『そんなことが出来るなら、とっくの昔にやっとるわ!!』
閃いた逆転の一手。
それはアフトクラトルの船を破壊することであり、残念な事に俺一人ではどうすることも出来ないことだ。
ボーダーの力が必要で要点をすっ飛ばしてなにやるかを言えば鬼怒田さんはキレる。当然と言えば当然だ。
『向こうの世界からやって来る奴等は船に乗っとる。
その船を破壊すれば、自分達の世界に帰ることが出来なくなる……じゃが、問題はその船が何処にあるかだ!』
やろうとしていることには反対せずに、やろうとしていることは無理だと御丁寧に説明してくれる鬼怒田さん。
俺の言っていることは無茶苦茶というか無理だと思うのが普通だ。門を開けばいきなり近界に辿り着くなんてことはなく、次元の狭間的な所に辿り着く、要するにキングダムハーツ的な感じだ。
俺達の世界の外には別の世界があるのでなく別の世界に行くことが出来るキングダムハーツ的な感じの世界の壁的なのがあり、この世界の壁がある付近の何処かにアフトクラトルの船があり、探すのは無理。
そんなことが出来るのならば、近界民同士の戦争で船を真っ先にぶっ潰してやろうぜという戦法が当たり前になっており、ボーダーもその手を使っている。
「鬼怒田さん、血圧をあげるな。そんなもん、俺も知っている」
『つまり……あるのか?相手の船に向かう確かな方法が』
「ある……俺もついさっき見つけ、俺だけじゃ出来ないから連絡を入れた」
相手の船を見つけるのは俺の持っている転生特典でもまず無理だ。
俺の持っている転生特典は戦闘に特化していて、索敵に向いているフォーゼロックシードは使用不可能。そもそも次元の狭間的なのがどんな感じなのかも分かっていない。
本来の道筋もとい原作でならアフトクラトルはミラが開けた船内とこっちの世界に繋がる門に、修が起死回生の一手としてレプリカを投げ込んで船を強制的に帰還させてなんとか戦いを終わらせた。
船をどうにかすれば良いと俺は真っ先に考えたが、そもそもどうやってアフトクラトルの船に行くのかという点で詰んでしまい、今に至っている。当初の予定だと俺が物凄くトリオンを持ってるとアピールしヒュースをボコって、遊真と京介にヴィザを託すつもりだったんだが、色々と狂ってしまった。いや、本当にガバりまくっている。
「最後の念のための確認で聞いておきたいが……今、人型が暴れているな?」
相手の船へと向かう方法を知りたがる忍田さん。
答えを教える前に万が一を想定し、聞く。
『現在交戦中だが、それと船がどう繋がると言うんだ?』
「どうやってこっちの世界に現れた?」
『それは門を通ってだ』
「俺達が出会った人型は俺達の目の前に現れた。
俺達がいたのは警戒区域外の市街地。こんな時にボーダーの門誘導装置は故障か?」
『そんなわけあるか!
ワシの作った門誘導装置は万全の状態、今日最初に門が開いた時も全て警戒区域。人型がお前達の前に現れたのは、中から門を開━━まさか!!』
「そのまさかだ」
ヒュースとヴィザが危険とか、急いで向かわなければとか色々と考え事をしており見落としまくっていた。
「俺達にとってこの上ない迷惑であるラッドが、船までの道を教えてくれる」
ヒュース、ヴィザ、エネドラ、ランバネインの4名はこちらの世界にやって来た。
余りにも目が向かなかったことだが、アフトクラトルがラッドを使ってくることに特に違和感がなく、倒したヒュースや送り込まれたラービットを見なければ閃かなかった。
ラッドを使わずに従来通りに門を開いたとしよう。その場合は次元の狭間的なところにいる近界民が次元に穴を開け門を開こうとし、5年以上前ならトリオン能力が優秀な者の近くにでるが、今は鬼怒田さんの門誘導装置で三門市内の警戒区域内に出るようになっている。
ラッドを使って門を開く場合はラッドが内側から門を開いて、そこを通ってこっちの世界にやって来る。
外からでなくラッドというトリオン兵がいる内側から門を開くので、鬼怒田さんの門誘導装置が如何に優れていてもお手上げだ。
ここで注目すべきはスタート地点とゴール地点、入口と出口である。
アフトクラトルの襲撃を受け、モールモッド等の雑魚を倒していくとラッドが門を開き、門を通ってトリオン兵(ラービット)やトリガー使いはこっちの世界にやって来た。
「出口の反対は入口、入口の反対は出口。
ラッドが開いた門からやってきたのならばラッドが開いた門から行くことが出来るはずだ」
ヒュースもヴィザも次元の狭間的なのでプカプカ浮いているわけではない。
船に乗っていてトリオン兵から送られてくる映像で色々と話し合ったりしている。そしてその二人はラッドが開いた門から現れた。
『兄殿、解析が済んだ。今我々が相手をしている敵の船とラッドが開く門は繋がっている』
こっちの世界に現れたアフトクラトルの面々は船の何処かにあるラッドが開いた門を通ってこっちの世界に現れたと考えるのが妥当だとなり、レプリカに聞いてみると船ごと乗り込まず、開いた門からトリガー使いが出てくる事は極々当たり前のことだと聞けた。
後はラッドが開いた門をアフトクラトルの船へ直接繋がる一本道と、内側を出口でなく入口と、アフトクラトルの船を出口として考えれば良い。
千佳のサイドエフェクトで何処かにラッドが居ないか探させ、手の空いている3バカに回収。レプリカに何処に通じているのかを念のため数体解析して貰うと予想通り、ラッドはアフトクラトルの船と通じていた。
「忍田さん、レプリカからの通信が聞こえたか?」
『ああ、聞こえた。そして君の言いたいことややりたいことが分かった。
君の考えている通り、相手の船さえどうにかすれば防衛している我々の勝利は確定だ……一つの問題を除けば』
「この期に及んで船が無いとかいう糞みたいな事を言うんじゃねえぞ」
『そうじゃない、君にそんな嘘は通じないのは分かっている。
ラッドの門を開く機能はボーダーのエンジニア達が解析済みだ。座標のデータもあるのならば、船に通じる門を開くことが出来る。船内を無差別に攻撃すれば船は破壊することが出来る。だが、問題は帰りだ。どうやって、こちらの世界に戻ってくる?門を開き続けることは出来ない』
門からトリオン兵や人が出現すれば自動的に門は閉まる。
閉めているのでなく閉まる。次元に無理矢理穴を開けているのだから、世界の修正力だ四次元だどうのこうので元に戻るのは当然だ。ボーダーが開いたアフトクラトルの船への門を誰かが通ったら門が閉まって帰ることが出来なくなる。
「そこに爆弾を投げ込むとか出来ないか?」
『門の向こう側が操縦席とは限らない。なによりも船は頑丈だ』
一応の為にと聞いてみるが、無理か。
門の向こう側に爆弾を投げ込めれば色々と無視することが出来るのだが、それは出来ないか。
少しだけ期待をしていたので無理なことだとわかると残念な気持ちになるが無理なものは無理だとバッサリと諦めてロックビークルを手に取る。
「なら、向こうからもう一度、門を開いてこっちの世界に帰ってくればいい」
『それこそ不可能だ。相手の船を破壊するんじゃから、ラッドとの繋がりが切れる可能性が大きい』
「別の船で門を開く」
『それも無理だ!
相手の船にワシ等の船を突撃させるのは色々と無理で、仮に出来たとして相手の船を破壊した際に逆に盗まれる可能性がある』
「誰がお前達の船だと言った?」
『なっ!?……まさか、お前!?』
「多分、これも船かなにかの一種だろうな」
俺はロックビークルを、サクラハリケーンを投げてバイクに変型させる。
こいつは異世界への門のような物を開く機能が備わっている。そして俺の転生特典はこの世界に合った仕様となる。
ちびレプリカから管が伸びてバイクに刺さると解析がはじまり、直ぐに終わる。
『このバイクは、バイク兼船だ。ガソリンだけでなく、トリオンでも動かすことが出来て門を開くことが出来る』
レプリカの解析結果を聞いて、全てが揃ったと心の中でガッツポーズを取る。
門を開く装置、ラッドから手に入ったアフトクラトルの船の正確な位置、サクラハリケーンという船。
サクラハリケーンに乗って門に突入し、アフトクラトルの船へと出て無差別に船を攻撃。そしてサクラハリケーンで門を開いて、この世界に帰還。船を無くしたアフトクラトルは帰れなくなったことが分かれば、嫌でも白旗を上げるだろう。
それでもまだ完全な勝利までは程遠い。それが出来ると思えない。船内にはトリガーを起動しているミラとハイレインがいる。とにもかくにも、ハイレインとミラは危険だ。
ハイレインの攻撃は当たるだけで即死するも同然、ミラは門を開くことが出来る。この二人が船に居る状態では、どう頑張っても船の破壊は不可能。
だから、ハイレインとミラを引きずり出す。自分達が出なければならないという状況を作れば嫌でも出てこざるを得ない。その方法なら知っている。今、表に出てきているトリガー使いをどうにかすれば良い。
ヒュースは俺が痛い目に遭いながらも倒した。ランバネインは米屋達が倒してくれるから心配はなく、残り二人、黒トリガー使いのヴィザとエネドラ。
あのジジイは奇襲とかしないと倒せないが、エネドラは違う。エネドラに対して有効なアームズがあるので割と簡単にボコボコにすることが出来る。
エネドラとランバネインを倒せば残りはヴィザで、ヴィザを遊真やランバネインを倒して手の空いたボーダー隊員が時間稼ぎ。
他の地区で暴れているラービットは太刀川さんや影さんがバンバンと倒してくれるので、そうなるとハイレインとミラが出撃しなければならない。
船に居るのは生身のランバネインのみで、ぶん殴れば一撃で倒せる。
『だが、肝心のトリオンが空だ。ガソリンだけではバイクとしてしか使えない』
「エネルギーぐらい、本部に貯蔵しているだろう」
肝心のトリオンが空だと言われたが、慌てる心配は無い。
本部にいけば普段ぶっ倒しているトリオン兵をトリオンに戻して貯め込んでるトリオンがあるのを知っている。なんならボーダーの遠征艇にトリオンを貯蔵したり出来ることも知っている。
『ちょっと待て、それはどれぐらいで満タンになる!?』
慌ただしい声で叫ぶ鬼怒田さん。レプリカがどれぐらいかとデータを送ると、困った声を出す。
『貯蔵しているトリオンが無くなるとは言わんが、結構な量が必要だ。
ボーダーのよりは少ないが、それでも並のボーダー隊員数十名分のトリオンが必要だ』
「あの、私のトリオンを使ってください!私のトリオンなら」
トリオン問題が出ると、千佳が挙手する。
自分の力を使い戦闘は出来ないが、それを使って戦うことは出来ると絶対に折れない目で自分のトリオンを使う事を提案してくるのだが
『千佳ちゃん、ごめんね。千佳ちゃんのトリオンでも足りないんだよ』
それでもまだ足りない。
千佳のトリオンではサクラハリケーンを満たすことは出来ない。
「ドラゴンボールの元気玉みたいに集められないか?
戦闘をしないメディア担当とか外務担当とかそういう人達は居るだろう」
『臨時でトリガーを使っとるから出来ん!と言うか、お前が本部を襲撃してくると言ったから使っとるんじゃぞ!』
元気玉よろしく暇なやつらから根刮ぎ集める事を提案するもそれも無理。
俺がついさっき言ったことが原因でトリオンを抜いて良いボーダー職員が一人も……いや、何人かいるぞ。
「嵐山隊の噛ま……木虎とかの緊急脱出をした奴等は?体を破壊されただけで余ってるんじゃないか?」
トリオン体を破壊され、緊急脱出した奴等が何人かいたはずだ。
トリガーのトリオン体がどうのこうのの細かな部分は俺はよく分かっていないが、再構成するのに何時間も掛かり、トリオンの少ない修ですらトリオン体を作るだけでも数時間は掛かるのは知っている。
『木虎のトリオンはボーダーの中でもかなり低い……いや、待て。
千佳ちゃんのトリオンとボーダーに貯蓄しているトリオンと緊急脱出した奴等のトリオンからして、満タンにするには……いける、いけるぞ!!』
緊急脱出した奴等の余ったトリオンを組み合わせることにより、いけるようだ。千佳のトリオンと現時点で遠征艇に貯め混んでいるトリオン、それに加えて緊急脱出してトリオン体を作るのに数時間掛かるボーダー隊員からトリオンを回収すれば満タンにし、尚且つボーダー本部の貯蔵しているトリオンを大幅に減らさずに済むことが判明した。
「三雲さん、後は」
「ああ」
俺達の話が纏まりつつあり、待ってくれていた京介はなにをすれば良いのか理解してくれている。
京介はなにがなんでも千佳や俺を送り届けて、近界民の船を破壊するまでの時間を稼ぐこと……よし。
「勝利の法則は、き」
『ストォオオオオップ!!』
「まってない?」
別の仮面ライダーの決め台詞を言おうとするのだが、その前に別の通信が入った。
中村さん声で大声で叫ぶその声ははじめて聞くのだが、誰だかは知っており俺は決め台詞とポーズをやめる。
『危ない、危ない。なんとか間に合った』
「迅さん?どうしたんすか?」
『どうしたもこうしたもない。
天羽に未来を色々と変えたり不安定にさせてる奴を知らないか聞いたらまさか、メロンくんが出てくるとは思ってなくて……レプリカ先生にメロンくんの顔写真を見せて貰って、やっと正確な未来が見えた』
まさかの人物の登場に驚く京介。
どうやら薄々誰かが裏で何かしているとは気づいていたらしく天羽のところで俺だと判明した。ただ、天羽は俺の顔写真を一切持っていないので、未来を見ることは出来なかったようだ。
「兄さん、この声の人は」
「知っている……」
何だかんだで一度も会ったことの無い俺と迅。
修が説明をしてくれるが色々と知っている。俺の占いを邪魔できる男、そして
「三雲さん、迅さんと接点ありましたっけ?」
『あるよ……四年半前に一度だけ、素顔は見てないけどほんの数秒だけ会ったことが』
「時折熊谷の尻を触っている男だ」
熊谷の尻に時折、男の電磁波が残留している時がある。その電磁波の正体は迅の電磁波で、なんでついているかは言うまでもない。
『違う!そこじゃない!
確かに熊谷ちゃんの魅力的なおしりを触ったことはあるよ!けど』
「レプリカ、今のを録音したな。言葉によるセクハラどころか現行犯レベルの行為を認めたぞ!」
『え、ちょ、待って。
なんか更に不吉な未来が見えたんだけど。トリオン体の衣装が【私はセクハラ魔のお尻大魔人です】のTシャツと短パンになって減給を』
『いい加減に話を本筋に戻せ』
迅のことをしらばっくれ、生駒隊のようなギャグ感満載な空気を出すと城戸さんに怒られた。
しかし、迅と数秒間だけ出会った時の事を語られなかったので良かったと思い、迅がどうして待ったをかけたかを聞く。
『相手の船を破壊したら、この戦いはオレ達の勝ちで終わる。誰一人拐われることなく死ぬことなく終わるけど、それじゃダメなんだ』
「どういうことだ?」
『船を破壊したら今、襲ってきている国が全戦力で進軍してくる未来が確定する。
県外スカウトに行っている部隊が帰ってきてて、全員のシフトが上手い具合に噛み合ったとしても負ける。今でさえ手一杯で、メロンくんが加わったとしても勝てない』
迅のサイドエフェクトは未来を見ると言う点では俺のサイドエフェクトよりも遥かに優れており、俺には見えない未来を見ることが出来る。
相手の船を破壊することさえ出来れば良いと思っていたが迅はその未来に向かえば最悪を凌げるが、凌げる最悪が今だけであり、そこより先の凌ぐことは出来なかった未来が見えたことを告げる。
「……じゃあ、別の方法を取ればいい。船を破壊する以外の事をする」
破壊が無理なら、別の手を使う。
『ああ、そうだ。船を破壊しなければいい』
『どういうことだ?』
今回襲撃してきているアフトクラトルのハイレインはアフトクラトルを統治する4人の領主の内の一人。
更に今回来ている黒トリガー使いは四人で、もし四人から黒トリガーを奪えば残った3人の領主やハイレインの領地の面々は全力で取り返しに来る。そうなると大変だから、やめる。
『相手の船を操作して強制帰還させるんです。レプリカ先生なら数秒あれば船をハッキング出来る』
原作では修はレプリカを偶然にも開いた相手の船の操縦部分に投げ込み、船をハッキングして帰還させるようにした。
船が無くなってはどうにもならないとなったハイレインやミラは仕方なく船に戻り、そこでアフトクラトルの襲撃は止んだ。それを擬似的に再現する……となると、ランバネインの撃退とハイレインとミラを外に出すのは必須だな。
『……迅、お前にはなにが視える?』
『忍田さんがバイクに乗って、レプリカ先生と一緒に門を潜る未来』
「貴虎さんじゃないんですか?」
『メロン君には残ってもらう……メロンくん、今立ってるのもしんどいんじゃないの?』
「ッチ……余計な事をいうな」
本当に厄介だな、この男のサイドエフェクトは。
船を破壊した場合の未来が見えたのならば、俺の今の状態に気付かれる未来も存在している。いや、アフトクラトルの襲撃が終われば嫌でも気付かれる未来が決まってしまっている。
「迅さん、三雲さんが立ってるのもしんどいってどういう」
『とにかくメロンくんが千佳ちゃんと船を届けて、準備万端になったら忍田さんがレプリカ先生を連れて門を開く。
断片的な部分しか見えていないけれど、レプリカ先生が船を強制帰還させればその時点でオレ達の勝ちになるのだけは確かだ』
「不吉な事を言いやがって」
断片的な部分しか見えていないということは、その見えていない部分次第でその未来には辿り着かない。
ジジイが本部に襲撃してくるかもしれない。計画に気付いたハイレインが俺を倒しに来るかもしれない。エネドラの襲撃で本部のトリオンを供給する装置が故障するかもしれない。考えられる不安要素は余りにも多く、それをどうにかするのが俺の仕事だ。
『……決まりだな』
俺の提案の穴を迅が埋め、修正した。
まだまだかなりのガバ要素になる穴はあるが、最低最悪の未来を回避することには成功し、城戸さんは承認する。
『これより敵の船へと乗り込む準備に入る。
鬼怒田開発室長、エンジニアと共に緊急脱出した隊員からトリオンを集めてレプリカから送られてきたデータから門を開く準備を。
沢村本部長補佐は隊員達に通達を、忍田本部長。君は万が一に備えて今の間にトリガー構成の変更を……エスクードを入れたまえ』
あ、その手があったか。
狭い船の中でエスクードを使えば壊す以外には絶対に越えられない壁となり、壊すとなれば威力の強い攻撃が必要だ。そして船の中では暴れることは出来ず、威力の強い攻撃なんて以ての外だ。
船内で誰かが襲ってこない様にできる。
『三雲くん、君は大至急雨取隊員を本部へと連れてきたまえ』
「大至急……一秒でも早くか?」
『一秒でも早くだ。何時本部が襲われるか分からない状況に加えて今から緊急脱出したボーダー隊員からトリオンを徴収する。
そうなれば抜き取られた彼等は最低でも数時間はトリガーを使用出来ない。もし、本部が襲われれば彼等だけが逃げ遅れ大ケガを負う可能性がある。なによりも君が持つ船がなければこの作戦は実行不可能だ』
「……」
城戸さんの言っていることはなにも間違っておらず、俺と千佳は一秒でも早く本部へと行かなければならない。
それこそ夏目や3バカなC級を置いていってもだ……それが、どういう意味か分からない俺じゃない。
『雨取隊員や弟を連れて逃げることができるならば、三門市の外でなく本部へと連れていくことも可能のはずだ』
さっき言ったことが、ここで仇となる。
「……わかった」
『スイカ!』
「え、ちょ……デカすぎっすよ!?」
残された時間とかよく分からないが、少なくとも逆転の一手が俺達には必要だ。
その一手を使わないということはより最悪な未来に向かう可能性があり後で色々と言われるのを覚悟してスイカロックシードを解錠し、スイカアームズを出す。
「お前達、離れていろ」
『ロック、オン!』
メロンロックシードを戦極ドライバーから外し、スイカロックシードを装填。
空中に浮いていたスイカアームズは真上からすっぽりと落ちてきて、俺はスイカに飲み込まれる。
「スイカが地面についたら、コンクリートが砕けた!?大丈夫なんですか、メロンさん!」
「問題ない」
「あ、割と大丈夫そう」
スイカに飲み込まれた俺を夏目は心配するのだが、頭部から顔をひょっこりと出して安心させる。
絵面がかなりシュールなのかクスリと笑う夏目。取りあえずはカッティングブレードでロックシードを切った。
『スイカアームズ!大玉・ビッグバン!』
当小説が二乗ほど面白くなるおまけコーナーと言う名の設定とか裏話……
予告!(何時かやりたいと思っているだけで未定)
林藤支部長「あれ、俺は役職なの?……まぁ、いいや。
よう!俺は玉狛支部支部長の林藤匠だ。え、何処かの大尉にそっくりだって?それ言ったら、忍田と沢村のコンビもって、そんな世間話をしに来た訳じゃな……世間話をしに来たんだったな」
通常攻撃が以下略(長すぎるので三雲(母)「ぐだぐだ進行はいいから、早くしなさい」
林藤支部長「あ、すみません。
アフトクラトルの襲撃後、修達が向こうの世界に安心していける様にとボーダーに力を貸すことになった三雲貴虎。
太刀川達一部のボーダー隊員が誘っていただけあって、とんでもないスペックをボーダーでも遺憾なく発揮。けど、それで満足しない」
三雲(母)「あの子、向上心あるんだかないんだか分からない時があるのよね。いざ、努力をはじめると限界ギリギリまで努力するし……危なくなったら棒かなにかで気絶させないと」
林藤支部長「まぁでも、御宅の息子さん達のボーダーの隊員達は成長していってますよ。良くも悪くもだけど。
色々な事を仕出かしたことにより注目を浴び続ける三雲貴虎。色々とモテモテとかで、スカウトされたりとか」
三雲(母)「モテモテでも意味無いわよ。貴虎はあの子と共に歩むつもりなのだから」
林藤支部長「息子さんの彼女ってどんなの?」
三雲(母)「ボーダーの本部が建てられている場所に家があった子で、家族は誰も死んでないけど家が破壊されてトリオン兵がトラウマになって、貴方達が本部を建てるから土地を……その辺は何れ語られるわ、何れね」
林藤支部長「……すみませんでした!!
そんな三雲貴虎を気に食わない人物がいた。そう、我等が実力派エリート迅!今まで築き上げて来たものを横からかっさらうかの様に人気者となっていく貴虎に嫉妬し、ゲネシスドライバーで変身!って、おいおい。
お前、太刀川に弧月で勝てないからスコーピオンを作ったんだろう。弧月みたいな武器を使う斬月相手に馴れない武器で勝てるわけないだろう」
三雲(母)「兄貴分として挑まなければならない戦いなのよ。数秒で負けてるけど」
林藤支部長「斬月・偽を倒した事により、更に株が上がる三雲貴虎。
このままでは修達に先輩として師匠としての威厳が無くなると(主に小南パイセンが京介に騙されて)感じた玉狛第一の面々は意外な形であのベルトを手にし、玉狛第一は仮面ライダーへと変身をする!」
てれびくん、
林藤支部長「君達が小南達が変身するライダーを選んでくれ!」
※要するに鎧武の超バトルDVDと似た感じです。
三雲(母)「てれびくんに付属の応募券に加えてワールドトリガー公式設定集の帯についている応募券を一緒に送った子全員に、ボーダーのあの人物がやられたバカモンロックシード、メロンverをプレゼントよ」
※プレゼントされません。
次回予告!
アフトクラトルの船へと乗り込む作戦を実行すべく千佳とサクラハリケーンを大至急、本部へと届けなければならない。
苦渋の決断をしスイカアームズへとアームズチェンジをした貴虎は本部へと飛んでいったその時!
次回、ワールドトリガー【飛来!雷の羽!】に、トリガー、オン!
ギャグ短編(時系列は気にしちゃいけない)
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てれびくん、ハイパーバトルDVD
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予算振り分け大運動会
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切り抜けろ、学期末テストと特別課題
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劇団ボーダー
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特に意味のなかった性転換
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黄金の果実争奪杯