銀河帝国独立艦隊召喚記 (凍結)   作:ウエストモール

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スターウォーズエピソード9、早く見たい。


第12話 衝突

「射撃開始!」

 

猛烈な光弾が、ワイバーンロードに襲いかかる。

 

ロード種を落とすことはほぼ不可能だと文明圏外では言われているが、TIEファイター相手に訓練をしてきた対空要員の敵ではない。

 

敵編隊が密集していたこともあり、一瞬で撃墜された。

 

一方残りの10騎は、来賓席に向けて飛行していた。しかし、部隊が発していた殺気を感じたサイモンが待避させており、ワイバーンロード部隊は民間人にターゲットを変えた。

 

「蛮族を殺せ!」

 

10発の火炎弾が、民間人に降り注ぐ。

 

しかし、民間人に当たることは無い。

サイモンが空中で静止させており、逆に押し返されてしまった。

 

「何ぃ?!」

 

火炎弾は正確に誘導され、部隊に迫る。

 

「火炎弾が付いてくるだと?!」

 

自業自得。ワイバーンロード10騎は、自分が放った火炎弾をその身に受けてしまい、堕ちた。

 

 

各国の武官や要人は、開いた口が塞がらない。

 

SOの竜母にワイバーンロードが向かって飛んでいった時、誰もが一方的に対空能力が低い竜母が叩かれると思っていた。しかし、対空能力は予想以上。まるで襲来を予知していたかのように、簡単に叩き落としていた。

 

何よりも凄いのは、来賓席に座っていた

セカンド・オーダーの代表だ。

 

魔力を感じない神通力のような力を使い、飛んできた火炎弾を我が物として、逆にワイバーンロードに当てて落としたのだ。

 

ロード種を落とすには、文明圏外であれば大型弩弓による不意打ちか、フェン王国に伝わるライジョウドウを使用し、文明国であれば、ルーンアローを使用する。

 

しかし、ライジョウドウは使用できるものが3名しかおらず、ルーンアローは輸入すらできない。

 

とにかく、道具を使わずにロード種を落とすのは、驚愕であった。

 

 

この紛争にセカンド・オーダーを巻き込めたのは幸運では無かろうか。剣王シハンは、不敵な笑みを浮かべた。

 

 

路地裏にいたサイモンの元に、後ろからヴィアーズ大佐がやって来た。

 

「最高指導者様、潜水艦隊から緊急の連絡です」

 

「どうした?」

 

「パーパルディア監察軍艦隊が接近しています」

 

「諜報員の情報は正しかったようだな。

 潜水艦隊に攻撃させ、生存者は救助だ」

 

「ラジャー」

 

─────────────────────

 

プロヴィデンス級潜水バトルシップ

〈インヴィジブル〉

 

「艦長、攻撃許可が出ました」

 

「ついに、本艦隊初の実戦だな。2番艦の

 〈アウト・オブ・サイト〉にも伝えておけ」

 

「ラジャー」

 

 

「砲塔の先が出るまで浮上し、2番艦とタイミングを合わせる」

 

「ターボレーザー砲塔、露出します」

 

船体上部から収納されていた砲塔が出現する。

 

戦闘準備は完了。あとは上昇して撃つだけだ。

 

「砲撃深度まで浮上せよ」

 

「ラジャー」

 

インヴィジブルに搭載されたターボレーザー砲塔の一部が、海面に出る。

青に塗られた砲塔は、遠目からは見えにくいようになっていた。

 

「攻撃開始、ファイア!」

 

 

パーパルディア皇国 皇国監査軍東洋艦隊

 

「竜騎士隊との通信途絶」

 

「そんなバカなことがあるか?相手は蛮族だぞ!」

 

提督ポクトアールは信じられない様子だった。

 

「通信が途絶したのは事実です」

 

「まさか、風竜に落とされたのか?」

 

「可能性としては十分にあります」

 

「イヤな予感がする・・・」

 

不安を胸に、東洋艦隊は進んで行く────

 

 

はずだった。

 

 

ズドン!

 

「戦列艦パオス、爆散!」

 

突然、戦列艦が轟沈を通り越して、文字通り爆散する。

 

「何があった?敵はどこだ?」

 

「突然、緑の大きい光弾が突っ込みました」

 

「光弾だと?」

 

提督は、魔光砲を思い浮かべる。

 

まさか、ミリシアルの仕業?

 

もしくは、あの魔帝の復活か?

 

だが、ミリシアルが我々に攻撃する利益はないはず。魔帝の復活だって、まだ先のはずだ。

 

では、敵の正体は?

 

とにかく、回避運動をしながら進むしかない。

 

「回避運動をしつつ、アマノキに針路を取れ」

 

だが、再び戦列艦が吹き飛ぶ。

 

それも、1隻どころではない。旗艦を囲んでいた

戦列艦─ガリアス、マミズ、クマシロを中心とした集団が消えたのだ。

 

「光弾はそこから飛んできています!」

 

「各艦、突撃せよ!仇を取るのだ!」

 

インヴィジブルに戦列艦が殺到する。

 

しかし、次々と消されていく。

 

 

「砲撃は一時停止。完全に浮上して後退する」

 

 

「光弾の雨、停止しました。

 あっ!何か浮上してきます!」

 

浮上してきたのは光沢のある流線型の何か。

 

「海魔?」

 

水兵がそんな言葉を漏らす。

 

戦っている相手は海魔かもしれない。

 

艦隊全体がそのように認識していた。

 

攻撃が止んだ隙に、距離を詰める。

 

「海魔よ、死ね!」

 

だが、予想外のことが起こる。

 

光弾は、後ろから飛んできた。

 

艦隊は、最初から誘い込まれていたのだ。

 

「クソ!」

 

また1隻、また1隻が一撃で消える。

 

「艦長!旗艦だけでも撤退だ!」

 

ポクトアールは、旗艦に撤退の指令を出す。

 

「いいのですか?」

 

「よい。なんとしてもこの敵の情報を持ち帰る。

 仲間の死は無駄にせん!」

 

 

「1隻が撤退を始めました。どうしますか?」

 

「そいつはそのまま逃がせ。

 我々の危険性を彼らの本国に伝えてもらう」

 

東洋艦隊は、1隻を残して壊滅した。

 

生存者は、潜水艦隊やアルデバラン、

アルタラスの戦列艦によって救助された。

 

後にフェン沖海戦と言われた戦い(蹂躙)の後、

セカンド・オーダーは多くの国と関係を持つこととなった。

 

───────────────────

 

「竜騎士隊帰らず」

 

「監査軍東洋艦隊壊滅」

 

この2つの報告は、第3外務局に激震を走らせた。

 

しかも、フェン王国と戦ったのではなく、報告によると緑色の光弾を撃つ海魔から攻撃を受けたとあった。

 

海魔から攻撃を受けるとは、災難である。

 

だが、ワイバーンロードがどうして全滅したのかは不明だ。100m級の大型船を攻撃するという通信を最後に行方不明になった。

 

報告にあった100mの船。文明圏外の国家がそのような軍艦を建造したことなど、聞いたことがない。

 

仮に建造出来たとしても、“風神の涙”の質が悪いため、機動力は劣悪。格好の的になっているはずだ。

 

不可解な点が多すぎるな。

 

東洋艦隊が壊滅したのは、海魔に襲われたためなので、しょうがないことだ。

 

だが、ワイバーンロードが落とされたのは許せるものではない。皇国に泥を塗った者がいるのは確かだ。

 

至急、殲滅する必要がある。

 

第3外務局は「敵」を知るため、情報収集を開始した。

 

──────────────────────

 

機械竜母アルデバラン 艦内

 

「大佐、パーパルディアに関する資料は読んだことがあるか?」

 

「すでに読んでいます」

 

「パーパルディアが銀河帝国に似ていると思わないか?」

 

「確かに似ています。恐怖政治、属領に対する圧政、(第3文明圏内で比較的)強大な軍事力などといったところが同じです」

 

「だが、銀河帝国よりも、たちが悪い点がある。それは、官僚の腐敗だ。銀河帝国では、腐敗した官僚はすぐに追放される。しかし、パーパルディアでは監視が行き届いておらず、犯罪に手を染める者までいる始末だ」

 

「官僚の腐敗・・・まるで、末期の旧共和国のようだ」

 

「パーパルディアは、銀河帝国と銀河共和国、双方の悪い点と一致しているのだ」

 

「救いようがないですな・・・」

 

「だからこそ、我々、セカンド・オーダーが修正しようというのだ」

 




○プロヴィデンス級潜水バトルシップ
同型艦〈インヴィジブル〉
〈アウト・オブ・サイト〉
*1
 プロヴィデンス級はSOが初めて建造する水上戦闘艦の1つ。この艦が潜水出来る能力を付与されているのは、半潜水状態でなければ主兵装のターボ・レーザーを当てられないからである。大口径の実弾砲を主兵装として搭載する案もあったが、大口径の実弾兵器に対するノウハウが不足しているため、却下されている。水上艦であるが、飛ぶこともできる。
 
 主兵装として、スター・デストロイヤーにも搭載されているXX-9重ターボレーザー砲を5基。
その他、AV-7対ビークル砲の砲身を改造した
対艦/対地実弾副砲を4基と対空レーザー砲を18基。さらに、対艦/対地/対ガンシップ用誘導ミサイルを15発装備している。防御としては、魚雷や砲弾を防ぐことが出来るように、強固な装甲だけでなく粒子シールドも装備している。
全長:224.9m
最大幅:34.6m
兵装
・XX-9重ターボレーザー砲 5基
・対艦/対地実体弾砲 単装4基
・対空レーザー砲 18基
・対艦/対地/対ガンシップ用ミサイル 15発

*1
見た目は、通商連合のプロヴィデンス級を縮小し、後方に付いている構造物を最大限切り詰めた形をしている

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