メガネ(兄)   作:アルピ交通事務局

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修×那須か、木虎か、千佳か……修はモテメガネである。
いい加減にテイルズの方を更新しないといけないと思ってるんだけど中々にやる気が出ない


第87話

 

「中止、中止だ」

 

 ディケイドロックシードで呼び出したディケイドが色々と余計な事をしたので中止にする。

 迅のグラサンを叩き割ってやりたい気持ちを抑えて変身を解除し、ディケイドロックシードを施錠する。

 

「日浦、分かっていると思うがくれぐれもこの事は外部に漏らさないでくれ……特に米屋には言うな」

 

 多分、アイツに言えば絶対にロクな事にならない。

 なにがなんでも秘密にしておきたいので日浦に口封じをしておく……いや、ホントにな。分かりましたと日浦は頷いたのでそれ以上は深く言わず、この後どうするか

 

「メロンくん、修行した方がいいんじゃないの?」

 

「訓練はちゃんとしている」

 

「いやいや、オレから見ればまだまだだよ。メロンくん、トリオン体を使いこなす事が出来てない感じだ」

 

 なにかが見えたのか私にトリオン体を使いこなす修行を勧めてくる迅。

 なにが見えたのか吐かせたいところだが言っている事に一理なくもない。仮面ライダー系は基本的には生身の肉体だからトリオン体とは大きく異なっていて未だに馴れていないところはなくもない。

 

「トリオン体に馴れろとは言うが何をしろと言うんだ?まさかランク戦でもしろと?言っておくがお前とやれば試合が泥沼化してしまう……やるつもりはないぞ」

 

「メロンくんとはバチバチにやり合いたいけど、今はいい……そうだな、トリオン体を使ってスポーツをしたらどう?」

 

「ボウリングかビリヤードかダーツか……」

 

「そういうラウンドワンでありそうなのじゃなくてもっと健康的な……テニスとかどうかな?」

 

 こいつ、私がテニスをやればどうなるのか分かった上で言ってきているな。

 しかしトリオン体を使ってスポーツか……

 

「修も参加させて良いのなら、やる」

 

「お、いいね……那須ちゃん達もメロンくんがトリオン体に馴れるの手伝った方が良いよ……オレのサイドエフェクトがそう言ってる」

 

 じゃあねと呑気に訓練室を出ていく迅。

 あの呑気な顔が若干だが腹立つがここは迅に乗るのが吉だと私のサイドエフェクトが言っている。とりあえず私も訓練室を出ていきB級ランク戦のデータを集める修の元に向かう

 

「修、少し息抜きをしないか?」

 

 修はパソコンの画面とにらめっこしている。息詰まっているというわけではなさそうだが、根を詰めすぎている。

 ポンと修の肩に手を置くと修はビクッとしたが直ぐに私だと気付きホッとしている

 

「兄さん……もう少しだけ」

 

「お前はそう言うと延々と見続けるだろう、ランク戦下位なんて遊真一人でどうこう出来る世界だ……少しだけ私に付き合ってくれ」

 

 もう少しだけランク戦のデータを観戦したいと修は言うが修のもう少しは最低でも1,2時間以上かかる。

 流石にそんなに待っているわけにはいかないので修の首根っこを掴んでトリガーを片手に訓練室に戻ると何時の間にやら真っ白でなにもない空間からテニスコートに切り替わっていた。

 

「連れてきた」

 

「えっと……」

 

「はじめまして、三雲くんの弟さんね。私は那須玲、よろしくね」

 

 急にこんな場所に連れられて戸惑ってしまう修に那須が挨拶をし、状況を説明する。

 と言っても訓練の一環とか難しい説明は抜きで今からトリオン体を使ってテニスをする事を教える。

 

「修、聞けば最近ランク戦に向けてデータを集めるのに集中してばかりで部屋に引きこもりっぱなしだそうじゃないか。たまには身体を動かさないと不健康だ……テニスをやろう」

 

 用意されたラケットを手に取って修に渡す。

 根を詰めすぎている事に関して自覚はあったのか、修は反発する事はなくラケットを受け取った。

 

「じゃあ、私が審判をします!」

 

 人数的にシングルスをするわけにはいかない。誰か一人が溢れるがダブルスをしようとなり日浦が審判をすると挙手した。

 ならばやることは1つだと修とジャンケンをして余裕で勝利し、那須と熊谷にもジャンケンをしてもらい那須が熊谷に負けた。負けた者は負けた者同士で、勝った者は勝った者同士でペアを組むこととなり、私は熊谷とペアを組むことに

 

「気難しいルールは無しで、どちらが時間内に多く点を取れるかで勝負しよう……熊谷、油断せずに行こう」

 

「ええ……ああ見えて玲、トリオン体を用いた運動滅茶苦茶得意なのよね」

 

「なに……私もテニスは得意な方でな、一球入魂!!」

 

 今回は勝ち負けを気にしない、私がトリオン体に馴れる為の訓練だ。

 テニスボールを高くトスしてサーブを打ち込むとボールは相手のコートに向かって飛んでいく

 

「もらっ……!?」

 

 貰ったと那須がボールにくらいつき打ち返そうとするがボールは弾む事はなく回転しながらバックした。

 零式サーブ……何時もなら肘に負担がかかるので打たない様にしているのだが今は生身の肉体でなくトリオン体だ。体に掛かる負荷を一切気にすることなくテニスをプレイする事が出来る。

 

「あの、兄さんはあれでも運動神経が抜群でして」

 

「知ってるわ、去年見てたもの」

 

 去年のボーダーの公式イベントを見ていたので私の運動神経の良さを那須は知っている

 開幕早々の零式サーブに那須は悔しがる……最近、色々とあったがこういう楽しい事があるのを忘れかけていたな。那須にボールを投げてもらい、受け取ると早速サーブの構えを取り今度は普通のサーブを打ち込む。

 

「ふっ!」

 

 修は間合いを見つめてサーブを打ち返す……修がトリオン体を上手く扱い熟しているかどうか些か心配だったが……コレは丁度いいかもしれない

 

「熊谷、任せた」

 

「分かったわ」

 

 修が打ち返した珠を熊谷が打ち返す

 サービスエースにもリターンエースにもならない純粋なテニスのラリーが始まるのだが既に私は別の事を考えていた。テニスコートの大きさは約24mで修のポジションは射手……修自身はまだまだ弱いし、コレはいい練習になるだろうな。

 熊谷が打ち返したボールをすぐさま那須が打ち返し、偶然にもボールは私の方に向かったので私はボールを打ち返すとコートのセンターライン手前にまで引き下がる。

 

「熊谷、少しだけ時間をくれ」

 

「え、なにをするつもりなの?」

 

 大事な大事な特訓だろうが、ほんのごく僅かでいいので時間がほしい。

 打ち返したボールを那須が打ち返すとボールは急激な回転をして私の手元にまで引き寄せられていく。

 

「それ正月の時に柿崎さんにやってた技」

 

「三雲ゾーン……いや、至高の(アルティメット)ゾーンと言っておくか」

 

 私もただただなにもしていなかったわけじゃない。

 普通に打ち返すと三雲ファントムの要領でボールがコートの外に行く。コートの外に行くのならば敢えてコートの外に出すボールを打ち込みコートの中にボールを入れようとするのならばボールを手元に引き寄せる事が出来る三雲ゾーンが発動する。

 ボールを追い出す回転とボールを引き寄せる回転、2つの表裏一体の回転を作り出す……三雲ゾーンとファントムの合せ技、至高のゾーン……生身の肉体ではまだ打つ事が出来ないが、今回はトリオン体だ。

 

「那須先輩、気をつけてください!油断するとアウトにさせられます」

 

「ええ、だったらドロップショットよ!」

 

 無理に攻めても手元に引き寄せられるかアウトにさせられるかのどちらかだと修に言われたので手を変える。

 ドロップショットでも至高のゾーンは効果を発揮する。私の手元に引き寄せられるかの様にボールは回転をするがその前に熊谷が現れてボールを打ち返した

 

「2人とも、コレをダブルスだって忘れてないかしら?」

 

 私にばかり集中していて熊谷の存在をすっかりと忘れていた修と那須。

 しまったといった表情を浮かべており、点を取られると今度は那須のサーブの番となり、私は綺麗に打ち返すとラリーが始まる。

 至高のゾーンがある限りは余程の事が無ければ点を取り零す事はない……故に勝負を決めに行かず、修と那須を引き離し、修をとにかく走らせる。

 

「どうした修、もっと状況をよく見て打ち返せ!動きながらも思考を止めるんじゃない!一対一で余計な邪魔が入らないならまだしも一度でもミスすれば終わりのラリーだ、気を抜くな」

 

「わかっ、てるよ」

 

「トリオン体は生身の肉体よりも遥かに運動能力は高くスタミナ切れの概念は無いに等しい。疲れを感じているならそれは体を上手く使いこなせていないんだ。烏丸のガイストの様にトリオン体のパラメーターを弄るならまだしも基本的にはトリオン体での運動能力に差が出ることはない」

 

 右に走らせ左に走らせ息を荒くする修。

 トリオン体なので気持ち的には疲れるだけで本当の意味で疲労困憊になるわけがない。修がボーダーに入ってまだそんなに時間が経過していないので体の動きがぎこちないのは仕方ない事だが、これからの事を考えれば仕方ないで済ませてはいけない。

 

「見つけろ、修。自分が動きやすいフォームを。イメージしろ、手にはレイガストを、打ったボールはアステロイドだと」

 

 修のトリオン能力はたったの2、トリオン豊富じゃないと出来ないであろう射手をしている。

 性格的には合っているのだろうが能力がそれに見合っていない。修のトリオン能力だとテニスコートの端から端までアステロイドが飛ばせるかどうかも怪しいレベルだ

 

「兄さん、まさか」

 

「油断せずにいけと言っている」

 

 修は私の言いたい事に気付きだしている。私から言える事は油断せずにいけだ。

 私の言葉が修に届いたのか修は真剣な顔になりボールを打ち返してくるのでこちらも打ち返してラリーを行い、勝負を決めに前に出てドロップショットを決めに行くと修は前に走ってくるが間に合わず、ボールは弾むことなくバックスピンをする……零式ドロップだ。

 

「はぁ……まだ全然届かないや」

 

「兄という生き物は常に弟の先を行っているものだ……そう簡単に勝たせる程、私は甘くはない」

 

 何度かラリーを交わしていて精神的に疲れたので一旦休憩を取る。

 修は結局一度も私に勝つことは出来ず改めて私との間にある実力差を感じ取る

 

「……なぁ、修」

 

「なに兄さん?」

 

「今からボーダーをぶっ壊すからこんな危険な事はやめないか?」

 

「……兄さん、つまんない嘘をつくんだね」

 

「嘘じゃない、その気になれば俺はボーダーを潰すことが出来る……ホントだぞ」

 

 冗談でこんな事を言うわけがない。俺は本音を言えば原作云々はさておいて修にこんな危険な道を歩ませたくない。

 攫われた人をただ助けるだけじゃなくホントの意味で助ける、社会復帰の道は私も色々と用意しておかないといけないが……辛い道でしかない。

 

「お前が本当にやりたいと思ってやっている事だ。ならお前の新しい一歩を踏み出す為の踏み台にはなってやる……ただ、忘れないでほしいんだ、もっと別の道が存在している事に」

 

 平和的な道は、安心安全な道は存在している。だが今から修や千佳ちゃんが歩んでいく道はそんな道じゃない、危険な道だ。

 二人にとっての柱の様な存在になることは拒否して遊真に押し付けたクズ野郎がなにを言っても心には響かないかもしれない。でもそれでも分かっていてほしい、何気ない日常がある事を、それは大金を積んでも得ることが出来ない道だという事を。

 

「うん……忘れないよ、今日みたいな楽しい日があった事を」

 

 なんだか今から自爆特攻を仕掛ける様な雰囲気を醸し出しているが、そんな事は無いぞ。

 修にはこの何気ない日常の味を覚えてほしい……いや、修だけじゃない、千佳ちゃんや遊真にもこんな楽しい事があると伝えたい、そして守りたい……誰かの為じゃない、自分の為に戦いたい……自分の為に戦うとか仮面ライダーらしくないな。

 

「そういえばコレを受け取るつもりはないか?」

 

 修は修の道を歩んでいるのでこれ以上は余計な事をしてはいけないのだが、それでもお兄ちゃんという生き物は甘やかしてしまう。

 ジョーカーメモリを取り出し修の手に置くと修はジッとジョーカーメモリを見つめる。

 

「コレは兄さんの物だよ」

 

「だが私には使いこなす事が出来ていない……修に適合しているメモリだ」

 

「……コレを使えば僕はS級になっちゃう。僕達が目指しているのはA級なんだ」

 

「そうか……必要になった時は言ってくれ。ロストドライバーなら何時でも貸し出す事は出来る」

 

「ボーダーには貸し出さないんだよね」

 

「もちろんだ」

 

 ボーダーにガイアメモリを貸し出したらなにをするか分からない。

 そもそもガイアメモリはトリオン体を生み出すのでなくそういう感じの見た目の生物に変化させる物で、ロストドライバーの様なベルトを通さずに使うと強い中毒性の様なものに襲われる可能性がある。人体構造を作り変える代物……貸し出すとトリガー角の様な物を作り上げるかもしれないな。

 

「三雲くん」

 

「……あ、私か」

 

 修に伝えたい事を伝えると熊谷が声を掛けてきた。

 私も修も三雲なのでどちらに対して声を掛けてきているのか一瞬だけ頭が真っ白になって分からなくなったが、私に対して視線を送ってきているので私に対して言っているのだと反応を示す。

 

「ややこしいわね、同じ苗字だと」

 

「だったら修の事を名前で呼んでくれ、私は下の名前で呼ばれるのは好みじゃない」

 

「……三雲くんの下の名前ってなんだったかしら?」

 

 基本的には三雲呼びなので下の名前を思い出す事が那須は出来ない。

 まぁ、彼女を除けば両親と千佳ちゃんしか下の名前で呼んでこないので当然と言えば当然だろう。

 

「じゃあ、修くん……勝負しましょう」

 

「あ、はい。よろしくお願いします」

 

 那須は修を指名してきたのでテニスコートに入る修。仲良くテニスをしていてなにより……!

 

「ど、どうしたのそんなに目をクワっと開いて」

 

「気にするな、ちょっと些細な事だから……那須の奴、楽しんでいるな」

 

「ええ、トリオン体を使って運動する事が大好きだからね」

 

 仲良くラリーを交わしている那須と修……親密度が上がっている。千佳ちゃん程じゃないが着実に親密度が上がっている。

 那須が修と楽しくラリーを交わしている際に那須から発せられる電磁波が、オーラが修に対して好意的だよ。

 

「修那須……いや、駄目だ。修には千佳ちゃんがいるんだ」

 

「三雲くん、なに言ってるの!?」

 

「熊谷、那須をよく見てみろ……物凄く楽しんでいるぞ」

 

「そりゃ楽しいからでしょう」

 

「いいや、違う。那須から出てる電磁波が楽しんでいるだけのものじゃない……私のサイドエフェクトがそう言っている」

 

「三雲くん、そんな事まで分かるんだ……」

 

「十年以上もかけて特訓したからな」

 

 他人の頭の中までわかるようになるにはそれ相応の訓練が必要だ。

 そういえばトリガーの技術を用いれば聴覚支援だけでなく視覚支援も出来ると聞いたことがある……私の見ている物を那須や修達に見せて、パワーアップ……いや、駄目だな。見えているものが色々と気持ち悪くて酔ってしまう。

 

「三雲さん、さっきの弾まないドロップショットの打ち方を教えてください!!」

 

 色々と考えていると日浦がラケットを手に私に零式ドロップの打ち方を教わりにやってきた。

 那須が修に好意的なのはややどころかかなり気になる事だが今はこの時を楽しむ事にしておく……修×那須かぁ……悪くはないんだが千佳ちゃんの事を知っているから応援しづらい。




おまけコーナーを書く気力が沸かない……3つぐらい偽名で小説書いてるけども、本名で公開すべきか……

ギャグ短編(時系列は気にしちゃいけない)

  • てれびくん、ハイパーバトルDVD
  • 予算振り分け大運動会
  • 切り抜けろ、学期末テストと特別課題
  • 劇団ボーダー
  • 特に意味のなかった性転換
  • 黄金の果実争奪杯
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