銀河帝国独立艦隊召喚記 (凍結)   作:ウエストモール

22 / 42
魔王復活編、最終回です。


魔王、死す

翌日

 

「最高指導者様、ついに魔王が現れました」

 

「分かった、すぐに行こう」

 

サイモンは、ライトセイバーを持って城門へと向かい始めた。

 

 

「1体で何ができる!数で押す、我に続け!」

 

北方貴族の騎士アボンは、200名の騎兵を従え、魔王に突撃を敢行する。

 

魔王からはどす黒い魔力が涌き出ており、右手を騎士団に翳している。

 

「この下種が・・・・黒き鳥よ、焼き払え!」

 

右手から黒き炎の鳥が発射され、突撃を敢行していた騎士団は焼き付くされてしまった。

 

「騎士団が・・・・」

 

兵士達は、膝から崩れ落ちる。

 

魔王は、さらに魔法を使用した。

 

「古代より眠りし大地の王、エンシェントカイザーゴーレム、その力で我に尽くせ!」

 

魔方陣より、巨大なゴーレムの体が出現した。

 

身長は17m、AT-ATより少し小さい大きさだ。

 

「何て大きさだ!」

 

「勝てるわけが・・・」

 

その時だった。

 

黒いローブを着用し、金環を頭にのせた集団が城壁の上に上がってくる。その数は10名。

 

「王宮戦闘魔導衆特戦隊!」

 

彼らは、エリート魔導士部隊。

 

その力は、勇者を凌駕していると言われている。

 

「一撃必殺・・・全魔力を集中!眼前のゴーレムと魔王をまとめて吹き飛ばす!」

 

リーダー格の男が指示を飛ばし、王宮戦闘魔導衆特戦隊の10名は魔法の詠唱を開始する。

 

「「喰らえ、ドラゴンサンダーストーム!」」

 

雷を縫った巨大な竜巻が、ゴーレムと魔王を飲み込む。

 

しかし、

 

「こんなもの!」

 

魔王の発する強大な魔力が、竜巻を吹き飛ばしてしまった。

 

「そんな・・・・」

 

魔力はすでに尽き、城壁の上に倒れる。

 

「ゴーレム・・・・潰せ!

 

ゴーレムは前進を開始し、特戦隊へと迫る。

 

そして、右腕を高く振り上げ、そのまま城壁に振り降ろした。

 

「どうだ、下種共!いかなる者も、

 我には敵わんのだ!」

 

 

 

「それはどうかな?」

 

「なにぃ?!」

 

魔王がよく見ると、ゴーレムの右腕を押さえる者が1人おり、紺色のローブを着用していた。

 

すると、ゴーレムの体が持ち上がり始め、完全に宙に浮く。しかも、手を触れずにだ。

 

「散れ!」

 

ゴーレムの体が、粉砕されてしまった。

 

「その力は?・・・・まさか、聖騎士か?!」

 

「俺はそんな者ではない。むしろ逆だ、闇の戦士とでも名乗っておこう」

 

「闇の戦士か・・まあ良い、町と共に消えろ!」

 

上空に飛び上がり、騎士団に行使したあの魔法の詠唱を開始する。

 

「対空攻撃開始!」

 

対空ホバータンクのレーザー砲、トルーパーの個人携行誘導弾が魔王に殺到し、詠唱される前に撃ち落とすことに成功した。

 

「下種共が!」

 

魔王は、黒き魔力を左手に縫い、槍先の形にして城壁へと突撃する。

 

城壁の方からは、ライトセイバーを起動させたサイモンが魔王へと走る。

 

至近距離まで迫った両者は、互いの得物で切り結び、激しく火花を散らす。一歩も譲らない戦いだ。

 

魔王の方が体が大きく、力負けするように見えるが、フォースによる身体強化や未来予知によってサイモンは対抗できていた。

 

「そこだ!」

 

魔王が魔力の槍を突き出す。

 

「甘いな」

 

サイモンは姿勢を低くして回避し、距離を詰めてライトセイバーを振り上げる。

 

魔王の左腕は切断された。

 

「腕が!」

 

後方へと飛び退き、距離を取る戦術を取ろうとした魔王は、別の魔法を行使。

 

黒き炎の弾を、銃弾のごとく次々と撃ち出した。

 

「ブラスターライフルの真似事か?」

 

常人では捌き切れない弾幕の中に突入し、自らに当たる弾だけを弾いて魔王に接近する。

 

「あの中を進んでくるとは、面白い奴だ。だが、これはどうだ?」

 

魔力を集束させ、太いビームのように放つ。

 

この魔法にサイモンは対抗し、フォースライトニングを魔法に向けて放った。

 

強力な魔力と暗黒面のフォースが正面からぶつかり合い、その場にクレーターが出来る。

 

 

しばらくして、激しい白兵戦と複数の強力な魔法を行使したことで消耗した魔王が押され始め、ついにはフォースライトニングが魔王に直撃した。

 

「グハッ!・・・チッ、 ここは引かせてもらう。

 また会おう!」

 

魔王は跳躍して逃亡しようとするが、サイモンは逃さない。

 

「逃がすか!」

 

ダブルブレードに変形したライトセーバーを回転させて投合。ダース=モールのごとく胴体が切断され、ブーメランのように帰ってきたライトセーバーによって、魔王の首が切り落とされる。

 

戦場を静粛が支配した。

 

誰もが、トーパ王国軍でさえもその光景を唖然として眺めていた。自分たちは、神話に刻まれし伝説の勇者たちの戦いよりも遥かに強く、強烈な戦いを目撃したのだ。

 

「おのれ!銀河の使いめ!1度ならず、2度までも我の野望を打ち砕きおって!良く聞け!下種どもよ!近いうちに魔帝様の国が復活なさるのだ!おまえら下種の世界も間もなく終わる!圧倒的な魔法帝国軍によって、お前らは奴隷と化すだろう。フハハハ・・・・」

 

声は弱くなり、魔王は死に絶えた。

 

「魔王、貴様のことは忘れぬ」

 

魔王が死ぬと、魔獣は一斉にグラメウス大陸へと逃げ出す。

 

ハーク中隊は、空輸されてきたAT-ATを筆頭に追撃を開始し、境目まで追い散らした。

 

「ウオォォォォォォォーーー!!!!」

 

城壁の上から歓喜の声があがり、民衆を、城塞都市トルメス全体を包み込んだ。

 

─────────────────────

 

トーパ王国軍と魔王軍の戦いを見物に来ていた、誰もが認める世界最強の国、神聖ミリシアル帝国の情報官ライドルカは、驚きに震えていた。

 

伝説の魔獣、オーガのタフさは凄かった。

微弱な回復魔法によって、取り囲まれても生存することが出来るのだ。ただ、倒された瞬間は見られなかった。

 

問題は魔王。

 

強大な魔力に物を言わせて、精鋭騎士団を蹴散らし、強力な魔法すらも吹き飛ばす。最強の存在だ。

 

しかし、とある男の登場で状況は変わる。

 

生身と光剣でゴーレムや魔王と渡り合い、撃ち合いでは電撃で魔王を吹き飛ばした。

 

ミリシアル帝国は、エルフと呼ばれる魔法を得意とする種族が多くを占めているが、魔王に勝てるほどではない。だが、あの男は倒してしまった。

 

彼らが使っていた武器も興味深い。

 

歩兵がもっている銃みたいな武器は、光弾を発射している。帝国が使用している魔光砲と同じようなものだろうが、魔光砲を歩兵武器サイズにする技術など持ち合わせていない。

 

さらに、歩兵が個人で使用できる対空誘導魔光弾までも使用していた。いまだに帝国は対艦用の魔光弾を開発している途中であり、対空用など夢のまた夢だ。

 

さらに衝撃的なことがある。

 

それは、魔法帝国の復活が宣告されたことだ。

 

「帝国に報告しなければ・・・」

 

この出来事は歴史書に記載されることになり、

何よりも、SOとサイモンはマラストラス、オーガ、魔王を倒したことで有名になった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。