ベルがアークスなのは間違っているだろうか 作:さすらいの旅人
フィンさん達と話し合った翌日。
僕達【ヘスティア・ファミリア】は
因みにリリが加わった時にやる予定だったが、自分だけの為に歓迎会をするのは申し訳ないと言う理由で固辞されていた。正式に
歓迎会をするなら酒場でやるのが定番と思う人がいるだろう。けれど、今回は
ヴェルフは
まぁどの道【ロキ・ファミリア】の団員が僕達の所にいる時点で、遅かれ早かれ様々な噂が立つことに変わりなかった。余りにも早く広まるのは嫌だから、酒場ではなく
☆
「と言う訳で、ボクのファミリアはベル君以外の団員が増えたから、今日は歓迎会をしようと思う。それじゃあ、乾杯!」
『乾杯!』
「さて、先ずはリリ君から自己紹介と一言を!」
「態々そんな事をする必要はないと思いますが……」
仕切り役になっている神様が、先日【ヘスティア・ファミリア】に
どうやらこの前は断られて出来なかった所為か、いの一番にやらせたいようだ。
「え~、リリはベル様の次に入ったリリルカ・アーデです。以前まで【ソーマ・ファミリア】で裏方のサポーターを専念していましたが、【ヘスティア・ファミリア】では戦闘にも参加しています。まだまだ先達の皆様には及びませんが、もし何かあれば遠慮無く指摘して下さい」
先輩の僕達を敬うように謙虚な姿勢を見せるリリだけど、この前で派手にやっていたのを知っている僕としては物凄い今更感があった。当然それは僕だけでなくヴェルフ達も同様で苦笑いしているも、誰も敢えて触れようとしない。あの凄い光景を見ていない神様だけは、此方の苦笑に不思議がっているが。
「ベル君達の反応が気になるけど、次はヴェルフ君!」
「おう」
次に名指しをしたのは、昨日に
リリが一言述べるのを見て自分も当てられるのを分かっていたのか、ヴェルフは大して慌てた様子を見せる事無くこう言った。
「俺はヴェルフ・クロッゾ。昨日までは【ヘファイストス・ファミリア】の
細かな事を言わないヴェルフらしい内容だと僕は思った。
正式に
本当に壊れない魔剣を作る事が出来るのかと疑問を抱くも、僕とリリは彼の気が済むまでやらせる事にした。だからと言って完全放置はせず、僕達も出来る限りのサポートをするつもりでいる。どうしても作る事が出来なかった場合、最終手段として僕が密かに所有してるアークス用の素材で試してもらおうと考えているが。
因みにヴェルフが此処へ来る前、椿さんと一悶着あったそうだ。【ヘスティア・ファミリア】に
「では最後に、ロキの【
「は、はいっす!」
神様から名指しをされた【ロキ・ファミリア】の団員――ラウル・ノールドさんは緊張しながら起立する。
フィンさんからは出向して欲しい団員を決めて欲しいと言われたから、誰にするかを考えた結果としてラウルさんを選ぶ事にした。
選んだ理由は勿論ある。以前の遠征でラウルさんには色々教えてくれた上に、【ロキ・ファミリア】の中で一番信用出来る人だからだ。別に他の人達は信用していない訳じゃないけど、あそこは色々な意味で癖が強い。
例えばアイズさんは今も僕の想い人なのは変わらないけど、【ヘスティア・ファミリア】でやっていくのは正直無理だと思う。何しろ数日前に年下のリリから思いっきり説教された経緯がある。地下水道で再会した時なんか、リリを見た瞬間怯えた表情になっていた。まだあの時の
次にティオナさんは無理だと直ぐに候補から外している。あの人の事だから僕が言えば喜んで協力してくれるだろうが、それは却って不都合な展開になる。何で僕の事を好きになってくれたのかは未だに理解出来ないけど、アマゾネスは一度好きになった人に尽くすと言う習性がある。それを考えればあの人はずっと【ヘスティア・ファミリア】に居付いて、本来の所属先である【ロキ・ファミリア】をほったらかしにする可能性が高い。そんな事になればロキ様やフィンさん達に申し訳が立たないから、ティオナさんを除外せざるを得なかった。尤も、第一級冒険者を選ぶのは無理な話だが。
この前『スケープドール』のお陰で助かったリーネさんも考えていたけど、フィンさんから諸事情があって無理だと事前に断られている。何故かは今も分からないけど、もしかしたら『黄昏の館』が険悪な雰囲気になっている事に何か関係してるかもしれないと考えるも、そこは敢えて何も触れなかった。僕としては藪をつつくような事をしたくなかったから。
その結果としてラウルさんになった。あの人も『Lv.4』の第二級冒険者として【ロキ・ファミリア】の大事な戦力の一人だけど、フィンさんから『ラウルなら【ヘスティア・ファミリア】で上手くやっていけるだろう』と太鼓判を押し、【ヘスティア・ファミリア】への出向を許可を出している。後から知ったラウルさんは『そんなの初耳っすよ!』物凄く驚いていたが、僕達に協力する事には問題無いそうだ。
「え、えっと、自分は皆さんと違って正式な団員じゃないっすが、雑用でも何でもしますので、よ、よろしくっす!」
ガチガチに緊張しながらも、神様やリリ達に対して低姿勢な挨拶をするラウルさん。
「いやいやラウルさん、流石にそんな事はさせませんよ」
「そうですよ。ラウル様は『Lv.4』の冒険者様なのですから、もっとドッシリ構えて下さい」
「【
「最初はロキの
僕達が思った事を口にしている中、神様だけ最後に何かボソボソ呟いていたが、そこは敢えて何も聞かないでおいた。
その後、今も緊張状態のラウルさんを解そうとする。
今まで僕と神様だけの【ファミリア】だったけど、数人加わった事で賑やかになるのは、僕にとって嬉しい日だった。
一方、【ロキ・ファミリア】の
「あ~~~! やっぱりアタシもアルゴノゥト君の所に行く~~~!」
「だからダメだつってんだろうが!」
後から知ったティオナが自分も出向しようとするところをティオネに阻止され――
「ラウルだけずるい。でもあそこには怖い
「ど、どうしたんですかアイズさん!?」
ラウルの出向を聞いて物凄く羨ましがるアイズだったが、リリの説教によるトラウマを思い出してるところをレフィーヤが目撃し――
「……なぁフィン、やはりラウルだけでは心配だから、私も行った方が良いのでは?」
「ダメだよ、リヴェリア。ベルの魔法について問い質すのを必死に我慢してたのに、それを破るのは良くないよ」
「全くじゃ。まぁ確かにワシとしても、二つの属性を合体した魔法を直接見た時は本当に驚いたが」
何とか我慢しようとしてるリヴェリアのタガが外れそうになるところを、フィンとガレスが何とか抑えているのであった。
【ヘスティア・ファミリア】に出向した【ロキ・ファミリア】の団員はラウルでした。
活動報告では色々指摘されましたが、取り敢えずラウルでやっていきたいと思います。
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