スカリエッティの兄弟   作:ヴィヴィオ

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桜舞い散る世界

 

 

 

 さくら

 

 

 

 

 シュテルの敵を討つ為、ボクとなのは激しい訓練をした。温泉にも行ったけど、ジュエルシードの反応とかもなかったので、ボク達はどんどん強くなっている。ジュエルシードの探索事態はユーノ君にボクが知っている場所をそれとなく教えて任せてある。でも、結構空振りがあるようだ。そして、ボクとなのは市街地にあるジュエルシードを封印して、ここを狩場にする事にした。ジュエルシードを囮に使い、特殊な魔法を使って罠を張る。そして、ボク達が待ち構えるのだ。封印したジュエルシードを開放して、反応を流してあげれば彼らは直ぐに来る。

 

「二人共、本当にやるの?」

「やる」

「敵は取らなきゃ」

「ユーノ君、結界のサポートをお願いね」

「う、うん……わかった。でも、この魔法はボクは詳しく知らないけど……大丈夫かな?」

「大丈夫だよ。直ぐに上書きするから」

「そっか、わかった」

「じゃあ、始めよっか。さくらちゃん」

「うん」

 

 ユーノ君が魔法を発動させたのを確認し、ボクはなのはちゃんある物を渡して準備する。

 

「発動するよ!」

「「うん、殺るよ」」

 

 直ぐにジュエルシードが発動する。ボク達は人の居なくなったビルの上で待つだけ。獲物が掛かるのを、じっと待つ。

 

 

 

 

 フェイト

 

 

 

 

 ジュエルシードの反応があった。あれから何個か回収したけれど、あの人達とはあっていない。それにシュテルって子は死んだそうだ。殺すつもりは無かったのに、なんでこんな事になったんだろう……でも、母さんの為にも頑張らないといけない。

 

「フェイト、あそこだね」

「結界が張ってあるね」

「ふむ。別の対抗馬が居るのだろう。だが、我々には行くしかない」

「そうですね……」

 

 仮面で姿を隠している怪しい人。でも、リリスが外部協力者だと言っていた。お母さんが付けてくれたのかも知れない。

 

「じゃあ、行こう」

「ええ」

「うむ」

 

 蜃気楼と呼ばれて私達は結界の中に入ってく。遠目で起動しそうなジュエルシードを見つけた。そこにフェレットが走っていこうとしている。

 

「見つけたっ!!」

「急げ、蜃気楼!」

 

 命令が飛んで蜃気楼が加速する。そして、リリスが先行してフェレットの前に立ちはだかった。

 

「ご主人様はどうしたのかな? 使い魔くん」

「僕は使い魔じゃない!! それになのは達ならもう来ている……ねえ、ジュエルシードを置いて大人しく管理局に投降する気はないの?」

「ないわ。ねえ、マスター」

「うん、それは出来ない」

「だそうだ」

 

 私達も到着して、私がジュエルシードを取る為に近づく。

 

「そう、残念だ……」

 

 私がジュエルシードを掴む。

 

「え?」

「何っ?」

「これって……」

 

 

 

 

 ジュエルシードから発せられた複雑な術式による転送魔法。それによって、私達は変な場所へと飛ばされる。直ぐに視界が回復して見た所は先程とは変わっていない。ただ、空が暗いだけ。それにジュエルシードがなくなっていて、女の子の声が響いてくる。

 

「――――I am the bone of my sword.」(体は剣で出来ている)

「―――Steel is my body, and fire is my blood」(血潮は鉄で、心は硝子)

「―――I have created over a thousand blades. 」(幾たびの戦場を越えて不敗)

「Unaware of loss. 」(ただ一度の敗走もなく、)

「Nor aware of gain」(ただ一度の勝利もなし)

「ちょっ、これって!?」

「衛宮士郎か!?」

「知ってるの?」

「ああ、これは罠だ」

「でも、この程度なら力ずくで敗れるから心配しないで……」

 

 詠唱は聞こえて来る。

 

「―――With stood pain to create weapons.」 (担い手はここに独り。)

「―――告げる!」

 

 もう1人の声も響きだした。同じ声だけど別の人だ。

 

「waiting for one's arrival」(剣の丘で鉄を鍛つ)

「汝の身は我に! 汝の剣は我が手に!」

「ちょっと、待って、芳乃さくらだけでしょう? もう1人転生者が居るの?」

「聖杯の寄るベに従い、この意この理に従うならば応えよ!」

「わからん!! どこだ、何処にいる!?」

「――I have no regrets.This is the only path」(ならば、我が生涯に意味は要らず)

「誓いを此処に! 我は常世総ての善と成る者! 我は常世総ての悪を敷く者――!」

「不味いっ、直ぐに撤退を……」

「―――My whole life was“unlimited blade works”」(この体は、無限の剣で出来ていた)」

 

 世界は移り変わり、歯車が空で周って無数の剣が突き刺さった丘へと変化した。そして、大きな桜の木がある。その下に赤いコートを着た金髪の女の子とその横で膝を付いて魔法陣の詠唱を行っている白い女の子が居た。

 

「汝 三大の言霊を纏う七天! 抑止の輪より来たれ 天秤の守り手――!」

 

 2人の女の子は私達を憎悪の篭った瞳で睨みつけてくる。

 

「夢幻召喚(インストール)キャスター!!!」

 

 白かった服が紫色の服に変わってマントが現れる。二人共から圧倒的な魔力が感じられる。

 

「ようこそ、ボクが作ったアーチャーの世界へ」

「そして、貴方達の終焉の地へ」

 

 殺気の篭った瞳で私達を睨みつけてくる。

 

「待て、何を言っている!?」

「冗談……かな?」

「リリス……?」

「ううん、ここで貴方達には死んでもらう。レイジングハート、非殺傷設定をオフに。隠蔽していた術式を解除」

『イエス、マスター。非殺傷設定オフ。術式を解除』

 

 その言葉と同時に夜空を埋め尽くす数の巨大な魔法陣が沢山出現した。

 

「不味いぞっ!? 我らが助かる可能性は13%だ!」

「ちっ、準備万端か……」

「あ、あの、リリス……」

「下がってて、フェイト。相手は本気で殺しに来てる」

「な、なんで? なにがどうなって……」

 

 私が混乱している中、戦闘が始まった。

 

 

 

 

 

 なのは

 

 

 

 

 シュテルちゃんの敵を討つ。その為になのははさくらちゃんにキャスターのカードを借りて、身体の負担を気にせずに夢幻召喚(インストール)した。用意しておいた術式も含め、一斉に起動させて空へと飛びながら砲撃を開始する。ディバインバスターの連射砲撃。一つの魔法陣から一分間で54発の魔法を放つ。それを空一面に配置して回避なんてさせない飽和攻撃をしかける。

 

「じゃ、やるね」

「うん、殺っちゃえ」

 

 蜃気楼とかいうロボットを盾にして突破を図ろうとしているけど、無駄だよ。さくらちゃんが弓を構えて不思議な矢を放つ。

 

「壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)」

「ぐっ!?」

 

 ロボットのバリアと直撃し、大爆発が起きる。でも、なのはは無視してそこに攻撃を叩き込む。さくらちゃんも次のを用意している。

 

「転移もここじゃできないし、無駄なのにね」

「まだ耐えてるんだね……じゃあ、レイジングハート」

『イエス、マスター』

 

 使い切れない魔力を集める。瞬時に膨大な魔力が集まってくる。私とさくらちゃん限定で無限に魔力を使える。だから、思う存分魔力を集めて込められる。

 

「行くよ、スターライトブレイカー」

 

 膨大な魔力で完成させた収束砲撃魔法。大地を破壊し、全てを消し飛ばす。でも、これでも耐えるよね?

 

「はぁっ!!」

「残念でした!」

 

 あの青い髪の人がスターライトブレイカーを正面から突破してきた。無傷で。そして、私を狙おうと蹴りを放って来る。でも、神速を発動して二つの短剣を持って迎撃にさくらちゃんが出てくれる。

 

「アンタ、こんな事してただで済むと思ってるの?」

「何言ってるの? 先にシュテルを殺したのは君たちだ! それにこの世界ならなんの問題も無い!」

「へぇっ……」

「それより、その無敵モードは封印だよ」

「できるものなら……」

「ここはボクの世界だ!」

「なっ!?」

 

 近距離から短剣を突き刺して、無数の剣を突き刺す。

 

「ルールブレイカー……?」

「無敵モードを反対にしてあげた。干将莫邪だと思った? 残念だったね。それとこれで終わりだよ」

 

 無数の剣を空に召喚して落としていくさくらちゃん。私はその間に魔法の再チャージを行い、7秒で完成させる。直ぐにディバインバスターの連射砲撃を行う。

 

「じゃあ、もう一発行ってみようか!! スタートライト、ブレイカーァアアアアアアアア!!」

 

 さっきよりもより大きな砲撃を放つ。世界を桃色に染めるように。

 

 

 

 

 

 メルトリリス

 

 

 

 

 これ、やばい。というか、明らかに英霊を超えた魔力量だしてるんだけど?

 

「なんなのこの魔力?」

「キャスターどころの話ではないぞ」

「で、でも、この世界はあの子の世界なんでしょ? なら、魔力を無限にするぐらい……」

「いや、これはあくまでアーチャーの世界であって、アイツのではないな」

「どっから魔力供給を……待って、確か初音島の桜って……」

「人の願いを叶える桜の木だったな……おい、それって……」

「私達がよく知ってる物じゃない」

「ど、どういう事なの?」

「くはははは、そうか、そういう事か。この無茶苦茶な威力、攻撃範囲、連射速度、どれをとっても高町なのはは数秒で魔力が枯渇するはずだ。例え英霊でも聖杯のバックを受けなければ」

「フェイト、つまりあの子達は最初に見えた大きな桜の木から無限とも言える魔力を受け取っているのよ」

「そ、そんな……それじゃあ、私達はここで死ぬの?」

「このままだったらね」

 

 制限時間無しの無敵モードか……どうせ再生とかもするだろうし、これは詰んだね。まさかルールブレイカーで無敵の術式を解除されるとは……うん、油断した。ただの子供でもキレたら怖いって事ね。

 

「おい、いい加減逃げるぞ」

「そだね。おーい、悪いけど助けて、私達の女子高生━━━━!! 魔法少女ジャンヌちゃあああああん━━━━!!」

「な、何言って」

「逃げるぞ」

 

 ゼロがフェイトを抱えて一気に逃げる。私も逃げる。その瞬間、私がさっきまで居た所が極大のビーム攻撃に晒された。そして、世界はガラスのように砕け散る。通常空間に復帰する。でも、なのは達の砲撃は止まらない。日本崩壊のお知らせ。でも、大丈夫。なんてったってこっちも魔法少女が居るからね。

 

「我が神はここにありて(リュミノジテ・エテルネッル)」

 

 聖旗を打ち立て、真名を解放するジャンヌ・ダルク。これによって彼女が持つ規格外の対魔力を、物理的霊的問わずあらゆる護りに変換する防御結界を展開し、被害を無効化した。でも、片手で頭を押さえて頭痛でも感じてるのかな?

 片手にエクスカリバーまで持っちゃって。というか、ジュエルシードの有った所が消し飛ばされてるね。剣の鞘の下にフェレットまで居るし。

 

「メルトリリス、後でお話……いえ、こちらふうに言うOHANASHIです」

「ちょっと遠慮したいかな」

「そうですか……では物理的にしましょう」

 

 剣を引き抜いてこちらに約束された勝利の剣(エクスカリバー)を放とうとする。だけど、直ぐに方向を変えて放った。向こうからは黒いビームが飛んできた。二つの約束された勝利の剣は中央で打ち消しあった。

 

「ちっ、これは不味い……アヴァロンよ」

 

 もう一発の約束された勝利の剣を受けきるジャンヌ。放たれた方を見ると黒と白の2人の女の子が居た。いや、あえてこう言おう。2人のセイバーが居たと。

 

「1枚じゃないのか!?」

「誰がセイバーが1枚だって言ったのかな? 私は全てのサーヴァントのクラスカードを持っているんだよ? そう、セイバー・リリィもセイバー・オルタもジャンヌ・ダルクだってそう」

「今、なのはが使っているのはセイバー・リリィ。まだ決着はついてないよ」

「そうだよ。あの程度、まだ問題無い」

 

 芳乃さくらが指を鳴らすと巨大な、巨大な桜の木が出現する。その姿はユグドラシルや世界樹と言われても納得する程の物だ。人口聖杯? 大聖杯だろう。

 

「桜が舞い散る世界で決着をつけよう。君達も桜の木の下に植えて養分にしてあげるよ」

「ふえ!? そんな事できるの、さくらちゃん!」

「多分できる! そんな気がするよ!」

「仕方ありません。相手になってあげましょう」

 

 ジャンヌ・ダルクも入って転生者3人とフェイト対なのはとさくらちゃん。普通なら確実に私達が勝てる。でも、相手は聖杯のバックアップ持ち。さあ、どうなるかな?

 

 

 

 

 

 

 

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