〜憐vs超獣軍団〜
『さあ、イチジョウジよ。貴様はこの状況でどうするのだ?』
ジャンナインがキングジョーブラックを連れて戦場を移した後も、超獣は一向に攻撃してこない。どうやらヤプールは、憐がどう立ち向かうのか興味があるらしい。
(くそっ、俺がなにをしようが負けない自信があるってことか)
憐としては舐められているようで気に食わない気持ちもあるが、実際その余裕の態度のおかげで助かっている。万が一ヤプールが最初から本気だったならば、ナナと会話する暇もなく瞬殺されていただろう。
超獣三体というのは、それほどまでに強力なのだ。
「くっ!こいつでどうだ!」
『ウルトライブ!レッドキング!』
レッドキングにライブした憐は、ドラゴリーに殴りかかる。しかし、かなりの怪力を誇るドラゴリーはその拳を受け止め、隙だらけの胴体にパンチを叩き込む。
それにより憐が怯んだところに、横合いからバキシムのバルカン砲が襲う。
避けることができずに火花を散らしながら後退するレッドキング。
そこにいつの間にか背後に回っていたベロクロンの全身から放たれたミサイルが全弾命中し、レッドキングは煙を上げながら倒れてしまった。
《はあ、はあ… ぐあっ!これは、ちょっとヤバイぞ…》
『フン。なんだその程度か。もういい、トドメをさせ!』
《ぐあぁぁぁぁ!》
体に力が入らず立ち上がれないレッドキングを囲むように迫る超獣。
そして憐は三方向からの火炎放射の前に為す術もなく、ダメージが許容量を超えたためにライブアウトしてしまった。
『フハハハハ!なんとも呆気ないなぁ、イチジョウジよ!』
外傷はないが、先ほどのダメージによる疲労や痛みで意識を保つのが精一杯な憐。
(やっぱ、無理だったか…)
圧倒的な力の前に、憐の心が折れかける。
無理だ。勝てない。
そもそも俺はなんでこんなになるまで戦ってるんだ?俺はただの高校生だろうが。いったい、何のために…
そんな考えが頭を覆い尽くしそうになった時、憐はふと、ムッチに転移させられる直前のナナの表情を思い出す。
悲しみ、心配、不安、失望。様々な感情がごちゃ混ぜになったあの表情は、憐が守りたい彼女の笑顔とはかけ離れたものだった。
(約束、か…。たしかに、したなぁ…。もし、俺がここで倒れたら、ナナを悲しませることになるのか…?)
「…情けねえ」
『そう卑下することはないぞ、人間よ。たかが人間にしては貴様は』
「やれることをやり切る前から、なに諦めようとしてんだよ!俺は!」
ヤプールの言葉を遮り、立ち上がった憐の瞳に諦めの色はない。
「いつまでもビビってるなんて柄じゃねえ!いくぞ、ヤプール!」
痛みを堪えギンガスパークを構えた憐の目の前に、明らかに今までとは形の違う、人型のスパークドールズが現れる。
輝きを放つそれを憐は迷わず掴み、リードした。
『ウルトラーイブ!ウルトラマンティガ!』
瞬間、眩い光が放たれ、周りにいた超獣が吹き飛ぶ。
『ぬお⁉︎この光、まさか…!』
やがて光は収束し、巨人の姿となる。
紫・赤・シルバーの三色を基調とし、胸のプロテクターの中心には青く輝くカラータイマー。額には菱形のクリスタルを持つその巨人の名は、ウルトラマンティガ。
『テェア!』
ティガは空中のヤプールを一瞥した後、いち早く起き上がったバキシムに向かってファイティングポーズをとる。
そのままバキシムに向かっていくティガ。それを阻もうとバキシムはバルカン砲を発射するが、ティガは地面を思い切り踏み切りジャンプで避けると、空中で一回転してから飛び蹴りを放ち、バキシムを押し倒す。
直後ベロクロンの腕が振り下ろされるが、着地してすぐに前転でその場を離れたティガには当たらない。ハンドスラッシュでベロクロンを怯ませたティガはさらに攻撃を加えようとしたが、横合いからドラゴリーによるタックルで体勢を崩された上に、バキシムの突進をくらって吹き飛んでしまった。
『フン、所詮は人間か』
(舐めやがって…ティガの力、見てろよ…!)
『ハァー…ハッ!』
ティガは両腕を額の前でクロスさせ力を溜めた後、振り払うように手を下ろす。
すると、ティガの身体が瞬く間に変化していく。
体色は赤とシルバーになり、体つきも一回り大きいように感じられる。圧倒的な力を持つ、パワータイプである。
『フン!』
気合を入れるように拳を握りしめて構えをとると、3体の超獣に向かっていく。
横一列になって突進してくる超獣達。
ティガはそれに全く怯まず、まずは真ん中にいるドラゴリーにタックルをくらわせ下がらせる。
続けざまに襲いかかってきたバキシムの頭突きをティガは両腕をクロスすることで防ぐ。
その隙だらけの背中を狙ってベロクロンが突進してくるが、すぐさまバキシムを押し返したティガは、後ろを振り返りベロクロンの腹に渾身の蹴りを放つ。
そのあまりの威力に宙を舞いながらかなりの距離を飛んでいくベロクロン。
『バカな…なぜそこまで戦える?なぜ貴様はレイオニクスを守るのだ。奴らはあのレイブラッドの後継者になることが目的の、この宇宙の害虫だぞ!』
飛びかかってきたドラゴリーに肘鉄を決める。腹を抱えるドラゴリーに、頭部に膝蹴りを与えることでのけぞらせることでガラ空きになった胴体に連続パンチを叩き込む。トドメとばかりに放たれた、赤色のエネルギーを纏った右ストレートをくらったドラゴリーは吹っ飛び、立ち上がろうとしていたベロクロンを巻き込みながら地面に落ちる。
《お前らがレイブラッドに絶滅寸前まで追いやられたのは事実だし、それに関しては被害者だから復讐したい気持ちは理解できる。ただな、このやり方は間違ってる。レイオニクスは悪いやつばかりじゃないし、レイブラッドの後継者が悪い奴とは限らない。お前らがやろうとしていることは、レイブラッドとなんら変わりはない!》
突っ込んできたバキシムを、その勢いを利用して背負い投げをする。倒れたバキシムの尻尾をつかみ、思い切り振り回してベロクロンとドラゴリーの上に落とす。
再びマルチタイプに戻ったティガは、もがく三体に向き直り、肘を曲げて両腕を腰のあたりまで引く。そして一気に腕を伸ばして胸の前で交差。それを腕が横一直線になるように広げると、ティガのカラータイマーにエネルギーが集まっていく。
《これで終わりだ!》
憐が腕をL字に組もうとした瞬間にヤプールが発した言葉は、その動きを止めるのには充分だった。
『いいのか?そいつらは全て、今まで捕らえたレイオニクス共の怪獣を合成したものだぞ?』
《なに⁉︎》
憐は動揺して思わず構えを解いてしまう。
その隙に上に覆い被さっていた二体を押しのけてベロクロンが立ち上がる。ティガはその口から発射されたミサイルをモロにくらい、吹き飛ばされてしまった。すぐさま立ち上がろうとした時、ティガのカラータイマーが赤に変わり、点滅を開始した。
(残りは1分…。でも、これからどうすれば…)
超獣達の攻撃を側転やバク転で避ける憐の耳に、よく知る声が聞こえた。
『憐、大丈夫か?』
「兄貴!いや〜よかった!無事…いや、かなりピンチみたいっすね」
《…あいつら、元は怪獣らしいんだ。だとしたら、俺にはあいつらは倒せねえ。かと言っておとなしくやられる気もない。一体、俺はどうすれば…》
仲間達が駆けつけてくれたのは嬉しいが、攻撃できない状況は変わらない。
すでに残りは40秒もなく焦る憐に、ムッチは穏やかな声で伝える。
「いいんすよ。やっちゃってください」
《なっ⁉︎何言ってんだ!お前の怪獣も》
「だから!…楽にしてやってください。すいませんっす、嫌な役やらせちまって。でも、あいつらも喜ぶと思うんです」
何か他に方法はないかと考えるが、もう時間がない。
ティガは悔しそうに拳を握りしめた後、もう一度ゼペリオン光線の構えをとる。
『ぐうっ!何をしている!奴をとめろ!』
『憐の邪魔はさせない』
憐が迷いを振り切ったのを見て焦ったヤプールに指示され、超獣達は一斉に火炎放射で憐を止めにかかるが、それらは全てジャンナインによってティガに届く前にジャンフラッシャーで打ち消される。
《ちくしょぉぉぉぉぉぉ!》
『ハァァァァ…チャア!』
残る全ての力で放たれた巨大な光の奔流は超獣達を纏めて飲み込み、跡形もなく消し去る。そしてそのまま、ティガは空中のヤプールに体を向ける。
『フハハハハ!気でも狂ったか?実態を持たない今の我らにはきかん!そのままエネルギー切れで…なんだ?』
ヤプールはあざ笑っていたが、異変を感じ後ろを振り返る。すると、空にヒビが入っていた。
憐の狙いはヤプールではなく、ここを囲う特殊シールドだったのだ。その狙いにいち早く気づいたジャンナインは、既に同じ場所にジャンバスターをぶつけている。
『やめろぉ!貴様ぁ、よくも!』
《うおらぁぁぁぁぁあ!》
「いけぇぇぇぇ!」
『ッ!崩壊するぞ!』
やがてそのヒビが全体に広がり、甲高い音を立ててシールドが砕け散る。
久振りに見る空には既に太陽がなく、茜色に染まっていた。
『おっと』
「おお、ありがとうジャンナイン。死ぬかと思ったぜ」
シールドを破壊し終わるとともにカラータイマーから光が消え、ティガの体が粒子となって弾ける。時間切れによる強制ライブアウトで空中に放り出された憐を、ジャンナインが手のひらでキャッチした。
『ぐおぉぉぉ…。イチジョウジ、レン。我らは復讐をやめん!そして、その邪魔をした貴様も、絶対に許さん!』
「ふぅ。望むところだ。俺はその度、お前を止めてやる!」
『フン!せいぜい次に会う時を楽しみにしているがいい。フハハハハハハ…』
「…できれば会いたくないけど」
耳に残る高笑いと共に、空に溶けるように消えたヤプール。
「終わったんすかね?」
『マイナスエネルギーの反応は無いが…』
「ああ、多分な。また来るって言ってたけど…」
ヤプールに目を付けられるとか終わりじゃね?とげんなりしていた憐に、ムッチが声をかける。
「あの、兄貴。いや、憐さん」
「ん?なんだムッチ、改まって。俺今クソ疲れてんだけど」
「いや、あのほんとうにありがとうございました。俺も復讐を果たせたし、憐さんのおかげで、怪獣達も無事に成仏できたと思います」
「だといいんだけどな。なんだかんだ言って怪獣殺しちまったのは今回が初めてだし、結構きてるんだよね、俺」
とりあえずそれは置いといてさ、と疲れたように、しかしどこかほっとした様子で憐はこう続けた。
「ま、一件落着、だろ?」
暗くなり始めた空に、一番星が輝いた。
☆
「…憐。アンタ、アタシになにか言うことはないかしら…?」
ヤプールにより捕まったレイオニクス達を解放した後、ナナの宇宙船を置いてきた場所へと戻ってきた憐達を出迎えたのは、顔を俯かせて立ちすくんでいるナナだった。
表情はわからないが、その姿に言いようのない恐怖を感じた憐は直感的に彼女が怒っていることを理解する。
「うぇ⁉︎あ、えっと…あー…本当に!すいませんでしたぁぁぁぁ!」
憐達がヤプールの企みを見事阻止し、現実世界に戻ってきた時には既に日が暮れていた。大会が始まったのがまだ太陽が真上に来る前だったことと、憐達が戦っていた時間がわずか三十分程だったことを踏まえて考えると、あの四次元空間は時間の流れが遅いということが予測できる。とここで、憐がナナに言ったことを思い出してみよう。
『…もし、俺が三十分たっても戻ってこなかったら、ナナは…』
となれば。
「…そうよね。アタシが今までどんな気持ちで待ってたか、少しは想像できるわよね?」
ナナは異次元空間から脱出後、憐に言われた通りにジャンスターがあった場所まで行ったが、やはり一人でにげる気には到底なれずにずっと憐の帰りを待っていた。結局、憐が帰ってきたのは六時間後。周りのレイオニクスがどんどん惑星から脱出していく中、一人で待ち続けたナナの心中は計り知れない。
「あ、ああ。本当に悪かっtグフッ⁉︎」
「…悪かった?そう思ってるなら、なんでもっと早く帰ってこなかったのよ!あの時、憐のことを見捨てて一人で逃げろって言われた時の、アタシの気持ちわかる⁉︎わからないわよね、アンタには!」
殴り倒された憐は、地面に大の字になったまま黙ってナナの言葉を聞いている。
「この星に行きたいって言ったのはアタシよ?そのせいでこんなことに巻き込まれたのに、原因を作ったアタシはただ逃げるだけで、本来狙われることのなかった憐がアタシを助けるために死ぬ覚悟で戦ったのよ⁉︎」
「でも、俺は今生きてる」
「それは結果論でしょ!アンタみたいな度を超えたお人好しは自分を犠牲にしてもみんなが助かればいいとか思ってるんでしょうね。でもそれで助かってもアンタが死んじゃったら、残された人は喜ぶと思う⁉︎」
「…!」
「…三十分たっても全然憐が帰ってこなくて、ほんとに死んじゃったのかと思った。アタシがあんな大会に出なければこんなことになんなかったのにって。…ハハ、よく考えたらアタシ、憐に迷惑しかかけてないじゃん。そうだよ、これからもこんなことが続くなら、アタシなんていないほうが…」
「おい、そこまでにしろよ…!」
ナナは、確かに怒っていた。自分の身を顧みずにナナを助けにきた憐を。しかしそれ以上に、何もできずに憐を危険に晒してしまった自分自身に怒っていた。
そしてまた、憐も怒っていた。自分を責めるナナに。そしてナナにそんな思いを抱かせてしまった不甲斐ない自分に。
「俺はお前のことを迷惑だなんて思ったことは1度もないぞ?ま、暴力はできればやめてほしいけどな」
そう言って静かに立ち上がりながら笑う憐。
「なんで、なんで笑ってられるのよ!死にそうな目にあったのよ?体もそんなボロボロにして、アタシのせいで…」
「だから、その『アタシのせいで』っつーのをやめろって。確かに死ぬかもしれなかったし、めちゃくちゃ怖かったよ。でもよ、こうして無事帰ってこれたし、ヤプールの企みも阻止できた。そのおかげで助かった人達もたくさんいる。こーゆーのは全部、ナナがこの星に行きたいって言った『おかげ』、だろ?」
「でも…」
「あー!やめろ!でもとかだってとか言うのもやめろ!…まぁ、なんだ。ずいぶん遅くなっちまったし、散々待たせて悪かったんだけどさ。ほら、俺帰ってきたじゃん?だから…おわっ⁉︎」
その続きはナナには必要なかった。勢いよく抱きつくと、憐に花のような笑顔を見せた。
「おかえり!」
「…おう!ただいま」
すると、突然ナナが泣きはじめる。
「…ふ、う、うわぁぁぁぁん!」
「え、ええ⁉︎なんだ!どうした急に⁉︎俺なんかした⁉︎」
「うう、怖かったよぉ。ひっく、あのまま、憐が死んじゃったら、どうし、ようってそればっかり、一人だから、余計にか、考えちゃって…無事でよかったよぉぉぉ…」
どうやら相当不安だったらしい。1人だったから余計に心細かったのだろう。抱きついて泣き続けるナナに、どうすればいいのかわからない憐は、とりあえず、という感じでぎこちなく頭を撫でるのが精一杯だった。
「あ、ああ。ほんとうに不安にさせることばっか言ってごめんな?もう大丈夫だから、泣き止んでくれよ、な?…ああ、もうどうすれば…てかおい!ムッチ!なに離れたところで見守ってんだ!」
空気をよんだムッチは、話が始まる前にすでにジャンスター内に逃げ…移動していた。
「いやー、俺には無理っす!兄貴、ほんと尊敬します!」
「な、おい!ちょっ、その暖かい目をやめろ!そしてジャンナイン!なんかいい案ない?」
『ただいま(笑)』
「ッざけんなコラァ!喧嘩売ってんのかああ⁉︎」
「ふぇぇぇぇぇぇん!助けてくれたのに酷いこと言っちゃってごめんなさぁぁぁい!」
「いや全っ然!全っ然気にしてないからそんなこと!てかなんか、こいつ幼児退行してね⁉︎」
『「ただいま。…プッ」』
「お前らァァァァァ!」
夜は更けていく。
☆
「はい、憐。アーン」
「むぐっ…うん。いや美味しいけどさ。うん、確かに手料理が食べたいって言ったけどさ。これは違くないですかね?」
「ダメよ、安静にしておかなきゃ。動けないんでしょ?それにこんな美少女に食べさせてもらってるんだからもっと喜びなさい。あ、でも治ったらもうやんないから」
『「ニヤニヤ」』
「うわぁぁぁ、なんだこの羞恥プレイ!お前は恥ずかしくな…いてぇ!あ、あぁ…」
なんとか泣き止んだナナと共にジャンスターに戻ろうとした憐だったが、体が動かず倒れてしまった。ナナとムッチにひきずってもらってジャンスター内に入りジャンナインに見てもらった結果、全身筋肉痛という診断をうけた。原因はもちろんティガへのライブである。運動神経はいい方の憐も、流石に生身であの時の動きはできない。しかし、普段なら無理なはずの動きも、ティガの身体能力なら自分が思ったとおりに体を動かすことができてしまうため、何も考えずにフルで使った結果、憐の肉体が慣れない動きに対応しきれなかったのだった。
動けない憐はベッドに横になっていたが、相当なエネルギーを消費したため当然腹がへる。どうしようか、と考えた末、ナナが食べさせて、それをムッチとジャンナインがニヤニヤしながら見るという今の構図が出来上がった。
「ちょっと動かすだけで痛い…!そ、それはそうと、ムッチはどうするつもりなんだ?」
「うーん、そうっすね。バトルナイザーは取り戻しましたけど、怪獣がいなしなぁ…」
レイオニクス達を解放したついでに、保管されていたバトルナイザーを取り戻したムッチだが、肝心の怪獣がいないため自衛のための手段を持っていない状態だった。
「それなら、俺達の旅についてくるか?」
「マジすか⁉︎」
「ああ、だけどよく聞いてくれ。これはナナもだ」
真剣な表情の憐に、二人も気を引き締める。
「俺の旅は、常に危険がつきまとう。多分、今回よりももっと厳しい戦いがあると思う。…これを聞いた上でもついてくるか?」
「なーんだ、そんな話。真剣に聞いて損したわ」
呆れたような顔でそう言うナナに、憐は思わず耳を疑う。
「そんなことって、命がかかってるんだぞ⁉︎俺一人じゃ、お前らを守りことさえ」
「なーに言ってんのよ。アタシが守られるばっかりなわけないでしょ?もっと頼って、憐」
『そうだ。憐は一人じゃない。僕らがついてる』
「兄貴は俺の恩人っすよ?その恩を返さねぇなんざ漢がすたるってもんよ!ぜひ、お供させてください!」
「アンタ、なんか暑苦しいわね…」
「酷くないっすか⁉︎」
そんな仲間達の言葉を受け、憐は零れそうになった涙を手で拭うと、上半身を起こす。
「いててて…」
「え⁉︎なにしてんのよ!」
『まったく、絶対安静だと何度言えば…』
「いや、大丈夫だ。俺にはもし倒れても、支えてくれる仲間がいるからな。だろ?」
「憐…!」
「兄貴、それじゃあ…!」
「おう!これからもよろしく頼むぜ、みんな!」
新たな仲間が加わり、彼らの旅はまだまだ続く。その先に何があるかは誰もわからないが、しかし彼らは前へ進み続ける。
第一章 完
はい、とゆーことで第一章 完です。次回のお話から第二章が始まります。
まぁ第二章と言っても基本的には今までと変わらないんですけどね。あれですよ。ゼロファイトの第一部第二部的な。全然違いますね。
えー読んでくださってる皆さんからの宇宙人・怪獣のリクエストは随時受け付けておりますので、よろしければ活動報告のリクエスト募集中のところに返信していただくか僕に直接送るかのどちらかでお願いします。
あと、次回の更新は二、三週間後になってしまいそうなので、気長に待っていただければ幸いです。もしかしたら少し早くなるかもしれませんが。
では、これからもこの小説をよろしくお願いします!