゃあ近界民はなんの為に此方に侵略する?と考える」

 

「……世界、征服だ」

 

 三輪の口から、そんな言葉を聞けるとは思いもしなかった。

 チャーシューを噛み締めながら、もう隠すのを諦めてくれないかと考える。世界征服するなら、もっと効率が良いことをするぞ普通は。

 

「世界征服なんてのは、世界征服しようと世界に喧嘩売る方よりも勝って世界征服を終えた後の方が大変だ。

世界で一番偉い王様になって、一つしかない国を動かさなければならない。国同士で読みあいや腹の探りあいをする事はせずに、どうすればより良い国になるのかを考える。株や$のレートはどうなることか、考えただけでも恐ろしい」

 

「そうかもしれないが、それでも世界征服じゃないと何故言い切れる」

 

「こっちの世界がそれを証明してくれているだろう。

人類の歴史は長いが、その中でも世界征服に成功したという記録は無い。大陸を支配していたぐらいで、なんだかんだで滅ぶし。近界民の世界はどれだけ大きいかは知らないが、きっと、アイツ等はなにかしらの資源を求めにやって来た。そう仮定した方が話が潤滑に進む……そこで色々と停滞はしたがな」

 

 資源を求めに来たのならば、侵略行為も納得が行く。

 だが、その資源がなにかが分からない。原作知識を無しで考えてみると、大抵はそこで詰む。しかし、私は詰まなかった。色々と総当たり戦で考えてみた。修に考えさせてみた。

 

「私達と同じ人間ならば、こっちの世界の歴史にある侵略戦争と同じ理由だと考えられる。

だが、お前達が相手にしている近界民は人間じゃない……だからこそ、答えが導き出すことが出来る。

ボーダー隊員達は普段、近界民と戦っています!とか望遠鏡で警戒区域内を撮ってみたとか色々と画像が出回っている……お前達が戦っているのは、どれもこれも似たような見た目のものばかりだ。そこで考えられるのは、三つ。一つ目はああいう感じの人間、分かりやすく言えば宇宙人みたいなの。二つ目はムカデやナメクジといった人間ではない害虫と認定される生物、三つ目は普段から襲ってくるのはロボットで、向こうの世界から送ってくる人間がいるの三つだ」

 

「一つ目はともかく……二つ目と三つ目がどうして出る?」

 

「仮定しただけでハッキリとした理由が分からないからだ。

別世界から近界民がやって来る?何故?……分かりません。だったら、害虫の様に面倒な存在かもしれない。

向こうはただただ普通にやっているだけで、私達が生きるために駆除している……おい、睨むな」

 

 三輪が近界民に対し、色々と憎んでいるのはわかっている。

 だが、私は近界民ではない。こっちの世界の人間で、近界民との繋がりなんてないし派閥的なのも無い。

 

「ん?スズメバチみたいな居るだけでヤバい存在が近界民はまだ分かるけど三つ目はなんで出たんだ?」

 

「三つ目は色々と考えた答えだ。

ボーダーが普段相手にしている近界民は見た目が同じのばかりだ。

近界民が此方の世界を襲う理由がわからない。そうなると二番目の近界民害虫説が出るが、三門市に大々的に現れたあの日、近界民に殺されたのではなく拐われた人達が多く居る。ただそこにいるだけで迷惑で殺す害虫がなんの為に人を拐う?となり停滞する。

となれば一つ目の近界民はああいう感じの見た目の人間となるが、そうなるとまたなんの為に人を拐うのかが分からなくなる。とにもかくにも、近界民はどうして人を拐う?となった。そこでまた歴史の授業だ」

 

「またかよ……」

 

 米屋、嫌そうな顔をするんじゃない。

 奴隷貿易は普通に授業で習うのだから、今覚えておいて損はない。

 

「別に難しい話じゃない。

アメリカとかイギリスの植民地がどうのこうの辺りで覚えるところだ。アフリカ大陸の住人が奴隷として売り飛ばされていたとかそういうの」

 

「拐われた奴等は奴隷として向こうの世界でコキ使われてるってか?」

 

「そうだ……だが、ここでまた色々と考えないといけない……出水、近界民は大きいだろ?」

 

「まぁ、普段相手にしてるのおれよりも何倍も大きいな」

 

「だからまた分からなくなる。

下衆なこと、あくまでも誘拐だけして何処かに売る誘拐業者、自分達の世界の開拓をさせる労働力を求める国の人間。

奴隷として拐われるのならば、この三つが出てくるが性別や顔を基準にして誘拐されたわけじゃない。しいて言うならば、子供が多く拐われているぐらいだ。だからまた考える。

一つ目の下衆なことに使用している。これはまぁ、即座に違うなとなる。そもそもあれに性別ってあるのかとかなる。

二つ目の所謂奴隷業者となれば一応の納得は行くが、買い手も近界民ならばなんで買うんだとなる。

三つ目の自分達の世界を開拓させる奴隷として拐っている……これもこれで、納得は行くには行く。だが、そこで大きな壁が出来る」

 

「大きな壁って、もう既に答えを出してるじゃねえか。勿体ぶらずに言えよ」

 

「米屋、近界民は私達よりも遥かに大きいんだ。

更に言えば家を簡単に壊すことが出来るとてつもない力を持っている……人間拐って開拓しなくても良くね?となった。

近界民の世界がどうなっているかは知らないが、それだけのパワーを持っているならば表に姿を現す前にいたボーダーの人達以外拐っても価値はない筈だ……そこでまたお前達が普段から戦ってる近界民が関わる。

お前達が普段から戦ってるのは似たような見た目をしている。近界民害虫説と近界民ああいう感じの人間説の二つを否定+近界民見た目がなんか同じのばかりの二つを足して考えれば、普段から戦っている近界民は量産されたロボットで近界民の世界には普通に人間がいて、そいつ等が拐っていった子供達になにかさせていると考えた」

 

「……そこまでわかってるならボーダーに入らねえのか?

おれ色々と推薦するし、お前をおれが今いる部隊に入れてくれって太刀川さんに、隊長に話をつけるぞ?」

 

 私の説明に納得をしてくれた出水。

 そこまで分かってるならとスカウトをしてくれるのだが、私の説明はまだ終わっていない。

 

「だから、私はボーダーが嫌いと言っているだろう。きっと私の想像よりも遥かにとてつもない事をボーダーは隠している」

 

「隠している事を何でもかんで正直に話せば良いというわけじゃない」

 

「三輪、確かにそれはそうなんだが……今でも分かっていない事が幾つかあるんだ。

お前達が物凄く否定したり、そう聞かれたらこう答えなさい的な嘘を言ってこないし、運営に携わっていない一隊員に聞くのもあれだが……結局、なんで若すぎる子供を誘拐しているんだ?今の私達の年頃なら労働力として使えるが、小中学生の多くが誘拐されている。イギリス産業革命時の様に炭鉱の労働力として使われている……と考えるが、冷静に考えれば異世界に移動する技術あるのだから、子供サイズのロボット作れるんじゃね?となり誘拐されている理由がわからない……誘拐されている理由はなんだ?」

 

「それは……」

 

 優れたトリオン能力をもっているから狙われて誘拐される。

 そう答えれば良いだけだが、トリオンについて説明をすることは出来ない。私が近界民=人間だと考えており、大体が合っている人だとしても三輪は口を開かない。

 言うべきかと悩んでいたりするが、最終的にはなにも言わないだろう。原作知識があるから、今更教えてもらってもはいそうですかで終わる。問題は……私以外だな。

 

「……もうこの話はやめよう。飯が不味くなるし、この後のボウリングが楽しくなくなる」

 

「……お前がそう言うのなら」

 

「オレ達はなにも聞かなかった、ボーダー外の友人と楽しく遊んだ……だな」

 

「いや、違うぞ?」

 

「なに!?」

 

 これ以上はと会話を強制終了するが、ここでなにもなかったと終わらせるほど甘くない。

 米屋は分かったぜと空気を読んだかもしれないが、そんな風に終わらせたらなにも変わらない。

 

「おれ達にどうしろっていうんだ?」

 

「第4の選択肢を考えて、それを選んでくれ。私のボーダーに対する疑心暗鬼や不満を解消してくれ」

 

「第4って……なにすりゃいいんだよ!?」

 

 出水はウガーっと出ない第4の選択肢に頭を抱える。

 今存在している自分達が忘れるか、私にボーダーに入ってもらうか、私に忘れさせるかの3つの選択肢がある。

 私が今求めているのはこの選択肢以外の第4の選択肢を出してほしい。いや本当にね、他県に行ってドヤ顔京都民をスカウトしに行く暇があるならね……うん。

 

「米屋、出水……いい加減に言わないといけないから言うぞ。

お前等が吹き出した麺、互いのどんぶりに交換する様に入っている」

 

「おまっ、なんでそんな事を今いうんだ!?」

 

「どれだ、どれが米屋麺だ!!」

 

「……さっさと食え、のびるぞ」

 

「秀次、お前は飛んでねえからって他人事みたいに言いやがって」

 

「俺のつけ麺じゃなく、お前のラーメン。他人の事だろう?」

 

 これ以上はこの話題を掘り下げないとボーダーに入る入らないの会話は一切しない。

 中学の修学旅行は何処に行った、来年の修学旅行はどこだったら良い?や趣味といった極々ありふれた会話をし、ラーメン屋を後にしてボウリングの投げ放題に向かい私と出水はキャンペーン中のキャッシュバックに成功する。

 

「……三雲、スゲーよな。根付さん達が色々とやってるってのに、ノーヒントでおれ達が普段戦っているのはトリオン兵で、近界民は向こうの世界の人間だって気付いてる。おれも太刀川さんも聞くまではトリオン兵が近界民だって思ってたのに」

 

「オレもそう思ってたよ……どうする、秀次?」

 

「どうするもなにも、俺達がすることは近界民を排除するだけだ。

一般人に近界民の設定が浸透されている以上は根付さんでもどうすることも出来ないし、誰かがヒントを与えたわけじゃないから記憶を弄っても、その考えにまた辿り着く」

 

「そう言われればそうだな……あ」

 

 帰り道が違うので、私と別れて帰る三人。

 私と別れたことで出せなかったさっきまでのボーダーに関することで話をするのだが、米屋はあることに気づく。

 

「どうした?財布でも忘れたのか?」

 

「ちげえよ……三雲って、なんでボーダー嫌いなんだ?」

 

「ボーダーが情報操作して隠していることが気にくわないからだろ」

 

「言ってねえぞ、そんなこと。

情報操作で隠し事をしていることは気にくわないけど、それはそうだがってある程度は受け入れてたじゃねえか。

ある程度は受け入れれる奴が隠し事をしていることを気にくわないっていうのはおかしいだろ?」

 

 私がボーダーが嫌いな理由をハッキリと言わなかったことに、米屋は気付く。

 ボーダーが隠し事をしているから嫌いだと言い切ったわけでなく、なにが嫌いなのかとハッキリとは言っていない。

 

「その答えを出すのが、おれ達の仕事じゃねえのか?」

 

「……かもしれないな」

 

 ハッキリと答えを言っていないが、第4の選択肢が私のボーダー嫌いをどうにかする答えなんだろう。3人はその事に気付いた。




実力派エリート「当小説が二乗ほど面白くなるおまけコーナーと言う名の設定とか裏話!!」

メガネ兄「今回は名前がまた出ていない三雲と弟の修……ではなくセクハラ、隊務違反、暗躍、実力派エリート(自称)、無職と字面にすると洒落にならない未だに本編に出番の無い哀れなグラサンがお送りいたします」

実力派エリート「おおっと、メガネ兄さん毒が強い」

メガネ兄「……事実ですよね?」

実力派エリート「確かにそうだけど、お兄さん本当にエリートだからね」

メガネ兄「原作の方が3月に突入しました」

実力派エリート「うん、そうだね。弓場隊が色々とスゴいよね……けど、オレとしては尻が」

メガネ兄「迅さんのプロフィール及び戦闘力などのデータはBBFに載っています」

実力派エリート「なになに、オレのファンかなにかかい?」

メガネ兄「迅さんは二十歳まで一月を切ったも同然。子供みたいに悪ふざけしたりするのは良いですが、セクハラはもう許されません。というか今でも許されません。普段、ボーダーに貢献しまくっているからって許されることではありません」

実力派エリート「……す、すみませんでした」

メガネ兄「いや、私に謝られても……本日はサイドエフェクトについて説明をします。
サイドエフェクトと言うのはトリオンという、分かりやすくMP的なのが豊富な人が稀に持つ特殊な能力です。特殊な能力と言っても、火を吐くとか音を越える速度で走るとかそう言うのではありません」

実力派エリート「おっと、メガネくんが居ないから何時ものテンションじゃないな」

メガネ(兄)「いや、これも素ですし、おまけコーナーの説明なのでちゃんとしてるだけです」

実力派エリート「その割にはオレとの距離感あるんじゃない?」

メガネ(兄)「私と貴方、お互いに天敵同士じゃないですか……説明を」

実力派エリート「サイドエフェクトは人間の能力の延長線上にあるもので、耳が常人の数倍良いから嘘を見抜いたり色々とある」

メガネ(兄)「前から思いますが嘘を見抜く能力は人間の能力の延長線上にあるものなのでしょうか?」

実力派エリート「直感的な力のパワーアップだと思えばいいんじゃないの?
ボーダーではサイドエフェクトをランク付けしておりCランクの強化五感、そこから先は持っている能力によってランクが分かれていて、C~Bランクの特殊体質、B~Aランクに分かれている超技能、A~Sランクの超感覚がある。
少し眠るだけで学習した事を完全に覚えることの出来る強化睡眠記憶は特殊体質に、リアルタイムで幾つもの事を考えれる完全同時並列思考は超技能に、相手の言っている事が嘘かどうかを見抜くサイドエフェクトは超感覚に入るかな。かく言うオレも、超感覚の目の前にいる人間の未来が見えるサイドエフェクトを持っている」

メガネ(兄)「私はジャンルで言えばCランクの強化五感のサイドエフェクト、視力強化を持っている……果たして、Cランクと言って良い代物かどうかは不明だけど」

実力派エリート「Sランクのサイドエフェクトを持っている=最強じゃないぞ。Cランクの強化五感を生かした戦法をする人やBランクの特殊体質で不意討ち狙撃無効の人もいる。相性とかどう生かすかが問題だ」

メガネ(兄)「サイドエフェクトに無意識の内に頼り過ぎていて、予想外過ぎる天敵がいて困っている人が言えば深い言葉になりますね」

実力派エリート「このやろう、お前がオレの天敵でもあるようにオレもお前の天敵なんだぞ」

メガネ(兄)「最後にものを言うのが素のスペックで常時千日手の泥沼試合……」

実力派エリート「まさか、はじめの一試合が終わるまでにあれだけの時間がかかるなんて思わなかった……」

メガネ(兄)「仮想訓練モードにした母さんが悪いです。って、これはネタバレなので忘れてくれ。というか、ふと疑問に思いましたが……強化味覚とかいうサイドエフェクトを持っている人がいるとすれば、どうやって生かせば良いんですか?」

実力派エリート「……加古炒飯で頑張るんだ!次回もお楽しみに!」

メガネ(兄)「逃げやがったぞ、この暗躍を趣味とする無職の実力派エリートを自称するセクハラ魔は」

ギャグ短編(時系列は気にしちゃいけない)

  • てれびくん、ハイパーバトルDVD
  • 予算振り分け大運動会
  • 切り抜けろ、学期末テストと特別課題
  • 劇団ボーダー
  • 特に意味のなかった性転換
  • 黄金の果実争奪杯

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