メガネ(兄)   作:アルピ交通事務局

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第6話

『近界民襲来、近界民襲来!』

 

「お、おい……よりによって、このタイミングかよ!?」

 

「慌てるな。時間帯はともかく予告はされていたんだ」

 

「三輪、待て……こいつ、多分持ってない」

 

「お前……」

 

「ポケットに入れてたら、落としかけたから先生の出席簿とか入ってる籠に置いてるから取ってくる!」

 

 ゴールデンウィークも過ぎ去り、平穏を過ごしている私達。

 春分の日からなにか変わったわけでもなく、本当に平穏だ。余りこういうことを言うのは如何なものかと思うが、平穏じゃない方が私としてはありがたい。劇的な変化を向こう側に求める私の性格、本当に面倒くさい。

 

「これが戦場ならば、今頃は大惨事だ」

 

「縁起でも無いことを言わないでくれ……避難訓練だぞ」

 

「避難訓練だからこそだ」

 

 今日は避難訓練の日、別に今日で大規模侵攻から何年目とかそういうあれじゃない。普通の避難訓練。

 まぁ、三門市の避難訓練は普通の避難訓練じゃない。地震とかそういうのでなく、近界民がやって来たのを想定しての避難訓練であり……。

 

「私達だけ体操着は、恥ずかしいな」

 

「諦めろ……トリガー、起動!(オン)

 

 なんか知らんが、今回の避難訓練はいついつにやるかの正確な時間帯の予告がされていなかった。

 まぁ、確かに事前に何時間目に避難訓練やりますよと言っていたら臨場感も緊張感もなにもない。基本的に怪我も予想外のアクシデントも無いからぶっちゃけ本番になっても使えない避難訓練。人間、土壇場になると本性を現す。限界ギリギリまで追い詰められると、人はなにするか分からん。

 とりあえず、体育の授業は強制終了となり三輪の先導でボーダー隊員の生徒以外は学校の地下にあるシェルターに避難をする。

 

「体操着で浮いてるなって思ったが、よくよく考えればそこまでのことに気付いた」

 

 外で戦っているボーダー隊員と連絡を取ったり、万が一にと何名かは地下のシェルターにいる。

 ジンジャエール好きのNさんはスーツだが、ボーダーの隊服はジャージとかコスプレ感満載なものが多く、地下居残り組の熊谷は……うん。

 

「ちょ、ちょっとあんま見ないで」

 

「デザイン、誰が担当をしているんだ?」

 

 熊谷の隊服が一際浮いており、周りからの視線に耐えられなくなっている。

 だが、助け船を出すつもりはないと隊服のデザイン担当について聞いてみる。

 

「小夜子……うちの部隊のオペレーターがこうしたのよ」

 

「そうか」

 

 グッジョブ、オペレーター。

 主に男性陣からそんな電磁波が出ているのが見えたのだが、言わないのが漢というもの。

 

「出水も中々に……個性的だな」

 

「だろう。最初にこれ見たとき、やっべ、マジかっけえ!ってなった」

 

 黒の剣士っぽい隊服を身に纏う居残り組の出水。

 出水はまだ何処か若々しい青さを感じる。しかし隊長である黒の剣士(ダンガー)……忘れよう。

 

「公式グッズとして販売されてるから、今度持ってきてやろうか?」

 

「実際に戦う際ならまだしも普段着として使うわけ無いだろう。千発百中Tシャツの方がましだ」

 

「おい、それどういう意味だ!!千発百中の何処が悪い!!」

 

「いや、命中率1割って公言してるみたいなものでしょ」

 

「1000撃って、100も命中出来れば充分なんだよ射手は」

 

「そういうのは甘えだぞ、出水。

狙撃してる人達は一発一中の一発勝負じゃないか。ミスしたら、弾道で何処から狙ってきた逆算できるから一発勝負だろ。確実に当てる弾を当てないと」

 

「ポジションがちげえよ」

 

「結果的に殺るのだから、変わりない」

 

「あんた、時折とんでもないことをサラッと言うわね」

 

 出水の千発百中のTシャツ問題から色々と発展していき、会話が弾む私達。

 ボーダーのグッズとか広報活動とかどうなってるんだと聞いてもよさそうな事を聞き、外で戦っている(ことになっている)三輪達が帰って来て、避難訓練は終わりそのままということで授業も強制終了。少し早めの昼休みに突入し、ボーダーの隊員達は今回の避難訓練の報告書を書き、5、6美術とその日の授業は終わる……が、しかし、勉強はまだ終わらない。

 

「一通りの教科は持ってきている。

だが、授業をした日、担当教師、ノートの書き方と色々と異なっているから余り期待しないでくれ」

 

 来週から午前中に帰ることの出来る中間テストというイベントがやって来る。

 授業始まる十数分前に頭に叩き込めば平均点以上はとれるので買ったばかりの原付で家に帰っても良いが、出水達の勉強を手伝わなければならない。

 

「あたしまで参加してよかったの?」

 

 クーラーの効いた図書室で紅一点の熊谷は少し気が引けるのか、そんな事を聞く。

 

「熊谷一人が増えるぐらいならば構わない。

なんならもう二人増えても1米屋を上回ることは無いはずだ」

 

「1米屋……槍バカ、遂に単位化か」

 

「普通に本部に行ったが来週から中間だと理解しているのか?」

 

 米屋、本当に大丈夫なのかという心配はあるものの見捨てる方向は変わらない。

 テーブルを囲み、ちゃんと授業を受けている私のノートと自分のノートに違いや書いていない部分は無いかと勉強に勤しむ三輪達。私はその間にテストで出そう+配点数が高いところは何処なのだろうかと占ってみる。先生のここテストに出すぞ~や暗記しろと言われた部分は赤ペンで書いてある。その中でも重要そうなのを練習問題として出して暗記させておけば赤点回避はできる。

 

「本当に今更な疑問をもったがボーダーにそういう感じの担当はいないのか?」

 

 無言で同じ事を延々と繰り返すとストレスしか溜まらない。

 ここぞとばかりに私は疑問に思っていたことを聞いてみる。

 

「そういう感じって?」

 

「ボーダーの隊員の半数以上が学生だ。

スカウトされた人たちも学生だ……なにを基準に採用しているかは知らないが、学生が多い。なんらかの事情で学生を雇わないといけないのならば、教育関係の部署の一つや二つ、あってもおかしくはない。だが、存在しない。その辺についてどうなっているんだ?」

 

「どうもこうも、そんなものは無い。

結局のところは勉強を真面目にしているかどうかで、現にボーダーに初期の頃からいて進学校を卒業した人だって居る。

今でこそ色々と隊員が増えたが、俺が入った当時は防衛任務の調整が上手く出来ずに学校を休む機会が多かった。要は自主的に勉強するかどうかだ」

 

「そうか……」

 

「だが、陽介や一部の隊員は……そういう問題ではなさそうな気がする。ボーダー推薦があって本当によかった」

 

「そうね……」

 

「そうだな……」

 

「いずれにせよ、学校関係をどうにかしないと親とかPTAとか教育委員会とか労働基準法が黙っていなさそうだな」

 

 多分、それでボーダーをやめさせられたモブとか存在しているのだろうな。

 

「そういえば、他の学年のボーダー隊員達もテストは大丈夫なのか?」

 

 図書室の他の机で教えあいながら勉強をする生徒がチラホラと増えてきたのだが、見知らぬ生徒ばかり。

 家で真面目に勉強をしているのかと考えるのだが、そういうタイプの奴は基本的に進学校に進学している。その辺について聞いてみるとピタリと三人はペンを動かす手を止める。

 

「おい、どうした?」

 

「……18歳組は、三年は問題ないわ。色々と濃い人達が多いけれど、良い人達が多くて手遅れな人はいないわ」

 

 18歳組、となると柿崎さん辺りか。

 確かに色々な意味で濃いが勉強は出来そうなの多いし、赤点常連組とかに入らなさそうだ。

 

「20と19の大学生達は……約、約1名を除けば問題ねえ。

17歳組、高校2年生は……まぁ、ヤバい人は多いけど、その分、しっかりした人も多い。で、今年受験の15歳組も……まぁ、なんとかなる。基本的に平和だ」

 

「おい、16歳組」

 

 その1名が誰とか、ヤバい人が誰とかしっかりとしている人については聞かない。

 そして15歳組にはとてつもない悪が入り、理由なき悪意が鈴鳴支部と15歳組を蝕むのを言わない。だが、16歳組については答えてくれ。

 逃げようとする出水を強く睨むと俯いて目線を合わせようとしない。出水だけでなく、三輪と熊谷も目線を合わせずにいる。

 

「お~っす!!ここで勉強しているって聞いたぜ!」

 

「「「!!」」」

 

 図書室の勉強してますよという空気を壊す様に図書室のドアが開かれた。

 ドアを開いたのは黙っていれば美少女(残念)で、ボーダーでオペレーターを務めている仁礼光。同学年だが、関わりらしい関わりは特に無い女子だ。しかし三輪達は違う。ボーダー関係で色々と顔を合わせる。今は全力で顔を合わせない様にしているが。

 

「仁礼、俺達以外にも勉強している奴等が居るんだ」

 

「おぉ、悪い悪い……誰だお前?」

 

「三雲です」

 

「あんま見ない顔だな、支部所属か?」

 

「三雲くんはボーダー隊員じゃないわよ」

 

「そうなのか……ま、ボーダーがどうのこうのでの仲間はずれはよくないもんな!三雲、分かないことあったらじゃんじゃんアタシに聞いてくれ!」

 

「あ、はい」

 

 多分だけど、この中で一番頭が良いのは私で一番悪いのはお前です。

 ハッキリと言えばグーが飛んできそうなのでなにも言わない。来ちゃったよと出水達は俯いている……仁礼光は米屋と同格のバカである(BBF参照)。

 

「そ……そういえば、仁礼さんはボーダーの人と、それこそ同じ部隊の人と勉強したりしないんですか」

 

「仁礼さんなんてやめろよ、光でいい。ゾエもカゲもアタシが居ねえとさ……油断するとダメになっちまうんだ。なのに、あいつらと来たら、逃げやがって」

 

 それは逆じゃないだろうか?

 ダメ男を養っている優等生的なことをいうが、こいつは思ったよりもポンコツで変なところで優秀だ。

 

「っと、お前等ここにいるって小佐野にも連絡を」

 

「待ってくれ」

 

「別に遠慮すんなって。ボーダー隊員とかそうじゃないとかさ、関係ない。アタシもお前も同じ高校一年で、それだけだろ?」

 

 っく、普通に良いことを言っている。

 確かに浮いている感じはするが、そうじゃない。その小佐野という人物を呼べば、ここでの勉強会が終わる。私のサイドエフェクトが、そう言っている。一年一学期の中間テストでなんとも言えない微妙な点数を叩き出してしまう。ノートを貸したり、一緒に勉強をしている以上はそんなことは許せない。

 

「大所帯で勉強しても、効率が悪くなるだけだ。

こういうのは幾つかのグループかで分かれて勉強した方が効率が良い。と言うよりは、進学校とか女子校に通っている隊員とか居ないのか?」

 

「ああ、大丈夫、大丈夫。それよりも問題はお前等だろ。

人のことを気にするのは良いけど、こっちも頑張って点を取らないと」

 

「そうか……ちょっとトイレに行って一服という名のジュース飲んでくる。ノートは好きに使ってくれ」

 

「おう、サンキュー!」

 

 私は席を立ち上がり、図書室を出る。

 細かいのあるかなと財布の中身を確認し、男子トイレに入ると出水が追いかけてきた。

 

「……16歳組は、どうなっている?」

 

「進学校、お嬢様高校組はスゲえ成績良いんだよ。

けど、普通校組が本当にどうしようもねえ。主に三輪が血反吐を吐く」

 

「16歳組ぃ!他はどうした、年齢の割には老けているメガネとかいただろう!」

 

「いや、老け顔具合で言えばお前がぶっちぎりでトップだろう。里見は……まぁ、うん。とにかく、三輪がひたすら頑張るしかねえ。おれの成績的に教えてたら下手したら赤点に行く可能性がある。頼んだぞ、三雲!」

 

「なにちょっと良い感じにまとめて終わらせようとしている……コーラにするか」

 

 トイレで出すものを出したあと、一服する。

 今回は米屋を見捨てたが、米屋級の残念な成績の持ち主である仁礼とダンガーよりも成績の悪い小佐野がいる。次の期末には頼られる未来は……米屋だけ、確定している。

 

「ま、まぁ一緒に勉強をするのは今日だけだ。

土日を挟むし、ノートを写すのがメインだったりするし……頑張れよ」

 

「頑張ったら敗けなんだ」

 

 なにやら不吉なオーラが図書室から出ているが鞄とか教科書とかを置いていっているので帰るに帰れない。

 これはもう腹を括るしか無いと覚悟を決めて図書室というなの死地に足を踏み入れた……光が加わった結果は……まぁ、なんとかなった。三輪曰く今回勉強したのが自分達でうるさいのが光だけで無言で静かにしてて、相手のノリに付き合うことを全くしないのが勝利の決め手となった。しかし、元素記号を覚えさせるのをすいへいりーべーとかじゃなくて、萌えキャラにしないといけず、1から作ったりしないといけないから疲れた。勉強が脱線しかけたのが辛い。




メガネ(兄)「当小説が二乗ほど面白くなるおまけコーナーと言う名の設定とか裏話!!里見一馬がボーダー随一の老け顔だろ思っている三雲と」

弾バカ「東さんこそ一番老けてると思う出水がお送りいたします!ボーダー関係じゃないと、一位はお前だけどな」

メガネ(兄)「やめろ、そこそこどころかかなり傷付く。二十歳越えの老け顔と二十歳前の老け顔は大分違うんだ!」

弾バカ「まぁ、あの人は大人なんだなって染々思う……お前は、うん。笑うしかねえ」

メガネ(兄)「修の誕生日プレゼントを千佳と一緒に買いに行った時、親子とか不審者に間違われた」

弾バカ「そこは……お義兄さんじゃねえの?」

メガネ(兄)「出水、おちょくる暇があるならば浮いた話でも持って勝ち組になってから言え。それで、今日はなんだ?」

弾バカ「今日はお前のプロフィール第二弾だ」

メガネ(兄)「……まだ時間的に1ヶ月半流れただけだぞ?」

弾バカ「そういう感じのプロフィールじゃなくて、まだやってないのあるだろ」

メガネ(兄)「カバー裏風の紹介も終わっているが……」

弾バカ「いや、BBF風の紹介がまだ終わってない。ボーダーの入隊時期……は、無理だな。よくてカナダ人の同期とかそんなのになりそうだ」

メガネ(兄)「その辺は全くの未定だから適当な事を言うな。次だ、次」

弾バカ「次はモテるキャラグラフ……あ、絵とか無いの?」

メガネ(兄)「諦めろ。他の二次小説とかでもその辺、触れてたりしてないんだから」

弾バカ「ナメんなよ、今時ネットでググれば大抵拾える。グラフとかはBBFを購入してみてくれ……えっと、お前はべつにモテなくていいとモテたいの縦の位置は風間さんと同じで、モテるモテないの横の位置は三上と同じ……位置的に、奈良坂那須美男美女に挟まれてるな。でもこれ、お前がメガネをかけてる前提だよな?メガネを外せばトップも夢じゃなくね?」

メガネ(兄)「いや、雷神丸がトップの時点で夢もくそもないだろう」

弾バカ「そこはあれだ。動物的な意味でカワイーって、近づいてくるやつだ」

メガネ(兄)「その理論でいくのならば、お前のところのぶっちぎりで」

弾バカ「追い出せるんだったら、とっとと追い出してお前のスカウトに走ってるわ。で、次は派閥……って、加古さんと影浦先輩の間!?無派閥なの、お前!?」

メガネ(兄)「権力争いとかパワーゲームとかそういうのは大嫌いだからな」

弾バカ「てっきり玉狛かと思った。メガネくんいるし」

メガネ(兄)「勿論、修達が助けを求めるならば加勢はする。
だが、基本的な問題をどうこうするのは修がすることで私がするのは背中を一押しすることだけだ。勿論、極力は味方になる。要するに最初と最後の一歩を踏むきっかけにはなる。それだけだ」

弾バカ「それはそれ、これはこれって線引きしてるんだな……嵐山さんとかだと問答無用で」

メガネ(兄)「あの人は例外の一人だ。次は通っている高校か。来年は出水達と同じクラスになる」

弾バカ「サラッとネタバレするんだな」

メガネ(兄)「別にその辺は隠さなくても問題ないだろう。それよりも私としては3年が気になる3-A大丈夫か?」

弾バカ「セットで来たんだから、大丈夫じゃないだろう……で、次は学校の成績。東さんの右隣か……え、ちょ、マジで!?」

メガネ(兄)「まぁ、サイドエフェクトの悪用でヤマを張ったりしているからな」

弾バカ「くっそ、こいつのサイドエフェクト迅さん並に反則じゃねえか。勉強にまで応用出来るのかよ」

メガネ(兄)「言っとくが、サイドエフェクト無しでも奈良坂ぐらいの学力はあるからな」

弾バカ「にしても、東さんよりも上なのかよ……」

メガネ(兄)「お前のその東さんに対する絶対的な信頼感ってなんなんだ……ん?」

弾バカ「どうした?」

メガネ(兄)「米屋、光、太一、熊谷、餅川、小佐野、夏目、佐鳥、国近、北添、小荒井、天羽、日浦、林藤支部長、巴、絵馬、空閑、陽太郎……後は迅か」

弾バカ「ボーダーで成績あんまりよくない奴等だな。けど、中学生組と陽太郎はノーカウントの方が」

メガネ(兄)「よりも、頭の良い文化系体育会系の間にいる雷神丸(カピバラ)……」

弾バカ「……次は体力だな。真ん中の一番右、ちょうど柿崎さん、歌川、レイジさんに挟まれる形だ」

メガネ(兄)「私、足早い方なんだが?」

弾バカ「スタミナも瞬発力も筋肉も偏りなく全部あるから真ん中みたいだ……そしておまちかねの、異性の好みの傾向グラフ!」

メガネ(兄)「お前、途中で雑になっていたのはそれが原因か」

弾バカ「当たり前だろう。このコーナーに出ればお前の情報を弱味を握れるんだ!いざ、異性の好みの傾向を……って、佐鳥と同じ!?馬鹿な、お前は右上の見た目よくて元気明るい系の女が好物じゃないのか!?」

メガネ(兄)「出水くん、出水くん」

弾バカ「なんだよ?」

メガネ(兄)「モテるだけでも、ありがたいと思わないといけない。
そりゃまぁ、異性の好みの傾向とかそういうのはある。だが、先ずはモテないといけず、モテるだけでもありがたいと思わないといけない。というかだ、どんなにモテモテでも最終的には一人の女性を選ばないといけないんだ。よくあるジャンプラブコメよろしく女キャラハーレムなんぞ、一種の地獄だよ」

弾バカ「その地獄にすら到達出来ねえ奴等が、いったい世界にどれほど居ると思ってやがる!地獄を楽しめ!」

メガネ(兄)「最終的にラッキースケベを起こした負けヒロイン見知らぬ男性に寝取られる。君の奥さんのパンツとか見たりしたとか」

弾バカ「や、やめろぉ!!負けヒロインとか言うな!最近は個別ルートとかあるんだぞ!」

メガネ(兄)「言った自分でも若干後悔している……とにかく、佐鳥と同じ真ん中だよ私は。
好きになった人や自分の中の悪い部分を受け入れたり、一緒になって改善したりする……要するに変身だ」

弾バカ「変身……」

メガネ(兄)「何時だって未来は闇の中にある。
少子高齢化、消費税とか輸入品とかの値上げ、一昔前は出来たらスゴいだが今は出来て当たり前、持ってて当たり前と年々ハードルの上がる勉強や資格、働き方改革とか言っているが65で定年退職しないトップが変わらないせいで給料と仕事が見合わない会社、いきすぎたサービス業……果たして、今の老人ホームにいるジジババよりも長生きできるだろうか」

弾バカ「や、やめろ!」

メガネ(兄)「一人で歩めば怖いかもしれないが、二人でなら希望の光を灯せる。二人だからこそ、変身出来るんだ……」

弾バカ「オレも早く、良い出会いがほしい……」

メガネ(兄)「バレンタインデーでくだらない事をするからだ。次回もお楽しみに」

ギャグ短編(時系列は気にしちゃいけない)

  • てれびくん、ハイパーバトルDVD
  • 予算振り分け大運動会
  • 切り抜けろ、学期末テストと特別課題
  • 劇団ボーダー
  • 特に意味のなかった性転換
  • 黄金の果実争奪杯

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