絶望的に強い敵が現れても諦めず、誰か一人が飛び抜けたりすることもなく、全員で協力して熱い勝負を展開する・・・そんなイナイレらしさをこの小説でも出せるように、精進していきたいですね
あと約束は果たしたんで、なんでもはしません。なんでもはしません(大事なことなので二回書きました)
前回は淀屋の一言から、練習後に自己紹介をしようということになった。
その結果、お調子者の三人がダ○ョウ倶○部をしたり、アホの三人が凶悪な
そして現在は獅子神の自己紹介が終わったところ。ここから七人目の自己紹介が始まる。
「ワシは盤上豪!!趣味は筋トレじゃ!!何か筋トレや筋肉に関して知りたいことがあったらなんでもワシに聞いとくれ!!ガッハッハッ!!」
なんというかこれに関しては予想通りだった。以前のこともあるが、何より見た目でだいたいこんな感じだろうと予想ができた。
人を見かけで判断してはいけないというが、実際のところは世の中の人はだいたい見た目どおりな気がする。決して悪い意味ではない。ただ良い意味でもない。
「・・・ふむ、誰もいかないならなら私がいこうか」
盤上の自己紹介が終わり、次の人が立ち上がって交代した。
「ワタシは佐原一華だ。東条君にスカウトされてサッカー部へと加入することになった。暇な時は小説を読んでいる。サッカーのことはまだわからないことの方が多いが、他のことなら相談に乗れる。何かあれば頼ってくれて構わないよ」
話し方こそ癖があるが、セクハラ先輩と筋肉先輩、サボり魔先輩に比べれば数段マトモな人である。三年生では一番頼れるかもしれない。
いや、上記の三人も決して頼れないというわけではないが・・・少々、というより大分癖が強すぎる。
「しつもーん。いつもはどんな小説を読んでるんですか?」
ここで佐原の話を聞いていた東条が質問をする。たしかに少し気になる。面白い本なら借りてみてもいいかもしれない。・・・小説だからおそらく借りないとは思うが。
「そうだね・・・最近は『おいどんは猫であるか?』という本を読んでいるよ」
「・・・えっ?」
佐原が口にしたのは、どこかで聞いたことあるような本の名前。しかし、自分達が知ってるのと微妙に違う気がする。質問した東条もこれには困惑している。
「・・・ふむ、笑ってくれてもいいのだよ?」
「あっ、あはは・・・」
どうやらこれは彼女なりのジョークだったらしい。ただ、彼女が言うとどうにも冗談に聞こえない。やはり雰囲気のせいだろうか?
「・・・誰もいかないなら、俺がやろう」
佐原が席に戻り、他に誰かいきたいという人がいないのを確認し、黒鉄が立ち上がる。
「・・・黒鉄綱基だ。赤城に誘われてサッカー部に入部することになった」
そこからしばし沈黙。別に自己紹介は何文字以上ないといけないといった制約はないが、もっとこう・・・他にあってもいい気がする。
「・・・えっと、他になんかないか?ほら、趣味とか特技とかでもいいし・・・」
「・・・趣味は筋トレ。あとそれを利用した特技もある」
「おおっ!筋トレとはワシと気が合うのう!」
「でも筋トレを利用した特技ってなんや?」
なんとか話が繋がった。正直大したことはしていないのだが、赤木は我ながらナイスアシストをしたと心の中だねで自分を褒める。そしてそれを表に出さない自分を偉いとまた褒める。
といっても表情にしっかりと出ていたため、数名から冷たい視線を送られていた。なお、赤城はそれに気づかなかった。
「・・・淀屋、ジュースでも飲むか?」
「ん?特技の話はどこいったんや・・・?」
だが、せっかく話が繋がったというのに黒鉄は急に話題を切り替えた。淀屋が話を戻そうとしても、反応してくれない。
「・・・まあ喉は乾いとるからありがたくちょうだいするけど・・・なんで特技の話から━━━」
淀屋が疑問に思うのは当たり前だ。何をどう解釈すれば、筋トレや特技の話からジュースになってしまうだろうか?
しかし、その答えはすぐに知ることとなった。
「━━━ハアァァァァァッ!!」
どこからかリンゴとコップを取り出し、彼らしからぬ大声を出したかと思うと・・・目の前でリンゴを握り潰した。
「こうすれば握力を鍛えつつ、果汁100%のジュースが作れる。俺の特技だ。・・・さて、飲め」
「・・・いただきます」
彼を怒らせるのは絶対にやめよう、全員の心が一致した。今ならジ・アースを打てるかもしれない。もちろん威力はお察しレベルのものだが。
「じゃあ次は私でいいですか?」
決して彼に悪意はなかったのだが、部室は静まり返ってしまった。そんな状況を打開する・・・つもりは彼女には毛頭ないだろう。
とりあえず自己紹介をさっさと終わらせる。多分そう思っている。
「星見煌です。フットボールフロンティア優勝なんて届きもしない夢を追いかけるのはバカらしいですが、私はそういうのが嫌いじゃないので参加させていただきました」
相変わらず言ってることは辛辣だが、闘志は燃えている・・・と信じたい。
「そういえば、一年は僕ら二人だけなんですね。サッカーは人気ですしもう少しいてもおかしくないと思いますが」
「人気だからこそ来ないんじゃないかな。サッカー界は競争が激しいわけだし、わざわざ創設したばかりの部に入部して優勝を目指そうとは夢にも思わないんじゃない?」
一年生。たった一年前の話だが、すでに懐かしい記憶と化している。サッカー部がないと知って絶望しても諦めずに続け、かなり遅れはとってしまったものの、スタート地点にまでやってきた。
諦めなければきっと夢は叶う。赤城はそう信じてここまでたどり着いた。諦めずにやってきてよかったと心の底から思っていた。
ちなみに優勝を目指しているのになぜ強豪校に行かなかったのかというと、推薦が来なかったからである。あと学力が足りなかったからである。ついでに技術も大してないからである。
他にも理由はあるが、これ以上は彼の名誉を傷つけないようにするため記載しない。
ただ結論からいうと、彼は行かなかったのではなく、行けなかったのである。なので地元中学校に行き、そこで努力をして優勝を目指そうとしたら、そこにはサッカー部がなかったという始末。ようするに、彼は知能レベルがかなり低いのである。
「はーい、じゃあ次はうちがやるんヨ!」
赤城が回想に耽っている間に、すでに次の人が自己紹介を始めようとしていた。
「うちは二年の三日月帝瑠!小柄だから小学生に間違われることもあるけど、こう見えても三番目に入部したからここではみんなより先輩なんヨ!」
そう言って堂々と胸を張る。その言動も含めて小学生と間違われるのだろうが・・・触らぬ神に祟りなし。誰も何も言わなかった。
「・・・ところでそのお面はなんだ?」
「あっ、それはうちも気になってたんや。誰かからもらったん?」
そういえば、あのお面のことについては誰も聞いてなかった そこそこ目立つのになぜ誰も聞かなかったのだろうか?
「これはね、お祭りの時におばあちゃんに買ってもらったんヨ!可愛いでしょ!」
「そうなのだな。よく似合っていると思うよ」
お面を着けているという点となぜか語尾がヨとなる以外についてはマトモである。このチームにはなぜか常識外れなことをする人が多いので、数少ない常識人としてサッカー以外でも頑張ってほしい。
「三年の裁野だ。入部したからには高みを目指していくつもりだ」
「うおっ、いつの間に・・・」
気がつくとすでに交代していたらしく、裁野が自己紹介を始めていた。やるなら一声ぐらいかけてほしいものだ。
「・・・特に言うことはないが、サボってるやつには容赦しないから覚悟しておけ」
最後の一言で、斧街が露骨に目をそらす。聞こえるような深いため息を吐いてから席へと戻った。随分と短いが、彼らしい自己紹介である。
「あと三人・・・斧街先輩、私からでいいですか?」
「構わないよ。あたいはいつでもいいからねぇ」
というわけで、先に麻宮から自己紹介をすることになった。
「麻宮涼華だ。ポジションではFWを担当させてもらう。これからよろしく頼む」
これまた簡潔な自己紹介。もちろんそれが悪いわけではないのだが、これでは少し近寄りがたい感じになってしまう。
これからは同じチームの一員としてやっていく以上、もう少し親しみやすさがあった方がいい。そう思った赤城は何かないかと考えた。
「・・・そうだ!補足するとハムス・・・いや、なんでもないです・・・」
みんなに親しみやすくなってもらいたい。その結果、例のハムスターのことを話せばいい感じになるかと思い口に出したのだが・・・目で言うなと威圧された。やっぱりあまり公言してほしくないのだろうか?
「FWだからうちと一緒だヨ!頑張ろうね!」
「ああ、少しでもディフェンス陣が楽できるようにお互い頑張ろう」
「えへへ、言われなくてもそうするんヨ!」
ただ、言わなくてもちゃんとチームに溶け込めているようだ。どうやら余計な心配だったらしい。
「じゃあ次はあたいでいいんだね」
麻宮の自己紹介も終わり、早いもので残るはあと二人。赤城は最後なのでここではまだ動かず、先に斧街が自己紹介をする。
「斧街雨海。趣味は昼寝でポジションはFWだよ。あとはそうだねぇ・・・あっ、暇な時は話し相手にでもなってくれるかい?」
なんだか締まらないというか、その場のノリに身を任せているように見える。気ままにやる、その感じがなんとも彼女らしい。
「あたいの自己紹介はこれで終わり。だからあとは頑張りなよ」
斧街が席に戻り、ついにキャプテンが立ち上がる。
「よし!いよいよ俺の番だな!!」
わざわざ最後まで待ったのだ。ここでビシッと決めてこそ真のキャプテンというもの。絶対に失敗は許されない。
「サッカー部キャプテンの赤城!!趣味と特技は当然サッカー!憧れの選手は円堂守!目標はフットボールフロンティア優勝!!みんな、優勝目指して俺についてこい!!」
完璧に決まった。これ以上ないぐらいの完璧な仕上がり、これでこそキャプテン。みんなのやる気もきっと遥かに向上しただろう。
「おもろないな。最後やしオチがないとアカンわ」
「部員集め上手くやってたらもっといい感じだったんだろうねぇ」
「もっと実力つけないと優勝なんてできないと思いますよ、キャプテン」
「思ってたより辛辣っ!?」
じゃあどうするのが正解だったというのだ。ここはボケた方がよかったのか?それが正解だったのか?・・・それでスベったら目も当てられない。
「・・・冗談や。頼りにしてるでぇキャプテン!」
「その間は何!?なんか怖い間があるんだけどホントに頼りにしてる!?」
「だいじょーぶ!みんな信頼してるから胸を張っていいんヨ!」
「ごめんさっきの聞いたあとだと全然安心できないんだけど!?」
何だか釈然としないが、なんだかんだ仲良くやっていけそうなチームとなった・・・そう信じたい。
そろそろ敵チームの募集とかも始めようかな・・・と考えたけど、ペースがペースなのでまだやらない。多分次の話を出した頃ぐらいに始めるかな?何にせよ次話でその辺の報告をしようと思っているので、やることになったらご協力お願いします