スカリエッティの兄弟   作:ヴィヴィオ

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なのはの不思議な一日

 

 

 

 

 

 

 海鳴市にやって来た俺は先ずは高町家の行動を調べる。送り込んでおいたカラス達からの情報で家の位置は問題無く理解できる。このカラス達は海鳴市に多数存在し、こちらに情報を送って来る。ちなみに魔法探知でこのカラスを見つける事は不可能だ。何故なら、機械だからだ。純粋な機械技術で作り上げたロボットなのだ。

 

「マスター、高町家の行動記録です」

「うむ」

 

家族ごとに纏められたタイムテーブルが表示された紙を受け取る。現在、俺達は泊まっている旅館の一室でお互いに向かい合ってテーブルに座っている。エセルドレーダの着ている服は浴衣で、服は少しはだけている。

 

「今は高町士郎は現在入院中か……しまったな。あのまま大学病院で調べた方が良かったか」

「もう一度行きますか?」

「いや、面倒だな……転生者はどうしている?」

「公園で相変わらずなのはの取り合いです。それを不安そうに見ていますね」

 

なら丁度良いか。今の時間だと……問題無いな。

 

「コイツのデータの採取は?」

「問題有りません」

「では、行くぞ」

「イエス、マスター」

 

温泉宿を確保した状態でユニゾン後に転移し、高町なのはの元へと向かう。

 

 

 

 

 

なのは

 

 

 

お父さんが入院してみんな忙しそうにしている。だから、なのはも1人で公園に遊びに来たの。そうすると、知らない男の子がやってきて、頭を撫でたりしてきた。直ぐに別の人も来て喧嘩になっちゃった。なのはは頑張って止めようとするけど、なのはを取り合って全然聞いてくれない。いっつも、こんな感じでなのはの周りで喧嘩して、遊ぶのを邪魔するの。でも、1人はさみしいから……逃げる事も出来ないの。

 

「なのは!」

「あ、お姉ちゃん!」

「「え?」」

 

声のが聞こえた方に振り返ると、公園の入口に美由希お姉ちゃんが居た。だから、なのは直ぐに走ってお姉ちゃんに抱きつこうとして止める。だって、迷惑になったら嫌だから。

 

「お、お姉ちゃん、店の手伝いは……?」

「あっちはお兄ちゃんとバイトの人に任せておけば大丈夫よ。それに今は休憩中なの。なのははこんな所に1人で来てどうしたの?」

「あ、遊びに来たの……」

「そう。ごめんね、寂しい思いをさせて……」

 

お姉ちゃんがなのはを抱きしめて頭を撫でてくれる……男の子と違って、とっても気持ちいい。自然となのはの目から涙が出て来る。

 

「……ぐすっ、お姉ちゃん……」

「そうだ、なのは。今から一緒に買い物に行こうか! 私が頑張っていい子にしてるなのはに美味しい物をご馳走してあげる」

「ほんとっ!? やった!」

 

嬉しい。凄く嬉しい。お姉ちゃん、大好きなの。

 

「あ、あの、俺は……」

「は、はじめまして!」

 

男の子達がお姉ちゃんに近づいれてくる。お姉ちゃんはなのはを降ろして手を繋いでくれる。

 

「私はなのはの姉です。君達もなのはと一緒に遊んでくれてありがとう。でも、これからなのはは私が一緒に連れていくから君達は気にせず遊んでいるといいよ」

「いや、そういう訳には……」

「俺も一緒に……」

「ごめんね。流石に他人の子供を連れてはいけないよ。これで勘弁してね」

 

お姉ちゃんは近くの自販機でジュースを買って、彼らに渡したの。

 

「なのはも何か飲む?」

「えっと、オレンジジュース……」

「はい、どうぞ」

 

お姉ちゃんがパックのジュースにストローを刺してなのはに差し出してくる。なのははそれを受け取ってちゅーって吸っていく。美味しい。

 

「じゃあね。なのはもバイバイって」

「バイバイ」

 

男の子達は何か言いたそうだったけど、お姉ちゃんは気にせずになのはを抱き上げて歩いていく。しばらく歩いて、時折お姉ちゃんは振り返るけど、どうしたんだろう?

 

「なのは、ここからは一緒に歩こうか。流石に抱っこは疲れちゃった」

「うん! お姉ちゃんと一緒に歩くよ!」

「いい子だね。疲れたら言ってね」

「大丈夫!」

 

なのははお姉ちゃんと手を繋いで一緒に街をお散歩するの。

 

「なのは、何か食べたい物、ある?」

「お団子がいいの!」

「それじゃあ、みたらし団子でいいかな?」

「うん!」

 

ケーキとも思ったけど、家で食べられるし、和菓子がいいの。それから、デパートにあるお店に入ってお姉ちゃんに美味しいお団子を食べさせて貰ったの。

 

「この事はみんなには秘密だよ、なのは。お母さん達に怒られちゃうしね」

「うん!」

「そうだ、どうせだったら少し遠出しようか?」

「何処に行くの?」

「水族館」

「本当!? やった! なのは、凄く行きたかったの!」

「じゃあ、行こうか」

 

今日のお姉ちゃんはなんだか、凄く優しいなの。それから、お姉ちゃんはデパートを出てタクシーで水族館へと連れて行ってくれたの。

 

「わぁーお魚さんがいっぱいだよ、お姉ちゃん!」

「そうだね。でも、走っちゃダメだよ、なのは。お魚さんは逃げないからお姉ちゃんとゆっくりと回ろうね。ほかの人に迷惑になったらダメだからね」

「ご、ごめんなさい。なのは、お姉ちゃんと一緒にゆっくりと見るね!」

「うん。それじゃあ、行こうか。今日はイルカショーとかもあるから、それも見ようね」

「やった!!」

 

それから、お姉ちゃんと一緒になのはは楽しい時間を過ごしました。いっぱいのお魚さんを見たり、イルカさんを見たり触ったりとても楽しかったの。でも、なのはは楽しすぎて途中で眠っちゃったの。

 

「なのは、起きて。そろそろ帰らないと駄目かな」

「うぅ……そうなの?」

「うん。でも、なのはにプレゼントがあるの。これをあげるね」

「これは何?」

「この水族館の年間パスだよ。これが有れば何時でもこれるからね。なのはが寂しかったりしたら、ここに来るといいよ。そうだね、明日からでもいいよ」

 

お姉ちゃんが、年間パスって奴を入れたお守りを渡してくれたの。

「本当!? やった! でも、なのは1人で大丈夫?」

「ええ。安全な道を教えてあげるね」

「うん!」

「じゃあ、一緒に帰ろうか」

 

それから、お姉ちゃんと一緒に帰ったの。

 

「あっ、なのは、私は父さん達の手伝いをしてくるから、家の中に入っていて。それと、今日の事は内緒だよ」

「うん! なのは、約束は守るよ!」

「そう、いい子ね。されじゃあ、バイバイ。また会いましょう」

「? うん、バイバイ」

 

お姉ちゃんはなのはに水族館で買ったイルカのぬいぐるみを渡して、同じ水族館で買った帽子をかぶってお店の方に行っちゃった。なのは約束通り、お家に入って部屋にぬいぐるみさんを抱きしめてベッドに横になると、また眠くなってくるの。だから、そのまま寝ちゃった。

 

「なのは、ご飯だよ。起きて」

「んんっ……」

 

目を開けるとお姉ちゃんが居た。

 

「お手伝い、終わったの?」

「ええ、終わったわ。」

 

なのははお姉ちゃんに抱きついてぎゅーってする。

 

「? なのは、どうしたの?」

「えっと、今日はありがとうなの?」

「どうしたの? 何かあったかな?」

「ううん、なんでもないの。ただ、お姉ちゃんが大好きって事だよー」

「そうなんだ。私もなのはのこと大好きだよ。もちろん、お兄ちゃんもね」

「お兄ちゃんも……?」

 

お兄ちゃん、凄く怖いの。すぐ怒るし……お兄ちゃんは嫌い。

 

「お兄ちゃんはお父さんの代わりに私達を守ろうと必死なんだよ。お父さんが戻るまでの我慢だからね。お父さんが元気になったらまた遊びに行こ」

「うん! なのは、我慢して待ってる。だから、また水族館にお姉ちゃんと一緒に行きたいの!」

「水族館? そういえばなのは水族館に行きたがってたわね。わかったわ。お父さんが元気になったらみんなで行きましょう」

「うん♪」

「じゃあ、今からご飯を食べに行こっか」

「はーい!」

 

なのははお姉ちゃんの手を握って一緒に降りていく。お姉ちゃんは不思議そうにしていたけど、変なの。

 

「あら、仲良しね。なのはの機嫌もいいみたいだけど、何かあったの?」

「分からないの。何かあった、なのは?」

「なんでもないよーえへへー」

「そう、まあいいわ。早く食べましょう」

「うん」

 

お母さん達にも内緒だよね、お姉ちゃん。なのはちゃんと約束を守るよ。

 

 

 

 

 

 

 

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