ウルトラギャラクシー〜異世界の救世主〜   作:ふと郎

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episode5 異次元の復讐者 ー前編ー

「はぁ⁉︎ヤプール⁉︎」

 

 異次元人ヤプール。数多の超獣を送り込み、地球を征服しようとした侵略者だが、ヤプールの特徴といえばやはりその執念深さだろう。

 怨念があるかぎり倒しても何度でも蘇り、その度にウルトラ戦士達を苦しめてきた。あのウルトラマンAに「本当の悪魔」とまで言われた強敵が黒幕という事実に、憐の顔が青ざめる。

 

 

(いやいやいや、無理だろ!だって俺まだ戦い始めて数週間だよ?なんでいきなりラスボス級のヤツが来ちゃってんの⁉︎)

 

『なるほど、あの巨大なマイナスエネルギーの正体はヤプールか。…おい憐、顔色が悪いが大丈夫か?』

 

「うぇ?は、はぁ?いやビビってねぇし」

 

『僕はそんなこと一言もいってないんだが』

 

「お、俺のことはほっとけ!…それよりムッチ!まだお前がここに来た理由、聞いてねえんだけど?」

 

 ヤプールのことは一旦頭の片隅に追いやった憐は、ムッチを問い詰める。

 

「ああ、俺はあんたの相方のバトルナイザーを盗みにきたんすよ。俺のは取り上げられちまってるんでね」

 

「盗む?てか、取り上げられた⁉︎それってお前、今までの話の流れからすると…」

 

「だって普通おかしいと思わないすか?なんでこんなに詳しいのか」

 

 やれやれ、とでも言いたげな口調で言うムッチ。

 

「いやでもこの前は大会にはでてなかったって言ってたろ⁉︎」

 

「あれは嘘っぱちっす。本当の俺は前回大会優勝者。んで、今はヤプールのモルモットっす」

 

「ええ⁉︎そんなにさらっと⁉︎ちょっと待って、展開が急すぎて頭がパンクしそうだ…」

 

「さらに言うと、なぜモルモットの俺が自由に歩いているかはここに入る時にも使った空間転移能力で逃げ出したから。なぜあの娘を狙ったかは、エレキングが強かったからっす」

 

「うわぁぁぁぁ!ゴメン、なんで強いから狙ったのかがわかんない!あまりの情報量についていけない!」

 

 頭を抱える憐をよそに、ジャンナインは話を続ける。

 

『つまり君は、ナナのエレキングを使ってじぶんのバトルナイザーを奪い返そうと?』

 

「いやーちょっと違いますねー。俺はヤプールに復讐したかったんすよ。…俺の怪獣を奪い、超獣とかいうのに改造した奴らに、ね」

 

『まさか、そんなことが…』

 

「おいお前ら!シリアスなとこ悪いけど、俺をいじめんのもいい加減にしろよ!何言ってんのか全然わかんねぇ!もうちょっと噛み砕いて下さいお願いします!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー、つまり

 前回優勝→ヤプールに捕まる→逃げだす→復讐のため強いレイオニクス探す→相方ただの人間だしエレキング強いからナナから奪おう→あっけなく捕まる←今ココ

 って感じか」

 

『憐、よくがんばったな』

 

「うるせー。…ところでムッチ、お前これからどうすんの?」

 

 憐の問いに、縛られたままのムッチは怪訝そうな表情で答える。

 

「どうするもなにも、バトルナイザーはないし、そもそも今捕まっちまってるんでどうしようもないっすよ」

 

「いや、そういうことじゃなくてだな。…バトルナイザーなしでも復讐する気か?そもそも一人で何ができる?たとえナナのエレキングを使っても返り討ちにあうのがオチだろ?」

 

「そらぁ…。いや、それでも俺は、相棒の命を奪ったヤツらを許せねぇ。たとえ死ぬことになっても、せめて一矢報いたい…!」

 

 ムッチの強い意志を感じ、憐も覚悟を決めた。

 

「うし!その戦い、俺も手伝うぜ!」

 

「は、はぁ⁉︎だって、あんたはただの人間だろ⁉︎それに俺は、あんたの相方のバトルナイザーを盗もうとしたんすよ!第一、あんたにはなんの関係も…」

 

「ええい、うるせえ!盗み?ありゃ未遂だから無効だ!関係ない?もうすでにナナがベスト4だよ!明日ヤプールに捕まっちまうわ!」

 

「いや、でも…」

 

「はぁ、ジャンナイン」

 

『しかし憐』

 

「大丈夫だよ、コイツは」

 

『何を言っても無駄か…』

 

 憐の指示に呆れながらも、ジャンナインはムッチの拘束をとく。

 

「いいんすか?逃げるかもしんないのに」

 

「ああ。なんせ俺達はもう、仲間だからな!一緒にヤプールぶっ飛ばそうぜ、ムッチ」

 

「…あんた、お人好しってよく言われません?」

 

「ハハハ、もう聞き飽きたぜ」

 

 そう言って笑う憐につられて、ムッチも気づけば笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆

 

「あれ?あんたムッチじゃない?なんでここにいんの?」

 

 翌朝、なぜかコックピット内にいるムッチを見て、ナナが首をかしげる。

 

「あ、ああ!コイツ、なんかいきなり夜尋ねてきてさ。話し込んでたら遅くなっちまったから、泊まってもらったんだよ!」

 

「そ、そうそう!兄貴にはホントお世話になりました!」

 

「兄貴…?アンタ達、そんなに仲良かったっけ?」

 

 実際、あの後話している内に意気投合し、とても仲良くなったのは本当である。まあその前にあったことをわざわざ言うこともないだろうと判断した二人は、話を逸らす。

 

「ほら、あんまりグズグズしてると遅れるぞ?」

 

「あっ、もうこんな時間⁉︎憐、アタシ朝ごはん食べてる暇ないかも!」

 

「そう言われると思ってサンドイッチ作っといたから、あっちで食え。ったく、たまには美少女の手料理を食べたいもんだぜ」

 

「またそんなこと言って。アンタは楽したいだけでしょ!…ま、でもありがと」

 

 そんな二人のやりとりをニヤニヤしながら(おそらく)眺めるレイオニクスと人工知能。

 

「ラブラブっすね」

 

『やはりそう思うか?』

 

「お、おい⁉︎なに言ってんだお前ら!」

 

「ラ、ラブラブ⁉︎全然違うから!あ、アタシもう行くから!」

 

「あ、俺も応援行きますよ!」

 

『ナナ、気をつけてな』

 

 顔を真っ赤にして逃げるように会場に向かったナナを見送り、今日の打ち合わせに入る三人。

 

 

「で、具体的にどうするんすか?ナナさんには予定通り何も伝えませんでしたけど」

 

「その前に一ついい?アイツああいう冗談通じない人だからね。後で100%殴られるからね、俺」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆

 

『さあ、いよいよ準決勝です!ここからは激戦が予想されるため、中央にある特殊シールドで覆われたフィールドで戦ってもらいます!外からは見えないため、我々は中継映像で観戦しましょう!』

 

 

「あれ?」

 

 実況を聞いて、疑問の声を上げるムッチ。

 

「ん?どうした?」

 

「いや、前回はこんなことなかったんで。ちょと驚いただけっす」

 

「んー。ま、ヤプールが出てくんのは決勝戦後だろ?それまでは気楽にいこうや」

 

 そんなことを言っている憐だが、実際は内心緊張でガチガチだったりする。

 

 

『ではいきましょう!準決勝、ピット…あれ?』

 

 開始の合図が出されようとした瞬間、突然全てのモニターの映像が途切れてしまった。

 

「ん?なんだ、故障か?」

 

『いや、憐。どうやら違うようだ。これは…!あのフィールドの中は異次元世界へと繋がっている⁉︎』

 

 その言葉を聞いた二人はすぐさま応援席から飛び出し、中央フィールドへ走る。

 

「ちっ!まさかこんなに早く仕掛けてくるとはな!」

 

「でもどうすんすか⁉︎あそこまでは距離がぐぶふ⁉︎」

 

「どうしぐほぉ⁉︎」

 

 怪獣同士の戦いを観戦する場所である。当然客席とバトルフィールドの間には防護壁が張ってある。

 しかも。

 

「君達!何を考えてるんだ!いくら中央フィールド以外使わないとはいえ、フィールド内は立ち入り禁止だぞ!」

 

 警備員達が侵入者を捕らえようとこちらに向かって走ってくる。

 

「やべぇっすよ!ここで捕まったら一巻の終わりっすよ!」

 

『この防護壁も、その先の特殊シールドも、並大抵の攻撃では破れそうにない!』

 

「あああああ!ちょっと黙ってろ!今考えてんだよ!」

 

 絶体絶命の状況の中、憐は必死に考える。

 

(考えろ、一条寺 憐!ムッチと一緒に空間転移?ダメだ、あれは一日一回。防護壁は越えられても、異次元シールドは無理だ!ちくしょう、どうすりゃ…ん?)

 

 そして、答えを導き出した。

 

「待てよ、異次元?」

 

「呑気に考えてる場合じゃないっすよ!警備員来てますって!ああもう、こうなりゃ俺の空間転移で…」

 

「いや待てムッチ!手ならある!」

 

 そう言って憐は背負っていたリュックサックからギンガスパークとスパークドールズを取り出し、リードした。

 

『ウルトライブ!バラバ!』

 

 憐がライブしたバラバが現れた瞬間、空に赤い亀裂が走り、ガラスのように砕ける。

 

《行くぞムッチ!しっかりつかまっとけ!》

 

「空割れてんすけどぉ⁉︎」

 

《やろうと思えばなんでもできる!俺は今それを体感して感動している!》

 

 ギャーギャー言ってるムッチを掴み、憐は割れ目に飛び込んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ★

 〜異次元空間〜

 

『墓場へようこそ、レイオニクスの諸君』

 

「な、なんなのよアンタ…」

 

 準決勝を行うため「特殊シールド」内でスタンバイしていたナナ達四人のレイオニクスは、いつまでも合図がないことを疑問に思い、外部との連絡をしようとするが繋がらない。

 痺れをきらした一人が、怪獣を召喚しようとした瞬間、ソレは現れた。

 

「墓場?何を言っている!」

 

「俺たちを閉じ込めてどうするつもりだ!」

 

『なに、貴様らには実験に付き合ってもらうだけだ』

 

 姿はハッキリと見ることはできないが、ソレから感じる圧倒的なプレッシャーで直感的にわかってしまう。ソレ___ヤプールにはどう足掻いても勝てないと。

 

 

「実験?」

 

『そうだ。貴様らには今からこいつらと戦ってもらう。もちろん、勝てたら解放してやろう』

 

 その言葉とともにどこからともなく現れる3体の超獣。

 

「なら、とっとと帰らせてもらうわよ!いけ、エレキング!」

 

 応戦しようとエレキングを召喚しようとするナナだったが、どういうわけがバトルナイザーが機能しない。

 周りを見渡すと、他のレイオニクス達も同じように首を傾げている。

 

「どうなってるんだ⁉︎」

 

「おい、デマゴーグ!出ろ!」

 

「や、やばい!これ以上こっちにくるな!」

 

 そんな事情などお構いなしに歩を進める超獣達に、焦るレイオニクス。その光景を見て、ヤプールは満足そうに高笑いをする。

 

『フハハハハ!成功だ!レイブラッドよ、これで貴様の天下も終わりだぁ!』

 

「アタシ達に何をしたの!」

 

 ナナの声に、ヤプールは愉快そうに答える。

 

『最初に言っただろう、レイオニクスの小娘。ただの実験だ。レイオニクスを皆殺しにするための、な。フハハハハハ!』

 

「な、なによ、それ…」

 

 何事もないかのような口調で皆殺しと言うヤプールに、ナナは恐怖で体が震え、動くことができない。

 

『さあ、超獣よ!まず手始めに、このレイオニクス共を血祭りにし《そうはさせるかぁぁぁぁ!》…んん?』

 

 超獣達が一斉に攻撃を始めようとした矢先、天空から巨大な剣が飛来し、三匹の超獣を次々と切り裂いて吹き飛ばした。

 それと同時に地面に降り立ったバラバは、ナナ達を守るようにヤプールと対峙する。

 

『貴様、純粋な超獣ではないな?何者だ』

 

《俺か?俺は…》

 

 一旦言葉を切って起き上がってきた超獣達を鉄球から伸ばした鞭で再び吹き飛ばした憐は、左手の鎌を空中のヤプールに向けて自らの名を叫ぶ。

 

《地球の!一条寺!憐だぁぁぁ!》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『イチジョウジ、だと?なんだそれは。新たなレイブラッドの手下か?』

 

 なにか重大な勘違いが発生している気がするが、憐にはそれを正す余裕はない。

 

《うおらぁぁぁ!》

 

 なぜなら3対1の大ピンチだからである。

 

(いやなんだよバキシム・ベロクロン・ドラゴリーって!無理ゲーだろ!)

 

 それでもなんとか戦えているのはひとえにバラバのスペックの高さゆえである。

 

『貴様、思ったよりやるな』

 

《お前に褒められても嬉しかねえ!そもそも、お前は何が目的なんだ⁉︎》

 

『目的?フン。…我々はレイブラッドに絶滅寸前まで追いやられた。この恨みを晴らすためバトルナイザーの研究を進めた結果、ついに我々はバトルナイザーの機能を停止させる電磁波の開発に成功したのだ!この電磁波を使いレイオニクス共を皆殺しにし、レイブラッドの後継者を根絶やしにするのだ!』

 

『そして、それは私達の目的と一致しています』

 

《え?誰…ぐっ⁉︎ちょま、があっ!うぐあ!》

 

 突如聞こえた第三者の声。それとともに飛来する無数の弾丸をモロにくらい倒れたところに、更に超獣達から一斉放火を受け、ナナ達の方に吹っ飛ばされながらライブアウトしてしまった憐。

 

 

「憐⁉︎しっかりして!」

 

「兄貴ぃ!」

 

「げほげほ…だ、大丈夫、大丈夫。それよりもなんなんだ一体…?」

 

 その答えはすぐに現れた。

 

「おいおい、まさかありゃあ…キングジョーブラックか?」

 

『私はペダン星のレイオニクスハンター。彼らとはいわば協力体制にあるのです』

 

「最悪じゃねぇか…」

 

「…そんなにヤバイの?」

 

「ああ…。ちくしょう、これ以上は無理か」

 

 ナナの不安そうな顔を見て、憐はムッチに指示を出す。

 

「ムッチ!頼んだぞ!」

 

「了解っす、兄貴!ほら、レイオニクスのみなさーん、集まってくださーい」

 

 そういってレイオニクス達を一箇所に集めるムッチ。

 

「ナナ。いいか、よく聞け。ジャンスターがとまってた所にお前の宇宙船がある。もし、俺が三十分たっても戻ってこなかったら、それでこの星を脱出しろ」

 

「…え?なに言ってるの?」

 

 憐の言葉に、信じられないというような表情を浮かべるナナ。

 

「だってそれじゃあ、憐が帰ってこないかもしれないみたいな…」

 

「あー、ナナ!お前ならきっと、お姉ちゃん見つけられるからさ!諦めんなよ!」

 

「なによ、それ。だって約束したじゃない!一緒に見つけてくれるんじゃなかったの⁉︎」

 

「…わりぃな」

 

「そんないやよ!アタシ、まだ憐になにも…」

 

「ムッチ!」

 

 ナナに続きを言わせないように大声で指示をだした憐にムッチは頷き、真上に泥のような何かを発射する。

 それはレイオニクス達に降り注ぎ、彼らの姿を消した。

 

 

「おい、作戦と違うんじゃねぇか?」

 

「これは俺の戦いでもあるんすよ?逃げ出せるわけないじゃないすか」

 

 予定では憐を残して全員避難するはずだったが、わざわざ脱出のチャンスを棒に振って残ったムッチに憐は苦笑する。

 

「はぁ。死んでもしらねぇぞ?」

 

 そう言ってガンパッドをとりだしながら憐はヤプール達に向き直る。

 

「わざわざ待ってくれてありがとさん。いつ攻撃されるかってヒヤヒヤしたぜ」

 

『フン。貴様一人殺すことなど造作もないことだが、どう足掻くのか興味があるからな』

 

「じゃあもう少し待っててねっと」

 

『カモン!ジャンナイン!』

 

 

『やっと僕の出番か』

 

 一瞬で自分の元に駆けつけてくれた相棒に、憐は自分の覚悟を伝える。

 

「ジャンナイン。俺も頑張るけどよ、相手が相手だからさ。俺が死んだら、あのウルトラマンに謝っといてくれねぇか?」

 

 その言葉を聞いたジャンナインは、いつもと変わらない口調で答える。

 

『憐が死ぬわけないだろう。なにせ、僕がいるんだからな』

 

 その頼もしい返答に思わず泣きそうになりながらも憐は笑う。

 

「ハハ、そうか。ならいこうぜ!ジャンファイト、ツーダッシュ!」

 

『ジャンファイト!』

 

 その音声とともにジャンスターはその姿を変え、本来の姿、ジャンナインへと変形した。

 

「兄貴、これロボットだったんすか!」

 

「お前も今から乗るんだけどな。ジャンナイン、コイツ頼んだ」

 

『ああ。ムッチ、この光の中に入れ』

 

「へ?あ、入りましたけど…」

 

 ジャンナインの目から放たれた光の中に入った瞬間、ムッチはコックピットに転送されていった。

 

 

「じゃ、行くぜ!」

 

『僕は大丈夫だが、憐。死ぬなよ?』

 

「頑張ります」

 

 憐に頷いたジャンナインは猛スピードでキングジョーブラックにタックルを仕掛け、そのまま抱きかかえて飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜ジャンナインvsキングジョーブラック〜

 

 

『キングジョーブラックが反応できない速度を出すとは驚きましたが、所詮はロボット。このキングジョーブラックの敵ではありません』

 

「だ、大丈夫なんすか?こんなに兄貴から離れちゃって。いくらなんでも三体は…」

 

『そんなに心配なら早くコイツを倒して戻らなくてはな』

 

『気に食いませんね。そんなことを言っていられるのも今のうちですよ!』

 

 その言葉とともにキングジョーブラックの右腕に装備されたペダニウムランチャーから光弾が連射される。

 しかしジャンナインはあえて動かずに全て受けた。

 

 

『口程にもありませんでしたね。…なに?』

 

 木っ端微塵に吹き飛んだと思いその場を去ろうとしたペダン星人だったが、レーダーの反応に怪訝そうな顔になる。

 

『僕を傷つけたいならその10倍は持ってこい』

 

 そして煙が晴れたさきに無傷で立っているジャンナインを見て、驚愕の表情に変わった。

 

「あのー、そーゆーことすんならもっと早く言ってもらっていいすか?死ぬかと思いましたよ」

 

『憐が前にこういうのがかっこいいと言っていたんでな。格の違い、というやつらしい』

 

『クソが、舐めやがって!』

 

 丁寧口調を忘れる程に激昂したペダン星人は、先ほどよりもさらに量を増やしてペダニウムランチャーを連射するが、全てジャンキャノンに相殺される。

 

『相棒が待ってる。早く終わらせるとしよう』

 

 ジャンナインはキャノンを連射しながら接近し、ガラ空きの頭部に左ストレートを叩き込む。

 突然放たれたレーザーを回避できず、全弾命中でボロボロなところにパンチをもろにくらったキングジョーブラックは、思い切り吹き飛んで岩山に激突してしまった。

 

『くっ、なんだ貴様は!キングジョーブラックが、ただのロボットに負けるはずが…』

 

『生憎。僕は宇宙最強ロボットという肩書きなんだ。ただのロボットには負けないさ』

 

 そう言ってジャンナインは必殺のジャンバスターを放つが、その紅い光線は再起動したキングジョーブラックにギリギリのところで四機に分離して回避された。

 

『そ、そもそもバトルナイザー無しのレイオニクスとロボットを倒したところで、私にはなんの利益もない!よってこれは戦略的tぐわぁぁぁぁ!』

 

 言い訳をしながら逃げて行くペダン星人に、ジャンナインは胸の三対の発射口から射出した追尾式の光弾「ジャンフラッシャー」を撃つ。四機のUFOは別々の方向に回避行動をとるが、追尾式なため全て撃墜された。

 それによりダメージの限界を超えたキングジョーブラックは、爆散してしまった。

 

「うわー、容赦ないっすね」

 

『…ペダン星人は逃げたようだ』

 

「へ?そうなんすか?」

 

『爆発の瞬間、空間転移の反応があったからな。まあ、今はそれよりも憐の援護に向かうべきだろう。そろそろ三分だ(・・・)

 

「へ?三分がどうしたんすか?」

 

『憐が最初からライブするとは思えないが、どちらにせよ急いだ方が良さそうだ』

 

「まあ、そうっすね!行きましょう!」

 

 




予想以上に長くなってしまったため、急遽前後編に。
続きは今週末にでもあげる予定ですが、問題が一つ。

ウルトラマンの掛け声って、文字にした方がいいのだろうか…?

アドバイスお待ちしております。
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