ウルトラギャラクシー〜異世界の救世主〜   作:ふと郎

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お久しぶりです。書溜めが消し飛んだり色々ありましたがまた再開します。あと今回から怪獣を倒す際の憐の葛藤などは基本カットでいきます。テンポが悪くなるのもそうだし前回まで結構やったってこともあります。今後は書かれてないけど心の中では色々思ってるんだな程度に考えていただければありがたいです。

〜あらすじ〜
ゼットン星人の基地に辿り着いた一行は二手に分かれる。ジャンナインと憐はゼットンを、ナナとムッチはイーヴィルクリスタルを。それぞれの戦いが始まる。


episode13 死神の尖兵 ー後編ー

『ジャンバスター!』

 

 紅い破壊光線の直撃を受けたゼットンは踏ん張ることもできず地面を削りながら押され続け、ついにタワーを覆う障壁に追突。

 

『ハァァァアアアアア!!!』

 

 隕石をも一撃で破壊するジャンバスターには流石のゼットンも耐えられずに爆散、その余波で障壁にもヒビが入る。それを見届け構えを解きかけたジャンナインであったが、足元に熱源を探知し、慌ててブースターを起動させて飛び退く。

 

『これで二体……まあ、そう簡単には終わらないか』

 

 見れば、先ほどいた辺りから一体、さらにジャンナインを挟んで対角線上にもう一体のゼットンが地下からせり上がってきていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 外壁を破壊しながら逃走を続けるイカルス星人を追跡するゼットン星人の部隊。彼らは銃を構えながら呼びかける。

 

「おい貴様!今すぐ破壊行為をやめ大人しく投降しろ!」

 

「隊長、銃撃の許可を!」

 

「うむ、止むを得ん。銃を構え、ッ!?総員、止まれ!」

 

 まるでタイミングを探っていたかのように、撃たれる直前に停止したイカルス星人を見て、慌てて指示を出す隊長格のゼットン星人。取り囲まれたイカルス星人は全く動じずに周りのゼットン星人を見回している。

 

「貴様の目的が『ウルトライブ!レッドキング!』何かは知ら『ウルトライブ!ベムスター!』ないが、生きて帰れる『ウルトライブ!キングクラブ!』とってうるさいな!何をしている貴様!」

 

『ウルトライブ !バラバ!』

 

《まあまあ》

 

「バカにしおって…総員、撃て!」

 

「なっ」

 

「どういうことだ!」

 

 ゼットン星人の放った銃弾は、イカルス星人の周囲を旋回するカラフルな球体に阻まれ届かない。その隙にシーゴラスのスパークドールズを取り出したイカルス星人、つまり憐はチラリと壊れた外壁から外へ視線を向けたあと、ギンガスパークでリードした。

 

『ウルトライブ!シーゴラス!』

 

《どうやらジャンナインも苦しいみたいだし、そろそろ行かせてもらうぜ。離れた方がいいかもな!》

 

 構わず銃撃を続けるゼットン星人たちを尻目に、憐はギンガスパークのトリガーを引いた。

 

『合体!タイラント!』

 

 自らも水色の光球となった憐は他の光球と共に空へと舞い上がり合体、まばゆい光を放ちながら徐々に姿を変えていく。慌てるゼットン星人たちが動けずにいると、ついに光の中からその巨体が姿を現した。

 

「こ、これは……」

 

「退避!総員退避だ!」

 

 雄叫びをあげるタイラントに恐れをなしたゼットン星人たちがタワーの上層めがけかけていく。両腕をたたき合わせ気合いを入れる憐にはもはや関係のない話であるが。

 

《十分時間は稼いだぜ、上手くやれよ2人とも!さぁ、大暴れといきますか!》

 

 頭はシーゴラス、耳はイカルス星人、両腕はバラバ、腹部はベムスター、足はレッドキング、尻尾はキングクラブ。かつてウルトラ兄弟を破った強豪怪獣が亀裂めがけて振り下ろした鎌は、簡単に障壁を粉砕する。障害物のなくなった進路を爆走してくるタイラントに、ジャンナインもゼットンも気がついた。

 

『憐!なぜここへ!』

 

《助けに来たに決まってんだろ!》

 

 ゼットンから放たれた火球を吸収して挟み撃ちにされていたジャンナインに並んだタイラントは、両腕を打ち鳴らして威嚇する。

 

《あいつらよりよっぽどお前の方が心配だっただけだ。ちゃっちゃと倒そうぜ、相棒》

 

『フフ、言ってくれるな。この程度僕1人で十分さ。……まあ、相棒とタッグを組むのも、悪くない』

 

《素直じゃないなー……じゃあ》

 

《『いくぞ!』》

 

 タイラントの鉄球からフック付きのムチが、ジャンナインからジャンキャノンが放たれるが、二体のゼットンはテレポートで交わし、ちょうど両者が向き合うような形になる。

 

『距離2000。どうする、憐』

 

《考えがある。俺に合わせろ、ジャンナイン!》

 

 同時に発射された火球を弾き、走り出す2体。なおも放たれる火球をジャンナインはキャノンで、タイラントはベムスターの口で吸収することで防いでいく。

 

《今だ!》

 

 憐の合図と同時に前方の地面に向かって攻撃を繰り出す。生じた土煙が壁となり視界を塞ぎ、攻撃を中断したゼットン。そこを煙の中から現れたジャンナックルとバラバ鞭が拘束する。

 

《案外上手くいくもんだな……くらえ!ハイブリッドヘルサイクロン!》

 

『ジャンバスター!』

 

 身動きが取れず成す術もないゼットンはバラバ鞭を巻き上げられ至近距離での冷気と獄炎、ナックルを回収しつつの赤色熱線にさらされ爆発した。

 

《おいおい、ヤケになってるんじゃないのか!?》

 

『気を引き締めて……いくぞ』

 

 息をつく暇もなく二体の周りを囲むように6体ものゼットンがテレポートで現れる。火球をチャージし始めたゼットンを確認したジャンナインは、憐に告げる。

 

『僕にいい考えがある。合わせてくれ』

 

《ああ。よし、任せろ》

 

 憐の言葉が終わるや否や放たれた6発の火球を尻目に、ジャンナインは真上へ飛ぶ。

 

『憐、僕に鞭を巻き付けろ!』

 

《了解、んで次は___》

 

『ジャンアタック!』

 

 右膝と左膝裏のブースターに点火することで全身を高速回転させ、6つの発射口から破壊光弾ジャンフラッシャーを連続発射。上からの思わぬ攻撃に周囲のゼットンは軒並み吹き飛ばされる。飛んできていた火球は一緒に回転するタイラントが腹部の口ですべて吸収する。

 

『素晴らしい作戦だったろう?』

 

《ああ、俺のこと全く配慮してない事を除けばな!》

 

『信頼してるぞ、相棒』

 

《釈然としない……》

 

 未だ目を回す憐が隣に降りてきたジャンナインに支えられて体勢を立て直す。再び構えた2体に、起き上がったゼットンが一斉に飛びかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「きゃっ」

 

 下層からの衝撃でバランスを崩しかけたナナを、ムッチが支える。

 

「っとと、しっかりしてくださいよー」

 

「なっ……お礼言う気が失せた、一言多いのよアンタは!」

 

「痛い!殴ることないじゃないっスか!」

 

 こんな調子で登り続けて10分。頂上はもう目の前に迫っていた。

 

「もうすぐね」

 

「いーや、油断大敵っスよ。案外その辺りから誰か……」

 

 ムッチが階段の踊り場を指さした瞬間、ドアが開きゼットン星人が出てきた。

 

「ん?お前達、侵入者の迎撃に向かった奴らじゃないか?」

 

「え?い、いや?ちがうっス、あ、いや、ちがいますよ?」

 

「じゃあ何故こんなところにいる?」

 

「そ、それはー、えーっと……」

 

「面倒くさい!」

 

「ぎゃあああああああ」

 

 ナナのカバンから飛び出したリムエレキングの電撃でゼットン星人は気絶してしまった。

 

「えええええ!?何してんスか!」

 

「アンタがもたもたしてるからよ。ほら、あの扉から中へ入れるわ。走るわよ!」

 

 階段を抜けた2人は廊下を走り抜ける。ナナに至ってはもはや人間の姿に戻っている。途中に出会ったゼットン星人はリムエレキングの電撃を食らわせておくことも忘れず走り続けると、いかにもな扉にたどり着いた。

 

「ダメっスね。ロックがかかってるっス」

 

「リム!」

 

「遠慮ってもんはないんスか!」

 

 ロックを破壊し、扉が開いた先には、武装したゼットン星人が20人ほど待ち構えていた。固まる2人に室内から声が掛けられる。

 

「まあ入りたまえ」

 

 促されるまま広大な空間が広がる室内に足を踏み入れた2人は、あまりの光景に思わず唖然としてしまう。

 

「こ、こりゃあ……」

 

「あんなに大きなモノが……」

 

「ここまで来るとは思いもしなかったよ……まあ、とりあえず褒めておこう」

 

「……アンタがここのトップなの?いや、それよりも……いったい何が目的なの?」

 

 辛うじて絞り出したナナの声に、浮遊する椅子に座ったゼットン星人が答えた。

 

「私はゼットン星人ゼテン、僭越ながらここの司令官をさせてもらっている者だ。そして目的だが……見てわからないかね?ここは宇宙を滅ぼす前線基地なのだよ!」

 

 その言葉と共に両手を広げるゼテンの背後には、20メートルを優に超える巨大なイーヴィルクリスタルとそれを取り囲むようにして聳え立つカプセルに入った20体以上のゼットンが存在していた。どの個体も結晶体に光は灯っていないが、間違いなく生きている。

 

「この結晶体は素晴らしい!この結晶体の波動に晒しながら育成すれば強化されることに加え、コレを介して15体のゼットンの並列制御にも成功している!」

 

「ゼットンからイーヴィルクリスタルの反応があったのはそういうことだったのね」

 

「宇宙を滅ぼすだかなんだか知らないが、イーヴィルクリスタル(そんなもの)に頼ってる時点でお前の力なんざたかが知れてるっつーの!」

 

「フフフフフ!面白いことを言う。メラニーから来た君達の目的は大方我々を止めることだろうが……まあ、無理だ。見たまえ」

 

 ムッチの言葉など意にも介さないゼテンが片腕をあげると、モニターが現れる。そこに映し出されたのは、ゼットンに取り囲まれたジャンナインとタイラントの姿であった。

 

「兄貴!」

 

「残念ながら、彼らは死ぬ。正直ここまでやるとは思ってもみなかったがな。フハハ、顔が険しいな。だが安心しろ、すぐに君達も同じところへ行ける」

 

 2人を取り囲んでいたゼットン星人達が銃を構える。

 

「ナナちゃんだけでも逃げるっス」

 

「冗談言わないで。ちょっと耳貸しなさい」

 

 負けじとバトルナイザーを構えるナナとムッチを見て、ゼテンは愉快そうに笑う。

 

「無駄だ、この数相手に何ができる……やれ!」

 

「リム!」

 

 銃撃と同時にナナのリュックから飛び出たリムエレキングの電撃で銃弾は全て撃ち落とされる。

 

「何をしている、さっさと殺せ!」

 

「遅いっスよ!」

 

『バトルナイザー・モンスロード!』

 

「うわぁ!」

 

「じ、銃が!」

 

 間髪入れずに召喚されたアントラーの磁力で銃は全て取り上げられる。丸腰になったゼットン星人たちはみなリムエレキングの電撃で次々と気絶させられていった。

 

「バカな!こんなことがあるはずない!」

 

「リム、一度戻って!からの!」

 

『バトルナイザー・モンスロード!』

 

「ちょーっと広く作りすぎたかもしれないっスね!」

 

 エレキングとアントラーが並び立ち、ゼテンを威嚇する。ムッチの煽りに、顔面蒼白のゼテンは返す言葉がない。

 

「こうなれば、ゼットンを呼び戻すしか………」

 

「遅いわね。ムッチ、いくわよ。エレキング!」

 

「ガッテンてん、アントラー!」

 

「「レールカノン!!」」

 

 アントラーの磁力光線に乗せて発射されたエレキングの電撃放射が見事イーヴィルクリスタルを貫くと、砕け散った黒い結晶体は跡形もなく消え去った。それと同時に鳴り響く警告音と点滅する赤いランプ。

 

「まさか、こんなことが……私の、使命が……」

 

「ちょっと、これ何!?」

 

「まさか自爆する気じゃ!」

 

 急いでエレキングとアントラーを戻す2人を尻目に、ゼテンは呆然と佇んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《流石に、きついぜ……!》

 

『まずい、また火球の一斉掃射が始まるぞ!』

 

 取り囲まれたジャンナインとタイラントが身構えた瞬間、タワーの最上階で爆発が起こる。と同時に糸が切れたように動かなくなるゼットン。憐は不思議に思いながらも安堵の溜息をもらす。

 

《見ろ、ゼットンが動かなくなった》

 

『あの爆発はつまり、2人が上手くやったということだ。その証拠にイーヴィルクリスタルの反応がない。だがタワー全体のエネルギー量が上がっている……自爆するつもりだ!』

 

《はぁ!?急ごう、2人はまだ中だ!》

 

 ウルトライブを解除しジャンナインの掌の上に飛び乗った憐は、最上階の亀裂から中へ入り込む。

 

「おい、ナナ!ムッチ!無事か!」

 

「憐!そっちも無事だったのね!」

 

 憐の姿を見つけ飛びついてきたナナを受け止めた憐は、ムッチから大まかな説明を受けた。

 

「なるほどな。おいゼテン!ここが爆発するまであとどれくらいだ!」

 

「……3分だ」

 

「ジャンナイン」

 

『僕の計算でも残りは3分14秒だ』

 

「了解、ムッチ!そこで伸びてる奴らをジャンナインへ移してやってくれ!ナナはゼテンを運んでくれ」

 

「私はもういい……置いて行け」

 

 ゼテンのその言葉に、憐はギンガスパークを取り出しながら答えた。

 

「お前は生きて罰を受けるべきだ。このまま死のうなんて甘ったれるな!」

 

『ウルトラーイブ!ウルトラマンティガ!』

 

 既にカラータイマーが点滅しているものの、等身大のティガに変身した憐は、ムッチに声をかける。

 

《思った通りインターバルが短すぎたか。ムッチ、タワーに取り残された人の救出にいくぞ!》

 

「了解っス!……ん?これは」

 

 その時、ムッチの足元にボールのようなものが転がってきた。それに言いようのない感覚を覚えたムッチは、背負っているリュックにしまう。

 

《早く!》

 

「あ、はい!」

 

 残り2分、最後の戦いが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆

 

 なんとか全員をジャンスターに押し込んだ3人は、爆発するタワーを後にし、メラニーを目指す。

 

「まさかジャンナインにこんな機能があるなんて知らなかったっスよ。防犯対策バッチリっスね」

 

『だが燃費のいい代物ではないからな。使わないで済むに越したことはない』

 

 ムッチの視線の先、捕らえたゼットン星人達は、全員コックピットの隅に電磁ネットで一塊になっている。その中の1人、ゼテンが突然口を開く。

 

「私は尖兵に過ぎない」

 

「は?」

 

 憐の反応など気にもとめずにゼテンは話し続ける。

 

「あの黒い結晶体も、ゼットンも、全て支給されたものだ。私の背後にいる方からな。私は上手くやっていた、貴様らが来るまでは……」

 

「なんでそれを俺に伝える?」

 

 訝しむ憐にゼテンは不気味に笑いながら答える。

 

「フフフ……知ったところで貴様らに出来ることなど何もないからだ。あとは……私の細やかな抵抗と言ったところか。闇に怯えて待つがいい、最期の時を!フハハハ……」

 

 それに憐も不敵に笑いながら応じる。

 

「ふん、望むところだ。何が待っていようと、進むだけだしな」

 

「負け犬の遠吠えってやつよ。最後までいけ好かないやつ」

 

 蹴りを入れようとするナナを憐が押さえていると、ヘッドセットを外したムッチが振り向く。

 

「みんな、オランゲさんに通信入れといたっス」

 

『ありがとうムッチ。我々は間も無くメラニーに着陸する。……憐、今のゼテンが嘘を言っている確率はほぼ0だ。今の話、一応頭の片隅には置いておけ』

 

「ああ、うん。わかった」

 

 

 

 

 

 

 再び惑星メラニーに降り立った一行は、シェルターから出てきた人々の歓声と共に迎えられた。

 

「まさか、本当に解決していただけるとは……ッ!感謝してもしきれません!」

 

「そ、それはもう何遍も聞きましたから!とりあえず、あとはコイツらを引き渡すだけなんですけど……」

 

 縄で縛られたゼットン星人達を見て口をつぐむ憐。それの様子にオランゲ達はもちろんナナ達も不思議がる。

 

「なーに憐?どうしちゃったの?」

 

 このとき憐の脳裏にはギンガ本編でのタロウの言葉がよぎっていた。

 

(ギンガスパークは光の国の宝のはず……それを俺が持っているって宇宙警備隊にバレるのはもしかしなくてもヤバイよな……)

 

「兄貴?」

 

「あ、あっそうだぁ!このあと急ぎの予定があるんだったぁ!」

 

「ねぇ、頭でも打った?アタシ達に予定なんかモガモガ」

 

「いえ、しかしお礼などが……」

 

「いらない!そういうの大丈夫!気持ち!気持ちで十分ですから!」

 

「いや、でも食料とかモガモガ」

 

「じゃ、そういうことで!」

 

 暴れるナナとムッチの口を押さえてジャンスターに放り込んだ憐。続いて乗り込もうとした彼をライムが呼び止める。

 

「待って!」

 

「おっとと、なんだ?」

 

 振り向いた憐にライムは大声で言い放った。

 

「ありがとう!」

 

 思ってもみなかったその言葉に、憐は笑顔で答える。

 

「気にすんな!これからもこの星のこと、頼んだぜ!」

 

「あ……うん!」

 

 ライムの返答に満足気に頷いた憐は手を振りながら告げる。

 

「じゃあな、メラニーのみんな!またいつか!」

 

「「ありがとー!」」 「「元気でやれよー!」」

 

 今度こそ乗り込んだ憐達に向かって投げかけられる声援を受けながら、ジャンスターは惑星メラニーをあとにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆

 大小様々なイーヴィルクリスタルが巨大な螺旋を描きながらゆっくりと黒い惑星、そのある一箇所に吸い込まれていく。その中心、つまり体の殆どを地面に埋めた黒の巨人が、ゆっくりと顔を上げ、地獄の底から響くような声で呟く。

 

『光……消す』

 

「我らにお任せを」

 

 その言葉に答える者達がいるとは思ってもみなかったのだろう黒の巨人は声のした方へ視線を向ける。そこには暗黒の大地に跪く2体の人型が存在した。

 

「ワタクシはベンゼン星人ナフタ」

 

「そして私はスーパーヒッポリト星人ブロス。我らは貴方様の闇の力に感服し、僕となるために馳せ参じました」

 

 2人を見つめた黒の巨人の瞳が、一瞬赤く光る。思わず身構える2人に、黒の巨人に向かってきていたイーヴィルクリスタルの幾つかが降り注ぎ、取り込まれていく。

 

「こ、これ程の力とは……!」

 

「ワタクシ達を認めて下さったのか!」

 

 もたらされた莫大な闇の力に打ち震える2人に、黒の巨人は再び視線を向け、告げた。

 

『光を……消せ』

 

 

 

第二章 完




長らくお待たせしてすいません。
毎週ウルトラマンが見れる環境が続いたことや、きたぞわれらのでのスカイタイプの戦闘により「もう僕が書く必要なくね?」とか思ってましたが甘ったれたこと言うのはやめて完結に向け頑張ることに決めました。
第二章が終わり、いよいよ物語は僕が本来書きたいモノへ近づいていきます。一章二章は憐に覚悟と力を身につけさせる期間でした。言わばチュートリアルなのでちょっとくどかったり書くのもしんどかったりしたんですが、こっからは筆は止まらない…はず、です。(欲を言えばもう少し情景描写とかできるようになりたい。)
書溜めはありますが、次回の更新は2週間後、というかしばらく月2回更新で様子を見ていくことにしましたのでご了承ください(また長期間休むわけにはいかないので)。
長々書きましたがこれからも楽しんでいただけたら嬉しいです。
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