「貴方のお兄さん、いったいなにをしたの?」
避難が進んでいる区域に向かう木虎はついさっきの出来事を聞いた。
修にだけ通信が入っており、なにを会話しているか知らないのだが修の口から兄さんと出ていた。なんの会話をしているかは分からないのだが、なにかがあった。大規模な侵攻が起きている中で、ボーダーでもなんでもない貴虎が話題に出た。
「……君には関係の無いことだよ」
「関係の無いって、貴方のお兄さんがなにかしでかしたんでしょ!?」
兄のことをすんなりと言うわけにはいかないと強目に反発する修にムッとする。
しかし言うわけにはいかない。兄が隠していることを全ては知っていないが、それでもボーダーに知られると厄介な事になるのでなにも言わない。
「さっき、本部にも言ったけど兄さんは無駄なことはしない。だから、信じるしかないんだ」
兄がしでかした事についてはよく分かっていないが、きっとなにかをする筈だと信じている。
それ以上は深くは語らず鬱憤と怒りが木虎に溜まるのだが、そんな時にヒュンと修についてきたちびレプリカが出てくる。
『このままではまずい』
「っ、あなたは?」
『私はレプリカ。ユーマのお目付け役だ』
「そう……空閑関連ね」
遊真が近界民だと知らされている木虎はすんなりと納得した。
「なにがまずいんだ?まさか、千佳達が!」
『いや、そうではない。
時間が経てばチカ達も危機に晒されるが、このペースで行けば間に合う。だが、このままだとまずい』
「だから、どういう意味よ?」
ちびレプリカが言っているまずいの意味がよく分からない木虎と修。
今のペースで行けば充分に避難の進んでいる区域に辿り着けるのならば良いことで、まずいことはない。今のところ、トリオン兵がC級と交戦中との悲報も入ってきていない。
『現在、ボーダーは……いや、こちらの世界は近界民からの襲撃を受けている。戦場となっているのはこちらの世界の三門市で、防衛戦だ』
「確かにそうだけど、それがなにか問題があるの?」
『ラービットに使われるトリオンは並のトリオン兵、モールモッドや先程、本部を襲撃したイルガーよりも遥かに多い。ラービットを解析したがかなりの量だった。一体だけでもかなりのトリオンが必要なラービットが何体も出てきている。他にも多数のトリオン兵がいるのをみたところ、かなりのコストがかかっている。
まだ確信を得られたわけではないが、これだけのトリオン兵を送れる国は1つしか無いのだが……それでもこれだけのトリオン兵を防衛にではなく、侵攻で使うとなると本国が手薄になる。本国を手薄にするほどの戦力を分散し、各部隊を分散させた』
「分散された隊員を新型のトリオン兵が捕獲するのは分かっているわ。即戦力となる存在が欲しいのでしょう?」
『ああ、恐らくその考えは間違ってはいない。そしてこのままだと非常にまずい』
「レプリカ、なにが言いたいんだ?」
『まだ、トリガー使いが何処にも現れていない』
レプリカからそう言われると一瞬だけピタリと足を止める二人。
周りが色々と騒ぎになっているが、まだ何処にもトリガー使いが現れてない。
近界民達にはトリオン兵という使い捨てで人が死なずある程度の量産と改良が可能な便利すぎる兵器があり、トリガー使いが出なくても良いように思えるが、それでもトリガー使いの方が強い。
『この戦力からして相当手練れのトリガー使いがいる筈だ。
ラービットを遥かに凌駕するトリガーの使い手が。そうなると、今のままではまずい。
如何に優れたトリガー使いと言えどもトリガーを起動することが出来ない状況では無力だ。ラッドの一件から考えるに、緊急脱出をすれば本部や支部に飛ばされる事は解析済みだ』
「まさか、緊急脱出をした後を……ボーダーがトリオン兵を倒すのに集中して疲弊したところを狙って人型の近界民が現れるって言うの!?」
『それも大いにありえることだ。
こちらは防衛する側、対して向こうは襲撃する側だ。向こうの目的が、やり方が分からない以上なにをするか分からず、全てにおいて守りきらなければならない』
継戦を重視し作られているボーダーのトリガー、地の利や連携を重視して戦っているボーダー隊員。
自陣での戦闘で有利なのはボーダーだが、それが一時間二時間では終わらず、1日、2日と戦うとなれば話は別である。近界民はトリオン兵を出撃させ、のんびりとしている時間を作れるがボーダー隊員は常に戦闘を続けなければならない。ボーダーはコスパ的なことも考えてトリオン兵を持っておらず、トリオン兵同士で争わせるといった手段が使えず、下手をすれば飲まず食わず寝ずで、近界民の国の1つと此方の世界が離れるまでの10日間戦わないといけない。
『なにか、逆転の手段となる切り札が必要だ』
相手の大将を倒す、相手の一番の狙いを見つける。
なんでも良いから1つだけ、この不利な状況をどうにかすることが出来る一発逆転の切り札についてレプリカは考えるのだが思い浮かばない。
「考えている暇は無いわ。
今の私達に出来ることはC級の援護と相手を倒すことだけよ……南西地区が突破されたわ」
『南西には千佳達がいる』
「急ごう、木虎!」
「足を引っ張らないでよね!」
南西地区は突破されてしまい、トリオン兵がやって来たことを知らされた。
修達は加速し、現場に全速力で向かう。
『オサム、こちらも全速力で向かっている』
貴虎も全速力(法廷速度ギリギリ)で向かっていることを修は知る。
「あそこか!!」
南西地区に辿り着くと、ビームらしきもので発光している場所を発見。
木虎と修は向かいながら準備をする。木虎は拳銃とスコーピオン(改)を出し、修も起動していないレイガストを握り
「アステロイド!」
ラービットの周り目掛け、アステロイドを放つ。
自身のトリオン量では倒す威力を出せないと修は分かっているので、足止めとしてラービットの周りを狙う。トリオン兵は機械、プログラミングされた通りに動く。ならば、一歩でも動けば攻撃が当たる状況を作り、攻撃に当たりに行かない様にする。
「修くん!」
「メガネ先輩!」
「千佳、夏目さん、無事か!!」
修の助けが来たことにより安心する千佳と夏目をはじめとするC級達。
しかし居るのは嵐山隊の木虎と修だけで、安心するにはまだ早く、ラービット以外にもモールモッドもおり近くの住居を破壊しながら此方にやって来ている。
「私はこの新型を、モールモッドは貴方に任せるわ」
「大丈夫なのか?」
手分けしてやらないといけないのは分かるが、相手は新型。
木虎が優れた隊員だろうが、未知の相手でなにをしてくるか分からず油断すれば捕獲してくる。モールモッドを先に倒して、連携した方が良いのではと修は考えるが
「それはこっちの台詞よ」
木虎は他人よりも自分の心配をしろと言ってくる。
「捕まった諏訪さんはB級、私はA級……周りはマスコット部隊だなんだの言っているけれど、A級は精鋭部隊なのよ」
キッとC級隊員を睨み付ける木虎。
そのC級隊員は新3バカと遊真に呼ばれているイキっている勘違い野郎で、入隊前にそこそこ良い成績や才能を見せており、多くポイントを貰っている分修より才能はあるが、進学校に通っているのに一周回ってバカである。
ボーダーの一部では嵐山隊はメディア向けに顔で選ばれたマスコット部隊と言われており、3バカもそう思っている。実際のところは全員が確かな実力を持っている連携重視の部隊である。
選りすぐりの実力派エリートがなれるA級であり、最年少ではないが数少ない中学生、エリート中のエリート。なのにC級から見下されており、自分よりも遥かに劣っている筈の修が来たことに一部が喜んでいる。
それが木虎を苛立たせており、元からあった慢心や傲慢さを加速させる。先輩には舐められたくない、同年代には負けたくない、後輩には慕われたい、どちらかと言えばモテてチヤホヤされたいと結構欲望にまみれている。
「貴方達も市民の避難が済み次第、逃げなさい!」
しかし、強い。
木虎は拳銃を取り出し、ラービットの周りに撃った。拳銃に設定されているのはアステロイド、ではなくスパイダーと呼ばれるワイヤーを設置するトリガーで、ラービットの周りにはワイヤー陣が作られる。
「東さんのアイビスが効かないとなると、私のアステロイドは決め手にならない。風間隊は全員がスコーピオンを使う、白兵戦特化の部隊……」
威力に特化した狙撃銃アイビスの弾丸を自分よりもトリオン豊富な男が撃ったものの、ラービットに簡単に弾かれた。
ラービットを倒したと風間隊から報告を受けており、風間隊は全員がスコーピオンを装備している近距離超特化の部隊。
この二つの情報が木虎の耳に届いており、その二つの情報を纏めて動き出そうとすると先に動き出すラービット。
「何処を狙っているの!」
自分が眼中になく、ワイヤー陣を突破しようとするラービット。
ラービットもまた捕獲用のトリオン兵。トリオン能力に優れた人物を捕獲するべくプログラミングされており、この近隣で最もトリオン能力に優れた人物は言うまでもない、千佳だ。
ワイヤー陣を抜ければそこには戦えないC級が沢山おり、突破させるわけにはいかないと木虎はアステロイドを撃つとラービットの標的は千佳から木虎へと変更。
殴り掛かってくるラービットの動きを見極め、木虎はワイヤーからワイヤーへと跳び移りアステロイドを撃っていく。
「頭から腕にかけて色がある部分の装甲は思っていたより堅いわね……」
何時も相手にしているトリオン兵は大体これで終わるのだが、ラービットには凹み傷ぐらいしかつかない。
東さんのアイビスで倒せなかったと報告を受けている木虎は元から倒せると思っておらず、どの部分の装甲が弱いのかを見極める為にとアステロイドを連発しており、腕が最も装甲が分厚く、そこを崩して倒すのは不可だと判断。
自身のトリガー構成からして倒せるのはスコーピオンで、切り崩すには大抵のトリオン兵の弱点である目元や、装甲の薄いお腹辺りだと少しずつラービットを分析していった。
「おぉ、すご!」
そんな木虎を見て、開いた口が塞がらない夏目。
夏目は狙撃手志望の隊員で、攻撃手や射手の戦闘を見る機会は基本的にない。ボーダーの精鋭中の精鋭であるA級がどれだけスゴいか知らず、目の当たりにして興奮する。
「夏目ちゃん、この辺りの避難を終えたから私達も逃げないと」
「いやでも、もう終わりそうだってば」
木虎がラービットを圧倒している。
まだ訓練生であるC級にとってその光景はとても喜ばしく、逃げることを忘れさせた。そして、それがダメだった。
『まずい。ラービットは、飛べる!』
千佳の側にいるちびレプリカは危険を真っ先に察知した。
木虎はワイヤー陣を敷いて、それを跳び移りアステロイドの弾幕をはるスピードとテクニックに加えて自分に有利な戦いをしている。その戦い方は非常に合理的で木虎に合ったスタイルだがラービットはそれを一瞬で逆転をする手を打った。レイガストのオプショントリガー、スラスターの様に背中の噴出口からトリオンを噴出。木虎のワイヤー陣よりも遥か高く飛んだ。
「上をとられた!?」
有利に進んで、もうすぐ倒せると思った途端に形勢逆転。
ラービットは目元にトリオンを集め、砲撃を木虎……でなく、市街地に向けて発射した。
「こいつ……」
『待つんだ……兄殿が信号に引っ掛かった!!』
一瞬にしての形勢逆転に加えて自身を無視し、市街地に向かっての砲撃。木虎の心にゆとりが一瞬にして無くなった。
自身はこの場にいる唯一のA級で増援も直ぐには来ない。自身を無視し市街地に攻撃したので、今すぐにでも倒さなければならない。木虎の焦りは動きや判断を制限しており、この場をどうにか出来そうな貴虎はここからバイクを使って数分ぐらいの場所におり、信号に引っ掛かっていた。
バイクを乗り捨て、トリガーを起動してこっちに来ることは出来ないのかと貴虎の側にいるちびレプリカは聞くのだが、バイクを乗り捨てることは出来ないと信号を待つ。ちびレプリカは仕方なしに信号をハッキングした。
「お前の相手は私よ!」
空にいるラービットを撃墜すべく、跳んだ木虎。
冷静になれていたのならば、心にゆとりがあり慢心や雑念等がなければ割と簡単に考える事が出来たのに、木虎は考えられていなかった。
ラービットはトリオンをロケットのように噴出して飛んでいる。対して木虎はワイヤーや壁を蹴って跳んでいる。
「!?」
上に向かわなければならない木虎に対し、ラービットは空中を自在に動くことが出来る状態だ。
向かってくる木虎を待っていましたと言わんばかりにラービットは向きを変え、レイガストのスラスターを使用したかの様に突撃した。
「木虎!!」
モールモッドを倒し終え、木虎のサポートを出来ず見るだけだった修は叫ぶ。
突撃された木虎はスコーピオン(改)で攻撃を受けるのだが受け太刀に向いていない脆いスコーピオンは砕け落ち、木虎は足を掴まれる。
「
ラービットの目元にはトリオンが集束されていき、危険だと感じるのだがパニックになり冷静な判断を取れなくなった木虎は……ラービットの砲撃に貫かれた。
『トリオン伝達脳及びトリオン供給器官破損、
そして本部へと緊急脱出した。
「う、嘘だろ!?嵐山隊がやられた!?」
その様子を見て、一人のC級隊員が絶望する。
救援が来た、それもボーダーの顔と言われる嵐山隊の木虎で序盤はラービット相手に有利だったが、最後はあっさりと倒されてしまった。
「え、A級が倒された!!逃げるぞぉおおおお!!」
木虎の敗北はC級を大きく動揺させ、とにもかくにも逃げなければと必死に走り出すC級隊員達。
「くそっ!」
『待て、修!!』
ラービットの速さは知らないが逃げたところで追い付かれる。
一分一秒でも自分が時間を稼ごうと、修はレイガストを握るのだが、隣にいるレプリカから兄の声がする。
『くそっ、忘れた頃にツケが返ってきたか!』
計算上では木虎がトリオンキューブになるかならないかぐらいの時間に辿り着くと見ていた貴虎だが、裏でやった余計な事が巡りめぐって帰ってきた。
レプリカが信号機をハッキングしてくれたことにより、最速で進むことが出来ているがそれでも一分以上は掛かる。その時間があればラービットは千佳を拐える。
「メガネ先輩、こうなったらやるしかないっすよ!!」
「夏目さん、ダメだ!」
木虎でも倒せなかったラービットを自分達が倒すことは出来ない。
逃げても無駄だと分かったアイビスを持った夏目を修が止めようとするのだが、その前に貴虎が動いた。
『……千佳のトリオンを使え』
「千佳のトリオンを……」
ボーダーのトリガーは緊急時に他人のトリオンを使ったり、他人がセットしているトリガーを使うことが出来る。
千佳のトリオン量は規格外でアイビスを使えば本部の基地に穴が開くほどで、そのトリオンを夏目と修が使いラービットを倒す。
「あ……あ……ぅ」
『お前、なんの為にそこにいる?』
それしか道は無いのだが、その道は出来れば選びたくは無かった。
貴虎は苦渋の決断をして千佳のトリオンを使うように言い、木虎が緊急脱出をするのを見て怯えた千佳に喝をいれる。
『逃げたいのならば、そこで待っていろ。俺が逃がしてやる。別に逃げることは恥ずかしいことでもなんでもない』
「逃げ、る……」
仮にラービットに捕まったとしてもトリオンキューブにされるだけで間に合う。
だからその場で待っていろと、逃げたいのならば逃がしてやると言われ千佳は考える。この場から逃がしてくれるという貴虎の言葉は魅力的だ。誰だってあんなものを見れば逃げたいと強く思う。現にC級は怯えて逃げている。
ここで逃げても問題ない。もうすぐトリガーを持っている戦えて頼りになる強い人が来る。
それは甘い誘惑だった。
逃げるなと言う厳しい言葉でなく、逃げても良いという優しい甘い誘惑。襲われるのは誰だって怖い、友人や兄が居なくなり近界民に何度も狙われた千佳ならば尚更だ。
「チカ子、トリオンを貸して!!」
「出穂、ちゃん?」
「千佳のトリオンを使えば、ラービットを倒せる!!」
「修、くん……」
逃げても良いという優しい甘い誘惑に身を委ねようとした時、夏目と修が千佳の元に駆け寄った。
千佳のトリオンを使えばラービットを倒すことが出来る。イルガーの爆撃をも耐えたボーダー本部に穴を開けたのだから、ラービットは倒せるという確信を二人は持っていた。そして千佳は気付く、自身をあえて精神的に追い詰めた貴虎は今度は自分で前に進ませる様に、甘い誘惑をした。
「使って、私のトリオンを……皆を助けることができるなら、思う存分に」
『『トリガー臨時接続』』
守られるんじゃない、逃げるんじゃない。立ち向かうんだ。
私はもう一人じゃない。自分を信じてくれる、頼ってくれる友達が、仲間がいる。
千佳は出穂と修の手を掴み、トリガーを繋げた。
「メガネ先輩、先にやらせてもらいます!」
トリガーが繋がるのを感じると夏目はアイビスを片手で持ち上げ銃口を向ける。
至近距離にいて、撃つのは自身の弾でなく千佳の弾。正確に狙わなくて良いとアイビスの引き金を引くとボーダー入隊初日に見た千佳が使った時と全く同じ威力が出て、ラービットの右半身をかき消す。
「後は任せてくれ、アステロイド!」
右半身は消えたが油断は出来ない。
修は千佳のトリオンを使い超特大のアステロイドを出し、威力に振って左半身と頭部に当ててラービットを撃退した。
「よっしゃあ!見たか、あたし達の力!!主にチカ子の力だけど!!」
「出穂ちゃん、修くん……!」
「千佳?」
ラービットを倒したことにより、一先ずはこれでこの辺りはどうにかなった。
修は本部へと連絡を取ろうとするのだが、その瞬間、千佳がなにかに反応して段々と顔を青ざめていく。
「あ、ああ……」
「ウソぉ!?アレって確か」
その感覚がなにか直ぐに分かり、千佳は青ざめる。
それがなんなのか夏目が見ると顔を青ざめていく。
「ラッド……」
修はそれの名前を小さく呟いた。
一月以上前、立ち入り禁止区域外に発生したイレギュラー門を発生させた原因である門を開く装置が備え付けられた特殊なラッド。
全てを駆除したはずなのに何故ここにと焦るが冷静に考えればなにもおかしくはない。今、襲撃してきている国がラッドを街中に放ったのだ。目の前にいるラッドは修が倒したモールモッドの中におり、それが目の前に現れただけだ。
「全員、逃げるんだ!!門が、開く!!」
ラービットが倒された事により、周りのC級は喜び安堵するが絶望に叩き落とされた。
改造ラッドが門を開き、さっき倒したラービットとは色が違うラービットが3体出てきたのだから。
「メガネ先輩、お願いします!!」
新たなるラービットの出現に驚き軽く絶望する夏目だが、直ぐに戦う気持ちを取り戻して修に頼む。
ラービットは三体で自分がアイビスを撃つよりも修がアステロイドを撃った方が倒せると感じた。
「アステロイド!!」
ふたたび千佳のトリオンでアステロイドを撃つ修……しかし
「避けられた!?」
ただ早くて真っ直ぐ飛んでくる弾は新たなるラービットの驚異ではない。背中の噴出口を使い、飛んで避けた。
「一体しか倒せないけど、やるっきゃ」
「ダメ、そっちには民家があるよ!」
「うぐっ……」
一体だけでも倒してやるとアイビスを使おうとするも、止められる。
余りにも威力が強すぎる千佳アイビス。最初に撃った時は真正面にラービットしかおらず、撃てたが今は違う。ラービットの背後には民家があり、下手にラービットを撃てば民家ごと貫き、何処まで弾が飛んでいくかが分からない。
『こちら、本部!
緊急脱出をした木虎隊員の報告を受けた!後少しだけ凌いでくれ!今、ボーダー最強の部隊を向かわせた!』
「いや、少しも凌がなくてもいい」
南西地区に既に手を回しボーダー最強の部隊を向かわせていることを伝えたが
「ヒーローは遅れてやってくる、なんて言葉があるが遅れてやって来たらダメだな……にしても、負けるなよA級」
「さっきから、このちっこい通信機から来る声の奴!」
それよりも早く、三門市で最強の男がやって来た。
当小説が二乗ほど面白くなるおまけコーナーと言う名の設定というなの裏話
本来の時間軸(と言う名の原作)では、イレギュラー門が発生する話でイルガーが出現。
木虎が倒そうとするのだが自爆モードに入り、倒すことができずに泡や大惨事になるのを遊真が助ける展開があり、若干天狗になってたり慢心してたり傲慢になってる木虎が本当に一ミリ程度だが丸くなる。
しかし、それがというかイルガーが出るイレギュラー門が原因で死人が出たりするのでメガネニキが死人はまずいとそれが起きなかったせいで、丸くならない。
イルガーの情報はレプリカが持っており千佳が本部に穴を開けていたり、太刀川がいたりするので、本部にイルガーが爆撃しに来ても特に問題は無いのだが、ラービットを倒せずにパニクって負けた。原作の方も油断して危うく負けかけたが。
メガネニキが良かれと思って裏で色々と暗躍してやったことが裏目に出た。度々見せるポンコツぶりよ。
A級とかB級とかそういうランク分けは大事なのは分かっているが、ボーダーは基本的に近界民からこの世界を守る組織(仮)なんだから私はA級、貴方はB級とかそういう考えを持って傲慢になってはいけない。
最近やってなかった次回予告
遂に修達の元に辿り着くことが出来た貴虎。
千佳達を守ろうとする貴虎に千佳が放った一言に、貴虎は笑う。そしてメロンを身に纏う!次回、ワールドトリガー【
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