イナズマイレブン 〜熱き太陽の導き〜   作:チェリブロ

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やるべきことはだいたいやり終えたので、ここからまた月一ペースに持っていきたいと思っている作者です(できるとは言ってない)

そして試合が終わった後なので今回は合間の話になりますが、フリー枠から主人公チームに一人追加採用することにしました。今回はそのお話になります

ただ一人だけ追加というのが寂しかったのと、字数があまりいかなかった関係で二人分を急遽用意しました。その辺りの細かい話はまた後書きでしますので、早速本編をどうぞ


まだ見ぬ仲間達

杜来中学との試合の翌日。この日から城翔中学では授業でサッカーを取り扱う。フィールドはグラウンドの半分ずつ。経験者と素人をある程度混ぜて行う。

 

それゆえ本来のフィールドよりかなり狭くなるが、全員が全員運動できるわけではない。初心者の人のことを考えればこのぐらいの方がいいだろう。

 

「やっぱ必殺技ってカッケーな!」

 

「俺にも教えてくれよー、頼むよー」

 

「はっはっはっ、教えてやりたいところだがそんな甘い話じゃないんだな!これが!」

 

快進撃を続けているだけあって、サッカー部に所属している人の元に生徒が集まる。

 

特に必殺技はロマン。使えるものなら使いたいとサッカー部の面々に教えを乞うが、さすがに断る。そもそも教えてすぐにできるようなものではない。教えを乞われて悪い気分ではないのだが。

 

なおこの試合に関しては必殺技は使ってはいけない。使ってしまうと素人どころか経験者でもついていけなくなる人が出てくるため当然といえば当然である。

 

「来たで来たで!!ようやくワイの時代が来たみたいやな!!お前らついてくるんやぞ!!」

 

「どんなシュートでも俺が止めてやるからバンバン攻めてけよ!!」

 

今授業を受けているのは二年三組と二年四組。三組には淀屋と華咲、四組には東条、あとサッカー部とは言い難いが一応入江が在籍している。

 

ここがモテどころ、今こそサッカー部で培った技術を見せる時だといわんばかりに気合いを入れるおバカ二人。

 

「On Your Marks.Set......」」

 

「それ陸上やろ!!てかなんでそんな発音ええねん!?」

 

簡単な練習を終え、ツッコミと共に試合が始まる。いつもより数段緩い試合。経験者、および運動神経の高い人が中心に試合を組み立てていき、初心者にもボールを渡してみんながプレーできるように計らう。

 

「うおっ!このボール、生きてる!?」

 

「俺のシュートをくらえ!・・・あ、あれー?」

 

とはいえ初心者はやはり慣れないのか、動き跳ねるボールの動きについていけず、空振りしたりパスを受けとれずと悪戦苦闘する。

 

「しゃあ!俺のドリブル見せたる!!」

 

「はいハンドね」

 

「な、ナニィ!?」

 

中にはバスケットボールのドリブルと間違えおもいっきり手を使っている者もいた。今日はサッカーだという話を聞いていなかったのだろうか。さすがにサッカーのルールを知らない人はいないと信じたい。

 

「いただき!」

 

「いけるで!!そのまま点取ってこい!」

 

そんな中、淀屋チームの一人が相手のディフェンスを突破し駆け上がっていく。当然サッカー部と比べればぎこちないドリブルだが、決して下手ではない。

 

「よっし!俺の出番だな!」

 

GKとしてチームの壁を担っている東条、遂に来た活躍のとき。相手のシュートを完璧に受け止め、女子からキャーキャー言われる自分の姿を想像し笑みを浮かべる。

 

そう、元はといえばこのために入部したのだ。女子にモテる、ただそれだけ。ただそれだけである。今この瞬間をもってして、彼の悲願は達成される。

 

「見せてやろうじゃないか。城翔中学最後にして最高の壁と言われている東条斬の圧倒的実りょ━━━━」

 

「はい、いただきますよ」

 

「━━━━━あら?」

 

・・・と妄想に耽っていたのも束の間、DFの女子選手が先にボールを奪い、そのままサイドから駆け上がる。おまけに誰も止められないと来た。

 

「あ、あれ?」

 

「あの子めっちゃ早いぞ!」

 

ドリブルを止めようとするも見事に避けられる。そこで立ち塞がるのはこの男、淀屋マサキだ。

 

「まったくしゃあないわなぁ、ほんなら見せたるか。男淀屋マサキ、期待の一発かましたるわ!!

 

 

 

 

 

 

・・・ほんでどこいった?」

 

「バカ!もう抜かれてる!!」

 

「ホンマかいな!?」

 

喋りに夢中で突破されたことに気づいていなかった淀屋。普通にスルーされ、最後はフリーになったFWにパスされ逆サイドからのシュートで一点、東条チームに入る。

 

「・・・マジで?」

 

もちろん初心者が多いということもある。しかしそれでもあのドリブルのスピード、そしてディフェンステクニックは目を見張るものがある。

 

「さあ、もっと攻めていきましょうか!」

 

「お、おー!」

 

予想だにしない展開に敵味方全員困惑していた。

 

 

 

 

それからあれよあれよと試合は進み、あのあと三組側の経験者組がなんとか一点をもぎ取り同点で終了。初心者もなんだかんだ楽しめたらしく無事に終わって今は片付けをしている。

 

「すまんな、ちょっとええか。ええと・・・」

 

「たしか伊喜・・・だよな?」

 

「ええ、そうですよ」

 

東条と同じクラスの伊喜 厘羽。授業では積極的に発言し、休憩中も輪の中心となった会話をしているので印象に残らない、という人ではない。

 

ただ何か特別目立ったことをしているわけでもない。そのため会話することはあっても気に止めていたわけではなかった。ちょっと胸が大きいなとは思っていたが。

 

「・・・おっぱいデカ・・・じゃなくてサッカー上手くね?」

 

しかし今は事情が違う。気を抜いていたこともあるが、あのプレーは普通に上手かった。それとおっぱいが若干揺れていた。

 

「ええ、経験者ですから」

 

たしかに最初のチーム分けの時に経験者とは言ってた。ただ経験者といっても具体的な程度は聞いていなかった。それこそ昔チームでやってたとか、少しかじっていたとか、その辺りはまったくわからない。

 

「それは聞いてんねん。具体的にどんくらい大きい・・・やなくてできんのや?」

 

「そうですね、たしか三年の頃に入ってから卒業までなので・・・四年間ですね。あっ、大会の予選にはなりますが一応準優勝まではいったんですよ。あとで写真見ます?」

 

何となく察してはいたが、ガッツリ経験者だった。

 

「じゃあなんでサッカー部に入ってないんだよ!?」

 

それならば入ってくれたも良かったはずだ。サッカー部の宣伝もしていた。しかし伊喜は困った表情を浮かべ、その理由を答えた。

 

「そう言われましても元々小学生までと決めていましたし。何より屋上で大声出して勧誘する人と同類に思われたくないじゃないですか」

 

「・・・せやな!」

 

「・・・ぐうの音も出ないぜ!」

 

納得しかできない回答に肯定せざるを得なかった。

 

 

 

 

 

 

「へっくし!・・・こんな時期に風邪?やめてくれよ・・・」

 

その頃の赤城はというと、くしゃみをしていた。次は準決勝。こんな大切な時期に風邪など勘弁してほしい。体調管理は万全にしておかないといけない。

 

「でも熱はないし身体も怠くない。たまたまかな・・・?でももし風邪だったらまずいよなぁ。一応後で熱計って━━━━」

 

「おい赤城ィ!!聞いてるのか!!」

 

「あっはい!えっと・・・なんでしたっけ?」

 

この後怒られたのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日はナニワ修練所の日!取り組む内容はみんなに任せるから、自分に必要だと思うことをやる!以上!」

 

放課後、熱がないことを確認した赤城は無事部活に参加する。今日は修練所での特訓のため、それぞれが考えて自由に鍛える。

 

長所を伸ばすか短所を補うか、はたまた新しいことに取り組むか、今の自分に必要なものを考えて練習する。

 

「・・・あれ?星見と千景はどこ?」

 

「ああ、たしか一年は集会だったろ?」

 

「ワシらの頃もあったのう。たしかたるんどる!と言われたか」

 

「恐らく毎年言うことが決まってるよ。多少内容は変わるとは思うが、だいたい一緒のことを言っていると聞いているよ」

 

「あー、そういえばあったかも・・・じゃあもうちょっと待とうか!」

 

今日取り組む内容を確認したあとで星見と千景がいないことに気がつく。どうやら一年生は集会があったため遅れているらしい。

 

もうすぐ夏休みなので、それに向けての注意などがされているとのこと。赤城もそんなことあったなと思いだし、とりあえず雑談でもしながら平和に待つことにした。

 

 

 

 

 

 

「淀屋ァ!!」

 

と、平和な時間はけたたましい声とともに終わった。

 

「んぁ?・・・柳生やんけ。どうしたんや?」

 

「ホントだ、柳生じゃない。淀屋と知り合いなの?」

 

「あれ、知り合いなの?」

 

名前を呼ばれた淀屋と現在彼とクラスメイトである獅子神が反応する。

 

「こいつは柳生牛尾。一年の頃のクラスメイトや。こいつも野球が好きでな、まあチームは違うんやがなんやかんやそれで話してたんや」

 

どうやら淀屋と柳生は一年の頃、同じクラスで共に野球好きだったらしい。そういえば休憩時間の時にちょこちょこ淀屋と一緒にいたような気もする。

 

「そんなことはどうでもいい!!俺と共にモテない男の道を歩もうって約束はどうしちまったんだ!」

 

「はぁ?何言うとんねん!!全然モテとらんやろが!!」

 

まずそんな悲しい約束をするのはどうなのだろう。そして淀屋も悲しい反論をしている。モテる方法を模索する道はなかったのだろうか。

 

「ふざけんじゃねぇ!!影で女子がこそこそ言ってんだよ!!淀屋についての話をな!!」

 

「ほーん、そーなんか・・・何ィ!?そいつはホンマか!!」

 

柳生の言ってることは事実である。順調に勝ち上がっていることもあり、サッカー部は現在話題の中心にある。そうなると当然サッカー部員の話になるのは必然である。

 

もっとも恋愛対象としては数に入れられてないのだが・・・そこの情報は遮断されていた。

 

「へっへっへっ、そうかぁ、ワイにも春が来たんかぁ。まっ、今はもう夏やけどな!!」

 

そんなことを知らない淀屋は完全に調子に乗っており、頬が緩んでニヤニヤしている。

 

「淀屋、お前変わっちまったな!!お前は友情を裏切るようなやつじゃなかっただろ・・・!!」

 

「俺は!?なあ俺はどうなんだ!?サッカー部最後の砦の東条斬君の噂話はないのか!!??」

 

「ええい、ならば俺もサッカー部に入る!!それで俺もモテる!!」

 

「はぁ?もう大会始まっとるし無茶言うなや」

 

「俺はどうなんだよォォォォォ!!!!!女の子の話題に俺の名前はないのかァァァァァ!!!!!!」

 

「うっさいわ!あーもうキャプテンからもなんとか言うたってくれ!」

 

もうすでにメンバー登録は済ませている。今さら入れろというのも無理な話だ。

 

「ん?できるけど?」

 

「はっ?」

 

・・・が、できないという返答とは真逆の言葉が返ってくる。困惑する淀屋に対し、麻宮が補足で説明する。

 

「ああ、可能だ。過去にも途中から登録された事例はある」

 

かつて帝国学園の選手が全国大会の途中で雷門中学に編入し、そのままサッカー部に加入して優勝した事例がある。ちゃんと手続きを踏めば途中からでも参加は可能である。

 

「マジかよ・・・ありなんか、それ」

 

「そうは言っても公式が良いって言ってるし・・・じゃあ登録しようか!俺は新しい仲間が来てくれるのは歓迎だ!」

 

「はっはっはっ!これで俺もモテるぞ!これからよろしくな!キャプテン!」

 

赤城からすれば仲間が増えることは全然問題ないので特に気にすることなく入部を許可する。しかしここで裁野が待ったかける。

 

「おい、入るのは構わない。だが形だけ入っておいて適当にするつもりじゃないだろうな?」

 

「せやせや!!お前モテるためだけに入るとか恥ずかしくないんか!!恥を知れ!!」

 

「・・・マサキくーん、ブーメラン刺さってるでー」

 

お前が言うな、の典型的な例である。まあ淀屋はともかく裁野が言っていることは解決しておかなければならない。すると柳生はまったく怯むことなく即答してみせた。

 

「おっと心配は無用!やるからには全力だ!ちゃんとやらねーと女の子にモテないしよ!」

 

「・・・わかった。形はどうあれやる気があるならいい」

 

一応やる気は充分なようなので無事許可された。よく怖いと言われる裁野だがやる気さえあればちゃんと見てくれるいい先輩である。

 

「なんか解せんわなぁ・・・」

 

「まあまあいいじゃないですか、細かいことを考えても仕方がありませんよ」

 

「せやろか・・・待てや、なんでおんねん?」

 

何の淀みもなく会話に入ってきたため一瞬気がつかなかったが、今日の授業でサッカー部伊喜ががいつのまにか隣にいた。しかも缶ジュースを持っており、そこそこ飲んでいる。それなりに前から観戦していたらしい。

 

「ええ、最初はてっきり変人集団かと思っていました。しかしあなたがたの話を聞いているとそうでもなく、なんなら面白そうだったのでぜひ入れてもらえたらと思いましてね」

 

まさかの二人目である。今日はそういう日なのだろうか?ともあれ伊喜の場合実力があることは保証されているため戦力として申し分ない。

 

そのため加入するのは何も問題ないはず。しかし赤城は先程と違って何か引っかかっている様子。もちろん実力に関しては赤城は知らないが、そこではないらしい。

 

「あー、うん、もちろん歓迎するんだけど・・・変人集団って何の話?なんで変人扱いされてるの?」

 

赤城が引っかかっていたのは変人集団の部分だ。たしかに変わった人がいるのも事実だが、そこまで大々的に変なことをした記憶はない。

 

「キャプテンのせいだぞ変人筆頭」

 

「え?」

 

「よーし、これで俺も正式加入ってことだな!!これから頼むぞ!!」

 

「では私も便乗させてもらいましょう。ポジションはDFです」

 

「待ってなんで変人扱いされてるの?むしろまともな方だと思うんだけど?」

 

「俺の噂は!!!???俺の話題はないのか!!!???」

 

「・・・どうしたものか」

 

「考えたって仕方ないんじゃないかなー。黒鉄君も諦めておかし食べたら?」

 

「・・・いただこう」

 

「ちょっと諦めないで!!なんとかするんヨ!!」

 

多少の騒ぎならどうにかなるのだが、明確なストッパーがいない城翔の場合ここまでの状況になると収拾がつかない。今までの中でもトップクラスのカオスな状態。

 

この騒動をどう沈めるべきか、渦中外のメンバーがどうしたものかと悩んでいると部室のドアが開いた。どうやら一年組が来たらしい。

 

「・・・すみません、集会で遅れました」

 

「ねぇ、うるさいんだけど・・・まあいいや。それよりキャプテン、入部届け来てるけどどうする?ああ、なんならもう来てるよ」

 

「転校生でサッカー部入部希望の寺國 古康です!先輩の皆さん!ビシバシしごいてくださいっす!!」

 

「今!?今なの!?」

 

こんなにもタイミングが悪いことがあるだろうか。

 

「えっ、たしかにワーッ!ってなってますけど何かまずかったっすか?」

 

「うーん、大丈夫やで。マズくはないねん。ただちょーっとばかし騒がしいことになっててな、それでもええか?」

 

「二年生の麻宮涼華だ。ポジションはFW。よろしく頼む」

 

「なんでこの状態で普通に自己紹介できるんヨ!?」

 

ただでさえややこしいことになっているこのタイミングで入部希望者が増えた。しかも三人。事態が収拾に向かうどころかつかない方へアクセル全開で行ってしまった。

 

もちろんメンバーが増えることは喜ばしいことなのだが・・・ちょっとだけタイミングをズラしてほしかった。

 

 

 

 

 

「うるせぇぞサッカー部!!ちょっと黙れ!!」

 

「「す、すみませんでした!!」」

 

結局他の部からうるさいという苦情が来るまでこの騒動は続いた。




厳しめの査定だった主人公チーム追加メンバーとして今回新たに柳生 牛尾君が加わりました

一応フリー枠の加入条件はFWがパワー系かつ男子、MFがパワー系orテクニック系の男子、DFがスピード系の女子となっており、これらの条件が揃っていてある程度扱えるキャラであれば加入となっていました

そのためパワー系FWの柳生君は条件を満たしていたこともあり今回メンバー入りさせました。基本的に問題ありませんが、技がちょっと少ないので若干付け足すかもしれません。自分で考えたいなどあれば活動報告やメッセージ、DMなどでご連絡ください

あと名前が牛だったので青鉄バファローズというチームのファンということにして淀屋の野球友達ということにしておきました。この辺も何かあればご連絡を

そして全国大会の敵チームとフリー枠自体はまだ募集しております。良いキャラであれば練習試合などで使う可能性があるのでご自由にお使いください

さて、いつもなら一話挟んで次の試合になるのですが、新しく加入したメンバーに加え、次は準決勝、因縁の相手である双輝中学のため間の話をちょっと多めにとる予定です。多分二、三話程度。試合まではしばらくお待ちください

それではまた次回の更新でお会いしましょう。今年はやたら暑いので水分補給はお忘れなく
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