メガネ(兄)   作:アルピ交通事務局

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第68話

「お前等普段から学校を欠席してたりするんだからこういう時に頑張らないでどうする?」

 

 千佳のトリオンを抜いてサクラハリケーンに注入するのにどれだけの時間が掛かるか分からないので、出来るだけ早く本部に向かいたかったがランバネインが此方に向かってきたので足止めをくらいこのままでは計画が狂う可能性がある。

 取りあえずは米屋達に文句を言っておく。戦っている相手が相手だけに殆ど八つ当たりに近いが、こういう時に頑張らないと米屋は将来が危うい。

 

「いや、良いとこまでいってたんだけど急にどっかに行っちまってさ。流石に空を飛ばれて逃げられちゃ、オレ達じゃどうしようもなんねえよ」

 

「じゃあ、今からどうにかしろ。狙いは俺と千佳だ」

 

「おう……って、なんか雰囲気変わってねえか?」

 

「戦闘中だから、スイッチオンにしているだけだ」

 

 米屋達に任せようにも明らかに俺と千佳を狙い襲ってきたランバネイン。

 この辺りにいる人達と共闘して倒さなければ先に進むことは出来ず、一先ずはと動こうとするのだがその前にランバネインが仕掛ける。

 

「皆、来るよ!」

 

 ランバネインが上空から弾を撃つ。

 銃を使わずに出水の様にトリオンキューブを出して撃ってきており、弾道処理は特にされておらず適当に散らす形で撃ってきており下手に動けば蜂の巣。動かなくても蜂の巣。

 緑川が声をかけると颯爽とその場を移動する米屋と出水。その姿は普段のバカ面からは思えない程にカッコいい。

 

「って、三雲!それに玉狛のトリオン怪獣も」

 

「危ない!!」

 

 そんな中、動かない俺と千佳。

 動いていない事に気付いた出水は振り返るのだが、既に遅く弾の雨が降り注ぎ土砂煙を巻き起こす。

 

「おい、大丈夫か!!」

 

「割と大丈夫だ」

 

『メロンアームズ!天・下・御・免!』

 

 攻撃してくる事は予測がついていたし、スイカアームズから別のアームズに変わるつもりだった。

 メロンアームズにアームズチェンジをし、メロンディフェンダーで砲撃を吸収しダンデライナーに乗っている俺を中心に電磁シールドを展開しており無傷である。

 

「アイツの砲撃、結構威力あるから緑川とかオレみたいにトリオン平均かそれ以下の奴だったら一瞬でぶっ壊せるのにヒビ1つ入ってねえのかよ」

 

「俺のこのメロンディフェンダーは相手の物理攻撃とかエネルギー攻撃を吸収してシールドに変換する機能が備わっている」

 

「なにそれ!?いずみん先輩とか里見先輩に対して無敵じゃん!!」

 

 メロンディフェンダーを舐めるなよ。

 メロンニキは基本的にこのアームズウェポンだけで複数の仮面ライダーをボコりまくってたんだぞ。

 

「驚いている場合じゃないぞ。ちびっこ」

 

「ちびっこじゃないよ、緑川だよ!というか、昔会ったよね?」

 

「話したことは無いからノーカウントだ……仕掛けないか」

 

 砲撃後、狙撃手達からの狙撃もあり空を移動しながら此方を見てくるランバネイン。

 弾を無駄撃ちしてトリオンを使えと思ったのだが、先程の砲撃の雨をメロンディフェンダーで防がれたのを見て攻撃してこない。メロンディフェンダーで攻撃を防がれた事は予想外の様で驚いており、普通に攻撃してても意味は無いと思っている。

 

「千佳、降りろ」

 

「はい」

 

「狙いはメロン先輩と雨取さんだから、逃げれないよね……」

 

 取りあえずはダンデライナーを降りる。

 

「ん……あ、はい!」

 

「誰と通信している?」

 

「東さん、って、知らないか。物凄いボーダー隊員で、秀次に色々と教えてた人だよ。お前と通信したいって」

 

 これからどうするかとなると米屋のヘッドホンに通信が入る。

 これまたビッグネームな人物からの通信で、現在通信が出来ない俺との会話を求めており、米屋はヘッドホンを外す。米屋、ヘッドホンとカチューシャの両方をつけているのか。

 

『こちら、東。砲撃が降り注いだ様だが、大丈夫か?』

 

「どうも、鎧武者・斬月もとい三雲。

攻撃を防いだことで空を制したとしても倒せないと判断したようです。お陰で数分は時間を稼げたと思います。

多分、数十センチだけ飛ぶ低空飛行で動きながら攻撃してきます。そっちでなんとかならないですかどうぞ」

 

『話は本部長から聞いている。

急いで本部基地に戻らないといけないのは分かるが、相手は明らかにお前と雨取を狙いに来ている。

相手の船に乗り込むことがバレれば対策をされる。こっちでなんとかしようにもシールドが固すぎて狙撃で倒すのは難しい』

 

 東さんは強いボーダー隊員だが、技量による強さで強い隊員。

 トリオンによる火力ゲー等での強さは備えておらず、相手はトリオンを拡張する角を持っており、決め手となる一撃を簡単に防いでしまう。

 

「弾系はトリオン能力モロに出ちゃうからね……てことはオレかよねやん先輩が倒すの?」

 

「おい、おれも忘れんなよ」

 

『出水がサポートをして緑川か米屋のどっちかが決定打を与えるのが良いがさっきそれで逃げられたからな。三雲、お前はなにが出来る?』

 

「宇宙に行くのと時間を止める以外ならば大抵の事は出来る」

 

『あの人型を相手に有効な手はあるか?』

 

 あ、信じていないなこの人は。

 現状時間を止めたり宇宙に行くことも出来ないから、本当なのに。

 

「有効と言われても、空を飛んでる以上はな」

 

 フォーゼアームズさえあればランバネインを倒せるが、それが無いと厳しい。

 色々と理由があるが一番は空を飛んでいるという点だ。

 

「空を飛びながらの弾はズリーよな。

こっちは距離を取るために速度捨てたら避けられるから威力捨てねえといけねえからよ」

 

「それ言ったら、オレなんて攻撃届かねえぞ」

 

「オレもオレも」

 

「お前はグラスホッパーで距離を縮められるだろう!」

 

「タキオン粒子を全身に巡らせて時間流を自在に駆け抜けれる様にして攻撃すれば、倒せる」

 

 隣で攻撃が当たらない当てられない談義をする米屋達を無視し、一応は倒せる手段はあると述べる。

 

「タキオン粒子ってなに?」

 

「特殊相対性理論に矛盾することなく光速度より速く動く仮想的な粒子」

 

「……つまり、とりまる先輩みたいに物凄く早く動けるってことだね!」

 

「いや、違うぞ」

 

 クロックアップはアクセルフォームとかタイプフォーミュラとかの高速移動とは少し違う。

 時間の流れとかそういうのを操っていて本人には普通に戦っている感覚でも周りからみればマッハを越える速度で戦っている様に見える。

 

「とにかく、あれは最終手段ですので今は使えない。

色々とこっち側でやってみますので、近距離と中距離以上の戦闘が出来る人物を二名ほど派遣して千佳の護衛をして欲しい。向こうはプロなんで、俺に固執してこない可能性がある」

 

『分かった、柿崎と荒船を向かわせる……それと、すまないな』

 

「……あんたは所詮、1ボーダー隊員だ。

謝られてもなにも思わないし、俺自身の文句は本当に少しだけだ。謝るんだったら、ボーダーの基地をこの街に置くから三門市を出ていった人達に謝れ」

 

 謝っている理由はなんとなく分かるがなにに対しての謝罪なのかは聞かない。

 東さんの事だから分かってはいるだろうが、少なくとも俺に謝るのは間違いだろう。それに、東さんは今の時点では切り捨て可能な1ボーダー隊員だ。名誉はあれども地位は無い。

 

「狙撃での撃破はほぼ不可能、出来ても噴出口の破壊とかで決定打となる一撃は無理。この辺りには割と狙撃手が居るが……出水達が頑張るしかなさそうだな」

 

 色々と言われたが要点を纏めるとサポートするからそっちで頑張れと言うことで、どうすべきかと考える。

 原作では米屋が低空飛行をするランバネインの上を取り、周りにいるボーダー隊員が米屋に何重ものシールドを貼って討ち取らせた。

 ダンデライナーで離陸する際に何名ものボーダー隊員の電磁波が見えたから、それをすることは可能だが、問題はそこまで誘うことが出来るかだ。ランバネインは警戒心を物凄く上げている。

 ボーダーの狙撃手は変態揃いで誘導することが出来るだろうが……一人ずつを確実に倒されるとまずいな。

 

「緑川、さっきのジャンプ台」

 

「グラスホッパーだね」

 

「最大射程範囲と触れれば何処まで跳ぶ?踏み込み具合で変わるのか?」

 

「え、どうだろう……あんま考えたことないから分かんないよ」

 

「三雲、ここにいる奴等は全員感覚派だから諦めろ」

 

 そうだったな。バカの集まりだったな。

 

「……相手にグラスホッパーをぶつけることが出来るか?」

 

「グラスホッパーを相手にぶつける?」

 

 とりあえずはスッと思い付いた作戦を緑川達に伝える。

 

「と言う感じだ。

決め手となるのは米屋だが、やるにはお前がグラスホッパーを何処まで扱えるかが問題となっている。無理なら無理で別の手を考えるが」

 

「いや、やるよ」

 

 鍵となる緑川は自信満々に頷く。

 俺なら出来ると言う慢心、でなく俺がやらないといけないという気持ちを持って頷いている。

 やるじゃなくて出来ると言ってほしかったが、それを言うのは贅沢すぎるか。

 

「すまない、遅れた……なんだこのSF染みたバイクは!なんだその姿は!」

 

「荒船、興奮するのは分かるが落ち着け」

 

 作戦を伝えている内にやって来た荒船さんと柿崎さん。

 荒船さんはダンデライナーやこの姿を見て興奮する。この人、SFとかアクション系なの大好きだったな。

 

「千佳の事を頼みます」

 

「ああ、任せろ……ついでに言うのはなんだが、この戦いが終わったらそれに」

 

「ダメです」

 

 これを運転して良いのは俺だけだ。

 自動操縦機能はあるが、基本的にバイクの免許を持ってないと乗りこなせない。

 二人に千佳を任せてこの場から離れてもらうと俺はダンデライナーに搭乗し、出水を後ろに乗せる。

 

「緑川、お前が失敗すれば終わりだから」

 

「うん……」

 

「出水、弾道処理をミスるなよ」

 

「誰にモノを言ってるんだよ。弾バカを舐めるなよ」

 

「そうか。じゃあ、いくか」

 

「え、オレは!?」

 

 お前は知らない。

 米屋を無視し、ダンデライナーで空を駆け抜けて突き進む。

 

「んじゃ、先ずは軽めの誘導弾(ハウンド)!」

 

 それと同時にハウンドを撃つ出水。

 空を飛ぶことにより距離を詰める事に成功し、射程範囲を削り威力と速度に弾を振ることが出来、かなり速いハウンドを撃つのだが避けられる。

 

「そちらから来てくれる、しかも弾を使う者とは、最高ではないか!!」

 

「ああ、そうだな!二宮さん居なくなってから、こうしてバチバチやりあう事が出来なくておれも退屈だったよ!!」

 

 誘導弾を撃ち落とし、興奮するランバネイン。

 出水もバチバチと撃ち合うのが久しぶりなのか、テンションを上げており、直ぐに次の弾を準備する。

 

通常弾(アステロイド)+変化弾(バイパー)

 

 

「また、大きいのを……弾道処理はまだするなよ!」

 

 合成弾を作る出水だが、ランバネインも撃ってくるので移動しなければならない。

 手元に弾を出している出水を乗せているから旋回したら最後、落としてしまう……つまりなにが言いたいかと言うとだ

 

「後ろ取られてんぞ!」

 

「最高時速85kmで、お前を落とさないように動かしてるんだから文句を言うな!!」

 

 後ろを取られてしまった。

 旋回や急ブレーキによる逆転は出来るのだが、そうなれば出水が放り出される。

 ランバネインの攻撃をダンデライナーがくらえば確実に壊れるから、捨て身特攻は無理。

 

「おい、どうすんだ!」

 

「撃つのに集中しろ」

 

 メロンディフェンダーで防ごうにも、メロンディフェンダーに触れさせないと意味はない。

 そうなればもうやれることが限られている。

 

「撃つのに集中って、やべえぞ」

 

「問題ない」

 

 その辺は想定済みだ。

 銃口を俺達に向け、弾を撃った。

 

「数発は外したが、この感覚、当たりはした。出来れば、万全の状態のお前と戦ってみたかったが残念だ」

 

 俺達が距離を詰めると言うことは相手も距離を詰めるということ。

 そこそこの近距離で撃った弾が何発か外したものの当たった感覚はあり笑うランバネイン。

 

「やっぱタメになるな。先輩達が教えてくれたことは。勝ったと思ったら隙だらけになる」

 

 そんなランバネインの背後に、緑川が現れる。

 勝ったと思った相手ほど、隙だらけだと身をもって教えられておりニヤリと笑みを浮かべるのだが

 

「残念だが、まだオレの勝ちではない」

 

「!」

 

「お前達を倒し、金の雛鳥を捕らえてはじめてオレの勝ちになる」

 

 ランバネインは緑川がやって来るのを予測しており、銃口を向けて振り向く。

 緑川のポジションは攻撃手、近距離での戦闘をメインとしており、空ではランバネインとの相性が悪く、一先ずは近付かなければならない。

 かなり近くにいる緑川は即決即断の早打ちでも撃てるとランバネインは弾を撃ったのだが、緑川の前に何層にも重ねられたシールドが出現する。

 

「っ、周囲の人間がシールドを!?」

 

「ほら、やっぱり隙だらけでしょ?」

 

 散らす程度の弾だけで大きく攻撃をしてこなかった下にいる来馬さんをはじめとするB級隊員達が二枚の盾を使った全防御(フルガード)の盾を何層にも重ね、防いだ。

 

『ミックス!』

 

 それと同時にランバネインにとって不吉な音が響く。

 

「まさか!」

 

「おおっと、余所見をしてて良いのか?」

 

 音の正体を知ろうと音がする位置に振り向こうとするランバネイン。

 その前に緑川が出したグラスホッパーを使い飛んできた米屋が襲い掛かる。

 

「周囲の人間が盾を貼っているが、一度に出せる量には限界がある!先ずはお前からだ!」

 

 真っ先に倒せる相手を見抜き、米屋の方向を振り向こうとするランバネイン。

 

「と、思うじゃん?」

 

「これはっ!?」

 

 振り向こうとしたその時、緑川が出したグラスホッパーに触れる。

 緑川が今までグラスホッパーを使い三次元的な動きで戦っていたのを見ていたせいか、機動力を上げるジャンプ台と思っていて頭の中から勝手に自身を補助するもので攻撃系じゃないと勝手に思い込んでいたが、違う。

 グラスホッパーは相手に踏ませる事により、相手を強制的に動かすことが出来るもので、自分以外にも使うことが出来る。純粋なトリオンの弾は弾けないが、トリオンを物質化させたものならばなんでも弾ませられる。

 

「狙うなら、今だぞ」

 

 当てた感覚はあり、倒したと確信していたが俺と出水は普通に生きている。

 当たる前に戦極ドライバーのフェイスプレートを外してゲネシスコアを装着してメロンエナジーロックシードを装填し

 

『メロンアームズ!天・下・御・免!!ジンバーメロン!!ハハーァッ!!』

 

 ジンバーメロンアームズにアームズチェンジ。

 ジンバーレモンは攻撃力強化、ジンバーチェリーは速度強化、ジンバーピーチは聴力強化、そしてジンバーメロンは防御力強化。ダンデライナーに乗っている俺は球体型のバリアに包まれ、ランバネインの攻撃を完全に防ぎきっていた。

 

強化変化弾(コブラ)!」

 

 追撃の手は緩めない。

 通常弾と変化弾を合わせた合成弾、強化変化弾(コブラ)を出水は撃つ。

 

「わりいな、そいつは曲がるんだ」

 

 ボーダーで数少ないバイパーをリアルタイムで弾道処理出来る出水。撃った弾は強化変化弾。

 攻めよりも守りを選び、シールドを展開して防ごうとするが弾はシールドに当たることなく曲がり、ランバネインの肩の噴出口全てを貫く。

 

「おまけだ」

 

『メロンスカッシュ!ジンバーメロンスカッシュ!』

 

 念には念をだ。

 ソニックアローを一振りし、米屋の真正面にメロンロックシードとメロンエナジーロックシードの断面が幾つもならばせ、米屋が通ると持っている弧月(槍)が緑色に光る。

 

「こっちは部隊(チーム)の上に何度も何度も誘っても来なかった奴が居るんだよ」

 

 米屋の弧月(槍)はランバネインを貫いた。




コブラ+ライダー エボリューション!


大規模侵攻でバトル続きで飽き飽きしているがバトルものなんてそんなもの。
日常回が御所望な読者が多そうなので大規模侵攻後にと一応は考えているネタを出しておこう。



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