イナズマイレブン 〜熱き太陽の導き〜   作:チェリブロ

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はーい、今月もやってまいりました。前に書いたように今回はのんびりとしたネタ回です。時には緩い回も必要のはず

それはそれとして、予選の敵チーム募集は来月の20日までとさせていただきます。加えて活動報告にも書いているんですが、ハーメルン用のTwitterアカウントを作ったので活動報告だけでなくそちらからでも参加できます。何かしらの事情でハーメルンにログインできない、自信がないので匿名で送りたい、またわざわざアカウント作るのが面倒という人はTwitterのDMからもどうぞ。使えそうなキャラであれば使わせていただきます


花の女子会 団子の男子会

「第一回!城翔中学サッカー部女子会!イエーッ!!」

 

テンションの高い支倉とは裏腹にほとんどはパチパチパチとまばらな拍手。唯一獅子神がイエーイ!と返したぐらいで思わず支倉はテンション低っ!と大袈裟なリアクションをとる。

 

そんな反応を怪訝な表情で見る星見。なんだか初っぱなから混沌としている。いや、いつものことかもしれないが。

 

「で、セクハラ先輩。急に呼び出しで何をするつもりですか?セクハラするなら人目のないところの方がいいですよ」

 

「ナチュラルにセクハラ扱いはやめてな!?あとそれぐらいわかってるわ!」

 

とにかく何をするのか聞かなければ前に進めない。星見が余計なことも交えつつ先陣を切って話をするよう促す。

 

支倉はセクハラ扱いされたことにツッコミを入れた後、咳払いをして切り替える。無視してはいけない一文もあった気がするが話が進まないので聞かなかったことにする。

 

「いやな、うちら同じサッカー部やのにお互いのことを知らなさすぎへんか?いくら今年になってからの出会いとはいえこのまま何を知らずに引退なんて寂しいやん!」

 

「そうですか?」

 

「そうやねん!この世は一期一会!せっかくの繋がり、出会いは大事にしたいやん!で、フットボールフロンティアが開幕したらそんなことする暇ないないやろうから今のうちにやっとこうってわけや!」

 

一応前年度から活動はしていたが、本格的に動き出したのは今年のこと。そのため三年の支倉は一年も経たず引退することになる。

 

この短い期間では、仲間のことを知ることなどできるはずがない。せっかくの出会いなのに一瞬でお別れなど寂しすぎるだろう。そこで女子会を開催し、お互いの親睦を深めようというのが彼女の提案だ。

 

「でも何人か来てないんヨ?」

 

「あぁーそれな。無理強いはできへんから、用事がある人は来てないねん。いつかみんなで女子会できたらえぇなぁ~」

 

今支倉が言ったように、ここに全員が来ているわけではない。斧街は普段の生活態度から自業自得の生活指導。華咲は新作スイーツを買うために並びに行き、佐原は受験に向けて勉強をしなければならないため来れなかった。

 

集まることができたのは企画立案者の支倉、そして三日月、麻宮、獅子神、星見の五人だ。

 

「知りませんよそんなこと。四人で好きに━━━」

 

とはいえ、そもそも用事のあるなしに関わらずそんなことはどうでもいいという人もいる。現に星見は他の部員のことなど知ったことはないというスタンス。

 

今日ここに来たのも、大事な話があると言われたから集まったのである。これだったら別に来なかった。

 

「たしかに仲良くするのは大事なんヨ!」

 

「私もそう思うわ!!煌もそう思うわよね!!」

 

「・・・あー、はいはい。私もそう思うよ」

 

と、星見はまったく興味なかったが、他の二人に圧される形で首を縦に振った。無下にしない辺りなんだかんだ根は優しい子なのだろう。

 

「それじゃあまずは・・・涼華ちゃん!なんか話したいこととかある?」

 

「話したい・・・ことですか?」

 

こちらも他の部員と同じく、事情も話されずいきなり呼ばれた麻宮。いきなり話したいことと言われても、当然そんなものを用意しているはずがなく首を捻る。

 

「なんでもええんやで。女子会っぽい話やったら」

 

「・・・わかりました、それでは私が」

 

しばらく沈黙が流れたが、話す内容を思い付いたらしい。カバンの中からメモ帳を取りだし、何やら色々と書き込まれているページを見せる。

 

「現状の練習ではあまり効率がいいとは言えません。そこで今後の新たな練習方法について私から一つ提案を・・・」

 

その瞬間、星見は頭を抱え、他の三人は綺麗に椅子から転げ落ちる。麻宮はその様子を不思議そうに見ていた。

 

「涼華ちゃん!今日はそんな堅苦しい話やなくてな、もっと女の子らしい話題を頼むわ!」

 

「・・・?そうですか。それでしたら今週のサッカーマガジンの注目選手についての情報を・・・」

 

続けて取り出したのはFFに出場する注目選手情報などが掲載されているサッカーマガジン。ページを開き、どの選手を警戒すべきかを話そうとし始めた。

 

「麻宮ちゃん!もうちょっと女の子らしい話をしない!?」

 

「これは、女の子らしくない・・・?」

 

獅子神の指摘に対し、そんなバカなと言わんばかりに少し目を開く。

 

とはいえよくよく考えてみれば、麻宮は小さい頃からサッカーをしており、中学の頃は強豪校のレギュラーだった。女の子らしいことをする暇がなかったのかもしれない。

 

「では、新しい技の習得について━━━━」

 

「そ、それも違うと思うヨ・・・?」

 

「うーん、せやなぁ女の子らしいっていうのは・・・恋バナとかスイーツとか?そういう話題やで!」

 

と、説明に乗じて麻宮の肩に腕を回し、そのまま胸も揉んでみる。前にも試したが、やっぱり特に反応はしなかった。それどころか真剣な顔で話を聞いている。

 

「(おぉ、動じへんなぁ・・・!この子は大物になりそうな予感、姉さんにはわかる!わかるで!)」

 

どっちかといえば、誰にでもセクハラをしていく支倉の方が将来的に大物になりそうではある。

 

度捕まってある意味大物というのは勘弁してほしいが。それは誰も望んでいない。

 

「へぇー、結構しゃれてるじゃん。気に入った!」

 

「この店はナンバーワン人気らしいよ。やっぱり数字に偽りはないってところだねー」

 

女子トークに花を咲かせていると、別の客が喋りながら入店してきた。もちろん貸し切りでも個室でもないため当たり前のことなのだが、店に入ってからの第一声がこれだったため少し気になった。

 

そんなに失礼極まりないことを言いながら店に入ってくるのはどんな輩なのか━━━━

 

「ああっ!あんた達は荒央の!!」

 

「・・・えっ?どちら様?」

 

「あれだよ、私達のファンでしょ!いやぁ、参っちゃうなぁ。まあサインぐらいなら書いてあげてもいいよ?転売はダメだけどね!」

 

「違うけど。ちょっと自惚れすぎじゃない?」

 

見当違いも甚だしい。とはいえ改めて考えてみるとこちらは直接試合をしたわけではなく、試合を観戦していただけ。向こうが知らないのも無理はなかった。

 

「あっ、あれちゃうかな?ほら、双輝と一回戦で戦ってた・・・そうやんな?」

 

ファンではないならなんなんだとしばらく頭を悩ませていたが、若迫がようやく答えにたどり着いた。それを聞いてもなおしばらくはわからなかったのか、頭を悩ませる。そしておよそ一分後、ようやく思い出した。

 

「なーんだ、できたての雑魚チームじゃん」

 

「あーはいはい、実績ゼロのチーム?じゃあ興味ないねー」

 

たしかに事実ではあるが、そういうのは思っても口に出さないものである。気の知れた友人ならまだ許されるが、少なくとも向こうは初対面。城翔のメンツもあくまで試合を見ていただけのため、実質初対面。それでこの態度である。

 

「ちょっと上からなのが気になるんやけど・・・まあええわ!せっかくやから一緒に話さへん?今女子会をしてるんや!」

 

態度の問題こそあるが、女子会は大勢の方が楽しい。そう判断した支倉が三人を女子会に誘ってみる。

 

「ホンマに!ウチらもオフやし、一緒に女子会すんのも楽しそうやわ!二人もええやんな?」

 

「えー、どうしよっかなー?私達はこの地区の王者!暇じゃないんだよー?」

 

ノリ気の若坪に対し、姫百合ははやたら王者という部分を強調して焦らしてくる。暇じゃないならなぜこんなところでお茶しているんだという話になるが、そこはもうつっこんではいけない。

 

 

 

 

 

それからしばらくして・・・いや、しばらくという程の時間でもないが・・・

 

「で、キャプテンが口うるさくってさぁ!やってらんないよ!あの石頭は真面目すぎる!」

 

「う、うーん・・・多分それは姫百合ちゃんにも問題が・・・やっぱりなんでもないんヨ」

 

・・・見ての通りである。色々言っていたものの、参加すればこの通り。やっぱりみんなでワイワイするのが楽しいのか、見事なまでに打ち解けている。

 

「うちらのとこは口うるさくはないなぁ。ただ全体的に個性が強いからまとめるのが大変そうやな!」

 

「その個性派グループに入ってるの自覚してます?」

 

「そりゃあ個性がないと今時やってけんで!セクハラをするのもやむなしやな!」

 

個性がないとやっていけないというのは実際そうなのだが、セクハラが個性に入るのか些か疑問である。

 

「やはり荒央の練習は厳しいのか?」

 

「まあね。お金の掛け方が違うし指導者も実績がある人ばっかりだよ。で、そっちはどうなのかな?」

 

「指導者はいないと言っても過言じゃない。お金も・・・徴収された。ただそのお陰で・・・」

 

「だよねー。そんなことだろうと思ってたよ。大変だねぇ、実績がないと信用もないから」

 

「いや、そのお金で・・・」

 

「おぉっと涼華ちゃん、それ以上は言わんとこな」

 

支倉が流れるような動作で口元を押さえる。今は仲良く話していても、いずれ戦う運命。となると、こちらの秘密兵器である修練場のことは伏せておいた方がいいだろう。

 

「うーん、美味しい!すみませーん!これ一つ追加で!」

 

一方獅子神は話をしつつ運ばれてきた料理に舌鼓を打っていた。話して食べ、話して食べる。その様子を見ていた星見が一言。

 

「獅子神、太るよ」

 

「ふぐぅ!?」

 

必要最低限の言葉で最大効率のダメージを与える。非常に合理的だ、ただしダメージを与えた先は味方である。

 

獅子神は大量に含んだ口の中の物を吹き出しそうになったが、それをギリギリで抑えてちゃんと飲み込む。危ないところだった。危うく女の子らしからぬ絵面になるところだ。

 

「べ、別にいいじゃない!ちゃんと運動すれば!」

 

「それは太る人の常套句」

 

「それは実際だと動いてないからでしょ!私はちゃんと部活で動いてるし!」

 

「でも食べすぎたら運動してても太る」

 

「ぐぬぬ・・・そ、それでも今日だけなら・・・」

 

「その今日だけが毎日続いて太るんだよ」

 

「なんでそんなこと言うのよー!!折角美味しく食べてたのにー!!」

 

即座に反論するも全てきれいに論破され、涙目で訴える。年頃の女の子とだけあって、やはりカロリー等は気にしてしまうところだろう。

 

対して星見は明らかに反応を楽しんでいる。きっとサディストに違いない。根は良い子なのだが、表面から見える部分はなかなかキツそうだ。

 

「あはははは!!でも二人とも胸がちっこいからね!むしろいっぱい食べて揉んでもらったら方がいいんじゃないのー?ねぇー?」

 

姫百合は普段から度々余計なことを言う。そのせいで怒られることが多々あるが、彼女は決して懲りることはなかった。

 

「あれ?どうしたの?」

 

それゆえに禁句に振れることもある。いつもはキャプテンの篠原が渾身の謝罪することによってなんとかなっているが、そのキャプテン(仲介役)がいない以上、火は消せない。

 

沈黙したままゆらりと立ち上がった獅子神と星見が姫百合の両側に立ち、腕を拘束する。

 

「・・・本当に揉んだら大きくなるかしら?折角だから実験しよっか」

 

「支倉先輩、手伝ってもらえます?もう好きにしてもらって結構です」

 

「ちょいちょいちょいちょい!?」

 

「おっ、もちろんええで。そういうのはうちに任せとき!!」

 

これはまずい、何かやばいセクハラされる。しかも目の前の支倉とかいうセクハラ執行人の手の動き手練れのそれだ。このままでは間違いなくやられる。この上ない身の危険を感じる。

 

何か方法がないか僅かな時間で思案する。幸い怒られることはよくあるため、言い訳を考えるのはすでに一流の域に達していた。

 

今回も打開の一手を思い付き、それを実行に移すために姫百合は何の関係もない千堂を指差した。

 

「あ・・・あいつがさっき城翔は実績ゼロ、胸もゼロ、虚乳・貧乳、胸元クレーター、ペチャパイ集団って言ってた!!」

 

「万代ちゃんそんなこと一っ言も言ってないんだけど!?というか嘘吐いた挙げ句先輩に向かってあいつ呼ばわりってどういうことかな!?」

 

よくもまあこの短時間でそれだけの悪口を思い付いたものだ。とか思っている感心している場合ではない。いつの間にか星見と獅子神の両腕を拘束され、目の前にはセクハラがいた。

 

「それでは支倉先輩、どうぞ」

 

「よっしゃ!それじゃあ覚悟しぃや!!」

 

「ひぃやぁぁぁぁぁ!?」

 

この後店の人にうるさいと一喝されるのはまた別の話。

 

 

 

 

 

 

城翔中学から歩いて十分程度のところで営業しているラーメン店。かなり値段は抑えられており、量が多く味も決して悪くはないことからそこそこ有名で、特に食べ盛りの男子や運動部にとって人気のある店だ。

 

その店に男三人が神妙な面持ちでおり、何やら議論をかわしていた。そのうち二人は城翔中学の東条と淀屋、そしてもう一人は荒央中学サッカー部所属の剛力山だ。

 

「そうか・・・お前らもそう思うのか」

 

「やっぱ素晴らしいと思うっす」

 

「結局んとここれは譲れませんわ」

 

いつもの二人に追加の一人が加わったこの三人の様子は真剣そのもの。部活帰りなどの寄り道で来るラーメン屋には余りにも場違いな空気、それぐらい緊迫した雰囲気が流れていた。

 

・・・しかし、話している内容が合致しているとは限らない。

 

「おっぱい・・・いいっすよね」

 

「当然、それが自然の摂理だ」

 

「そもそも嫌いなやつがおるんか?」

 

真面目な顔して何を話しているのか。もちろんそういうお年頃だが、こんな他人がいるような場所でよくもまあ恥ずかしげもなくこんな会話を真面目にできるものだ。思春期の子供からすればそんなことは些細な問題で、こっちの方が大事な話題かもしれないが。

 

さて、運動部に人気とは言ったがもちろんそれ以外の客もいる。そのような客からの目線が痛い。まだ中学生ということあり、そのようなお年頃ということでギリギリ許されている(と信じたい)が、それはそれで正直公開処刑である。これだったら店から放り出された方がマシかもしれない。

 

なお会話には混ざっていない他の学生は話にこそ参加していないものの、わかると言わんばかりに頷いている。それはそれでなんだかキツいものがあった。

 

「あのさ・・・頼むからそういう話題は人がいないところで・・・」

 

「なんであのスケベゴリラはいつもいつも・・・!!」

 

赤城はあまり強くは言わないものの、止めるように説得しようとしており、篠原はもう止めることを諦めていた。

 

それはそれとして、東条と淀屋の二人がいるのはわかるがなぜ相手チームである剛力山と篠原が一緒になって話しているのか?どういう敬意があったのか説明しておこう。

 

 

 

 

 

この日は練習が休みということもあり、赤城は今後の作戦や練習方法の相談のために数人を呼んだ。しかしただ話すだけでは折角の休みが消えるということで、ご飯を食べるながらという話になった。

 

ちなみに全員が来たわけではない。三年の裁野は受験と被っているため、今日は勉強のため先に帰った。また同じく三年の盤上は、最近サッカーのトレーニングが中心のため、自分の肉体が鈍るかもしれないということで今回は不参加。最近あまり使えていない筋肉に負荷をかけてくるとのこと。そのため三年男子が不在ということになる。ちなみに女子は件の件で全員不参加である。

 

何はともあれ残ったメンバーで食事をすることにし、評判の店でラーメンを食べることにした。そして、作戦と練習の話もそこそこに、しばらくすると東条と淀屋がいつものように思春期トークを始めた。

 

「うちのチームで一番胸がデカいのって誰や?」

 

「三年はやっぱりデケェよな。やっぱ一年の差って大きいのか?」

 

「せやけど三年でもちっさい人はおるし一年でデッカいのもおる」

 

「わからねぇ・・・でも小さいのは星見とか獅子神とかだよな」

 

そこまでは良かった・・・いやよくはない。公共の場なのだからもう少し遠慮してほしかった。ただ止めても無駄なのはわかっているので、仕方なく放っていた。

 

「お前たち・・・少しいいか?」

 

そこにやってきたのが、荒央中学の剛力山だ。安いかつ量が食べられるということで、どうやら荒央中学の選手も同じ店に来ていたらしい。

 

「えーっと、どちら様っすか?」

 

「どっかで見たことあるような気もすんなぁ・・・」

 

「気にするな、ただの筋肉もりもりマッチョマンの同志とだけ言っておこう」

 

「??????」

 

そして二人はそのまま剛力山と意気投合。結果三人で思春期トークに華を咲かせることになり、止めに来た篠原らも巻き込んであのようなことになってしまったのだ。

 

「・・・はっ!またあのわがまま娘が余計なことをしとる気がする!?あいつ・・・揉め事を起こすないうとるのに・・・!!」

 

「は、はぁ・・・?」

 

その荒央中学をまとめるキャプテン、篠原はというと頭を抱えて謎の電波を受信していた。何があったのか気になるが、なんだか疲れていそうだったので聞くのは止めておいた。

 

「はぁ・・・赤城君、キミはわかってくれるやろ?」

 

そんな篠原は唐突に顔を上げたかと思うと、今度は赤城に話しかけてくる。何のことだかわからない赤城は困惑する。

 

「えっと・・・何がですか?」

 

「決まっとる、キャプテンの苦労や!キミも相当苦労しとるやろ・・・見たらわかる!わかるで!!」

 

そう言って篠原は例の三バカの方に目を向ける。なんとなく聞いてきた理由がわかった。

 

たしかにキャプテンとしての苦労はある。なかなか癖のあるメンバーまとめ、キャプテンとして頼られるため弱みは見せてはならない。また、何かあった時の判断は自分に任せられる。重圧のかかる立場だ。苦労がないとはいえない。ましてやあの癖のあるメンツをまとめるとなると尚更だ。

 

とはいえ一癖も二癖もありつつ、よくも悪くも一人一人が自分よりも頼れる存在。それもあってか、支えられることでなんとかやれている。

 

「まあ・・・たしかに大変ですけど、それでも━━━」

 

「そうやんな!!大変やんな!!いやーキミならわかってくれると思ってたんや!!」

 

自分の思いを話そうとしたが、途中で遮られてめちゃくちゃ大袈裟な握手をしてくる。そのあまりにも大振りな握手に赤城は国語の教科書に載っている某修道士を思い出した。なお赤城は握手の場面以外は覚えていない。

 

「すまんな、最近うちのキャプテン荒れてんねん。許してくれるか?」

 

そんなキャプテン同士の対話を見ていた梔子が、同じく様子を見守っていた黒鉄に手を軽く合わせて謝っていた。

 

「・・・大丈夫です。それよりいいんですか、こんなところで油を売っていても」

 

「大会がとりあえずしまいやからなぁ。束の間の休息ってやつや。明日からまた練習再開、キャプテンの胃痛もアクセル全開で加速していくで」

 

そう言って、自分には被害がないからかケラケラ笑っている。

 

「それにしても、そっちもおもろいのが多いやん。賑やかでええなぁ」

 

こっちも負けてないけどな、と付け足して餃子を一つ食べる。なんとなく向こうのチームにも個性が強そうなのが集まっているのは容易に想像できた。

 

「・・・・・・」

 

今は試合外、オフの場だ。だからこそ敵チームであってもこうしてのんびりと会話をすることができる。

 

「ん、どないした?なんか顔に付いとるか?」

 

だが、いくら仲良く話していても、いつかは戦う運命。フィールドに立てば本戦出場をかけて戦わなければならない。その時になれば・・・

 

「・・・試合では、絶対に負けません」

 

ここで弱気になってはいけない。心を強く持ち、容赦はしないと相手の目を見てはっきりと応える。

 

「・・・ええ心意気やん。こっちも遠慮せんで?」

 

ちょっと意外そうにした後、もちろんだと言わんばかりに不敵な笑みを浮かべる。それに対して黒鉄と言葉こそ出さなかったが、ゆっくりと頷いた。

 

「そうか・・・まだサッカーを始めたばかりの初心者か・・・。なら一つアドバイスしておこう、試合中に揺れる胸に注視のも悪くはない。だが、真の手練れはそれと同時に引き締まった尻、そして太ももの僅かなチラリズムを堪能する。よく覚えておけ」

 

「ナニィ!?せやったんか!?ワイらは・・・甘かったんか・・・!!」

 

「先生!!勉強になります!!ぜひ他にもご教授ください!!」

 

「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!」

 

「篠原さん!?しっかりしてくださぁぁぁい!?」

 

と、そんなシリアスな空気をぶち壊す叫びが聞こえてくる。うち一つはこの世の終わりみたいな叫びを発していた。

 

「・・・本当に大丈夫ですか?」

 

「心配せんでええ。いつものことや。むしろ下手に手を貸そうものならワイらもああなるんやで」

 

心配ではあるものの、あっちには関わったら最後胃が潰されかねない。そう察した黒鉄はおとなしくラーメンを啜るのであった。




ネタ回は男子勢多めだったので、たまには女子勢で行こうとしたんですが、やっぱりバランス悪いかということから結局男女それぞれで書いてみました。全員出せなかったのが悔やまれる

しかし支倉先輩はセクハラばっかしてるし麻宮ちゃんは俗世に疎いし、星見は良い子だけどサディストで東条、淀屋、剛力山は変態、そして影の薄くて出てきてない千景とこれでいいのだろうか?まあ試合で活躍させれば帳消しということになるやろ(慢心)

それではまた次回お会いしましょう。募集に参加する方は忘れないようにしてくださいねー。次回投稿する頃には締め切ってますので
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