メガネ(兄)   作:アルピ交通事務局

84 / 143
第84話

 

 日浦は早速、両親に交渉しに行った。

 私のサイドエフェクトでは78%の確率で成功すると言っている……絶対とは言えないのがなんとも情けない。

 

「まったく、私はなにをしているのやら」

 

 ノブレス・オブリージュだなんだとカッコつけたのはいいが場合によっては修達の敵となりうる可能性も秘めている。

 修に力を貸す事を母さんから禁じられているが修以外には力を貸してもいい事になっている……修に早いうちにワイヤー戦法を教えたいが、そうすれば修の成長の妨げになる。血となり力となり肉とならなければ意味はない

 

「あんな事言うたんはいいけど大丈夫なん?上を目指すにしてもランク戦まで一週間切ってんねんで、たった数日で上位に食い込む戦術とかパワーアップ出来るんか?」

 

「……無理ですね」

 

 大見得を切ったのはいいけれども、那須隊が急にパワーアップするなんてまず無理だろう。

 1日、2日でパワーアップをするなんてそんな都合の良い手段はない。新しいトリガーをセットしての新戦術とか無理だろう。確立された個の力があってこそ、連携は作戦、戦術は生きる……残念ながら熊谷と日浦はまだ成長途中だ。逆に言えば伸びしろとも捉えられるが、綺麗な言葉で取り繕うのはやめる。

 

「まぁ、やれるだけの事はやっておきますよ……貴重な時間を割いていただきありがとうございます」

 

「ええって、悩める子に道を示すんも先輩の役目やからな!」

 

 生駒さん達に相談に乗ってもらえて良かった。夏目も息抜きになったようだしホントになによりだ……って

 

「こんな事をやっている場合じゃなかった」

 

 元々、ボーダーの寮に引っ越す為にやってきたというのに何故に人生相談に乗っているんだ。

 本来の目的を思い出すと来た道を戻るどころか家に帰って引っ越しの荷造りを行う。色々と完備されているから衣服だけでいい……だが、トリガーは念の為に持っていった方がいい。何故かは分からないが母さんがバグルドライバーⅡを持っているので3つ目は使うことは出来ないが

 

「よぅ、メロンくん」

 

「おい、どうやって住所を知った」

 

 トリガーが入ったアタッシュケースを両手に持ち家を出ると実力派エリートが待ち構えていた。

 我が家の住所を教えた覚えは一切無いというのにすまし顔でぼんち揚げをバリバリと食べている姿はイラッと来る。向こうに敵対の意志はないのは知っているが……受け付ける事が出来ないのはちゃんとしていないからだろうか。

 

「熊谷ちゃん達に力を貸すんだってな。下手したらメガネくんの敵になるのに、危険な道を選んだね」

 

「私がそうすべきだと思ったからだ」

 

 私の流儀を、私のノブレス・オブリージュを貫いた。ただそれだけだ。別に誰かに褒められたいわけでも勲章が欲しいわけでもない。

 

「私からコレを強奪するというのならば、本気で叩きのめし地下に眠っているバカデカイトリガーを破壊するぞ」

 

「それはホントに勘弁してほしい。メロンくん、マジでぶっ壊す事が出来るんだもん」

 

 エターナルのライドウォッチはとある人物に託しているが今すぐに取り戻す事だって出来るんだ

 迅は限りなく可能性は低いけれど母トリガーが破壊されてしまう未来を視た様でやめてほしいと頼み込んでくる。やめてほしいならばくだらない詮索はやめてほしい。

 

「メロンくんが持っているトリガーが気にならないと言えば嘘になるけどコレばかりはメロンくんを信用しておくよ」

 

「それでわざわざ我が家までなんの用だ?」

 

「もう一回、玉狛支部に来てくれないか?隠し持ってるトリガーを騙し取るなんて真似はしないからさ」

 

 迅から発する電磁波を見るに嘘は言っていない。

 正直な話、T2ガイアメモリを自分の手が届くところに置いていないと不安しか過ぎらないのだが……どちらにせよもう一度玉狛支部に足を運ぶつもりだったからちょうどいいか。

 

「分かった……だが、念の為に戦極ドライバーを付けさせてもらう」

 

「疑り深いな、メロンくんは」

 

 戦極ドライバーを取り出し、ヒマワリロックシードをベルトにセットする。

 こうすることで生きていく上で必要な栄養がヒマワリロックシードを経由して伝わってくる。食事を取る手間が省ける。今日はこの後色々とバタバタする確率が97%だと出ている。

 

「その錠前、まだ持ってたんだ……こんなところで変身しないでくれよ」

 

「ヒマワリロックシードは栄養補給の為に存在している、戦闘用のロックシードとはまた違う使用用途だ」

 

「メロンくん、ご飯はちゃんと食べたほうがいい」

 

「ぼんち揚げをバリバリと食べている男がなにを言っている」

 

 互いに軽口を叩き合いながらもボーダーの玉狛支部に向かう。

 ヒマワリロックシードを経由して栄養を摂取する事が出来る……栄養が空になったヒマワリロックシードは放置していたら勝手にエネルギーが集まっていって、半日もあれば栄養が満タンになる便利な優れ物だ。ボーダーはそのメカニズムを解明……は無理だろうな。ヒマワリロックシード自体は栄養の塊で、それを摂取する為の道具が戦極ドライバーだ。戦極ドライバーの方を研究しないと栄養摂取のメカニズムは解明できない。

 

「よぅ、待ってたぞ。新しい部屋はどうだった?」

 

 再び玉狛支部に舞い戻ると林藤支部長は歓迎してくれる。その手にはフォーゼのロックシードが握られている。

 

「分解したりしないんですね」

 

「替えの利かない貴重なトリガーだ、早々にバラせるか。スキャンして内部構造を確かめてからだ」

 

「そうですか……それで、わざわざ私に改まって何用ですか?」

 

 既に色々と事を終えているので今更話し合う事はないと思うのだが。フォーゼロックシードを懐にしまうと林藤支部長はボーダーのトリガーを私に差し出した。

 

「既に知ってるかもしれないがあの記者会見のおかげかボーダーに入隊したいという子達が殺到して1月、5月、9月のボーダー入隊が毎月に切り替わる。最短でお前がボーダー隊員になるのは2月22日の土曜日だ……それまでC級のトリガーを与えられないが、お前の実力は既に知ってる。このままなにもしないで正式な入隊日までダラダラ時間を過ごすよりもボーダーのトリガーに馴れておいた方がいいだろう」

 

「話が上手すぎですね、なにか裏があるんじゃないですか?」

 

「……メロンの鎧を他人に与えないでほしい」

 

「与えるもなにも戦極ドライバーは私にしか使用できない物ですよ。なんでしたら使ってみますか?」

 

 バカモンロックシードに変わって上からタライが落ちてくるぞ。

 

「そっちじゃない……お前はトリガーの様なものを大きく分けて3つ、細かくすれば4つ持っている。大規模侵攻の際に修達の前で変身した戦極ドライバーじゃない方のあのトリガーはお前以外でも使用可能な物、違うか?」

 

「ええ、使おうと思えば修でも使うことが出来る代物ですよ」

 

 隠し立てしても迅が居るので嘘をついても仕方がないと正直に答える。

 

「お前のトリガーはトリオン体を構築するんじゃなくて生身の肉体の上に鎧を纏うモノだ。お前は上手く使いこなす事が出来ているだろうが他の奴等はそう簡単に使いこなせない」

 

「未知の武器を使いこなせというのが無茶なんですよ」

 

「メロンくん、秀次をそのトリガーの使用者に推薦するつもりだろ?下手したら大怪我をする未来も見えてるんだ……トリガーを渡すから秀次達にベルトを使わせないでほしい」

 

 三輪をゲネシスドライバーの装着者に推薦しようと思っていたが、それはダメな事か。

 

「なにもお前に使うなって言っているわけじゃない、有事の際にはボーダーのトリガーを使わずに自前のトリガーを使って構わない。その辺りに関してはこっちで全責任を請け負う。お前は入隊前にボーダーのトリガーに馴れて、他のボーダー隊員達は怪我をしない。どっちも万々歳な話だろう」

 

「……それは上から許可が降りていることですか?上の人達がなにも知らないというオチが待ち受けているのならば、その話をお受けする事は出来ません」

 

 玉狛の独断でやっている事ならばこの話は無かった事にしてもらう。

 例え危険な道だろうと三輪は力を求める。ならばゲネシスドライバーの装着者に私は推薦する。

 

「上にはメロンくんをこのまま放置だと面倒な事になるから先にトリガーを与えておく事にして話は通してる」

 

「随分と事が上手く運びますね」

 

「アフトクラトルの黒トリガーを撃退したのはお前の功績だ。その戦功があれば自動的にB級に上がれる」

 

 上手い、話が上手すぎる……私にボーダーのトリガーを今のうちに馴れさせておいてベルトを使わせない事が目的だろうか。

 例えどんな状況でも私はボーダーのトリガーよりも戦極ドライバーを使う。そちらの方が性に合っている。出力もそっちの方が上だしな……狙いはまだなにかあるな。私をボーダーに縛り付けるのが目的だろうな。

 

「無論、正式な入隊式は受けてもらう……お前も迅と同じで裏で暗躍するつもりだろう?」

 

「人聞きの悪いことを言わないでもらいたい……私は自分ですべきだと思ったからやっているだけで誰かの為になんて高尚な人間じゃない。優れた人間だからと言って真っ先に犠牲になるつもりなんて毛頭ない」

 

「……お前、本当に修の兄貴だな」

 

 修は後先考えていない、私は色々と考えて行動している。その辺りを履き違えてもらっては困る。

 迅達には迅達の狙いがあった上で私にトリガーを渡してくる。正式な入隊日まで時間があり、その時間まで暇を持て余していては腕は腐ってしまう。

 

「メロンくんに足りないのはとにかく経験だ。センスがあるのは認めるけど今までトリガーを隠して使わなかった分積み上げてきたものがない。それをサイドエフェクトとセンスで誤魔化してるけど、これから先その誤魔化しが通用しないとんでもない相手が出てこないとも言えない。現にアフトクラトルの敵を相手にモタツイてたでしょ」

 

「ふぅ…………分かった。そこを突かれるとなにも言えない……ボーダーのトリガーはありがたく使わせてもらう……ただだからといって私の持っているトリガーを渡す事は出来ない」

 

「いいよ。仮に使えても生身の肉体なのには変わりないんだろう」

 

 コレはそう、致し方なく受け取る……そう認識しよう。

 ボーダーの正式入隊日にまでは割と時間があって、トリガーが使えない以上はその間に出来る事は少ない。アドバイスを送れる程、私は優れたボーダー隊員じゃない、現場で動くことは出来ても指揮する事は出来ない。

 

「とはいえ入隊日にはC級隊員として出させてもらう……あまりズルをし続けるとなにも知らない連中にズルだイカサマだ贔屓だなんだと言われかねんからな」

 

「メロンくん、真面目だね……じゃ、早速トリガーのセットを」

 

「いや、その前にトリオン体を改造してもらいたい。ジャージの様な見た目は嫌だ、ノーネクタイのスーツの様な物にして素顔を隠したいから覆面を被っている状態にしてもらう」

 

 トリガーのセットに取り掛かろうとするがその前にやっておかなければならない事は多々ある。

 特に顔が割れるのは色々とまずい。ただでさえイレギュラー門の一件で修の素顔がボーダー中に知られているんだ。ボーダーに所属している人達は公式HPで名前が載っていたりするし、素顔の1つでも隠しておかないとやっていられん。

 

「メロンくん、意外と形から拘るな」

 

「何事も見た目は大事だ」

 

「いや覆面をつけたスーツ姿の隊員の見た目は……いや、うん、よそう」

 

 なにか言いたいことがあるようだが、私はなにも気にしないぞ。なんだったらドリフのコントに出てくる白鳥の格好でもいいぐらいだ。

 林藤支部長に手伝ってもらいトリオン体を改造してもらい、早速どのトリガーをセットするのかを考える。私のトリオン能力とサイドエフェクトからなんでも出来ると三輪達は言っていた。

 

「まぁ、コレでいいか」

 

 とりあえずのトリガーセットをする。トリガーチップは何時でも交換可能なのでコレで無理ならば別のトリガー構成にすればいい。

 

「トリガー、起動」

 

 トリガーを手にし、起動する。生身の肉体からトリオンで出来た肉体に換装されていく……生身の肉体となんら変わらない感覚だな。

 サイドエフェクトは……無事に発揮されている。ただ生身の肉体から発せられる微弱な電磁波とは異なる電磁波を発している……コレは結構厳しいが、なんとかなるだろう。

 

「じゃ、やろうかメロンくん」

 

 トリガーを使っての初戦闘の相手は迅だ、仮想訓練が出来る部屋に入るとトリガーを機械に繋げて仮想訓練モードに入る。

 さて、とりあえずは搦手で行ってみるか

 

変化弾(ハウンド)

 

「っちょ、それ出来るのか!?」

 

 レイガストを構えつつ、トリオンキューブを出現させて3×3×3の27分割して弾道を処理して迅に向かって飛ばす。

 変化弾は迅を大きく反る形で飛んでいくが途中でグィンと曲がり四方八方から迅目掛けて飛んでいく。迅はサイドエフェクトでこの事を予見しているのか身体全体を包む固定シールドを二重に重ねて貼る。

 

「危ない、危ない……事前の情報とサイドエフェクトが無かったらやられてたよ」

 

「良かったな、サイドエフェクトに救われて」

 

「まさか水上と同じ技を使えるとは思わなかった……メロンくん器用だね」

 

 嘘つきブロッコリーこと水上先輩と同じく言っている弾と違う弾を撃つボーダーでしか通じない高等技術を私は使える。

 この手の技術ならば知識に入っているだけのもので充分に使いこなせる……と言っても未来視のサイドエフェクトを持っている迅を相手にフェイクだなんだと一部の小手先の技は通じない。

 

「どうした攻めてこないのか?」

 

「そっちこそ攻めないの?」

 

 故に慎重になって攻め入らなければならない。

 レイガストは火縄甜瓜DJ銃よりも軽いから簡単に振り回す事が出来る。ただ重いという事実に変わりはなく素早い奇襲を仕掛ける事が出来るスコーピオンの使い手である迅を相手にするには……堂々と真正面から攻めるのは死相が浮かび上がってくる。

 それと同時に迅にも見えているのだろう。下手に攻めるとカウンターでやられている未来が、迅のサイドエフェクトは数手先まで見据える事が出来るが数秒先は見えても対処しきれない。対して私のサイドエフェクトは数秒先ならば見通す事が出来て反応する事が出来る。

 

「じゃあこっちからいかせてもらう」

 

 試合の泥沼化は待ったなしの中で先に動いたのは迅だった私の直ぐ目の前にエスクードを出現させて私の視界を阻む

 普通ならばコレで一手遅れるだろう。その一手が有れば迅は並大抵のボーダー隊員ならば倒すことが出来る……だが今回の相手は並大抵の相手じゃない。迅が攻めてくるのは見えたので後退しようとするが後ろにまでエスクードが生えていた。

 

「貰った」

 

 エスクードを飛び越えて私に斬りかかろうとする迅

 後退しようとして後ろにエスクードがある事に気付かなかったので動きに一手遅れを生じたが思考は止めない。動きが一手遅れていてこのままだとスコーピオンの斬撃をくらう。ここから出来る手立ては1つしかない

 

「シールド」

 

「っ!」

 

 シールドを腕を振るう迅の手元に出現させる。

 シールドに行く手を阻まれ、私を切り裂く事が出来なかった迅が今度は一手、遅れを生む

 

「スラスター、ON」

 

 その遅れた一手で潰しにかかる。

 レイガストを片手で持ちスラスターを起動させて推進力を増して斬りにかかる……ダメだな

 

「エスクード」

 

「っち」

 

 地面からエスクードを出現させてカタパルト形式で私を押し出してスラスターを起動したレイガストの進路を変える。

 私のサイドエフェクトで見るに成功する確率が十数%だったので成功する事には期待していなかったから、そこまで落ち込む事じゃない。直ぐに思考を切り替えて次の一手を考えようとするがその前に迅が果敢に攻めてくる

 

「攻めは死に直結するぞ」

 

「死中に活路を求めるってね……って、ヤバい」

 

 下手に攻めればカウンターの様なものをくらうのが分かった上で迅は斬りかかる

 私は寸でのところで避けたりレイガストで受け流したりしていて……今だ!!

 

「スラスター、起動!」

 

 迅の振るうスコーピオンに対してレイガストを十手の形状に変化させる。

 十手の間にスコーピオンを挟み混んでそのままスラスターを起動させて手放すとスコーピオンを叩き折る事に成功した。

 ここで次に使う手は1つ、弓場さんと同じく弾速と威力に能力を振っている通常弾(アステロイド)の拳銃だ。早速腰につけているホルスターから拳銃を引き抜こうとすると手元に違和感を感じる。

 

「悪いな、メロンくんの手を使わせてもらったよ」

 

「手癖が悪いな、実力派エリート」

 

 拳銃があるホルスター付近にシールドを展開させやがった。

 私の手元にシールドを出現させて進路を妨害する技術を真似し、私から攻撃の一手を奪い、妨害した。たった一度見せるだけで真似をするとは戦闘の経験値が違う……だからといって負けていい理由は何処にもない。通常弾が無理ならば変化弾が残っている

 

変化弾(バイパー)

 

 迅を相手にフェイクを入れても無駄なのでめんどうなイカサマはしない。

 トリオンキューブを6×6×6の216分割をして弾道の処理をしようとするのだが、ここで限界が来る。私のサイドエフェクトだと一度に大量の情報が視界から入る。そのせいで変化弾の弾道処理が上手く行えない……リアルタイムの弾道処理でなく事前に設定してある弾道に設定を切り替えて飛ばす。

 

「メロンくん、そんな付け焼き刃な攻撃じゃオレには届かないよ」

 

「……っち」

 

 迅の片腕をレイガストのスラスターでもぎとることには成功したが、そこまでだ。

 リアルタイムでの弾道処理が出来ていたのならばまだどうにかする事が出来たが、ボーダーのトリガーでの戦闘の経験値を積み上げていないのでそれが出来ない……いや、そもそもで変化弾の弾道処理が頭に追いついていない感じか。

 迅の腕をもぐ事に成功したが既にレイガストは手元になく、当たらない変化弾を撃ってしまってトリガーが使えない……詰みだ。トリオン体で殴り合う事も足掻く事も出来なくはないが、ここは素直に負ける……今はまだ無茶をするつもりはない。

 

「メロンくんホントに強いな。そのサイドエフェクトを持っているから強いって言うより、メロンくんがそのサイドエフェクトを持っているから強いって感じだよ」

 

「私のサイドエフェクトはそんな生易しいものじゃない……使いこなすまで一苦労した」

 

 具体的に言えばお金が減ったり増えたりした。

 

「1試合を終わらせるのに10分以上掛かったのはホントに久々だ……オレのサイドエフェクトとメロンくんのサイドエフェクトは相性が最悪みたいだな」

 

「それはどうだろうな。私のサイドエフェクトはまだまだ可能性を秘めている……積み上げた物があればお前に勝つことが出来る。それが分かっただけでも戦った成果はあった」

 

「経験値を積んだらオレに勝てるって?大分、大きく出たなメロンくん……もう一戦やるか?」

 

「いや、結構だ。その前にやっておきたい事がある」

 

 迅との勝負はいい経験になった……今の時点で充分に強いと言えるが、私にはまだ先がある事を知れてよかった。

 仮想訓練室から出ていき、アタッシュケースに手を触れる

 

「おっと、そのトリガーを使っての戦闘は出来ないぞ」

 

「私のトリガーは戦う以外にも色々と使える……迅、お前は村上先輩を知っているな?」

 

「知ってるよ……っ!?」

 

 見えたか、私がやろうとしている事を……ならば躊躇う必要は何処にもない。

 

「強くなる為ならば多少の裏技は使わせてもらう」

 

『ダミー!』

 

 一瞬にしてボーダーのトップクラスの実力者にならせてもらう。

ギャグ短編(時系列は気にしちゃいけない)

  • てれびくん、ハイパーバトルDVD
  • 予算振り分け大運動会
  • 切り抜けろ、学期末テストと特別課題
  • 劇団ボーダー
  • 特に意味のなかった性転換
  • 黄金の果実争奪杯
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。