ジョジョの奇妙な冒険×獄都事変ネタ   作:蜜柑ブタ

6 / 19
旅立ちへ。



この世界の未来は……。


旅立ちへ

 

 DIOと、ジョースター家の因縁。

 

 それは、決して切り離すことができない運命。

 

 だからこそ、選ばれた。母胎として選んだのだ。

 

 共に行くために選んだのだ。

 

 

 花京院を救った翌日。

 ホリィが倒れた。

 おっとりした性格のホリィは、DIOの呪縛、そして自らに覚醒したスタンドを制御する力が無かった。

 そのためスタンドが害となり、身体を蝕んだ。

 高熱により意識を失い、やがてスタンドが命を奪う有様に。

 

 しかし希望はあった。

 

 アヴドゥルは、スタンドが害悪になる例を見たことがあるが、ホリィの場合は、50日という期限があり、なおかつスタンドを暴走させている原因であるDIOを倒せばそれを止めることができるということだった。

 幸いにも、DIOの居場所は、ジョセフが念写した写真に写っていたハエを承太郎が見つけ、そのハエの種類から、エジプトにいることが分かった。

 花京院が共に行く言い出し、旅立ちの準備の最中……。

 

「ひとつ教えな。」

『なにかな?』

 承太郎が木舌に聞いた。

「お前達は…、DIOをぶっ殺すのが任務だったんだろ? 過去を変えてまで煉を送り出してんだ。お前らが最初の任務で失敗してるってことはだ…、俺達のことを知ってるのか?」

「ハッ!? まさか承太郎!」

『………言霊を、甘く見ると酷い目に遭うよ?』

「構わねぇよ。教えな。」

『…分かった……。承太郎、君達は……、DIOに負けてる。それが俺達が知っている未来だ。』

「なっ…!」

 ジョセフ達は、その答えに絶句した。承太郎は、黙っていた。

「なるほど…、そうか。」

「承太郎…。」

「なら、変えればいいだけだ。」

『……そうだね。』

『だからこそ、お前達を閻魔庁が選んだ。旅立つお前達と共に行けば必ずDIOに届くからこそ。…結果的には、ジョースターの血筋を利用する形ではあるが。』

「……期待しないでいるぜ。」

『まあまあ、そう言わず。』

「…死なさない。」

「煉?」

「絶対に…勝つ。それしか、ない。」

『うん…。そうだね。そのために俺達は来た。お前も生み出されたんだ、煉。』

 木舌が、煉の頭を撫でると、煉は、コクリッと頷いた。

 

『それはそうと。ひとつ提案があるんだ。』

『なんだ? 佐疫?』

『僕らが一度に6人出ると、どうも煉の動きが悪くなる。それってたぶん、煉の精神エネルギー量が6人分に全部回されてるからだと思うんだ。花京院との戦いで分かったことなんだけどね。』

『なるほど…、道理で身体がギクシャクしたわけだ。』

『そこでなんだけど、戦いのたびに、1人とか、2人とかにして、エネルギーを温存していこうと思うんだ。どう?』

『えーー! それじゃあ、俺戦えないかもしれないじゃーん!』

『敵によっては、お前がひとりで遠慮無く戦えば良い。もちろん、順番だ。』

『やったー!』

『それに、スタンドの性質の事前勉強で、距離が近ければ近いほどパワーが強くなるらしいし。僕らは極力、煉から離れず戦おう。僕らの本体の肉体は、獄都にあるんだ。精神だけここにあって、本体を煉ってことにして、繋いでいるんだからね。』

『もちろん、田噛。お前も、戦いには参加して貰うぞ?』

『……だりぃ。』

『ダメだよ、田噛。』

『チッ…。』

 6人の中では、一番の頭脳派だが、その頭脳は、常にサボることに使っている田噛である。

 

 

 

 

 そして、煉は、6人の獄卒と共に、ジョースター一行の一員として旅立つ。

 

 DIOに敗北したという、最悪の未来を変えるため……。

 

 




このネタは、EOHみたいに、DIOに敗北した世界の可能性があった世界です。

やっと、旅立ち…、長かった……。


そして、煉と、スタンドとして存在している6人の獄卒ですが。
スタンドタイプで言うと、近距離パワーの群体型かも。(佐疫を除いて接近武器が多いので)
7人目のスタンド使いのスペシャルズみたいな感じですかね。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。