メガネ(兄)   作:アルピ交通事務局

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書いてくれの要望が地味に多かったので書いた。


第94話(IF)

 

「……ダメです、出ません」

 

 迅に対して電話を掛けようとしているS村さん。

 迅が居なければ話が進まないのでなんとかして出てほしいのだが肝心の迅が電話に出てくれない。トゥルルと着信音が鳴り響いているので繋がる事は出来ている。しかし出てこない。

 

「最上さんはココに居るって、ちょっと待って」

 

 一方その頃の迅はと言うと遊真が頼りにやってきた最上さんについて教える。

 最上さんは既に死んでいる、正確には黒トリガーになったというべきなのだがさっきから電話が鳴っているの。割と大事な話なのでここは電源をオフ……そう、コレこそが運命の分かれ目であった。ここで迅は未来を読み逃してしまった。

 

「ダメです、電源をオフにしてます」

 

 今の今まで通話できる状態になっていたのだが、携帯の電源をオフにした事により連絡が完全に取れなくなった。

 ボーダーが支給している携帯端末から通話を試みるものの連絡を取る事が出来なかった。

 

「迅の奴、いったいなにを……まさか!!」

 

 鬼怒田は迅との連絡が取れない理由を考える。

 何時もの様に裏で暗躍している、暗躍を趣味だと豪語する男がまたなにか暗躍している。今の状況下で暗躍しているとなれば考えられる事は唯一つだ。

 

「迅の奴、近界民(ネイバー)を匿っているな!!」

 

「林藤支部長、これはいったいどういう事ですかね?」

 

 ダンとテーブルを叩いてはキレる鬼怒田室長。根付室長もコレはいったいどういうことかとこの場に居合わせた林藤支部長を問い詰めるのだが林藤支部長もなんの事かさっぱりである。

 

「迅の事だからなにか考えがあるんだと思いますが」

 

「近界民を匿うのが考えだと!笑わせるな!」

 

「城戸司令、コレはもう黒です。直ちに三輪隊を突撃させるべきですよ」

 

「……三輪隊に通達、三雲修と接触して近界民との繋がりを調べろ」

 

 黒であるならば監視の目は止めにする。

 トリガーを経由して三輪隊の面々に通達をすると三輪と米屋は酷く動揺していた。

 

「三雲の弟が黒だと……だったらどうしてさっき三雲が出てきたんだ?」

 

 ついさっき監視はいくらなんでもやりすぎていると注意を受けたばかりの三輪と米屋。

 どうしても疑いを持つことは出来ないのだが上からの命令という事もあるのでトリガーを起動してトリオン体に換装し、三雲家のインターホンを鳴らした。強行突破でいいと上から言われているが三雲家は蓮乃辺市と三門市の境界線上にある為に好き勝手に暴れてしまうと色々と問題がある。何よりも強行突破と言って他人の家に土足で踏み込む様な育ちはしていない。

 

『はい、誰ですか?』

 

「ボーダーの三輪と言います。三雲修くんはいらっしゃいますか?」

 

『いえ、居ないわ。用事があるなら後で連絡を取って伝えておくけれど……』

 

「三雲修がいない?」

 

 朝からずっと三雲家を監視している三輪達。

 修達が出掛けたりしたのならば追跡する事もしている。修が家に居ない事に対して三輪と米屋は当然の様に疑いを持つ。

 

「いやいや、そりゃ嘘だろう。メガネボーイが家から出てないのは見てるってやべ」

 

 修は家にずっと居るのを見ていた米屋はポロッと監視していた事を零す。

 思わず口から出てしまい言ってはいけない事を言ってしまったと両手で口を塞ぐと不穏な空気が流れ出る。三雲修を監視していた、ストーキングまがいの行為をしていたと自らで自白してしまい、どうするべきかと悩んでいるとガチャっと向こうからドアが開いた。

 

「貴方達、色々と好き勝手にやってるけどなんでもやっていいわけじゃないのよ。今回は見逃してあげるからさっさと本部に帰りなさい」

 

 出てきたのは母こと香澄であった。

 米屋達が家と修を監視していた事について深く責めるつもりはない、今回は目を瞑ると優しさを見せるのだが三輪隊は止まらなかった。

 

「すみませんが中に入らせていただきます」

 

「ダメに決まってるでしょうが」

 

 三輪は家の中に入ろうとするが母は止めに入る。

 しかし残念かな米屋と三輪は現在トリオン体、常人の何倍も優れた運動性能を持っており無理矢理力づくで家に押し入る事に成功する

 

「三雲修!お前に用事がある!ここにいるのは分かっている、直ちに姿を見せ──」

 

「人んちでなにをやってるんだ!!」

 

 土足で武装し人の家に上がり込んでは脅してくる三輪に対して貴虎はドロップキックを顔面に叩き込んだ。

 トリオン体の三輪にとってはノーダメージなのだが顔面にフィードバック的なダメージはあり若干だが涙目になる。

 

「お前、さっき色々と注意しただろう。なに強行突破しに来てるんだ!!」

 

 ついさっき監視している事に対して色々と注意をした筈なのに逆に土足どころか武装して家に乗り込んで来た三輪にキレる。

 三輪は申し訳無さそうにするのだがここでオレもぶん殴られるんじゃないかと心配していた米屋が違和感を感じ、違和感の正体に気付く。

 

「秀次、メガネボーイ達の靴が無いぞ」

 

 本来ならばあるはずであろう修達の靴が何処にもない。

 靴箱に隠しているんじゃないかとなるがその考えには至らず三輪は貴虎を鋭い目つきで睨みつける

 

「三雲、お前の弟は何処だ!何処に消えた!」

 

「……お前に教えるつもりは無い」

 

 それはもう答えを言っているんじゃないかと思うが、貴虎は三輪の質問に対して答えない。

 コレはもう黒でしかないと三輪は殺意を滾らせてズカズカと土足で三雲家に乗り込む。

 

「お前等、やっていいことと悪い事の区別も付かないのか!!強盗まがいのことをしてるんだぞ」

 

 米屋と三輪を抑えようとする貴虎だが流石に変身せずにトリオン体の2人を止める事は出来なかった。

 ズカズカと土足で踏み込む2人は貴虎の部屋やトリガー反応がある修の部屋に足を踏み入れるが何処にも居なかった。そりゃそうだ、既に四塚市に修達は逃走する事に成功しているのだから。

 

「どういう事だ!お前の弟や、この家に入っていった白チビと女はどうした!!」

 

「お前に言う義理は無い。というかボーダー、こんな事をやっていいと思ってるのか!!」

 

 修達が何処に行ったのか問い詰める三輪だが貴虎はボーダーのやっている事を問い詰める。

 互いに睨み合い牽制する状態が続いており三輪は拳銃を貴虎に向けた。

 

「言え!お前の弟は何処に行ったのか!この家に入っていった2人についても教えろ!」

 

「ちょっと、幾らなんでも度が過ぎてるわよ……貴方達は民間組織でそういった強制力とか自白させる尋問とかやっていい立場じゃない筈よ」

 

 三輪の行き過ぎた行為に見守っていた母も遂に文句を言う。

 あくまでもボーダーは民間組織であり国家運営の組織ではない。民間組織である以上はやっていいことと悪いことがあり、現在三輪がやっていることはいけないことだ。ボーダーの弾系のトリガーは流れ弾防止対策として生身の人間に当たるとちょっと痛かったなと言うぐらいのダメージを受けるだけなので一応は三輪は配慮している。

 

「メガネボーイに近界民(ネイバー)との繋がりがある疑いがあるんすよ」

 

 人様の家でドンパチするのはいけない事だと熱くなっている三輪を横に冷静に事態に対処する米屋。

 

「……で?」

 

「でって、いや、その」

 

 だからどうしたと言わんばかりの威圧感を与える母に米屋は思わず一歩引いてしまう。

 

「だからどうしたの?修が近界民(ネイバー)と繋がりがあって損をするのは貴方達だけど、それの何が問題なのよ?修の友達である事には変わりないわ」

 

「母さん、それ言っちゃってるよ」

 

「あら、そうね」

 

 修が近界民と繋がりがあることをポロッと零す。

 その事で三輪の逆鱗に触れ三輪は怒りを爆発させる。

 

「コイツまでグルだったのか!!」

 

「コイツって……お前等、ホントにいい加減にしろよ。民間組織なら大人しく」

 

「悪いがお前達も身柄を拘束させてもらう!!陽介!」

 

「それは越えてはいけない一線よ……それでもやるつもりなの?」

 

「近界民を匿う奴は誰であろうと裏切り者だ!!」

 

 越えてはいけない一線を既に色々と越しているがそれでもまだ我慢する母であったが三輪は乱心だ。

 発砲したり弧月でそこかしこ切らないだけまだマシな方ではあるが三輪は母を拘束しようとするので貴虎に視線を向ける。

 

「いいわよ、そっちがその気ならこっちにも考えがあるわ……貴虎」

 

「はぁ……結局、こういう感じの展開になるか」

 

『メロンエナジー』

 

 よろしい、ならば戦争だ。

 母はやるならば徹底的にやれと視線で訴えるので今まで黙っていた貴虎はめんどうな事になったと大きくため息を吐きつつもゲネシスドライバーとメロンエナジーロックシードを取り出す

 

「っ、トリガーだと!?」

 

「そういう事だ……お前達は選択を誤った」

 

『ロック、オン』

 

「変身」

 

『ソーダ!……メロンエナジーアームズ』

 

 メロンエナジーロックシードをベルトに装填し、レバーを引いて貴虎は斬月・真 メロンエナジーアームズへと変身をする。

 

「おいおい、嘘だろ!?」

 

 流石の米屋もこの展開には驚きを隠せない。仲のいい友人がトリガーを持っていたのだから驚くなという方が無茶である。

 貴虎はソニックアローを手にすると米屋も戦闘態勢に入る。貴虎はソニックアローの弦を引いて矢を放つのだが米屋はシールドで防ぐ

 

「ちょっと家で暴れないで……貴虎、遊んでないでさっさと終わらせなさい」

 

「だそうだ。ゲネシスドライバーでA級相手に何処までイケるのか試してみたかったが仕方が無い」

 

 家で暴れると母が本気でキレそうなので貴虎は遊びは一切しない。

 ゲネシスドライバーからメロンエナジーロックシードを取り外し、ソニックアローに装填するとソニックアローの刃が輝き出すのでコレはなにか来ると米屋は予測するのだが貴虎は一瞬の内に米屋との間を詰めてソニックアローで切り裂く

 

「陽介!!」

 

「余所見をしている暇はあるのか?」

 

『メロンエナジー』

 

 ソニックアローの矢を穿ち三輪のトリオン体を破壊する。

 米屋と三輪、両名共にトリオン体が破壊されてしまい緊急脱出でボーダーの本部に転送される。

 

「A級がどれほどのものかと思ったがこの程度の雑魚だったか」

 

 ※貴虎が異常なまでに強いだけである。

 米屋と三輪を退けた貴虎だったが母である香澄にスリッパで叩かれる。何事かと思っていると家の柱をトントンと叩いており、よくよく見れば家の柱が傷付いていた。

 

「家を傷つけるんじゃない」

 

「文句があるなら三輪達に言ってくれ」

 

「そうね……ボーダーに色々と文句も言いたいし、さっきの子達に連絡は取れないかしら?」

 

「ちょっと待って」

 

 そう言うと変身を解除する貴虎。スマホを取り出して比較的話し合いが通じそうな米屋の電話番号を教えると母は早速家にある固定電話で米屋の携帯に電話をかけた。

 

『はい、もしもし』

 

「貴方、よくもやってくれたわね。おかげで家の柱に傷がついちゃったじゃない。どうしてくれるのよ」

 

『どぅぇえ!?』

 

 何処の誰からの電話か分からずに恐る恐る電話に出た米屋は吹き出す。

 まさかつい先程まで対峙していた母から連絡があるとは思っても見なかった。

 

「もう貴方じゃ話にならないからさっさと上の偉い人を出しなさい」

 

『え、いや、あの』

 

「いいから、私は上を出せと言ってるのよ……早くしなさい」

 

『は、はぃ……』

 

 電話越しから伝わる母の威圧感から米屋は電話を上層部に繋げる。既に話は色々と大事になっており、城戸司令が母の電話に出た。

 

「貴方達、何様のつもりよ。民間の組織なんだからやっていいことと悪い事の区別くらいつくはずでしょう。なに人様の家の前で張り込んでるのよ。探偵気取りのつもりかしら?」

 

『貴方達の家に無理矢理上がり込んだ件に関してはこちら側の不手際だ、申し訳ない……だが、三雲修は黒であった事には変わりは無い。近界民は排除しなければならない』

 

「修の友達が近界民の世界からやって来た人間だと犯罪なの?話さなければならない義務でもあるの?貴方達は近界民の世界とこちらの世界の入国を管理して異世界と貿易でもしているの?こっちの世界に向こうから来るのは自由の筈よ」

 

『近界民関連はボーダーが全面的に権限をもっていて、三雲修はボーダー隊員なので報告しなければならない義務がある』

 

「報告していたのならどうするつもりだったの?」

 

『……排除するつもりだ。近界民は敵である』

 

「そう、修の友達を守るのは修のするべきことよ」

 

 今もそう、自分がするべき事だからと雨取千佳がどうして近界民を引き寄せるのか調べている。

 友達を守ることは友達のするべき事である。修は遊真とボーダーを天秤に掛けて遊真のことを報告せずに監視しようとしている。悪い近界民だったら通報するつもりであり、今のところは害意は無い。

 

『そちらにいる三雲修の兄が未知のトリガーを使用したと報告が上がっている……そちらは近界民なのか?』

 

「そんなわけあるはずないでしょう。仮に近界民だとしてもあんた達が公の場で活動する前の先住民なんだから横からああだこうだ口出しする権利は無いわ」

 

『ならば何故トリガーを持っている?』

 

「大規模な侵攻があったあの日、貴虎が拾って帰ってきたのよ」

 

『拾っただと?何故ボーダーに提出しなかった?』

 

「笑わせるんじゃないわよ。貴方達のロゴとトリガーが入っていたケースのロゴは全然違っていたわ。第一、落とし物を拾ったのなら警察に届けるのが常識でしょう。警察に届けて半年以上持ち主が現れなかったから貴虎の物になってるわ」

 

 だから貴方達が取り上げる権利は何処にもない、力づくで来るのならばそれ相応の対応をさせてもらうと釘を刺す。

 

『半年程前にスカルと名乗るトリガー使いが現れた。アレは』

 

「ちょっと待ちなさい。話が段々とズレて行ってるわ。貴方達は今すぐ家にやってきて謝罪と傷ついた家の修繕費を支払いなさい」

 

『スカルについてなにか知っているのならば答えてもらいたい』

 

「いや、先にお前が謝罪に来て家の修繕費用とかそういうの払い終えてからよ。人が下手に出てるからって調子に乗らないで」

 

 スカルについて教えろ、それよりも家の修繕費用と謝罪を入れろと互いに譲り合う事はしない。

 トリガーを隠し持っていたので今の今まで見つからなかったスカルの線があるがそれよりも謝罪と修繕費用を寄越せと母は要求する。互いに譲り合う事はしないのでそのやり取りだけで10分ぐらい経過する。

 

「……母さん、ちょっと」

 

『メロンエナジー!ソーダ……メロンエナジーアームズ』

 

 ここに来て再び変身する貴虎。

 ソニックアローを手にし、家の外に出るとジャンプし、家の屋根の上に乗った。

 

「全く、くだらない時間稼ぎだな」

 

『メロンエナジースカッシュ!』

 

『ロック、オン!メロン!』

 

 ゲネシスドライバーのレバーを引き、メロンロックシードをソニックアローに装填する。

 ソニックアローの弦を引いてエネルギーを溜めるとソニックアローは真っ赤に染まったので貴虎は矢を発射すると巨大なメロンの形をしたエネルギーの塊が出現し、それが弾けて拡散すると2つの方向に向かって無数の矢が飛んでいく

 

「っ、ここから50m以上はあるぞ」

 

 貴虎が撃った矢は手頃な場所で狙撃準備をしていた奈良坂と古寺に命中した。

 50m以上先に居る彼等をなんてことは無く撃ち倒す。サイドエフェクトがあるので何処に居るのか丸わかりである。奈良坂と古寺は反撃する事すら出来ずに緊急脱出してしまう。

 

「話し合いの場を設ける事もせずに貴虎に銃を向けるなんて、殺してやろうかしら?」

 

「物騒な事は言わないでくれ……狙撃手を何人連れてこようが私にはサイドエフェクトで何処から狙ってくるのか丸分かりだ。潔くボーダー本部から我が家にまでやってきて謝罪の一言と傷ついた家の修繕費用や慰謝料を見積もりしろ」

 

「……もういい、もういいわ」

 

 貴虎が誰が来ようが問題無いと脅すのだがここに来て母の堪忍袋の緒が切れる。

 貴虎の部屋に向かいゲネシスドライバーが入っていたケースでもT2ガイアメモリが入っていたケースでもない3つ目のアタッシュケースを取り出した。

 

「え、っちょ、母さん?」

 

「先に仕掛けてきたのはそっちの方よ。私達は話し合いに応じるつもりなのに話し合いの場を設ける事すらしないなんて……堪忍袋の緒が切れたわ」

 

 腰にバグヴァイザーⅡををセットする母。

 なんで当たり前の如くトリガーを使いこなしているのか貴虎は疑問を持つのだが母ならばと何処かで納得している自分がいる。

 

「修に電話するか」

 

 どうしようか困っていた貴虎は若干だけど現実逃避をする。

 そういえば修はこの事は知らないだろうと修の携帯に電話をかけるのだが修は出ない様にしており、代わりに千佳の携帯に電話をかけた。

 

「もしもし?」

 

『あ~修はそこにいるか?』

 

「居ますけど……修くん、貴虎さんから電話だよ」

 

「兄さんから?」

 

『すまない、修……しくじった、修が遊真と、近界民と繋がりがある事がバレてしまった』

 

「なっ!?どうして」

 

『そんなの私が聞きたいぐらいだ。とにかくそこから家に帰ってきて……え、ちょっと母さんなにサクラハリケーンを……ああ、はいはい、分かりました、分かりましたよ!こうなったら地獄の底まで付き合うよ!!』

 

「兄さん、兄さん、なにが起きてるの?」

 

『今からボーダー本部にカチコミに行くわ』

 

「……えっ」

 

「うわ、やっば!!読み逃してた!!」

 

 ここに来て、迅のサイドエフェクトが発揮される。

 予知のサイドエフェクトでボーダー本部が壊滅寸前に追い詰められる未来が見えた。どうにかして回避する未来は無いのかと視て見るがどうあがいても絶望的で、いい歳した大人が正座させられている未来が多く見える。

 

『すまない、修……ちょっとボーダー本部にカチコミに行ってくるから蓮乃辺市に行ってアイツから時計を貰ってきてくれ』

 

「ちょっとちょっと、メガネくんのお兄さん!ボーダー本部に襲撃は止めてくんない?」

 

『そっちが好き勝手にやってきたんでしょうが。目には目を歯には歯を、そっちがその気なら迎え撃つわ』

 

 迅が行かないでくれと制止するがそんなもので止められるほど甘くはない。

 迅達は急いで三門市に戻らなければならないのだが三門市までの距離は大分ありタクシーを使っても辿り着くのにそれなりに時間がかかる。どうあがいても絶望である。

 

『じゃ、後の説明頼んだぞ』

 

「ちょ、ちょっと……切れてる」

 

「と、とにかく急いで三門市に、ボーダー本部に戻るぞメガネくん!千佳ちゃん達も一緒に来てくれ!」

 

「わ、分かりました」

 

「オサムのおにいさんとおかあさん、カチコミと言っていたが……なにしにいったんだ?」

 

『私のデータによるとカチコミとは襲撃の事だ……兄殿達は大丈夫なのだろうか?』

 

「いや、兄さんよりボーダー本部が大変な事に……」

 

「ヤバいな、完全に読み逃しちゃってたよ」

 

 そんなこんなで修達は全速力で三門市へと戻っていく。

ギャグ短編(時系列は気にしちゃいけない)

  • てれびくん、ハイパーバトルDVD
  • 予算振り分け大運動会
  • 切り抜けろ、学期末テストと特別課題
  • 劇団ボーダー
  • 特に意味のなかった性転換
  • 黄金の果実争奪杯
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