アークワイテンズ級司令クルーザー
「来る途中で見た大きいのは、インペリアル級とヴェネター級と呼ばれる艦級なんですね」
マイラスは、案内役の将校から説明を受けていた。
「隣を航行しているのは?」
「あれはヴィクトリー級で、スターデストロイヤーの中で最も小さく、全長900mです」
今、最も小さいと言ったな。それでも900mを誇っているらしい。最近国交を樹立したばかりのグラ・バルカス帝国の戦艦、グレードアトラスターの3倍以上の全長であり、リパルサーリフトと呼ばれる反重力装置で飛ばしていると説明を聞いた。案内の将校いわく、スターデストロイヤーは戦艦としてだけではなく、空母や強襲揚陸艦としても使用可能である汎用性の高い主力艦であり、セカンド・オーダーがいた世界に存在している銀河帝国は、25000隻のスターデストロイヤーを含めた数百万隻の宇宙軍艦を保有しているらしい。なんて恐ろしい世界だ。恐らく、戦争が絶えなかったのだろう。
「マイラスさん、威力偵察を行います」
始まるな・・・武装は魔光砲みたいな兵器らしい。武装が火を吹くのが楽しみだ。
「前方より、ワイバーンロード多数接近!」
「迎撃開始」
クルーザーの4連レーザー砲塔4基と2連ターボレーザ砲塔が動き、高い命中率でワイバーンロードを叩き落とす。
すごい・・・ミリシアル帝国との海軍合同演習で見た対空魔光砲よりも高い命中率だ。
隣を航行するヴィクトリー級からは震盪ミサイルが複数発射され、繋留されている戦列艦や竜母、建造ドック、軍の基地が破壊された。
これは威力偵察に当たるのだろうか?これだけで相当な被害がデュロ防衛隊側に出ている。しかも、ヴィクトリー級に関しては、対地用の誘導魔光弾を搭載している。仮にこの2隻がムーに攻めこんだとすると、戦闘機マリンは簡単に撃墜され、海軍に対しては上空から誘導魔光弾が投射され、海軍は全滅する。補給がある限り攻撃は続き、ムーは亡国となるだろう。
「威力偵察完了、後退する」
回頭しようとしたその時だった。
「地上よりレーザー来ます!」
レーザーらしき光弾がクルーザーの偏光シールドに当たり、消散した。
「パーパルディアが何故レーザーを・・・」
クルーザーの艦長は悩んだ。だが、マイラスの
発言で疑問は解決する。
「おそらく、ミリシアル帝国の魔光砲です。
しかし、皇国に譲渡するはずが無いため、密輸か複製で入手した型落ち品でしょう」
「つまり、魔法式のレーザー砲か」
「そう捉えることもできます」
「空中戦艦に命中!」
デュロ防衛隊兵士の歓声が上がった。
「さらに撃ち続けろ!」
連続して光弾が当たるが、ダメージは入らない。
「効いていないだと・・・」
魔力切れも起こったため、防衛隊は魔光砲の放棄を余儀なくされてしまった。
「敵のレーザー、停止しました」
「どうやら、型落ち品のために早く魔力が切れてしまったようです」
インペリアルⅠ改級SD プレッシャー
「
全長140.2mの砲塔が工場地帯の中心部へ向く。
「エネルギー充填完了!」
「撃て!」
超高出力の2本のターボレーザー・ビームが中心部に命中する。着弾地点の工場は消滅し、周囲の工場は衝撃による崩壊と火薬の引火によって最悪な状況となった。
何て兵器だ・・・この2隻にすら勝てる気配がないのに、こんなのを持ち出されたらお手上げだ。
マイラスは震え上がる。
仕上げとして地上部隊が降下し、抵抗らしい抵抗を受けずにデュロは制圧された。
デュロに発射されたビームの様子を目撃した歴史家は、この光景を「まるで雷神の鉄槌であった」と記している。
マイラスの報告書(一部)
セカンド・オーダーはリパルサーリフトと呼ばれる反重力装置を使用して船や飛行機を飛ばしており、そのために航空力学を無視した形の兵器が多い。SOの空中戦艦の中には戦艦、空母、強襲揚陸艦の機能を兼ねることのできるスターデストロイヤーと呼ばれるくさび型の艦種があり、全長は小型であるヴィクトリー級であれば900m、航空機搭載数が多いヴェネター級では1155m、最も大型のインペリアル級は1600mである。インペリアル級の中でもプレッシャーと呼ばれる船は、大型の科学式光学兵器を搭載しており、発射された光線は簡単に地上を焼き払っていた。また、ヴィクトリー級には科学式の誘導魔光弾が搭載されていることが確認できる。対空能力も高く、ミリシアル帝国の対空魔光砲より命中率が高い・・・・・・
・・・・・彼らの技術は恐ろしく高く、我々では勝利は不可能。こちらに取り入れられる物は無いと言えるが、このような技術が存在することは知っておいて損はない。技術を学ぶのであれば、
グラ・バルカス帝国のほうが良いと思われる。