イナズマイレブン 〜熱き太陽の導き〜   作:チェリブロ

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遅 れ た の な ら 取 り 返 せ ば い い

というわけでお待たせしました、お待たせしすぎたのかもしれません。流れに乗って今月は二話出します。こうでもしないと完結せんよ

あと現在もキャラ募集はしております。双輝以外はまだまだ募集しとります。なので参加してくれる方募集中です。下記のURLから活動報告に飛べますので、興味がある方は下からどうぞ

↓イナイレ予選敵キャラ募集
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=237225&uid=233843



vs双輝中学②

「みんないいぞー!もっと攻めてけー!」

 

「がんばれ〜!みんなならもっと点取れるよ〜」

 

「まだ前半や!うちらが守るからこっから逆転するで!」

 

「はい・・・俺達が、ここを守る・・・!」

 

双輝中学との試合は早くも一方的な展開を迎えていた。あのあとさらに二点を取られ、早くも三点差。対してこちらは一点を取るどころか、いまだにシュートすら打てておらず、厳しい状況が続いている。

 

相手のエースストライカーである千刃を徹底的にマークしても、都丸真と飛野の二人に点を取られてしまう。相手FWは三人、対してこちら四人。人数だけ見れば抑えれなくもなさそうだが、相手が技術の高さに翻弄されてシュートを打たせてしまうというのが現状だ。

 

また隙を突いてボールを奪っても、シュートまで持っていけない。こちらの技がまったく通用せず、相手のディフェンスを崩すことができない。何もできずに、ボールを奪われ、また攻撃が始まる。勝てるビジョンがまったく浮かばない。

 

「うぐぅ・・・マジで強いんだな・・・」

 

実際に戦って、赤城はその強さを身に染みるほど感じた。スピードもパワーもテクニックはもちろん、連携や細かいプレー、何もかもが自分達とはまるで違う。

 

いとも容易くボールを奪取し、隙を見せることなく流れるように攻撃に繋げ、手を出させないまま得点を奪う。まさに強豪としての姿がそこにはあった。

 

「どうしたもんか・・・?」

 

とはいえ、こうなることはわかっていたはずだ。そう上手くいくはずがない。これで勝てたならそれはもう偶然に偶然が重なった奇跡だ。

 

相手が相手のため、今回の試合は負けてもいいと考えている。勝つということより、自分達が今どの位置にいるのかを知る。この強敵を相手にして、どこまで戦えるのか。それを知ることが目的の一つでもあった。

 

自分を知ること、これは敵を知るのと同じぐらい大事なことだ。幸いにもこの試合に負けてもFFにはあまり影響しない。なら当たって砕けろの精神で、試せるだけ試す、それしかない。

 

「さぁて、もう一点もらうぜ!バルバリアタックル!」

 

疲れた様子もなく激しい攻撃を続ける双輝中学。都丸真は海賊船のオーラを纏い、相手を寄せ付けることなく突破しようと試みる。

 

「いかせるか・・・!サイクロン!!」

 

しかしそうはさせないと裁野も技で対抗。波をもろともしない海賊船だが、荒れ狂う竜巻によって徐々に破損していく。

 

「クソっ!海賊舐めんなぁぁぁ!」

 

「何っ!?」

 

だが、エースになるというのなら、こんなところで止まってはいられない。現エースを引きずり下ろし、自分がストライカーになるという強い思いを胸に抱き、竜巻を突破した。

 

「じゃあ氷壁に当たって今度こそ沈没やな!コールドカッター!」

 

「えっ、ちょっ!?ぶつか━━━」

 

・・・が、竜巻を突破したところまでは良かったものの、最後は氷の壁に当たって撃沈。やはり前方不注意は事故の元になる。

 

「すんませーん!事故っちゃいました!」

 

「ドンマイドンマイ!次から安全運転で行こうぜー!」

 

「・・・ええっと、安全運転する海賊っているのかな?」

 

海賊がルールを守って安全運転する姿など正直見たくはないし、それで突破できるとは思えない。思わず菠羽は口に出してしまった。

 

「さあ、今度はみんなの見せ場やで!」

 

守りきれば次は攻めるのみ。獅子神にパスを出して、反撃を試みる。しかしそこに相手DFの近藤が立ちはだかる。

 

「やっと俺にも活躍の場がやってきたか!よーし、この俺の力を見せてや━━━」

 

「そんな話聞いてられないわよ!ダッシュアクセル!」

 

「あっちょっとぉ!?まだ喋ってる途中だぞ!相手の決め台詞の時は攻撃しちゃいけないって暗黙のルールを破んないで!?」

 

何か言っているが、敵に慈悲などいらない。獅子神は一切の容赦なく技を使って突破し、さらに切り込んでいく。

 

「よし!このまま決める!」

 

あと少し、あと少しでゴールまで持っていくことができる。一発打って、不穏な空気をここで変えてみせると意気込みゴールまで突っ走る。

 

「させないよ〜、ストームトラップ〜!!」

 

「へっ?きゃあぁぁぁ!?」

 

だが、そう上手くいかない。相手DFの桜葉が両足を広げて逆立ち、そのまま高速回転を始める。その勢いで竜巻を起こし、獅子神を吹っ飛ばした。

 

「えへへ〜、油断しちゃだめだよ〜」

 

ボールを確保した桜葉の間延びした声が聞こえてくる。あと少しのところだったのだが、残念ながらボールを奪われてしまった。

 

「ああ、たしかに油断するのはよくない・・・な!」

 

「あ、あれ〜!?」

 

人の振り見て我が振り直せとはいうものの、実際にやるのは難しい。麻宮は完全に油断して桜葉からボールをかっさらっていった。

 

「まだまだ!旋風ちゃんが突破されてもわたしがいるよ!」

 

それでもまだ相手のディフェンスを突破しなければならない。それでも麻宮はすぐに対応してみせる。

 

「そんなことはわかっているさ、イリュージョンボール!!」

 

「ってボールがいっぱいぃ〜!?」

 

相手が来た瞬間にボールと共に一回転。そして着地した瞬間にボールがいくつにも増える。無数のボールで椈月を惑わし、ここを突破する。

 

「これで流れを変えるッ!!フリーズショット!!」

 

スピード重視のフリーズショット。本来なら真正面から打つより、至近距離で端を狙う、またできるのなら隙を作った方がいい。

 

だが、現在斧街はマークされているためその場から動けない。かといって他の選手を待っている時間もない。そのため一人でシュートを打った。

 

「はぁ・・・面倒くせぇなぁ・・・ブラックチェーン・・・!」

 

キーパーの黒桐が腕を上げると、地面から幾つもの黒い鎖が遮射出され、ボールに絡みついていく。やがてボールは勢いをなくし、最後は黒桐が片手でボールを掴みとった。

 

「くっ!ダメか・・・」

 

「お前ら、ちゃんと守ってくれよ。止めんのもだりぃんだからよぉ」

 

「いやシュート一本なら頑張ってる方でしょうよ!?贅沢言わないでください!」

 

一本もシュートさせるなという無茶振りに近藤が思わず反論。黒桐はへいへいと軽く流し、ボールを大きく蹴り出した。

 

「よーし、あとは任せとけ!そよかぜステップ!!」

 

蹴り出されたボールを持った天城は、風を感じさせるような軽やかなステップで相手のディフェンスを避けていく。

 

「飛野!もう一発決めてこい!」

 

「はい、任せてください」

 

そして天城のパスを受け取った飛野はすぐボールに強力なスピンをかけ、右足を鋭く振り抜いた。

 

「・・・イーグルグライドッ!!」

 

ボールは超低空で滑空しながらゴールに向かう。しかし明らかに距離が遠い。ただのロングシュートなら威力は落ちるため、止められるだろうが・・・そういうわけではないのだろう。

 

「まだまだこれからだよ!」

 

やはりただのロングシュートではない。シュート線上にいた菠羽がボールを一度横に蹴る。さらにスピンをかけることでボールは先程よりも高速の回転を始め、最後にボールを回し蹴りで強く撃ち出した。

 

「フリップウィンド!!」

 

先程よりも回転が増したボールは、強風を起こしながら羽根を纏って猛スピードで突き進む。

 

「・・・シュートチェインですね。なら、僕が―――」

 

チェインされたといえど距離は遠い。それなら威力は大きく下がるため、チャンスはある。DFの千景が少しでも威力を下げようとシュート線上に入ろうとした。その瞬間・・・

 

「おっと、俺も混ぜてくれよ?なんたって未来のエースなんだからよぉ!!」

 

そこに強引に割り込んで来た都丸真がボールの回転はそのままに、威力を殺さないよう右足を上手く使って空中にあげた。

 

そしてそれに続くよう自身も回転しながら飛び上がり、左足で華麗なオーバーヘッドキックを決める。

 

「イェニチェリバスター!!」

 

「・・・っ!」

 

「嘘だろオイ!?」

 

シュートチェイン自体は決して珍しいことではない。現に城翔中学も以前の試合で実際に獅子神と三日月の二人でシュートチェインをした。

 

しかし、三連シュートチェインとなると途端に話は変わってくる。それぞれのシュートの勢いを殺すことなく合わせ、ちゃんとチェインできるようにしないといけない。それをあんなにと容易くやったのだ。驚くのも無理はない。

 

「・・・ぐっ!?すみません!」

 

「大丈夫!あとはなんとかするぜ!キラーブレードォォォ!!!」

 

千景と東条の二人で必死に対抗するが、一人でも手を焼く相手。三人のシュートチェインを止めきれるはずがなく、さらに失点を重ねてしまう。これで点差は四点となった。

 

「すみません・・・力になれませんでした」

 

「んなことねぇって!最高のサポートだったぜ!ただ俺の方がちょっと力足らずだっただけだな!」

 

謝る千景を励まし、東条はもっと練習しないとなと言って笑っている。

 

だが、内心は相当悔しいはずだ。苦労して編み出した技があっさりと破られ、失点を重ねて悔しくないはずがない。

 

それでも東条は笑ってみせ、次は止めてみせると意気込んでいる。赤城は東条の精神の強さを感じた。

 

『さあ、ここで前半が終了!展開は一方的、双輝中学がリードしていますが城翔中学も最後に一本シュートを打ちました!ここからどうなるのか、最後まで諦めずに頑張ってほしいですね!』

 

そしてここで前半が終了。点差は四点とかなりの差をつけられてしまった。逆転するためには少なくともあと五点。しかもそれは点を取られなかったらの話。ここから失点をさらに失点を重ねることも考えると、絶望的な差と考えていいだろう。

 

「やつらに勝つには正面突破だとまず無理だ。何か作戦が必要だろうな」

 

「・・・作戦、隙がない以上難しそうですね」

 

油断でもしてくれたならチャンスはあるが、それもない。今のところ隙はどこにもなく、完全に封殺されている。

 

「・・・すまない、もう少し力があればあそこで点を取れたはずなんだが・・・!」

 

「いや、シュートまで持っていけたのはかなり大きいはずだからね。悲観する必要はないよ」

 

これに関しては華咲の言うとおりだ。最初の方はシュートを打つどころか守りを崩すことさえできず、手も足も出なかったのだ。結果としては止められて、点を取られたものの、最後の最後に一本打てたのは大きな成果だ。

 

これで少しは流れが変わってくれればいい。何かの布石となればいいのだが・・・

 

「・・・よし、とりあえず後半も頑張ろうな!!」

 

ここで何かいいアイデアが浮かべばいいのだが、悲しいかな頭の良くない赤城では作戦は思いつかない。負ける未来しか見えないが、それは口に出さず、チームを鼓舞しようと人一倍大きく声を上げる。

 

「おっしゃ、ここからはワイもやったるで!」

 

「みんなで頑張って逆転するんヨ!」

 

疲労がたまった選手とベンチの選手を交代し、ここからの後半戦に望みをかける。




見てわかる通り、ボコられてます。もうおわかりだと思いますが、イナイレ伝統のあれです。ボコられるやーつです

なので試合終わったらテコ入れします。こちらもイナイレ特有のパワーアップです。正規の監督とかもぶちこみます。まあその前に試合を終わらせんといかんのですけどね!というわけで次回までさようなら〜

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