もし、マーベル(MCU)のキャラが艦これの世界にいたらどうなるだろうか?と思って書いた作品です。私は艦これをプレイした事がないのでそこまでの知識はないのでご了承ください!

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なんとなく書きたくなったので投稿しました。口調などは難しかったので変な点があれば教えてもらえれば幸いです。


キャプテンアメリカ/バトルシップ・ガールズ
MKU~マーベル・艦これ・ユニバース


僕は今、『S.H.I.E.L.D.』ひいてはアメリカ政府の要請でとある国に戦術教官兼指南役として飛行機で向かっている

その国の名前は『日本』 突如として海から現れた人の形をして人ならざる生物『深海棲艦』に海を奪われ今だ制海権を取り返せていない国の1つだ。この深海凄艦は軍が保有しているような銃火器、爆弾や弾頭などの兵器が一切通用しない。

 

そこで深海棲艦が現れ、時を同じくして現れたのが僕が眠りにつく前、世界大戦の時代やそれ以前に存在した戦艦や空母と同じような武装をした少女

通称『艦娘』と呼ばれる娘達だ。驚いたのはその艦娘達の持っている艤装、艦載機、主砲、魚雷等が通常兵器が効かなかった深海棲艦に有効だったということだ。

 

「ロジャース様、間もなく日本国に到着致します。ご準備を」

 

「ああ、分かった。」

 

おっと、どうやらもうすぐ到着みたいだ。この飛行機自体S.H.I.E.L.D.が手配した物なので乗客は僕だけ。

そしてエージェントが僕の元に来てもうすぐ到着の旨を伝えにきた。

 

 

~~~大本営 特別会議室~~~

 

「ようこそいらっしゃいました。私はこの大本営をまとめております、有賀 幸作と申します。」

 

「スティーブ・ロジャース。会えて光栄です。」

 

飛行機を降りると日本海軍の将校と思わしき人物が待っており、車でこの大本営という所に連れてきてもらいこの特別会議室まで案内してもらった。

そして、その中で待っていたのはフューリーと逆に全身を白で統一したスーツを着用し白い髭を生やした齢70は過ぎているであろう人だった。しかし彼の眼は数多の死線を潜り抜けたのであろう目の奥に鋭い眼光を含めている。

 

「此度の我が国からの要請を承諾していただき感謝します。かの米国の英雄にお越しいただけるとは正直言ってあり得ないと思っておりました。」

 

「それは自分もですよ。海と陸の違いはあれどかつて日本の敵であったアメリカに、それも僕に救援を求めるなんて。」

 

「いえ、貴方はあの大戦の最中ナチスに囚われていた我が国の憲兵を助けて頂いた。日本にとって民も兵も等しく国の宝です。その宝を救って頂いただけで、貴方を信頼するには充分な理由となります。」

 

「ふっ...日本兵達が祖国の為にとその身を捧げても攻撃する訳だ。このような国の為なら僕も日本に生まれたら同じ事をするだろうな。」

 

昔、共にヒドラと戦った仲間達にも日本人がいたが彼も日本の事を悪く言うことはなかった。それに目の前の彼もそうだが日本人は皆義理堅いらしい。この彼にすればあの大戦時はまだ若かっただろうに。いや、それこそが日本の良いところなのだろう。

 

「では、早速ですが今から艦娘達の所に...」

 

「分かった、だがその前に服を着替えたいんだが」

 

「...成る程。分かりました、ではあちらの方で。」

 

そして、となりの空き部屋に案内されそこで着ていた私服を脱ぎ、見慣れた青を基調としたレザーアーマーに着替えて艦娘達のいるところに案内された。

 

~~~鎮守府前の広場 ~~~

 

ー吹雪視点 ー

 

今、この鎮守府にいる全艦娘がこの広場に集まっています。なんでも、大本営から私達の教官となる人物が派遣されるとのことです。しかし何故今なのでしょう?

この鎮守府は他の鎮守府と比べて前線に配置されていて皆さんの錬度もそれなりに高いハズなのですが...

そんな事を考えていると、前にある高い朝礼台に大本営のトップ、有賀元帥が上がって来ました。

 

「艦娘諸君、皆揃っているな。既に通達されているだろうが皆に集まってもらったのは他でもない。この度遠い国よりこの鎮守府に戦術教官がいらっしゃる事になった。」

 

そう言われ、もう1人の少し大柄なシルエットが台を上がってきた。

 

その人の服は青色を基調とし、腹部に赤と白の縦縞模様に胸の中央に星が刺繍された革の服、所謂レザーアーマーだった。頭も顔の上半分を隠す眼抜け帽で額にはAの文字が描かれており、右手にも赤と白のサークル模様に中央の青い円に白の星マークが描かれた円盾。その姿を一言で表すなら...

 

まさしく『アメリカ』というより他ないだろう。

 

 

「諸君。まずは自己紹介から始めよう。僕はスティーブ・ロジャース。アメリカから君達の教官として招かれた者だ。知っている者もいるかもしれないが、キャプテンアメリカとも呼ばれている。」

 

『アメリカから』それを聞き、動揺を表に出す者も少なくない。当然だろう。かつて私達日本の敵であり、日本が敗北した相手。それに艦娘でもなければ海軍であった訳でもない。そんな人が教官だなんて。

 

でも、全て納得できない訳でもない。鎮守府のテレビで見た情報だけど、この人はアメリカにある『アベンジャーズ』という超人的な能力をもった人達の集団、だったかな?の1人で地球を脅かす脅威から国、人種問わず救う活動をしていて宇宙人を撃退している所も少しだけだけど見た事がある。

 

「動揺するのも無理はない。確かに僕は君達の敵であったアメリカの軍人だ。だが、深海棲艦という脅威が今もこの日本という一つの国を脅かしている。その国が助けを求めているのなら、僕はその声に答える。」

 

「だけど、一方的に進めたんじゃあ皆も不満を持つだろう。だから、君達からいきたい事があるのなら言ってくれ。」

 

そこで、ハイッと手を上げた人が数人。そこで、まず当てられたのは白と黒の弓道着に青の胸当てをした人。空母の加賀さんだ

 

「教官は私達の様な空母や戦艦の指揮を経験した事はあるのですか?」

 

妥当な質問。語気が少しキツイけどそれも当然だと思う。私達の戦術教官というのなら海戦術を理解していないとまず話にもならないだろう。陸戦、航空戦、海戦はそれぞれ全く違うのだから。それに戦うのは私達だから大きな戦艦同士が前提の海戦術とはまた少し変わってくる。

 

「艦娘を、というのならない。アメリカは深海棲艦をほぼ制圧しているからね。空を飛ぶ戦艦空母なら何度か、潜水艦は小さかったけど逃げられる前に泳いで止めた事ならあったかな。勿論此処に来る前に頭には入れてきているけど戦術では何が起こるかわからない。その時で対応も変わるさ。」

 

「...確かにその言葉も一理あります。分かりました。」

 

やはり軍人と言うだけあって艦娘を指揮した事がなくても大事な事は理解を示していました。それよりも、空を飛ぶ戦艦空母や潜水艦を泳いで止めたとはどういう事なのでしょうか?加賀さんだけでなく他の皆さんも唖然としていましたが、加賀さんへの答えが終わるとまた別の方が手を上げ、当てられました。それはライトグリーンのセーラー服を着た三つ編みお下げの北上さんでした。

 

「教官ってなんで日本語がそんな上手いの?やっぱ日本に長い間居たことがあったとか?」

 

おっとりとした口調での質問は北上さんらしいと言った所でしょうか。

 

「僕は日本に居たことはないよ。友人が作ってくれた機械を通して君達の言葉や僕の言葉を翻訳してるんだ。詳しい事は...その友人に会う機会があれば聞くといい。」

 

そう言って教官は片耳に指を当てる動作をしました。イヤホン型の機械という意味なのでしょうがそんな機械を作れる人がいるとは...余程の才能がある人なのは話を聞くだけで理解できました。

 

答え終わり、残った最後の1人が質問を投げ掛けました。

 

 

「教官殿は私達艦娘についてどうお考えだろうか?」

 

質問を投げ掛けたのは長門さんで、その時皆さんの緊張感が僅かに高まるのを感じました。

 

私達艦娘に対して、人であると言って人として扱う鎮守府もあれば兵器や化け物、消耗品として扱われる所もあります。私達が抗議をした所で変わらない所は変わらないでしょう。それに、この力を持っている私達は一般の人からすれば深海棲艦と変わらない。違いは砲身を向ける相手が違うだけと言っても過言ではないのですから。

 

「うん、正直に言うと...僕は君達を『女の子』や『人』として見てはいない。」

 

この人は後者の人のようです。国や地球の為にも一人一人に感情を持つと、いざというときに判断が鈍る可能性を考えると合理的とも言えますが、私達だって『君達は人じゃない』と面と向かって言われて、何も思はないような機械であるつもりはないんです。私達は感情も、理性もあり、一人一人正確だって違うんですから...

 

「それに、君達が『化け物』と呼ばれる事があることも知っている。だけど...」

 

ドゴォォォォン!!

 

っと、教官がまだ喋っている途中で広場から少し離れた所から、正確には資材を保管してある倉庫の内の一つから黒い煙が立ち上っていた。

 

 

 

ーー三人称視点ーー

 

 

 

「敵襲ー!敵襲ー!」

 

最初に声を上げたのは誰だろうか。しかし、その場に居た者達が状況を把握するにはその言葉だけで十分だった。広場に一つの団体となっていた皆はそれぞれの艤装を展開して散開していく。ある者は索敵を、ある者は四方を警戒する。普段から戦闘をしている分その行動の速さは中々のものだろう。

だけどいつもと一つが違い、それがとても致命的なのはそこが海面ではなく陸上だと言う事だ。

 

 

ババババッ!ババッ!

 

突如として鳴り響く音。その音はまるでライフルを連射したような音で、その音が鳴ると同時に何人かの艦娘が被弾し、艤装から僅かに煙を噴き出した。

 

 

「上空!敵艦載機!」

 

加賀が言うのが早いか上を見上げると黒くお世辞にも飛行するのに適したといえない無骨なデザインの物体がパッと見で20近く飛んでいた。そして、その物体それぞれがタイミングに差異はあれど容赦なく射撃をしてきた。

 

「各員散開!固まるな!狙い撃たれるぞ!」

 

そう大声で皆に指示を送るのは額に汗を含んだら長門だった。もっと周囲の状況を理解できればもう少し細かな指示を出せるのだがここは海上のように艤装の機動を生かすことができず長門自身も攻撃を避ける事に気を抜くことなんて出来るハズもなかった。

 

「っ!有賀元帥!!」

 

気付けば1機の艦載機が元帥の元に向かっていた。打ち落とそうにも副砲は離れた物を狙い撃てる程精度は良くなく、主砲を使えば元帥に被害がでるのは間違いない。空母の艦載機も今からでは間に合わない。

そして、もうダメだと皆が息を飲み、元帥自身も覚悟を決めたように向かってくる艦載機から目を離さなかった。艦載機がこれで終わりだと云わんばかりに格納していた爆弾がその姿を表す。そしてそれを元帥目掛けて落とそうとした時...

 

 

『敵の艦載機が爆発した。』

 

 

その光景を見ていた者達は自分の目を疑い数瞬の間唖然としてしまっていた。

 

しかし、爆発しただけでは語弊がある。正確には飛翔物が艦載機の爆弾に当たり誘爆したというのが正しいだろう。そして、その飛翔物とは円盤状であり投げられた円盤は艦載機を撃墜するとある人物の手元に戻って行った。となれぱ必然その人物に目が移るというもの。

 

そう、米国の英雄キャプテン・アメリカであった。

 

スティーブことキャプテンアメリカは周囲の敵の位置を確認しつつ周りの艦娘達に指示をだす。

 

「対空装備のある者は散開しつつ敵を各個撃破するんで!負傷している者は後退をしろ!そうでない者はその援護だ!」

 

「艦載機の数と砲撃がとんでこないことからして敵は恐らく空母1~2機、まだ近くにいるはずだ。空母は別れて敵母艦の索敵と艦載機の撃墜をするんだ!」

 

「潜水艦も同じく海に出て海中から索敵を、敵艦を発見したら報告だ」

 

次々に指示を飛ばして艦娘達を統率していく。その間敵艦載機はキャプテンの事を脅威と認識したのか有賀元帥よりも優先して狙ってきた。しかし、地球上で最も硬い金属で造られたビブラニウム製の盾はその攻撃を一切受け付けない。

 

むしろ、相手の機銃攻撃を円盾特有の丸みを生かして軌道を反らし、後ろや別方向の敵艦載機に当てて敵を落としていく。通常の火器が通用しなくとも相手の放つ特殊な弾なら相手には効果的だった。

 

それからというもの敵の艦載機はその数を着実に減らしていく。軽巡と駆逐艦を中心として対空網を広げつつ、負傷した艦娘を装甲の堅い重巡や戦艦が庇いながら後退していく。

 

「教官、敵空母ヲ見ユと偵察機から連絡が!数は1との事。」

 

 

「ああ、わかった。なら航空機で敵の注意を引いて後ろから潜水艦が攻撃するんだ。その間も周りに他の敵が居ないか索敵を続けろ!」

 

加賀からの報告を受け、敵の攻撃を防ぎつつ新たな指示を飛ばすキャプテン。

時には銃弾を反らして別の敵に当て、時に盾をフリスビーの様に投げて相手の取り出した爆弾に当てて誘爆させ、さらにその反動で別の敵の爆弾に当てるという離れ業をこなして敵艦載機を撃墜していく。その姿に鼓舞されるが如く駆逐艦や軽巡洋艦も敵を撃墜する。

 

 

そして、最後と思われる艦載機を盾を投げ誘爆で撃墜した直後、その場から僅かばかり離れた鎮守府の港より少し先から小さな爆発音が聞こえその方向をキャプテンを含め皆が振り返る。

 

「...やったか。」

 

「潜水艦からの報告で敵空母を撃破との事。偵察機も付近に敵影は見られず、空母の轟沈も確認しました。」

 

その言葉を聞いた他の艦娘達は心から安堵した。その反動からかその場にへたり込む者も居たが皆がその顔に浮かべているのは一様に笑顔であった。

 

キャプテンもまた疲労を含みながらも満足げな表情を浮かべ、そして何かを思いだし偶然にも近くに居た長門に向かって言葉を投げ掛けた。

 

「そういえば、まだ答えている途中だったかな。

 

その声は思ったよりも皆の耳に入り、誰もがその声に耳を向けその中のだれがやったのか無線を通してその場にいなかった潜水艦の皆にも聞こえる形となった

 

「君達が『化け物』と呼ばれる事があることも知っている。だけど...」

 

「僕も人に作り出された『怪物』だ。それに君達が戦う意志を持ち、戦い続けるのであれば人でも兵器でも化け物でもなく等しく国を想う『兵士』だ。だから僕は君達を鍛え、共に世界を、市民を、仲間を守る。それが僕の考えさ...」

 

それをいう彼の目は真っ直ぐで、純粋で、力強かった

気付けば全艦娘が起立し姿勢を改め此方を見ていた。

 

「成る程、私ほ貴方への考えを改めるべきだった。」

 

長門は俯き小さくそう溢すとキャプテンの目を真っ直ぐ見つめて

 

「ロジャース教官、これから私達艦娘一同に戦闘.戦術の訓練.指導を宜しくお願いします!総員敬礼!!」

 

そう声をあげ宣言する長門、そして続いて艦娘全員が敬礼をする。そして皆に応えるようにキャプテンアメリカはこう告げた。

 

 

「ああ、だけど僕の指導は少し辛いよ」

 

 

 




あくまで短編なので続けるかわかりませんが出来るだけ声には応えられるよう努力します。


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