ハイスクール/Apocrypha 03 修業期間はインフェルノ   作:グレン×グレン

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夏休みの合宿編突入です!!


第二話 冥界合宿のヘルキャット

 

 夏休み、それは、学生達のパラダイス。

 

 だがしかし、リアス・グレモリーとその下僕達にとっては、バカンスの時間はそう多いものでもなかったりするのである。

 

「お、俺の家ぇええええええええ!?」

 

 一夜にして家が大改装され、イッセーは異形達の本領というものを思い知る。

 

「夏休みは冥界に戻るわよ。何しろ、若手悪魔で会合があるのだから」

 

 リアスの下僕として向かうのは、冥界。

 

 ちょっとひと悶着お起しに向かっただけの冥界に、本格的に向かうイッセー。

 

 そこではトラブルも頻繁に起きるのである。

 

「イッセー君。これからは私の事をお父さんと呼んでくれてもいいよ?」

 

 親バカ貴族、ジオティクス・グレモリーの暴走がイッセーとリアスを襲う!!

 

「あと、それなりの立ち振る舞いを教育させていただきます」

 

 割とその辺も頭も周り、ヴェネラナ・グレモリーの教育がイッセーを襲う!!

 

「あとリアス。シャルロットさんにはもっと感謝しなさい。彼女の弁舌がなければ、裏での批判は倍では済まなかったのですからね?」

 

 ついでに説教がリアスを襲う!!

 

 そして、そんなギャグばかりでは済まない事も数多い。

 

「ハッ! バアルの無能とグレモリーの駄乳が揃いも揃って!」

 

 グラシャラボラスの狂児、ゼファードル・グラシャラボラスを筆頭に、癖の強い者達だらけの若手悪魔達。

 

「この……っ! スパロボを馬鹿にするものは断じて許しません!!」

 

 悪魔って、人間の文化に染まりすぎじゃね? byイッセー。

 

「………ふふふ」

 

「? 何か寒気がしました?」

 

 のちの激戦の火種もまた、そこにはあり―

 

「ああ、お前とは正面から激突したいものだ、赤龍帝」

 

 -そして、好敵手との出会いもまた、そこにはあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 諸問題ある冥界の実情を目にしながらも、だからこそ夢に向かって進む者達の目にするイッセー。

 

 そして、そんな中新たなる戦いの為の特訓もまた始まっていく。

 

「小猫と朱乃。お前達が足手まといになりたくないなら、自分を受け入れる事から始めるんだな」

 

 コーチとなったアザゼルは、辛辣な意見を二人に述べる。

 

 だが、その程度のきつさはイッセーの比ではない!!

 

『まさか、俺がドライグの宿主の世話をする事になるとはな』

 

「ど、どどど、ドラゴン!?」

 

『ああ、久しぶりだな、タンニーン』

 

 かつての龍王、魔龍聖タンニーンがイッセーに差し向けられる。

 

 その目的は単独での禁手覚醒の為の地獄の特訓。

 

 故に、シャルロットにはまた別の特訓が課せられる。

 

「お前はとりあえず戦闘技術を習得しろ。神滅具が強力だからってそれだけで済むほど今後の戦いは楽じゃねえだろうしな」

 

「……はい! イッセーの相棒として、頑張ります!!」

 

 そんな光景を見せられれば、彼女に恥じない為イッセーも逃げるわけにはいかない。

 

 あとタンニーンに捕まれてるので、物理的に逃げる余裕はない。

 

 ついでに言うとリアスは特訓関係には厳しいので、逃がしてくれるわけもない。

 

 全てが逃げ道を塞いでいるので、イッセーも覚悟を決める。

 

 ―天国の爺ちゃん。俺、死んで地獄に行くんじゃなくて、地獄で死ぬかも。

 

 諦めの境地と共に、地獄を切り抜ける!!

 

「せめてまともな食い物をくれぇえええええ!!!」

 

「ちょうどいい、持って来たついでにちょっとこいつを借りてくぞぉ」

 

 ヴェネラナの使いにされたアザゼルにより、イッセーは社交界の準備をされる。

 

「……俺、部長の御婿さんにでもなるんですか?」

 

「……その質問が来るとは想定外でした」

 

 どうやら勘違いらしいと勘違いしながら、イッセーはアザゼルに伝えられた情報を深く知ろうとする。

 

 倒れた小猫の秘密。それは、黒歌というはぐれ悪魔に翻弄された、白音という妖怪の半生だった。

 

 家族に恵まれない。そんな事実がいくつも存在する事を、イッセーは痛感する。

 

「……ごめんな、小猫ちゃん。俺、なんか自分が恵まれてるって自覚してなかったよ」

 

 そんな事実に向き合いながら潜り抜けた特訓だが、しかし成果は芳しくない。

 

「結局禁手には至れない……か」

 

「んな落ち込むなよ。それぐらい禁手は難しい段階だからな」

 

 落ち込むイッセーにアザゼルのフォローが飛ぶが、しかし事態はそれを待ってはくれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「偽りの魔王どもよ。今日は改めて宣戦布告しに来てやったぞ!!」

 

 冥界のパーティ会場に襲撃を仕掛ける、シャルバ・ベルゼブブたち旧魔王末裔。

 

「ファルビウム! 今日こそアスモデウスの座を返してもらう!!」

 

「セラフォルー! レヴィアタンにふさわしいのは、この私です!!」

 

「「さあ、聖杯で手にした我らが力を知るがいい!!」」

 

「うっわぁ、めんどくさい事になってきた」

 

「カテレアちゃん、どうしてそこまで……っ」

 

 亜種聖杯の力とオーフィスの蛇によって強化された魔王末裔の力が現魔王に襲い掛かる中、イッセー達は別の戦いに巻き込まれる。

 

「白音は返してもらうわ。元々私の妹なんだし」

 

「小猫は渡さない! この子は私の眷属よ!!」

 

 ヴァーリチームの一員となった黒歌の襲撃に、リアスは小猫を守るべく奮闘する。

 

 そして共に守ろうとするイッセーだが、下手に訓練した事で禁手に至れず追い込まれる。

 

 そして、亜種聖杯によって強化された旧魔王末裔の猛攻に苦戦するシャルロットも、また救援に向かえない状況に追い込まれる。

 

「目障りな敵サーヴァントめ。此処で殺せば曹操達に目にもの見せられるか」

 

「くぅ! まだ、死ねない……っ!」

 

 シャルロットも追い込まれる中、イッセーもまた追い込まれる。

 

「くそぉ……! なんで、肝心な時に俺は無力なんだ……っ」

 

 涙すらこぼすイッセーだが、しかし小猫もリアスもそれを否定する。

 

「そんな事ありません。イッセー先輩は、歴代でもっとも優しい赤龍帝です!!」

 

「私達はあなたに助けられ続けてきた……! こんな毒なんかで、恩返しもしないでたまるものですか……!!」

 

 その言葉によって、イッセーはついに閃く。

 

 禁手に至る為には大きな精神的な衝撃が必要。そして、その根幹になるものがあった。

 

「……部長、乳をつつかせてください!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何でですか!?」

 

「ついに狂ったか?」

 

 意味不明なイッセーの要望に、パス経由でそれを聞いてしまったシャルロットのツッコミが飛ぶ!!

 

 そして、シャルバに狂人扱いされる。哀れ!!

 

 だが、その効果は圧倒的だった。

 

『マジで至りやがった。……泣くぞ、そろそろ』

 

「私、彼を助けた事が間違ってそうな気がしてきました」

 

『そこまで言うことないじゃないかぁ!! いや、なんかごめんなさい!!』

 

 ついにイッセーそのものが禁手へと覚醒する。その力は、絶大極まりない。

 

 単純に禁手の出力が向上。そして、それは逆転の切り札として十分すぎる。

 

「「禁手化(バランス・ブレイク)連理比翼となれ赤龍帝(フリーバード・メイル・アズライグ)!!」」

 

 特定対象と共に赤龍帝の力を纏った軽装鎧を具現化させる亜種禁手。

 

 本来なら、能力が分割される為、個と質を深く重要視される異形の戦いには不向き。

 

 だがしかし、二正面戦闘が必須のこの状況下なら、これほど心強い赤龍帝の亜種禁手もない。

 

「俺の仲間を泣かせんじゃねえよ!! この駄猫!!」

 

「この……クソガキ……っ!」

 

 その圧倒的な力は火力に劣る最上級悪魔をあっさりと振りほどき―

 

「これが、イッセーの本当の領域……っ!」

 

「おのれぇ、よくも俺に傷をつけてくれたなぁ!!」

 

 究極の羯磨の持ち主であるシャルロットは、それ以上の力を発揮してシャルバに迫る。

 

 それでもなお拮抗する状況に、しかし動く者は一人いる。

 

「借りるぜ、シャルロットさん!! 喰らいやがれ!!」

 

「忌々しい蛇如きが、俺に触れる……な……っ!」

 

 本来なら起こるはずだった、グレモリーとのレーティングゲーム。

 

 そのレーティングゲームでの切り札だった血液移動。それを匙は変則的な方法で使う。

 

 異なる血液が混ざり合えば凝固する。その特性を利用して、シャルバに決定的なダメージを叩き込む匙。

 

 そして、北欧の主神オーディンの参戦もあって旧魔王派は撤退を決定する。

 

「そろそろ帰りますよ。シャルバ達も撤退するようですしね」

 

 黒歌とついてきた美候もまた、残りのメンバーであるアーサーにたしなめられて撤退。

 

 何とか犠牲者を最小限に押させて凌いだ旧魔王派の襲撃。

 

 だが、その脅威は嫌というほど思い知らされた。

 

「これは面倒じゃのう。奴ら、悪魔の弱点に耐性を付けおった」

 

「しかも僕らの特性にピンポイントで抵抗力をつけてるよ。カウンターができなかったし」

 

「全然凍らせられなかったのよ。カテレアちゃん、すごくなったのよん」

 

 オーディンが警戒の色を濃くするほどに、クルゼレイとカテレアの強化は絶大。

 

 これを機に各神話勢力は三大勢力との和平を真剣に考慮し始める。

 

 一つの世界を巻き込む聖杯戦争は、その危険性を各神話体系に強く知らしめ始めていた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「亜種聖杯の強化凄いな。オーフィスの蛇と完全に一体化したうえ、それ以上の強化までしてのけたよ」

 

「うんうん。僕もちょっと本気で驚いてる。あいつら意外と頭回るね」

 

「マスターレオナルドも曹操もちょっと馬鹿にしすぎじゃない? あいつら一応組織のリーダーやってるんでしょ?」

 

「「だってあいつら馬鹿だし」」

 

「うっわひっど」

 

「まあいいさ。次の作戦が旧魔王派の本命らしいしね。どうも堕天使側からの情報提供もしてもらったらしいし、意外と成果出せるのかもね」

 

「ゲオルクを本格的に貸したんだから、それぐらいはしてもらわないと困るって。ま、こっちもサーヴァント全員出しての総力戦だけどさ」

 

「いきなり全部出してオーケーなの? ルーラーもいるし、まだあれ見つかってないんでしょ?」

 

「まあね。だけど大丈夫だよ、我が弟子。だって―」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれはリゼヴィムが探している。見つかればこっちの戦力は桁違いに上昇するからね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようやく出会えたよ、アーシア。僕の妻になってほしい」

 

―はい?

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、旧魔王末裔との決戦の時は意外と近い。

 




しょせん、兵藤一誠はおっぱいドラゴンである。
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