原作と展開が違います。
グロ注意。
あと、斬島の刀・カナキリの捏造。
運良く航行していた船に救助され、一行はシンガポールに上陸した。
目的のシンガポールに着いてからも、自分達に着いてくる少女。
本人は、5日後に落ち合う予定だと言うが本当かどうか謎だ。
『やっぱ、煉のこと好きなんじゃねーの?』
『ま、視線は感じるよね。』
「だが、このまま我々と着いてきたら、危険じゃ。」
「お金も無いようだし、ホテル代くらい恵みましょう。」
「おい、貧乏なんだろ? ホテル代恵んでやるから、来な。」
「ほんと? 俺、煉と一緒がいい。」
「ふざけんな。」
「承太郎って、ブラコンなのね。」
キャハハっと笑われ、承太郎は、ムスッとした様子で帽子のツバに手で触れていた。
そして一行は、ホテルに。
煉は、承太郎と一緒の部屋に。
しかし、煉はしきりに何か気にしていた。
「どうした?」
「……俺達の…動きは全部…読まれてる。」
「…何かいるのか?」
「行ってくる。」
「待て、ひとりで行かせないぜ。」
すると、部屋の扉が外から叩かれた。
承太郎が前に出て、スタープラチナをいつでも出せるよう警戒しながら、ドアに手をかけて開けた。
「れーん。マーライオン見に行こうぜ!」
あの少女だった。
「それどころじゃ…ない。」
「えっ?」
煉は、承太郎と少女の横を通り過ぎ、部屋から出て行った。
承太郎も続き、戸惑った少女は、慌ててその後を追っていった。
そして、煉は、ポルナレフに割り振られた部屋に来た。
「ポルナレフに用か?」
「……血のにおいがする。」
「!」
「平腹。」
『ほっ。』
平腹が飛び出し、扉をシャベルで破壊した。
そして開いた扉の向こうから、ムワッと濃厚な血のにおいがした。
まず見えたのは、顔をそぎ落とされて死んだホテルのボーイの姿だった。
「来るなー!! 殺されるぞーーー!」
「ポルナレフ! どこだ?」
「うっ…。」
少女が口を押え、その場にへたり込む。
煉と承太郎が部屋に駆け込むと、割れた瓶の欠片が投げつけられた。
承太郎はソレをスタープラチナで防ぐ。
『ケケケケ! ちくしょー、てめぇらが来るとはな!』
「人形?」
『俺様は、タロットカードの悪魔を暗示持つ、エボニーデビル! 邪魔しやがったからには、生かしちゃ帰さねぇぜぇぇぇ!!』
カミソリの刃と、尖った棒きれを手にしている不気味な人形が、足が壊れたベッドの上にいた。
『ポルナレフは、そこのベッドの下だ。』
「斬島。」
『ああ。』
『ウケケケケケケ!!』
「オラァ!」
『トロいぜ!』
スタープラチナの1発目の攻撃を、エボニーデビルは、軽々と避け、さらにその腕を一部カミソリの刃で切り裂いた。
「くっ…、コイツ…。」
『エボニーデビルは、そいつを恨めば恨むほど強くなるんだぜ~~~! ポルナレフをぶっ殺すチャンスを消したてめぇらをう・ら・む・ぜ~~~!』
『……。』
『おい、お前…、突っ立ってないで、来いよ? そんなナマクラ刀で、俺を切れるもんならな。』
『恨みか…。なるほど、その者の精神の具現であるスタンドらしい能力だ。だが…。』
次の瞬間、シュッと何かが切れた音がした。
『俺の刀……、カナキリは、妖刀だ。無念を残し金切り声をあげる魑魅魍魎を切り裂き続けた刀だ。』
『…ぐ、…げ?』
エボニーデビルの胴体部分が、ゆっくりとずれていき、ベッドの上に転がった。
『げ、ゲゲゲ!』
「…うぅ…。おい、デーボ…。ちっと聞きたいことがある。」
ベッドの下から這い出てきたポルナレフが、バタバタと上半身をばたつかせるエボニーデビルに聞いた。
「両手とも右手の男を知っているのか? もし知っているなら、そいつのスタンドを教えな。」
シルバー・チャリオッツを出し、エボニーデビルの頭に突きつけた。
『ば、かか…、殺し屋がほいほいと自分のスタンドを教えるかよ…! スタンドを知るときは…、そいつが死ぬか、相手が死ぬかだ!』
「…そうかよ。」
『グケケケ…、てめぇらは…、四六時中…DIO…さまに…見張られている…ぜ……。安息なんか…ねぇよ…。』
不気味に笑ったエボニーデビルは、そのまま息絶えた。
すると別の場所の方から、大きな悲鳴が聞こえた。
どうやら本体が死体で見つかったらしい。
ダメージのフィードバックで、おそらくは胴体が上下で切断されているのだろう。
ボーイ殺しの件でその場にいた煉達も警察の聴取を受けることになったが、そこは旅を急ぐため、SPW財団の力で強引に解放してもらった。
展開としては、7人目のスタンド使いをイメージ。
鍵がかかっているので、まさか敵に襲われている!?と、主人公が鍵を壊して入ってエボニーデビルとの戦闘に入るシーンですね。
なお、原作の獄都事変では、斬島の武器であるカナキリについては言及されてません。
妖刀というのも捏造です。