ベルがアークスなのは間違っているだろうか 作:さすらいの旅人
話は一気に
『アハッ、アハハハハハハハハハハハハハハハハ!』
その声の主は異形とも言える存在だった。
巨大な脚、巨大な双角、緑色に蝕まれた鋼色の対皮をした巨躯の『闘牛』らしき頭部の額辺りに、女体の上半身。
見た目からして明らかにモンスターなのだが、この存在の正体を知る者はこう呼ぶ。『
アイズの『風』により、今まで分断していた【ロキ・ファミリア】の眷族達が集結するも、この巨大な存在の登場と言う
此処へ辿り着く前に団長のフィンを含む多くの負傷者が既にいた為、
ガレス達の決意とは別に、『
その光景に台座を通して見ていたとある美神の
『フフ……バイバイ』
先程まで地面や壁、『
「なっ、これは……!」
『?』
大広間を出ようとするところ、別の通路から第三者の声がした事で動きを止めた。
耳にした『
「ガレスさんにティオナさん!? それに、ティオネさんにラウルさん達まで!」
白髪の少年が無残な姿で倒れているガレス達を見て驚愕の声を上げている中、『
『アナタモ、遊ビタイノ?』
「ッ! まさか、『
まるで自分を知っているような口振りで此方を見る
「ベル様! 勝手に進んでは……って、何ですかこの状況は!?」
「おいおい! 何か凄ぇデカいモンスターがいるぞ!」
白髪の少年が現れた通路から、新たな者達が現れた。物凄く小さい
新しい玩具がまた増えたと喜ぶ『
「アルゴ、ノゥト、君だぁ……!」
「ベル、じゃと……!?」
「ど、どうして……ベル君が……!?」
白髪の少年『ベル』の声に真っ先に反応して目覚めたティオナ、その後に目覚めるガレスやラウル達は予想外な人物の登場に目を見開いていた。
(またフィンの奴が……いや、それはない)
以前にあった
とは言え、今の危機的状況でベルの登場は非常に嬉しい誤算だった。自分より二回り以上年下の若造とは言え、少し前にダンジョン59階層で、『
そんな中、
『?』
何かが当たった感覚に、『
見れば、赤色の印らしきモノが前脚に付いている。それをやったのは、変なモノを持ち構えている自身より遥かに小さい
「ベル様! 状況は全く分かりませんが、取り敢えずあのデカブツをさっさと倒しましょう!」
「う、うん!」
「ヴェルフ様! ここはリリとベル様がアレの相手をしますので、あそこに倒れている方達を頼みます!」
「わ、分かった!」
まるで指揮官と思わせる彼女の佇まいに、ガレス達は思わず凝視してしまう。
(何じゃ、あの思い切りの良い娘っ子は?)
もし此処にフィンがいたら勇気ある同胞として見るだけでなく、絶対目を付けるんじゃないかとガレスは思わず考えた。もし口にしたらティオネ辺りが絶対に黙っていないだろうが。
「ベル様、前脚に撃った
「勿論だよ!」
リリの発言に頷くベルは
「喰らえ!」
『イダァァァァァァアアアアアアアアア!!』
連続で放った直後、前脚が抉れるように被弾する『
(ど、どう言う事じゃ!? ワシとティオナの時には、大してビクともしなかった筈なのに!)
つい先程、ガレスとティオナが脚に渾身の一撃を振るっても『イタイッ』と言っただけなのに、今はその時とは比べ物にならない程のダメージを与えていた。
敵の体皮は
『オマエェェェェェェェェェェッ!!』
自身に盛大な痛みを与えたベルに『
「ベル様だけではありませんよ!」
『ギャァァァァァアアアアアアアアアア!!』
次にリリからの攻撃を受けた『
(何じゃあの武器は!?)
遠距離用の魔剣だと判明するガレスだが、『
『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!』
予想外な強敵が現れた所為か、暴牛の咆哮が大広間を撒き散らながら暴れ始めようとする。
それを見たベルは次の行動に移ろうとする。
「リリは下半身の脚を中心に狙って! 僕は本体の上半身をやるから!」
「了解しました!」
頷いたリリが次の脚を狙い始めている中、ベルは武器を切り替えようとする。不気味な形状をした大鎌らしき魔導士用の武器へ。
「【沈黙の審判者よ。虚構なる光と氷の理にて翼となり、
詠唱をするベルに、リリを除く誰もが視線を向けると――
「【レ・バーランツィア】!」
魔法名を告げた瞬間、ベルは突如上昇しながら背中から翼らしきモノが生えただけでなく、そのまま飛翔しながら光と氷の弾丸を『
「ちょっ、ベル君!? 前に自分が見た合体魔法とは全然違うじゃないっすか!」
ラウルは立ち上がりながらも、ベルが以前に使っていた魔法とは全く異なる事に思わず声を上げるのであった。
負傷するガレス達と合流するベル一行でした。
次回はベル視点でやります。
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