元殺人鬼は提督になったとさ   作:ツメナシカワウソ

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どうしよう。なんか凄い勢いで別のストーリーが同時に出来上がっていく。どっから書こう。こっから書こう(わけわからん)


第2話『刀、そしてペンギン』

ペタ、ペタ、ペタ・・・楼牙の裸足で歩く音が鎮守府に響く。

 

「あぁ・・・久々に布団で寝た」

 

大欠伸をしながら歩くその姿は、既に一部の者から結構な注目を集めているようだが、別に彼はそんなことは全く気にしない。それより彼は、今迷子になっていた。

 

「おはようございます楼牙さん。何故こんなところに?」

 

そこへ偶然通りかかる裕翔。当然ながら、楼牙は彼をアテにした。

 

「ああ。工廠とかいう場所に行きたい」

 

「工廠?誰かの武器でも作るんですか?」

 

「オレの武器だ」

 

「ファッ!?」

 

薄々勘付いていた裕翔も、本当にやるとは思っていなかったので相当驚いたろう。しかし、彼は大真面目な顔でそう言ったのだ。

 

「えー・・・まぁ、工廠ならここを出てすぐ左にありますが、流石に楼牙さんに砲撃とかh」

 

「刀だ」

 

「・・・はぁ」

 

どうやら思った以上に脳筋らしい。そう考えた裕翔は、さっさとその場からいなくなった。それを見送った楼牙は、さっき伝えられた工廠へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「頼もう」

 

鉄製のドアを開け、楼牙は工廠へ入る。そこには謎の鳥のような、しかしカラスでない黒い生物が段ボールに詰められ蠢いていた。

 

「・・・」

 

「あっ!ごめんなさいそんなとこ置いちゃって!今片付けますねー」

 

そう言って出てきたのは、ピンク髪で横髪をおさげ風にまとめ、水色のシャツの上にセーラー服を着て腰回りの露出したスカートのようなものを穿いている艦娘だった。ぱたぱたと走り、ダンボールを抱えて邪魔にならない所に持っていくところを見ていた楼牙は、抱いていた疑問を言葉にする。

 

「なんだその生き物は?」

 

「う〜ん・・・ペンギンみたいですけどなんか違うんですよね〜」

 

「ペンギン?」

 

「はい。南極にいるアレです」

 

そんな話もほどほどに、楼牙は本題へ進める。

 

「ところで、ここで武器を作ってるんだよな?」

 

「?まぁそうですが」

 

「刀って作ってるか?」

 

「あ〜!ちょっと時間頂けたら良いやつ作りますよ!」

 

「じゃあ頼む」

 

「はいは〜い!ところで誰が使うんですか?やっぱり天龍(てんりゅう)さんですか?」

 

「いや、誰だか知らんがそいつじゃない」

 

「え?じゃあ龍田(たつた)さんですか?」

 

「いや、やはり知らんがそいつでもない」

 

「ええ?あ、まさか貴方が使うつもりですか?」

 

「そうだが」

 

「ええっ!?」

 

「???」

 

やはり驚かれた。その事実に楼牙本人も驚きを隠せない。そして、辺りを見回すと、さっきのペンギンが目に入る。

 

「・・・」

 

彼らは楼牙をじっと見ており、ダンボールに入っていることもあり捨て猫を連想させる。もっとも、捨て猫ならぬ捨てペンギンな訳だが。

 

「あー。誰だったか」

 

「あ、自己紹介まだでしたね!私は工作艦の明石(あかし)と言います!よろしくお願いします!」

 

「楼牙だ。よろしく。あと一つ頼みたいんだがいいか?」

 

「え?流石に砲台とかは普通の人間には装備できないと思いますよ?」

 

「違う。あいつらだ。あいつら」

 

「あいつら?」

 

楼牙が指差した方向には、段ボールに詰められたペンギン達がもぞもぞと蠢いていた。

 

「え・・・あのペンギンがどうかしたんですか?」

 

「何匹が飼いたい」

 

「え?まぁいいですけど・・・いいんですか?」

 

明石はここで途轍もなくえげつないことを考えてしまった。即ち、ペンギン・・・工廠での作業の失敗時に何故か出てくる謎生物を全て執務室送りにしてしまおうというものだ。艦娘だって、ときには悪ふざけもしたいのだ。

 

「ああ。他にもいるなら飼いたい」

 

「じゃあ沢山いるんで、後で執務室に送っておきますねー!」

 

「ありがとう。あと、刀も頼んだぞ」

 

「はいは〜い!」

 

その後、楼牙が執務室に着くと無数のペンギンで埋もれていた。




ペンギンは可愛いんですよ。でも段ボールに入ってるのを見ると絶望するんですよ。そもそも僕はカワウソ派なんですよ。だって名前がツメナシカワウソですから。
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