ベルがアークスなのは間違っているだろうか 作:さすらいの旅人
問題無く終わって帰還する筈の
余りの光景にヴェルフ達の目が点になっていたけど、リリが『予定外の臨時収入になりそうですね』と言いながら全て回収した。だけどその途中、僕達に
これは当然僕だけでなく、ヴェルフやラウルさんも怒って抗議しそうになるが、それはもうやる必要が無くなってしまった。男性陣の僕達より――
「ふざけたこと抜かしてんじゃねぇぞクソ共がぁぁぁ!!」
『『『『ギャァァァアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!』』』』
リリの怒りが既に爆発していたから。同時に眼の色が鮮やかな赤眼となり、スキル【
普段冷静で大人しい筈なんだけど、身勝手な冒険者達に虐げられていた
今まで冒険者達から理不尽に虐げられた怒りを必死に抑え、挙句の果てにはモンスターの餌にされそうになった。その直後にオラクル船団に転移されて一命を取り留めるも、今までの怒りをぶつける事が出来ないままアークスと言う力を得て今に至る。その溜め込んでいた怒りの象徴として、【
推測が当たろうが外れようが、どちらにしてもリリは【ヘスティア・ファミリア】の眷族、並びにアークスの仲間に変わりない。ヴェルフやラウルさんも人を見下す冒険者じゃないから、今後も仲良くやっていけるだろう。
「俺は何も見てねぇし、何も聞いてねぇからな」
「リリルカ、いえリリルカさんがティオネさん並みに恐いっす……!」
ヴェルフとラウルさんは見下す気が一切無いどころか、決して逆らってはいけない相手だと認識してしまっている。尤も、それは僕にも言える事だけど。
因みにリリによってボコボコにされた冒険者の人達はズタボロ状態で、完全に戦意喪失していた。向こうの自業自得とは言え、ダンジョンから帰還するのには難しいだろうから、僕の方でレスタを使って治癒させておいた。
☆
13階層の
【ヘスティア・ファミリア】の
その小屋は『工房』、即ち
本当に完成したのかと僕が小屋の中を見た際、以前に見たヴェルフの工房と比べたら狭かったけど、設備は充実していた。積み上げられた薪、樽、鉄製の造り付けされた棚、更には地下室。そして
因みにラウルさんは正式な眷族でなくても、僕達と同じく一人部屋を割り当てている。と言うか、今いる
【ヘスティア・ファミリア】に来て数日しか経ってないけど、ラウルさんは解放されたかのように大分馴染んでいるようだ。聞いた話だと【ロキ・ファミリア】内ではフィンさん程ではないにしろ、アキさんが補佐について一緒に事務処理をやっているらしい。都市最大派閥かつ団員の人数も多いから、色々な物を把握するのに物凄く四苦八苦しているとか。僕達の
神様はいつものバイト、リリは久しぶりにメイドとしての仕事をしようと
「思っていたより時間掛かっちゃったなぁ……」
時間は既に夕方を過ぎていた。
エイナさんの講習は予定通り終わったけど、
【ヘスティア・ファミリア】団員が増えた事で中層、更に今後は下層も想定して、採取する
今はもう確実に夕食の時間になっているだろう。だから神様達が未だに帰ってこない僕の事を考えているだろうから、リリの端末機に通信して帰るのが少々遅れる事を既に伝えてある。こういう時にアークス用の端末機は便利だとつくづく思う。
「急いで戻らないと……ん?」
声を掛けようとするも、二人の様子が妙な感じがして躊躇ってしまう。何やら焦っているような感じがして、手を繋いだまま何処かへ向かおうとしている。
もしかしてタケミカヅチ様や桜花さんに何か遭ったのだろうか。でなければ、あの二人がこんな時間に出掛けたりしない。【タケミカヅチ・ファミリア】は僕達【ヘスティア・ファミリア】と同じく、今頃は
命さんと千草さんの挙動不審な行動が気になった僕は、ファントムスキルを使って二人の後を追う事にした。
原作と違ってベル一人で歓楽街へ行く展開にしました。
感想お待ちしています。