平腹が加勢しているので、オリジナル展開です。
J・ガイルは、人混みの中を必死に走っていた。
「待ちやがれーーー!!」
『ギャハハハハ! 鬼ごっこ鬼ごっこ!』
復讐者と、ガチの鬼(※元人間)が追いかけてくるから。
しかも、鬼の方は、黄色い目を血走らせ、シャベルを手に、舌を出してツバを撒き散らしながら狂気の笑い顔で追いかけてくるのだ。
メッチャ怖い。
DIOにスタンドを教えた魔女の息子で、なおかつ本人自身も自他共に認める屑野郎のJ・ガイルですら恐怖していた。
ならば!っと、考えたJ・ガイルは……。
「た、助けて!」
「どうしたんだね? 君。」
「変な奴に追われていて…。」
警察を利用することにした。
『おりゃーーーー!』
「ぎゃあああ!? おまっ…、警察を巻き込む気か!?」
『俺のこと見えてないもんね~~!!』
「? 君、誰と喋ってるんだい?」
「ハッ!」
見るとポルナレフを煉が止めていて、その間に平腹が遠慮無く攻撃をしてきていた。
平腹の遠慮の無い攻撃を避ける姿は、スタンドが見えない普通の人間には奇行にしか見えない。
『アハハハハハ! ポルの分残しとくけど、お前地獄行き確定だもんな! アヒャハハハハハ!』
「た、助け…。」
「君、幻覚剤でもやってるのか?」
「ひっ…、ひいいいいいい!」
警察に逆に怪しまれ、周りの不信がる目にも気づいたJ・ガイルは、悲鳴を上げ、必死に逃げ出した。
「ホル・ホース! ホル・ホース! どこだ! 早く戻ってこい!」
その頃、ホル・ホースは、銃火器を手にした佐疫に追い回されていてまったく駆けつけられない状況だったりする。
体力じゃまったく勝ち目が無いJ・ガイルは、逃げながら頭を使う。
なんとかして平腹をどうにかしなければと。後に残るポルナレフはどうにでもなるが、平腹はマズいと。
疲れてだんだん足がヤバくなってきて、後ろから追いかけてくる平腹が振り回しているシャベルの先端が背中をかする。
その瞬間、よろけた直後に横を見たとき、咄嗟の判断で、スタンド・ハングドマンを使い横を走っていたトラックの運転手を攻撃した。
トラックのハンドルがあらぬ方向に向き、トラックは、後方を走っていた煉に……。トラックに轢かれ吹っ飛ぶ煉。同時にダメージフィードバックで平腹に6分の1のダメージが入る。
「煉!」
血を撒き散らしながら地面を何度もバウンドして倒れた煉にポルナレフが駆け寄る。
『ぐっ…。』
平腹がシャベルを手にしていた両腕を垂らして項垂れる。
だが、ここは異国のインド。事故があっても他の車は爆走している。それを利用し、J・ガイルは、更に運転手を攻撃して車の方向をポルナレフと煉の方へ。
勝った!っとJ・ガイルが確信したとき針剣が飛んできてJ・ガイルの右目に突き刺さった。
「い…ぎああああああああああああ!?」
右目を抑えてのたうつJ・ガイル。
見ると、谷裂が迫ってきた車を止め、ポルナレフが今まさにシルバー・チャリオッツに剣を投げさせた体勢でいた。
「ポル…ナレフ…、いま…!」
回復しつつある煉がポルナレフに言った。
「サンキュ…、煉…! この時を待ってたぜ!」
「ひ…ぎゃああああああああああああああ!?」
シルバー・チャリオッツを出したままのポルナレフが迫ってきて、J・ガイルは這ってでも逃げようとしたがシルバー・チャリオッツに掴まれ正面を向かされた直後、目の針剣を引っこ抜かれ、全身を凄まじ速さで針剣で貫かれ、全身穴だらけになって近くの柵に足が引っかかり逆さづりのような状態になって死んだ。
「これが、ホントの吊るされた男(ハングドマン)か……。あとは、予定通り地獄で裁かれな。」
「…ポルナレフ。終わった…。」
「ああ…、ありがとよ。煉。お前のおかげだぜ。」
『俺がいたおかげだろ~?』
「ああ、わりぃわりぃ、平腹、サンキューな。」
「J・ガイルの旦那! あっ……。」
『およ~? 遅かったな?』
そこに駆けつけてきたのはホル・ホースだった。ホル・ホースは、J・ガイルの死体を見て青ざめた。
「アヴドゥルの仇だからよぉ…。逃がすわけにゃいかねぇなぁ?」
「ま…、待ってくれよ…。ちょっと話し合おうぜ? なっ?」
「…佐疫に追いかけられて…、ヘトヘト…。」
「そいつは好都合だぜ。」
「ひ…ひいいいいいい!」
ホル・ホースが慌てふためく。
直後。
「ホル・ホースさま! どうかお逃げください!」
馬を連れてきた褐色の美少女が間に入ってきた。
「な、なんだこの女!?」
「……あっ、逃げられた。」
「なにぃ~~~!」
褐色の美少女が持って来た馬に乗ってホル・ホースは、あっという間に逃げていったのだった。
ポルナレフが地団駄を踏んでいると、承太郎達が来て、アヴドゥルの遺体を簡素ではあるが埋葬したことを告げた。
悔しがり、悲しみに泣くポルナレフに、煉は、無表情で見つめる。
本当は……、生きているのだけれど……。それは秘密である。(アヴドゥルが撃たれた後、血で治療している)
ホル・ホースをぶっ殺すっと行って今更追いかけようとするポルナレフに、褐色の美少女がしがみつき止めようとする。その際に美少女が怪我をしたのだが、それをジョセフが簡易の布を破って血を止めてやり、その血がジョセフの腕に付着した。
あと、煉がボロボロになっていたので、どういうことか…っと承太郎がポルナレフに怖い声で聞いて、ハッとしたポルナレフが恐る恐る承太郎を見た。
そのちょっと後で、インドの街中に、ポルナレフの悲鳴が木霊したのだった。
顔見られてるから、原作のように誤魔化すこともできない。
地獄のガチ鬼(※元人間)、メッチャ怖い。
ホル・ホースは、佐疫に追い回されていて加勢できず。
そんなこんなで、追い詰められて敗北したJ・ガイルでした。
次回から、女帝編。