亡国企業
その言葉にレイティの怒りに満ちていた思考が一気に冷える
古くは第二次世界大戦から存在しているとされているテロリスト、現在では公には公表されていないが様々な国からISやISのコアを強奪しているともレイティは聞いている
そんな組織の総司令を名乗る人物からの通信
ここで判断を間違えてはならないと軍人としてのレイティの考え告げていた
レイティ「亡霊が何のようだ」
スコール『あら恐い、そんなに警戒なさらなくても悪い話ではありませんよ?
貴女にとっても・・・・・・私にとっても・・・・・・ね?』
スコールとのこの会話だけでレイティは口では勝てそうにないと感じた
レイティ「用件を」
スコール『そうね・・・私としてはもう少しお話を楽しみたいのだけど時間も無いことです
私が連絡したのは現在軍に捕らわれている少年ハルキのことです』
レイティ「!!」
スコールの一言にレイティは驚愕する、何故この相手は自分がさっきまで知らなかったハルキのことについて知っているのかと
スコール『こちらがハルキのことを知ったのは二時間前のことです
私たちが襲撃を予定していた違法実験を行っている研究所に突然予定に無かった搬入物が届きました
研究所にハッキングして調べたところ搬入された実験体はハルキ、目的は・・・・・・解剖だとわかりました』
レイティ「そ・・・んな・・・」
レイティは自分の予感が嫌な方面で当たっていたことに愕然とする
スコール『そこで、私たちがハルキ少年を助けます
こちらは研究所の位置を把握しておりすでに突入班の編成も済ませています』
レイティ「・・・何が目的だ」
このタイミングでの通信にこのタイミングでのこの申し出、何もかもが上手く行きすぎる展開にレイティが警戒するのは当然のことだった
スコール『条件は貴女レイティ・インテグラの軍の脱退、そして亡国企業への参入です』
レイティ「願ってもない申し出だな」
レイティは元々ハルキを救いに行くために軍を抜けるつもりでいた、そしてこの申し出を受ければ亡国企業という後ろ楯を手に入れることになる
逃亡兵として逃げ続けるよりはずっとましだと判断したレイティは即答した
スコール『良いのかしら?貴女のこれまでの苦労をすべて白紙にするつもり?』
レイティ「随分と優しいなスコール
・・・私は愛国心があって軍に使えていた訳ではない、テロに巻き込まれて死んだ私の弟のような犠牲者を出さないために軍に入ったのだ
それなのに軍は私を裏切った、なら裏切りで返すのは至極当然のことではないか」
スコール『そう・・・貴女も私と同じ・・・』
レイティ「何か言ったか?」
スコール『・・・・・・何でもないわ
三十分後に迎えを送るからそれまでに準備を済ませておきなさい』
スコールからの通信が途絶える
しばらく携帯電話を見ていたレイティだがすぐに切り替えて部屋から出た
そしてレイティ・インテグラは軍を抜け出した
ラウラとラグナを連れて、少将によって厳重に保管されていたサクラを持ち出して、部下たちに何も告げずに
場所は代わり、ここは空を飛ぶヘリコプターの中
軍事用に生産されたヘリコプターの中は広く、二十人近い人間が座席に座っていた
全員が防弾ベストを着込んでいて自身が使う銃の点検をしている中で二人だけボディラインを強調させるようなスーツを着た“少女”がいた
知らない人からすれば明らかに場違いなのだが何故か二人はこの場の空気によく馴染んでいた
「しかしあれだなマドカ、スコールの姉貴も無茶な注文してくれるよな
突然この人物を救出して欲しいだなんて」
「愚痴るんじゃないオータム任務前だぞ、それに命令されたなら私たちはそれに従うだけだ」
マドカ、オータムと少女たちはお互いの名前を呼びあう
二人はほぼ同時に亡国企業に入り歳も近いということで交流もそれなりにあった
マドカの方は親友だと思っている用だがオータムにそれを言うと「しんゆっ・・・!?馬鹿!!お前何いってんだ!!」と顔を真っ赤にしながら否定をしてくるのだ、可愛いものである
そして二人は亡国企業の中でもずば抜けてISの扱いが上手い、だから研究所強襲作戦に要として組み込まれていた
しかし先程スコールからの連絡を受けて作戦に変更が出た
最優先するのは実験体にされている少年の保護、研究所の破壊は可能な限りすれば良いと
作戦の内容を頭の中で反復していたオータムだが通信が入ってそちらに意識を向ける
目の前にモニターが浮かび、そこには実験体にされている少年・・・・・・ハルキのデータが写し出されていた
写真を見れば白髪は延び放題で顔はガリガリに痩せこけており目は両方とも赤く染まっている
報告を見れば軍に保護される前に別のグループからの実験を受けていたと書かれている、恐らくその影響なのだろうとオータムは自己完結した
だがそれにしてもこの少年は自分の隣に座っているマドカに何処と無く似ている気がする
そのことを話そうと顔を向けたオータムの視界に入ってきたのは分かりやすい程に驚きの表情を見せて涙を流しているマドカの姿だった
オータム「っおい!?どうしたマドカ!!」
自分が見たことのない表情の変化を見せるマドカにオータムは思わず肩を揺らして声を荒げる
それでもマドカに変化はない、マドカの視線の先には自分がさっきまで見ていた少年のデータがある
マドカ「ハルキ・・・・・・兄さん・・・・・・?」
そしてマドカの口から出た言葉はオータムからすれば信じられない物だった
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亡国企業からスコール、オータム、マドカの三人娘の参入です
オータムは年齢をマドカより五歳上だという設定にしています
へ?スコール×オータム?
言っときますけどこの小説にはユリィ・・・・・・な展開はありませんよ?