銀河帝国独立艦隊召喚記 (凍結)   作:ウエストモール

19 / 42
新キャラが2人登場します。


とある少年

ロウリア区

 

セカンド・オーダーによって占領されたロウリア王国はロウリア区と改名され、SOによって統治されていた。

 

これはロウリア区に住んでいる、とある少年のお話である。

 

少年、バラン・ハーシェルは竜騎士の父親を持っていた。父親が花形の竜騎士だったこともあり、生活に困ることは滅多になかったが、父親がSOとの戦いにて戦死してしまって生活が苦しくなり、成人したばかりの長男はロウリア区防衛軍陸戦部隊に入隊し、母親はSOの水分農場で働いて家計をなんとか維持していた。バランはギリギリ未成年のために働けず、SOが設置した学校で学んでいる。

 

「なぁ、バラン。お前・・セカンド・オーダーの基地に忍び込んでこいよ」

 

「なんで・・・」

 

同級生達にそう言われて、バランは困った表情を浮かべる。

 

「度胸試しだよ。やらないなら仲間外れな、意気地無しだと言われるかもね。で、どうする?やる?」

 

同級生達はニヤニヤしていた。

 

「しょうがないな・・・やるよ」

 

バランは決心した。

 

「じゃあ、頑張れよ」

 

同級生はその場から去っていった。

 

とは言ったけれど、バレたら絶対怒られるに違いない、やらなかったら仲間外れだし、どうしよう・・・

 

 

その後、バランは基地の近くに来ていた。

 

どこから入れるだろうか・・・

 

 

あっ!

 

 

バランの視線は入り口のゲートへと向いている。

 

見るとSOのビークルが行列を作っており、コンテナが複数乗っていた。

 

コンテナの中に入れば・・・いけるかも。

 

バランの行動は速い。

 

兵士が見ていないタイミングで接近し、たまたま蓋の開いていたコンテナに入り、蓋を閉めた。

 

ふぅ・・・・

 

入ったのはよかったけど、中身を確認されたら終わりかもしれない。

 

しかし、検査が行われることはなく、無事に中へ入った。

 

バランの入った箱は、荷台で運ばれており、とある場所で下ろされた。そして、人の足音は離れていった。

 

バランは外に出る。

 

「おぉ、これは凄い・・・」

 

彼が見たのは、TIE/SOファイターやラムダ級シャトル、ARC-170スターファイター、Z-95などだった。

 

そう、バランが来たのは格納庫。たまたま人が一人も居なかったのが幸いだった。

 

彼は戦闘機の1つ、Z-95に近づく。

 

「カッコいいな・・」

 

思わず声を漏らす。

 

ワイバーンを近くで見たことがあるが、それとは違うベクトルのカッコ良さ。無駄を削ったスリムな機体に釘つけになった。

 

夢中になっていた彼の背後から、何者かが近づいていたが、彼は気づかない。

 

「俺の機体に何のようだ?少年」

 

バランは振り替える。

 

目の前にいたのは、顔が亡くなった父親の若い頃にそっくりな大柄の男。父親と異なる所は金髪と火傷している左の頬だけだった。

 

「ご、ごめんなさい」

 

「大丈夫だ、怒ってはいない。この基地に忍び込むとは若いときの俺みたいだな。なぜ入って来たんだ?」

 

バランは、一部始終を話す。

 

「そんなことがあったのか・・・それで、戦闘機に興味があるようだな」

 

「カッコいいと思って・・・パイロットはどうしたらなれますか?」

 

「まずは、成人になる。そして、防衛軍のスカイストライクアカデミーに入るしかない。パイロットになれるのは、一握りだがな」

 

バランはこのとき初めて、パイロットを志した。

 

「僕は、おじさんみたいにパイロットを目指す」

 

「おじさんか・・・俺の名前はリードだ。君を家まで送っていこう。そのほうが、君が忍び込んだ証拠になるからな」

 

「ありがとう、リードおじさん」

 

─────────────────────

 

同級生達は、基地の入り口を見張っていた。

 

「あいつ、遅いな・・・・ん?出てきたぞ、SOの兵士も一緒だ!」

 

彼らは、バランに駆け寄っていく。

 

「バラン!本当に忍び込んだのか!」

 

「そうだよ、見つかっちゃったけど・・・」

 

同級生の視線は、リードへと向く。

 

「バラン、この人は?」

 

「この人はリードおじさん、パイロットだよ。つまり、竜騎士みたいな?」

 

「そう捉えていい」

 

パイロット・・・竜騎士みたいな物だと分かった瞬間、同級生達は興奮していた。竜騎士のような空飛ぶ兵士は花形だという認識があったためだ。

 

「こいつは度胸がある、仲間外れにしちゃいけない。分かったか?」

 

「はい・・・」

 

数年後、バランと同級生達はアカデミーに入り、全員が晴れてパイロットになったらしい。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。