メガネ(兄)   作:アルピ交通事務局

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第73話

 漢、弓場拓磨。

 今のこの状況に様々な感情が入り交じり、怒りの感情を近界民に抱く。

 

「此処が何処だか分かってんだろうなァ!!」

 

 一つは言うまでもなく、三門市に襲撃したこと。

 話をするならば筋を通すのならばちゃんと耳を傾ける漢な彼だが、アフトクラトルは問答無用でこの世界を襲ってきた。その怒りを込めた二丁のアステロイドの弾丸が一発ずつ、エネドラを撃ち抜いた。

 

「おいおい、こんなもんか?」

 

「ッチ……」

 

 アステロイドに貫かれたエネドラは全くといって焦らない。それどころか慢心と余裕の笑みを浮かべ、弓場を見下す。

 

「風間隊の情報通りだな……」

 

 二丁の拳銃から放たれる弾の射程は22m。

 サブマシンガンは100mを越えて本物の拳銃は40〜50mぐらいなので、実弾の拳銃より半分とぶぐらい。

 それだけを聞けば結構な性能があるんだなと思うが実際は違う。弓場の二丁拳銃の射程は短い。その気になれば40m先のものにも当てれるのだが、弓場は射程や弾数を削り、弾速や威力に振っている。

 至近距離からの高速の高火力の早撃ちで弓場は一対一最強と呼ばれている(里見に)。

 

「(のの、準備は出来てるか?)」

 

 そんな高火力の弾を真正面からぶつけても、全くといって効果は無い。

 黒トリガー使いで、体を液体に変える能力を持ち、それ以外の能力も持っており風間さんはそれにやられた。

 自身の一撃を当てても倒れない事に軽く舌打ちをし、挑発に苛立つのだが直ぐに次に移る。

 

『部屋の準備は出来てる。さっさとぶちこみな!』

 

 オペレーターの藤丸ののに次の手の確認を取る。

 拳銃を使った弾系のトリガーは事前に威力や弾速を設定されており、撃てない。真正面からぶつければ並大抵のシールドをも貫く弓場の弾だが、そもそも当たっても意味が無い相手に弱かった。

 

「(アイツ等が戦ってんだ、俺だけ不甲斐ねえ姿を見せるわけにゃいかねえ!)」

 

 二つ目の怒りは、今こうして自分が此処にいることだ。

 嵐山、柿崎、迅、生駒の19歳の男達は必死になって戦っている。それなのに自分は本部で敵が来るまで待機だ。

 元弓場隊だった王子と現弓場隊の外岡の力を借り、彼等を置いて一人本部に戻った。C級が新型に狙われており、新型が予想以上の強さを秘めており、生半可のボーダー隊員ではどうにもならない。それなのに自分は待っているだけ、本部で待機している理由には頭で納得しているものの、心では納得出来ない。

 

「此処が何処だか分かってるかっつったな、猿山だろ?」

 

「それなら、テメエはゴキブリだろうが?」

 

 だから、絶対に倒す。

 最前線に立たなかった者として、黒トリガー使いを倒す。

 

「その角が触角に見えるぜ」

 

「誰が、ゴキブリだぁ!!」

 

 弓場の割と軽めの悪口にキレるエネドラ。

 トリオン体が波打ち、液状化したので距離を取ると立っていた場所がせりあがり、銃砲が出現。エネドラに向かって弾を撃った。

 

「ったく、猿は何処まで行っても猿だな」

 

 その弾を驚くことなく避けることなく受けるエネドラ。

 その様子を弓場はしっかりと観察をする。何処に弾を受けたのか、貫かれた体はどれぐらいの速度で戻るのか、この後に生かすべく観察をする。そして導く。

 

「猿芸も一個だけじゃつまらねえぞ?」

 

 ある一定の距離を保ちながら銃を撃つ→逃げる→逃げた所から警備装置の銃を出して撃つを繰り返す。

 

「安心しろ、これで終わりだ」

 

 二丁の拳銃から弾を撃つ。

 

「だから、効かねえんだよ!!」

 

 体を液状化させるエネドラ。

 なにか仕掛けて来るのかと思えば、ワンパターンばかりで飽きる。威勢ばかりの猿だと、弓場への評価を決めようとしたその時だった。

 

「うぉら!!」

 

「なに!?」

 

 突如として目の前に現れた若い男、諏訪隊の日佐人に顔を殴られる。

 

「テメエ、どっから……いや、透明化のトリガーか!」

 

 突如として現れた日佐人について驚くも、どうやって現れたのか直ぐに理解する。

 ついさっきまで相手にしていた風間隊の十八番であるカメレオンによるステルス戦法と同じ方法で近付き、そのままぶん殴られた。

 

「お、お前があんまりにもウヨウヨするからな。

ゴキブリみたいに液体が飛び散って汚れるのもなんだしぶん殴ってやった」

 

 よくよく聞けばおかしいことを言い、中指を突き立てる日佐人。

 棒読みで挑発するために言っているのは明確なのだが、それが逆にエネドラを苛立たせる。

 弧月で斬ることが出来たのに、奇襲することが出来たのに顔をぶん殴られた。拳で戦闘をするスタイルでも、トリガーでも無いのにだ。

 

「ふざけんじゃねえ、この猿どもがぁああああ!!」

 

「弓場さん!」

 

「こっちだ!」

 

 エネドラは冷静さを失った。

 本部の基地は千佳やC級、緊急脱出をしてトリガーが使えないA級隊員を捕らえることが出来る謂わば宝箱だ。もし冷静な判断が出来れば誘き寄せられていることに気付く。弓場達を無視することが出来る。

 今、ここでエネドラは逃げようと思えば引こうと思えば引ける。エネドラの持つ黒トリガー、泥の王は隙間さえあればあらゆる所から侵入が出来る。

 

「もう遊ぶのはしめえだ!!」

 

 猿の相手をするのはもういい、ここからはただ蹂躙するだけだ。

 

「ぐ……こいつは、風間さんをやった……」

 

 液体化していたエネドラを注意していた弓場の体が、突如として見えない刃に左腕を切り落とされる。

 銃手の一番の要である腕を切り落とされるも、その目には諦めや失敗の感情は宿っておらず、やっと来たぞと笑みを浮かべる。

 

「外、じゃねえ…中、から……のの!!」

 

『あいよ!』

 

 内部から体を刺し貫かれていた弓場は、力を振り絞りオペレーターに合図。それを聞いたののはオペレーター室でパソコンを操作すると弓場の貫かれた肉体は元に戻る。

 

「!?」

 

 再起不能な致命傷を与えた筈なのに、傷が一瞬にして治った事に驚くエネドラ。

 

「諏訪さん、堤さん、弓場さん、俺ごとお願いします!!」

 

「て、テメエ!!」

 

「よくやった、日佐人!!」

 

「オメーはやれば出来る子だって信じてたぞ!!」

 

 その隙を逃すことなくエネドラを羽交い締めする日佐人。

 自分ごと撃てと中に先に入り身を潜めたトリオンキューブから復帰した諏訪さんと堤さんが姿を現し、ショットガンを向ける。

 

「フルアタック×3だ!!」

 

 弓場の二丁拳銃の元となったと言える諏訪のショットガンのフルアタック、弓場の2丁拳銃のフルアタック、堤のショットガンのフルアタック。

 シールドで防ぐことが出来ない相手は蜂の巣になる!

 

「味方ごとなら行けるってか?あめえんだよ!」

 

 筈だった。

 エネドラは体の性状を変化させ、日佐人の羽交い締めから抜け出し、弾が交差する地点に日佐人を置いた。

 

「大丈夫か?」

 

「大丈夫、です」

 

「……」

 

 三人の弾は日佐人に命中した。

 それなのに日佐人はなにもなかったかの様に立ち上がる。いや、本当になにもなかったかの様になっている。

 蜂の巣になったのに元の無傷のトリオン体に戻っている。弓場も内部から攻撃したのにトリガーが解除されたわけでもトリオンが漏れたわけでもない。

 

「ここを選んで正解だったな、弓場ぁ!!」

 

 弓場達がいる、エネドラが誘われた場所、そこは訓練室。

 仮想戦闘モードというトリガーと機械を接続することによりトリオンを再現し、何度でもコンティニューできる所謂、練習モードが出来る様になる場所。

 そこに閉じ込め、仮想戦闘モードを起動すれば、あら、不思議。ボーダー隊員達はどれだけやられようとも、一瞬でダメージを回復するチートを手に入れる。

 相手は未知の黒トリガー使い。何枚も上手な相手で、ここでならばトリガーの解析をすることが出来る。近界民のトリガーの能力を徹底的に解析し、弱点を見つけて攻略する。それが無理ならば戦い続けて足止めをする。

 仮想戦闘モードは思う存分に暴れることが出来て、相手を閉じ込めることが出来る最適の場所だった。

 

「落ち着け、諏訪サン……のの、フィールドを変えろ」

 

 倒すためには相手を知るのが大事。

 此処に来るまでに何発も弾に当たっているエネドラだが、無傷も同然。固体を液体に変える能力で攻撃を無力化している。打つ手無しに見えるが、無力化しているが無敵ではない。何処かに核となるトリオン供給器官とトリオン伝達脳があるはずだ。

 

『まずはこいつからだ』

 

 住居が連なる訓練室が一面が銀世界な豪雪地帯に一転。

 

『仮想戦闘モードの部屋のギミックを変えるとは、考えたな』

 

 それを自身の隊室で見ていた風間さんは感心し、通信を入れる。

 エネドラの黒トリガーは液体以外にもなれる。液体以外のなにになれるかはなんとなくの見当はつくが、それが分かったとしてどうやって倒すかが問題だ。

 

「日佐人、此処だとカメレオンが使いたい放題だ!隠れて雪玉でもぶつけてろ!」

 

「え……あ、はい!!」

 

「ッチ、ちょこまかと鬱陶しい事をしやがって」

 

 自分が閉じ込められた事に気付き、冷静さを取り戻すエネドラ。

 諏訪が大声で日佐人に指示をしたのは何時でも奇襲することが出来ると頭の隅に置かせることにより、日佐人の奇襲も意識し諏訪達の攻撃にだけ集中することを出来なくさせるためだ。

 

「ま、所詮は猿が考えることだな」

 

 普通ならばだ。

 

「ぐっ……どうなってんだ、アイツの攻撃範囲!」

 

 結構な広さを持つ訓練室に閉じ込めたのに、気付けば辺りは剣山を思わせるかの様に液状化したブレードの山。

 日佐人がカメレオンで姿を隠していようが御構い無し。辺り一帯を攻撃する力技で四人を倒す。そして仮想戦闘モードの機能で元に戻る。

 

「オレを凍らせようって魂胆だろうが、上手くいくと思ってんのか?泥の王は、液体と繋がることも出来るんだよ!!」

 

「そういう、ことか……」

 

 若干融けた雪と融合し、射程範囲を伸ばした。

 泥の王の能力の一端を知る。

 

『次はどうする?』

 

 最初の雪のフィールドで出鼻を挫かれた感はあるものの、大きな収穫を得た。

 豪雪地帯を消した後、次の手をののは聞いた。

 

「冷たいのが無理なら、暑いのはどうだ」

 

 液体を伝って射程範囲を伸ばしたりすることが出来るのならば、液体が無いところを用意する。

 市街地へとフィールドが変化するのだが、季節外れの真夏の灼熱の日差しが弓場達を照らす。

 

「これ、ホントに意味があんのか!?」

 

 フィールドが切り替わる事に対してか、自分達の攻撃に対して言っているかは分からないが叫ぶ諏訪さん。

 

『奴が使っているのは種類はどうあれトリガーだ。

何処かにトリオン供給器官とトリオン伝達脳があるはずだ。体の性状を変えることが出来るのと、今も何発かお前達の攻撃を気にせず受けている様子からして、自由自在に移動できる筈だ。諏訪、お前ならそれをどうにか出来る』

 

『すわさーん、ファイト。ついでだから別の見方が出来る様にしとくね』

 

「無茶、言いやがって……やってやるよ!」

 

 何処かにある核を見つけなければなにもはじまらず、撃った弾が当たったところをマーキングするスタアメーカーをセットしている諏訪さん。黒トリガーで、攻撃は効かず、当たっても手応えがない。コンティニューし放題とはいえ、仮に核が見つかったとして、そこからどうやって倒すと心が折れそうになる途方も無い作業。

 なんでお前が真っ先に落ちるんだよと色々と言ってくる風間さんに文句を言いつつも、やる気は満々。その姿を見た一同に、流石は諏訪さんだと思わせる。

 実力だけならば上は何十人も居るのだが、度胸や男らしさを持っているので妙なカリスマを持ち合わせていた。

 

「かかって来いよ、ミスターブヴォオ!?」

 

「す、諏訪さん!?」

 

 妙なカリスマを持ち合わせていると言っても、実力派エリートではない。

 決め台詞を言おうとした瞬間、諏訪さんの口や腹からブレードが出現するなんとも締まらない事態に。

 

『おし、分かったぞ!』

 

 だが、それが泥の王の攻略の鍵となる。

 

「(なにが分かった?)」

 

『サーモグラフィーで見たら黒トリガー使いから諏訪さんまでの間の空中におかしな熱源があった。

そこの中の気温を40度にしているのに40度以下のおかしな熱源で、諏訪さんの口や腹の中までおかしくなってやがる。どうやら、読みは当たったみたいだな』

 

『液体だけでなく気体にもなれるか』

 

 目に見えない仕掛けで体内からブレードによる攻撃で倒された事に納得した風間さん。

 戦っていた際には普通に呼吸をし、なんなら喋ってたので体内に入る隙は何処にでもあった。

 

「お!」

 

 更に幸運が舞い降りる。

 諏訪さんが撃った弾がエネドラに命中した際にガキンと音が鳴った。

 

『硬質化したトリオン反応、カバーされた部位を確認。そこが相手の核だよ、すわさん』

 

「ハッハア!!弱点発見だぜ!」

 

 やっと見つけた相手の核となる部分。

 そこを撃ち抜けば倒せると反応がマーキングされた部分を諏訪さんは撃ち抜いた。

 

「くっくっ……」

 

『硬質化の反応が増えた……偽装(ダミー)!?」

 

 撃ち抜いたものの、全く動揺しないどころか笑うエネドラ。

 マーキングした場所以外にも硬質化された反応が多数出現。

 

「猿が知恵を振り絞るのは見んのは楽しいなぁ。

泥の王を解析する為にフィールドを弄くったり、トリオン攻撃のダメージ0にしたり……死ぬまで猿知恵を振り絞って、キーキー叫びな!!」

 

 体を気体化するエネドラ。

 

『室内全域にトリオン反応!』

 

「っ、させるか!!」

 

 エネドラの目的はこの部屋から出ることだ!

 

『仮想戦闘モード、終了』

 

 エネドラの気体が入口の操作盤に触れると、仮想戦闘モードが終了した。

 

「ッチ!!」

 

 エネドラ攻略の糸口を掴む事が出来た。

 硬質化したトリオンのどれかがトリオン供給器官とトリオン伝達脳と繋がっている。フィールドを砂漠の様な乾燥地帯にし、風向きを設定して、どれが本物かを見抜きスタアメーカーでマーキングし、誰かが本物を砕く寸前に仮想戦闘モードを解除すれば倒せていた。

 

「ま、暇潰しにはなったな。死ね」

 

 その前にエネドラに逃げられた。

 黒トリガーの圧倒的な力がどれだけのものなのか、黒トリガーが1つあるだけで形勢逆転するとは言うが、これ程かと思い知らされる。

 

「まだだ!!」

 

 だからと言って折れる男じゃない。

 仮想戦闘モードが解除された事により元に戻った左腕は無くなり、残った右腕で銃を手に取り、銃口を向ける。

 

「アイツ等が戦ってんのに、俺だけ先に落ちるわけにはいかねえ!!」

 

 生駒が、嵐山が、柿崎が、迅が必死になって戦っている。

 訓練生のC級が新型に襲われている。新型を倒せる隊員が少なく、人手がほしいのに自分は待機。

 今、この場に居ない外岡も帯島も王子もトリオン兵と戦っている。行けるのならば自分達も行きたい。

 人型の出現により不利となっているボーダー。逆転の一手として相手の船に殴り込み(カチコミ)する手段を見つけたが、その為にはC級のトリオンを借り受けなければならず、今、そのC級を連れてきている途中。

 敵の狙いは連れてくるC級で、何がなんでも連れ去るつもりだ。

 

 

 

 

 

 だったら、ここでこいつを倒さないと危険が及ぶ。俺達の希望が潰える!

 

 

 

 

 

 弓場は引き金を引き、硬質化している相手の核を撃ち抜いた。

 

 

 

 

 

「残念、ハズレだ!」

 

 

 

 

 

 

 撃ち抜いた核は、後から作り出した偽装(ダミー)。本物ではなかった。

 エネドラが液体化した体を広げ、液状のブレードを四方八方に突き立て、訓練室を、弓場のトリオン体を破壊する寸前に二本の角状となっている鍔が特徴的な大きな片刃の長剣が突き刺さると液状化したブレードは気化し、消え去った。

 

「消え、蒸発しただと!?」

 

 なにがあったのか気付き、ありえないと剣が飛んできた方向を見るエネドラ。

 

「どうやら間に……合わないようで、合ったようだな」

 

 剣を投げた男は巨大な仮面ライダーアギトのマスク部分を被っている。

 

「お前は……」

 

 たった一度、去年のお正月に会ったことがある。

 ボーダー隊員ではないがサイドエフェクトを持っており、それを使いこなすだけでなく、早撃ちのセンスを持っている、後輩達の友達(ダチ)

 

「三雲……」

 

「遊びは、終わりだ。人型近界民」

 

『ソイヤ!!』

 

 ベルトのカッティングブレードを動かし、セットしているアギトロックシードをカット。

 

『アギトアームズ!目覚めよ、その魂!』

 

 エネドラにとって天敵とも言えるアームズ、鎧武者(アーマードライダー) 斬月 アギトアームズへと変身した。






 予告(新作作る)



 近界民の侵攻により大勢の人達が死に、大勢の人達が拐われた。

 それでも自分達は生きている。明日、暖かい食事を食べれるか、安心して眠り夜を明けることが出来るか、友達とゲームをして遊べるかは分からないが、生きているんだ。

 くよくよしてはいけないとは言わない。だが、前を向かないといけないことは確かだ。

 

 だから、前を見よう。

 

 暫くは娯楽品を買うことは出来ない。その代わりに勉強をしよう。

 

 勉強をして良い成績を取って学費免除の特待生枠をとろう。



 倒壊した家を再建する為に高校生になったらバイトしてお金を入れよう。



 良い学校に自分がしたいことを見つけてホワイト企業に就職しよう。

 

 今回あったことは台風や地震にあったのと同じだと思おう。



 これから先、笑って暮らせる様に頑張ろう。辛いことがあったとしても、それを帳消しにする程の幸せを掴もう。



 大きすぎるかもしれないが億万長者になったり、大手の事業の創始者になったり、色々な夢を持とう。



 もし、誰かと結婚する事になったら父の様な立派な人になろう。



 学歴社会が根強く残っているので子供には塾に行かせるが、それ以外は好きにやらせよう。



 ただ、甘やかすだけではダメだ。厳しさも持たないといけない。遥か未来の話だから、頭の片隅に入れておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今、なんて言ったんだよ……」

 

 

 

 

 どうしてだろう。
 世界は何時だって弱い奴を助けてはくれない。
 弱い奴を絶望へと突き落とす。世界は強くなることのみを求める。弱者が強くならないといけない世界は、強さと引き換えに優しさを忘れないといけない。優しさを持った人達程、先に死んでしまう。





「もう一度、言おう。
この辺り一帯にボーダーの基地を建設する。その為に君達に立ち退いて貰いたい。
無論、今まで住んでいた住居と同じレベルの住居を用意する。その上で君達が住んでいた土地を買い取ろう」










 絶望ははじまったばかりだ。

ギャグ短編(時系列は気にしちゃいけない)

  • てれびくん、ハイパーバトルDVD
  • 予算振り分け大運動会
  • 切り抜けろ、学期末テストと特別課題
  • 劇団ボーダー
  • 特に意味のなかった性転換
  • 黄金の果実争奪杯
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