銀河帝国独立艦隊召喚記 (凍結)   作:ウエストモール

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主人公を尋問官から、フォースとライトセイバーを扱う技能を持っている艦隊司令にしました。

何故なら感想(削除済み)にて、“疑り深い皇帝が尋問官に大層な艦隊を与えるはずがない”と指摘を受けたためです。


第20話 皇都強襲作戦(3)

エストシラント上空 大気圏上層部

 

「エストシラント上空に敵無し!」

 

「揚陸部隊は降下せよ!本艦はその後に続く!」

 

ヴェネター級SDヴィジランスの広大なフライトデッキから発進したセンチネル級着陸船と周囲の輸送船が降下を始め、ヴィジランス自体もそれに続いた。

 

 

エストシラント 皇城

 

「何故、参上しないのだ!」

 

皇帝ルディアスは怒りの表情を浮かべ、怒鳴る。

 

皇都が攻撃を受けていることが発覚したため、緊急御前会議が召集された。しかし、集まったのは軍の最高司令アルデ、第2外務局長リウス、臣民統治機構長パーラスだけだった。

 

「レミールがいないぞ!連絡は取ったのか?」

 

「それが、邸宅との通信が途絶えており、他の幹部や皇族の方々に関しても同様です。ただ、第3外務局とは連絡が付いていますが、局長が行方不明です」

 

メイド長が答える。

 

「レミール・・・・すぐに探し出せ!他の幹部もだ。拐われたとしても遠くには行っていないはずだ!」

 

皇城の近衛兵が捜索に出発した。

 

「状況を説明するのだ」

 

アルデが話し始める。

 

「30分前、海軍本部からの定時連絡が途絶え、南方にて黒煙が確認されています。北方ではワイバーンオーバーロードの中隊の反応が消失しました。そして、北方基地が飛行機械による空からの爆弾攻撃を受け、壊滅しました。負傷した陸将の指示で、基地の人員は防空壕へ、オーバーロードに関しては地下滑走路に3個中隊が移動したため、反撃は可能です。15分前には、海軍主力艦隊と連絡が取れなくなりました。この一連の被害は、セカンド・オーダーの攻撃によるものだと思われます」

 

「セカンド・オーダーだと?!確か、カイオスが交渉していたはずだ!あの男は逃げたのか!」

 

「おそらく・・・」

 

「リウス、講和は可能か?」

 

今度はリウスに話が飛ぶ。

 

「講和ですか?!蛮族と?」

 

「馬鹿者!敵の陸軍が上陸してくれば、レミールを探している場合では無くなるではないか!お前は皇族を見捨てるのか?」

 

「滅相もありません・・・」

 

「で、講和は可能か?」

 

「難しいと思われます。現在、彼らとの正式な国交ルートはありません。そもそも、交渉担当のカイオスが行方不明です」

 

その時、軍服を来た者が部屋に入って来て言う。

 

「大変です!空飛ぶ多数の鉄の箱と、空中戦艦が襲来しました!」

 

「遅かったか・・・もう、講和はほぼ不可能だ。レミールは諦めよう」

 

「陛下・・・・」

 

「狼狽えてはならん!空と海では負けたが、我々が本領を発揮するのは陸であり、地の利がある。しかも、ワイバーンオーバーロードは3個中隊も残っているのだ!」

 

「まだ、我々は戦える!」

 

アルデも同調した。

 

────────────────────

 

まさか、パーパルディアに反撃する時が来ようとは・・・あの時は、想像すらしていなかった。

 

ヴィジランスの艦内にて、元ロウリア王国陸軍の将軍であったパンドールは、そんなことを考えていた。

 

彼も、海上警備隊提督のシャークンと同様に、ロウリア区防衛軍の指揮官として雇用されている。彼が連れてきた部隊は第1機動歩兵中隊と呼ばれ、防衛軍の中で最も練度が高いとされている部隊である。

 

 

「沿岸部着陸地点に敵多数!直ちに排除せよ!」

 

センチネル級着陸船に搭載されたレーザー砲やブラスター砲、イオン砲が火を吹いて敵兵を薙ぎ倒し、54人が搭乗可能な複数の同級から兵士が降り立って、敵兵の排除を行う。

 

Y-45装甲トランスポート運搬船からSOホバータンクや対空ホバータンクが降ろされて、着陸地点はクリア。海面スレスレまで接近したヴィジランスの後部ベイからスロープが延び、防衛軍の第1機動歩兵中隊とSO地上軍の第212突撃大隊が上陸した。

 

「命令あるまで待機し、地点の維持を継続せよ」

 

 

地下滑走路

 

「オーバーロード部隊、全騎出撃。皇国を荒らす奴等を駆逐せよ!!」

 

「「了解!」」

 

「任せてくれ!」

 

「皇国の興亡、この一戦にあり!」

 

発進しようとする3個中隊60騎の士気は高い。そう・・・・士気だけは。彼らは、精神だけでは勝てないことを理解していなかった。

 

60騎が出口から次々と飛び立つ。

 

「センサーに反応有り、ワイバーンです」

 

「まだ残っていたのか?!」

 

「こちら地上対空部隊、迎撃は任せろ」

 

対空ホバータンクの4連装レーザー砲が動く。

 

 

「敵の空中戦艦、海面付近に存在!」

 

「故障したようだな、あれを沈めれば敵は総崩れを起こすに違いない、攻撃せよ!」

 

彼らの注意は完全にヴィジランスへと向いてしまっている。

 

「迎撃開始!」

 

4連装レーザー砲が部隊へと発射された。

 

 

「第3中隊全滅!」

 

突然、20騎が消える。見ると、複数の鉄の塊から光弾が発射されている。

 

「魔光砲だ!避けろ!」

 

レーザー砲は部隊へと次々と命中し、全てが撃墜された。

 

現実は非情だ。士気があっても、結局は技術の差が勝敗を分けるのだ。そもそも、格上と戦ったことすらない彼らが勝つのは不可能であるのだが。

 

────────────────────

 

「もう1隻来たぞ!」

 

ヴィジランスの次に現れた、インペリアルⅠ改級SDシュトラールを見た市民が叫ぶ。中には、気絶する市民もいた。灰色の巨大な船体、冷酷さがひしひしと伝わってくる。スターデストロイヤーを止められる者は、無い。

 

そして、市民が集まる場である広場の上空にシュトラールが移動。船体下部のベイを開いた。

 

「開いたぞ!」

 

「何をする気だ?」

 

「あれは?!」

 

ベイから降ってきたのは、大量の紙。

 

地面に落ちた紙を拾い上げる。

 

「これ・・・は・・・?」

 

「第3外務局長カイオスの悪事だと?」

 

書いてあるのは、SOの使者に手を出そうとして宣戦布告をされたことに加え、調査で判明した汚職や人身売買に関することだ。なお、使者に手を出す前にSOが宣戦布告をしたことは伏せてある。

 

市民達は激怒した。この男のせいで皇国が攻撃を受けてしまっていることに。

 

そして、思う。

 

「こいつを捕まえて、差し出してしまおう」と

 

市民達は、すでにもぬけの殻となった第3外務局へと動きだした。

 

 

「どうして・・・どうしてこんなことに!」

 

カイオスは後悔していた。宣戦布告を受けた際、簡単に勝てるとばかりにあんなことを言ってしまったことを。

 

そして、皇国が攻撃を受けてこの有り様である。

 

とにかく、辺境へ。隠れなければならない。

 

あの男だって、辺境までは追ってはこれないだろう。そんなことを思っていた。だが、ダークサイドは執念深い。

 

コツ・・コツ・・と足音が近づく。

 

空気が抜けるような音の後、蜂の羽音のような音がした。彼が後ろを振り替えると、赤い光の剣を持った紺色のローブの男がいる。

 

「見つけたぞ・・・」

 

カイオスの顔が青ざめ、ひきつる。

 

「おっ・・・お前はあの時の護衛か・・」

 

「3分の1は正解だ」

 

「3分の1だと?」

 

「残りの3分の2を教えてやる。俺は、セカンド・オーダーの最高指導者。そして、あの使者は俺の愛人だ。つまり、お前は1番怒らせてはならない奴を怒らせた」

 

「私をどうする気だ?」

 

「すぐには殺さない、後で殺す・・・」

 

「未開の地の蛮族が列強の・・外務局の・・局長を殺すというのか!!ふざけるな!」

 

カイオスは逆上した。

 

「強力な武力を持つ者が正義だ。我々に殺されても文句は言えない。もしかして、怖いのか?」

 

「愚弄しやがって!!」

 

カイオスはナイフを取る。

 

「てめえなんか怖かねえんだよ!!野郎、ぶっ殺してやらぁ!!」

 

猪突猛進、突っ込んで来た。

 

「地獄に堕ちろ、カイオス!」

 

─────────────────────

 

「前進開始!」

 

SOホバータンクを先頭に、部隊は城までのメインストリートを進む。その先には、バリケードが複数作られていた。また、反乱同盟軍やパルチザンとの戦いの経験から、裏道にも部隊を侵入させて事前に伏兵を倒す行動にも出ている。

 

「緑色の鉄地竜が来たぞ!その後方には歩兵だ!」

 

皇国兵が叫ぶ。

 

「発射準備!」

 

各々が弾薬を込める。

 

「銃隊構え!」

 

銃先が揃う。

 

「撃て!」

 

銃兵隊が白い煙に包まれて丸い銃弾が複数飛び、ホバータンクや歩兵のアーマーに直撃した。

 

「やったか?」

 

煙が晴れる。

 

「目標・・・健在・・・・・」

 

「嘘だ!この銃は皇帝陛下より賜った銃!どんな鎧でも魔物であろうと貫けるというのに!」

 

「フッ・・・フハハハハ!」

 

あまりの絶望に、現実を見失う者や発狂する者もいる。もはや、カカシだ。

 

「撃て」

 

銃撃が止まっているところに、すかさずDTL-19ブラスターライフルが撃ち込まれる。

 

逃亡する者も多くおり、防衛ラインは簡単に瓦解。城付近まで撤退した。

 

追撃は続き、城を完全に包囲する。

 

 

皇城

 

「陛下、もはやこれまでのようです」

 

アルデは、暗い声でルディアスに進言した。

 

「そうだな・・・・大陸統一の夢も終わりか」

 

すすり泣く皇族や幹部、召し使いもいる。

 

「私が自ら出よう」

 

「陛下?」

 

「これ以上、国に忠義を尽くしてくれている兵が死ぬのは御免だ。終わりにしよう・・・」

 

中央暦1640年、威勢を誇ったパーパルディア皇国は降伏した。

 

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