女が強い世界で剣聖の息子   作:紺南

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第44話

鬼灯(ほおずき)と名乗った長身の女は、立ち話もなんだからと二人をどこかに連れて行こうとした。

その言葉にアキはデジャヴを覚え、嫌な記憶が蘇る。

 

――――火の焚かれた薄暗い室内。刀を持った女が二人。部屋の奥には帳があり、その向こうから老婆の声がする。

 

……記憶の再生はそこで止まった。それ以上先はトラウマになっている。思い出したくない。

 

この女は私をどこに誘おうと言うのか。もしまたあの部屋に連れて行こうと言うなら、その時は刀を抜くことも辞さない。

その結果、誰を斬ったところで兄上は悲しまないだろう。むしろよくやったと褒めてくれるかもしれない。

 

そう言う理由から首を横に振るアキと、これ幸いとばかりに全力で乗っかるゲン。二人は逃げるようにその場を立ち去ろうとした。

 

その二人の背に追い縋って必死に説得を試みる鬼灯は、初対面の飄々とした印象とは打って変わって感情豊かである。宿すのは焦りの表情だった。

 

「頼む。時間がない。本当ならこんなことをしている時間もないんだ」

 

そんなことを言いながら二人の前に立ち塞がる。

どけと言ってもどかず、迂回しようとしたら先回りする。

それがあまりにしつこくて、いよいよもって力付くでいくかと血の気が多くなりかけた。

しかし、よく考えてみれば答えない理由はどこにもないことに気づく。鬼灯はただ剣聖に取り次いでほしいと言っただけである。出来ないと言えばそれで終わる話だった。

 

「母上は、どっかいった」

 

「な、なに……?」

 

「どっかいった」

 

「……どこに?」

 

「西」

 

「なぜ?」

 

「しらない」

 

その会話の後、鬼灯はがっくりと肩を落とした。

「こんな時にまさかいらっしゃらないなんて」と呟いている。

 

「……いつ頃お帰りだろうか」

 

「しらない」

 

知らないことはないだろうと言う顔の鬼灯。

アキは「しらない」と繰り返す。あんな奴のことはどうでもいいと、その視線はとみに険しい。

 

「しかし、そうか……。剣聖様は、いないのか……」

 

途方に暮れた様子で頭上を見上げた鬼灯は、暗くなりかけた空を辿って夕日に目を向ける。

眩しさに目を細め、不意にアキに向いたその視線は腰の刀を捉えていた。

 

「……ところで、君は強いのか?」

 

ピクリとアキの肩が揺れる。

しまったと言う顔をゲンがした。

 

「強い」

 

「そうか……。では、話だけでも聞いてほしい。君にも関係のあることだ」

 

「おい、待て」

 

嫌な予感を覚えたゲンが割って入ろうとするも、鬼灯は一瞥するだけで、アキに関しては一顧だにしない。

 

「今日はもう帰るから」

 

「もう日が落ちる。私の家に来るといい。粗末だが食事も出そう」

 

「いや、帰るから」

 

「……そもそも、あなた達はなぜこの町に来た? 食べ物が欲しいのではないのか? なら私たちには宛てがある」

 

思わせぶりなことを言う鬼灯は、アキが強く反応したのを見て確かな手ごたえを感じた。

押すなら今しかない。見様見真似の交渉術を頼りにして、自身が魅力的と思える提案を持ちかける。

 

「もし協力してくれるなら、その分食糧を多く融通しよう。どうだろうか」

 

実際、その言葉は魅力的だった。

アキにしてみれば早く帰りたいと言うのが一番正直な気持ちではあるが、それはそれとして食糧は手に入れなければならない。

直前まで悲観に暮れていた反動もあり、アキはその提案に飛びついた。

 

「協力する」

 

「かたじけない!」

 

あっという間に結ばれた協力関係。

互いのことを何一つ知らない者同士、それぞれの思惑だけで成り立つ関係であった。

誰がどう見ても歪としか思えないその関係は、常識を持った者ならば制止せざるを得ない。この場において、辛うじて常識を携えた人間はただ一人。ゲンだけであった。

 

「お前は馬鹿か!?」

 

容赦のない鉄拳がアキに襲い掛かる。今日二度目となる拳骨を食らってアキは悲鳴を上げる。

ゲンはアキの襟首を掴んで鬼灯から引き離し、警戒心を露わに鬼灯を睨んでいる。

 

「あぁっ!?」

 

突然殴られたアキは吠えた。ドスの効いた口調と共にゲンを睨む。

まだ子供特有の甲高い声だからさほど威圧感があるわけではないが、通行人が振り向くほどの剣幕だった。

 

じんじんと痛む頭を抑えながら殺気をまき散らすアキを、鬼灯は感心して見ている。これならば荒事も容易にこなせるだろう。

 

「いや失礼。確かに私も急ぎすぎた。まずは話さなければ」

 

メンチを切り合う二人に向け、鬼灯は鷹揚と告げる。

 

「家に来てくれ。食事ぐらいなら出そう」

 

一触即発の二人を宥めながらの提案。

ゲンはそれをありがたいとは思わなかった。この世に無償の善意などないと言うのはゲンの持論である。

 

「なんか裏あんだろ」

 

「ん……剣聖様は朴訥な方だ。娘に対してだろうと売られた恩は返してくれるに違いない」

 

未だかつてこれほど正直な答えは聞いたことがない。そのあまりの正直さにはさしものゲンと言えども開いた口が塞がらない。いっそ清々しい。

 

束の間呆気にとられたゲンをじっと見つめる鬼灯。二人は互いに探り合っている。ゲンはまだ何か裏があるんだろうと考え、鬼灯はこの人は何者だろうと考えていた。

 

その二人に挟まれたアキは冷めた気分で二人を見ていた。

何にせよ、行くなら行こうと鬼灯を急かす。

 

「それで、家はどこ」

 

「前に来たことがあるだろう。……ああ、いや、覚えてないのかもしれないが」

 

ある方向を指し示しながら「大きな屋敷だ」と鬼灯は答える。

皆まで言わずとも知っている。忘れるはずがない。

 

「そこにはあいつがいる」

 

「あいつとは?」

 

「ばばあ」

 

嫌な記憶が蘇る。思い出したくない記憶。

あいつに会うのは嫌だ。絶対に嫌だ。それなら帰るとアキは行くことを拒んだ。

そうこうする間に日は暮れて辺りは暗闇に包まれている。

 

「お婆のことか? それなら安心してくれ」

 

鬼灯の顔は暗闇のせいで二人にはよく見えなかった。

声の響きを聞いても、さほど感情が込められているわけではない。だと言うのに、どことなく悲し気に聞こえる。

 

「あなた達が会うことは金輪際ないだろう」

 

その言葉にゲンは何と言っていいか分からず、代わりにアキが喜んだ。

それなら行くと答え一人勝手に歩くアキを追って、二人も歩を進めた。

 

 

 

 

 

屋敷に人の気配はなかった。薄暗闇に佇む姿は廃墟のようにも思えた。周囲にも人の気配はなく、中に入るのに一瞬躊躇する。

そうは言ってもここまで来て引き返すことは出来ない。鬼灯の案内に従って正面から入る。中にも人の気配は薄い。不気味な静寂が包み込んでいる。

 

だだっ広い部屋に通された二人は、火鉢にあたって身体を暖めた。

人が何十人と座れる広間は真ん中にふすまがあって奥へと広がっている。

パチパチと音を立てる火鉢と、ぼんやりと温かな火を灯し風に揺れる蝋燭。

アキは落ち着かない素振りでしきりに辺りを気にした。他人の縄張りに土足で入り込んでしまったような、不安な気持ちを抱いていた。

 

間もなく鬼灯が食事を持ってきた。

二人の目前に置かれた膳には飯と漬物が数切れ乗っているだけである。

 

「粗末な食事で申し訳ない。でも酒なら出せるぞ。たっくさんあるから」

 

「餓鬼に何飲ますつもりだ。……いや、すまんな。ありがたい」

 

一言礼を述べてからゲンは掻っ込んだ。

アキも軽く頭を下げて箸を手に取った。一口食べてみたら、もそもそした食感と共に気のせいかと思える程度の微かな苦みを感じた。

今まで食べたことのない味に、アキは茶碗を凝視する。

 

「それは(あわ)(ひえ)を混ぜて炊き込んだものだ。食べたことないのか?」

 

鬼灯の説明にアキは頷く。

 

「そうか。良い生活をしていたのだな」

 

どうやらそうらしい。毎日米ばかり食べていた。粟や稗と言う物には馴染みがない。

見た目は米によく似ているが味はまるで違う。面白いものだとアキは半ば感心しながら掻っ込んだ。米に比べて水気がなくてぼそぼそしている。甘味がなく無味である。

頬いっぱいに掻っ込んだそれは飲み込むのに苦労した。水がなければ到底飲み込めなかった。

 

味わうものではない。漬物と共にあっという間に平らげたアキに、鬼灯は「よい食いっぷりだな」と邪気なく言った。

子供が全力で食べているのを見ると嬉しくなる。これで腹いっぱいに食わせることさえ出来れば何も言うことはない。

 

「さて、食べたところで話をしよう」

 

ゲンが食べ終わるのを待って鬼灯は切り出した。

口下手を自認する鬼灯だが、屋敷の者は皆所用で出払っている。残っているのは自分の他には床に伏せるものと、それを看病するものだけである。

苦手だから代わりにやってくれとおいそれと頼める者は誰も居ないのだった。

 

「知っての通り飢饉だ。暦では晩夏だが雪が降った。大変なことになった」

 

よもやこんなことになるとは思ってもみなかったと鬼灯は言う。

この時期に雪が降ったことは未だかつてない。飢饉になるか否か、はっきりするのはもう少し先だと油断していた。

 

「私たちも馬鹿ではない。備蓄はある。だが微々たるものだ。東の人間全てを食わせられるほどではないし、税のことを考えるとなおさら厳しい」

 

鬼灯たち自警団もまた税は例年通り徴収されると考えていた。

かつての飢饉でそうだったのだから、今回もそうなると考えるのは自然のことであった。

 

「はっきり言うが死人はでる。その上で私たちは動いている」

 

食糧は限られている。秋の収穫が絶望的となった今、あるものだけで何とかしなければならない。食糧が限られるのなら、生きられる人間の数も限られる。それ以外の人間は死ぬしかない。もはやどうしようもない。自然の摂理と言っていい。

 

「普通の領主なら飢饉への備えはあるはずだ。そう思い、一縷の望みにかけ、役人を捕えて食糧を備蓄しているはずの蔵を開けさせたが、中は空だった。まあ、予想はしていた」

 

何も備えてなかったんか! ゲンが怒鳴り、アキが片目を瞑る。

肩をいからせるゲンに対し、早とちりしないでくれと鬼灯が言葉を継いだ。

 

「領主は西にいる。西からここまで遠く離れていて目は届きにくい。一部の役人が商家とつながり備蓄米を横流しし私欲を肥やしていた。その役人はもう斬ったが、死ぬ前に全て吐かせた。――――和達(わだち)と言う商家を知っているか?」

 

ゲンは知っていてアキは知らなかった。

怒りに身を震わせるゲンと知らんと首を振るアキ。

鬼灯は二人の顔を順繰り見て続けた。

 

「戦後、ほとんどの者は家名をはく奪されたが、一部家名を許されたままの家もある。和達はその一つ。つまりは裏切り者だ。裏切り者は裏切り者らしく、食糧を買い占め備蓄米と併せて高値で売りさばこうとしている。私利私欲にまみれた薄汚い奴らだ」

 

飢饉の噂が流れた時点で食糧の買い占めが起きた。

日々生きるのに精いっぱいの庶民には数か月先を見据えて備蓄する余裕はない。買占めは裕福な家々、もっぱら商家や金貸しが行った。

その中で最も大々的に買い占めたのが和達家である。和達家は戦後、西側の支援を受けて吹けば飛ぶような弱小商家から豪商まで成り上がった。そのために裏切り者と陰口を叩かれ目の敵にされている。

今回の一件で積もりに積もった不満が爆発した形となったのだった。

 

和達叩くべしと大衆の――――一個人から自警団まで含めて――――意見は一致し、この町の自警団も東へ移動。和達家の本宅のある旧称西都へと向かった。

十中八九戦いになると鬼灯は言う。

 

「戦って死ぬか、戦わずして死ぬかなら、私たちは戦って死ぬ。食糧を手に入れ一人でも多くの子らを生かしたい。だが和達も一筋縄ではいかないらしい。姑息にも凄腕の護衛を雇っていると聞く。私が剣聖様にお会いしたかった理由は助力を願うためだ」

 

相手方にどれほどの腕達者がいようとも、剣聖には遠く及ぶまい。自警団としても人死には本意ではない。出来る限り穏便に事を進めたい。そのために剣聖の名と力が必要だった。

 

「しかし剣聖様がいらっしゃらないと言うなら仕方がない。私はこれから東へ行き戦う。だがその前にあなた達にもお願いしたい。どうか力を貸してくれ。命の保証は出来ないが、それでもお願いする」

 

言って、鬼灯は頭を下げる。自分より一回り以上小さい子供だろうと躊躇はない。そこには恥も外聞もない。ただすべきことをしている。剣聖が不在の今、噂に聞く護衛の実力が本当なら、少しでも多くの戦力が必要だった。

 

「……」

 

アキは鬼灯のつむじを見ながら、母のことを思い出していた。奇しくもあの時と同じである。母もこうして自分に頭を下げた。

目の前の鬼灯が母の姿に重なる。姿かたちはまるで違う。似通っているのは頭を下げていると言うただ一点のみ。

なのに、アキは鬼灯が母によく似ていると思った。どうしてそう思ったのか。それは母もまた鬼灯と同じ理由で頭を下げたからだ。

 

思い返すに母は言葉足らずであった。万事において、鬼灯のように一から十まで説明してくれることは一度もなかった。

ただ必要だからやれと言う。アキはそこに反発した。頭から抑えつけ行動を強いる。思春期を迎えたアキにはそれが我慢ならなかった。

 

レンのように相手を気遣い、気持ちを慮ることが出来、察する力に長けていればこうまで拗れることはなかっただろう。

しかしアキはレンではない。普通の子供だった。剣の才能があるだけで、他には何一つ特異なことはない普通の子供だった。

 

鬼灯は守るために頭を下げた。それは信念であり義心であり未来のためであった。

泥に塗れることをアキは格好悪いと思っている。少なくとも他者に見せるべきではないと。

だがその考えに相反する鬼灯の姿を見て、アキは格好悪いとは思わなかった。胸の中に明確な矛盾が生まれる。葛藤し飲み下そうとする。しかしそれは容易く解せるものではなかった。

 

「頼む」

 

鬼灯は懇願する。その声がまた母の姿を連想させる。

アキは答えに窮した。代わりにゲンが言う。

 

「子供を生かすために戦うんじゃねえのか。なのに、こんな子供にも戦えっつうのか」

 

「腰に刀を差している。ならば最早子供ではない。立派な大人だ。大人なら、戦うべき時には戦わなければならない」

 

都合がいい、とゲンは吐き捨てた。

腰に刀を下げていようとも、15に満たぬならそいつはまだ子供だ。子供は守らなきゃいかん。ゲンはそういう思想の持ち主で、それは鬼灯にも通底する。

だからゲンは鬼灯の言葉を屁理屈だと言い捨てた。実際のところ、鬼灯も本心では同じことを思っていた。

 

「こんな餓鬼になにが出来る。剣聖の娘だろうが、所詮は餓鬼だ。人と真面にやり合ったことなんざ一度足りとてねえ。――――だから、俺が行く」

 

続いた言葉に鬼灯は頭を上げた。驚いた顔でゲンを見る。

 

「それは……しかし」

 

「こう見えて、俺は狩人だ。剣は使えねえが弓なら引ける。遠くから射貫く」

 

反論しようとした鬼灯を無視し、ゲンはアキを見る。瞳に真摯な光を宿しながらも、ぶっきらぼうな口調で告げた。

 

「お前は先に戻っとけ。いても邪魔だ」

 

投げかけられた言葉に、アキはきゅっと唇を引き結ぶ。

ここで共に行けば、下手をすれば死ぬらしい。死が思い起こさせるのは唯一兄の死に顔のみである。今行かなければ兄はまた死ぬかもしれない。そうなる可能性は大きいように思う。

誓ったはずだ。今度は守ると。そのために鍛錬に励んできた。その真価が試されている。ここでおめおめと逃げ帰れば、アキは一生自分を許せないだろう。女子(おなご)には、強大な敵に立ち向かわなければならない時があるのだ。そう、兄のように。

 

「私もいく」

 

途端、ゲンが怒鳴った。馬鹿言うな。足手まといだ。帰れ帰れ。クソガキが。

何としてでも帰らせようとして、罵詈雑言の限りを尽くす。悪口を言えば帰ると言わんばかりに。

 

だがアキも頑なだ。決して首を振ろうとしない。代々受け継がれる頑固さ。それを覆すことが出来ないのは、戦時を知る人間なら誰もが知っている。

 

――――逃げることが出来たのに、逃げるべきだったのに、最後までこの地に留まり、敗残の将として自らの首を差し出し民の安楽を願った者がいる。

その名は(みやび)。アキの曾祖母にして、この地の守護を任じられた四家の統率者。実質的に、東の地の最高権力者であった。

その血を色濃く引いているアキにとって、ゲンがどのような言葉をかけようとも右から左であろう。ゲン自身それはよくわかっている。だが止める。是が非でも。それが幼いころ世話になった雅への恩返しだと考えて。

 

「西都まで馬で二日かかる。徒歩なら四日ほど。馬で行くつもりだ」

 

不毛とも言える二人の言い争いの終止符は鬼灯が打った。

会話に耳をそばたてて、本人の意思が変わらないと判断した時点で割って入った。

 

「部屋を用意した。今日はゆっくり身体を休めてくれ」

 

淡々と告げられる言葉にゲンが噛み付いた。

 

「お前、正気か?」

 

「私にとっては望ましい。本人が行くと言うのに止めるはずがない。さっきも言った通り、私はその子を大人として扱っている」

 

ゲンが苦虫を噛み潰したような顔をする。

鬼灯がアキと目を合わせる。アキの瞳には断固とした決意が宿っていた。

 

「命の保証はない。死ぬかもしれない。それでも、行くんだね?」

 

「行く」

 

「分かった」

 

最後の確認は、鬼灯の罪悪感の現れでもあった。

大人として扱うと言いつつ、やはり子供として見ている。そのことに鬼灯自身気づいていたし、ゲンも気づいていた。

しかし本人が行くと言うなら、鬼灯はもう何も言わない。

 

「明朝発つ。今晩はゆっくりしてくれ」

 

話はそれまで。

寝ろと言われたならもう寝る。すぐにでも何か言いそうなゲンから逃げるように、アキはその場を後にした。


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