ベルがアークスなのは間違っているだろうか   作:さすらいの旅人

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先に申し上げます。

感想でアークス用の武器は、この世界の冒険者で使えないと返信しましたが……嘘です、ごめんなさい。

あと、今回は殆どPSO2側の説明がメインとなっています。


ロキ・ファミリアの遠征⑳

「はぁっ……はぁっ……!」

 

 女体型が放った炎魔法の大爆発によって、全員は後方に吹き飛ばされた。

 

 しかし、その中で唯一僕だけが彼等と違って吹き飛ばされず、未だ倒れないで両足で立っている。

 

 理由はいくつかある。

 

 一つ目はデバンドによって防御力を上げていたとは別に、僕が纏ってる不可視(ステルス)状態の防具で炎をある程度防いでいた。女体型やフィンさん達には見えてないが、ちゃんと装備している。

 

 アークスには武器だけでなく、背部(リア)腕部(アーム)脚部(レッグ)の三か所に防御ユニットを装備する事が出来る。それを纏う事で防御力を上げる他に、各種耐性やステータスを上昇させる事が出来る。

 

 僕が装備しているのは『クリシスシリーズ』と呼ばれる防具。リア/クリシスキブス、アーム/クリシスリット、レッグ/クリシスセルブの三つ。キョクヤ義兄さんが、暗黒の力を引き出してくれる防具だと勧めてくれた。

 

 この三つの防具は元々『イブリダシリーズ』でクリシスと比べて若干性能が低かったが、キョクヤ義兄さんが集めた『クリシスブースター』と言う強化用の素材を使ってアップグレードしてくれた。僕がファントムクラスをある程度使いこなす事が出来た褒美として。

 

 『クリシスシリーズ』の各防具にはそれぞれ打撃、射撃、法撃の耐性が備わり、炎属性と闇属性の耐性もある。加えて体力や体内フォトン、攻撃、射撃、法撃のステータス上昇も備わっている。

 

 防具には特殊能力も付属する事が出来て、アレス・ジ・ソール、ウィンクルム、スタミナⅢ、スピリタⅢ、アビリティⅢ、オールレジストⅢなどでステータスや各耐性を更に上昇できる。言うまでもなく、三つの各防具にそれぞれ全ての特殊能力が付属されているから、僕の防御力は()()()()にある。

 

 『クリシスシリーズ』に元来備わってる防御力に法撃耐性と炎耐性、そしてオールレジストⅢによってダメージはある程度抑えられている。

 

 そして二つ目が、僕が展開しているセレイヴァトス・ザラにある潜在能力のお陰で、僕が吹き飛ばされなかった要因だった。

 

 セレイヴァトス・ザラの潜在能力――『不朽の鼓動』には、最大時吹き飛ばし無効のバリア展開の他に、攻撃力上昇、最大二割の被ダメージ軽減が備わっている。その吹き飛ばし無効バリアとダメージ軽減によって、僕は他の人達と違ってダメージが低くなっている。さっきの防具とは当然別の為、この潜在能力の防御も加算されているので、僕の防御力は更に上がっている。

 

 かなり便利な潜在能力かと思われるだろうが、これには発動させる条件がある。その条件は、攻撃の必要ヒット回数を数十発以上敵に当てなければならない事だ。さっきまで僕は女体型や他のモンスターに弾丸を当て続けた事もあって、運良くバリアを展開する事が出来たのだ。

 

 以上の理由が、僕が女体型の魔法を受けてもダメージは抑えられた上に、吹き飛ばされなかった訳だ。

 

 しかし、吹っ飛ばされて倒れてるフィンさん達とは違うと言っても、僕もかなりのダメージを負っている。もし防具と武器の特殊能力が無かったら、僕は今頃とっくに死んでいた。

 

「くっ……み、皆は……っ!」

 

 女体型が放った魔法によって周囲が焼け野原となってるが、気にせずに後ろを振り向いた。彼等はダメージを負いながらもなんとか立ち上がろうとしている中、予想外の光景が映っていた事に僕は驚愕した。ボロボロになった杖と共に倒れるリヴェリアさんと、防具を失い全身が焼かれて仰向けに倒れているガレスさんが。二人は立ち上がろうとする気配が一切ない。

 

 僕だけでなく、ラウルさん達も同様の反応をしていた。あの二人が再起不能となってる姿を見た事によって。

 

『【地ヨ、唸レ――】』

 

 そんな中、声が聞こえた。

 

 僕は思わず視線を移すと、女体型は微笑みを浮かべながら詠唱を始めている。

 

 あんな高威力の魔法を放った後に更なる魔法って……最悪だ!

 

「やらせるかぁぁぁぁぁああ!!」

 

 僕がすぐに詠唱を阻止しようと、セレイヴァトス・ザラの銃身を女体型に狙いを定め、即座にクーゲルシュトゥルムの弾丸を掃射する。

 

『【来タレ来タレ来タレ大地ノ殻ヨ黒鉄ノ宝閃(ヒカリ)ヨ星ノ鉄槌ヲ――】』

 

「くっ! やっぱりダメか……!」

 

 しかし、僕の弾丸を女体型はさっきの花弁で防ぎながらも詠唱をしていた。まるでもう効かないと、僕を嘲笑うように。

 

「だったらコレで――」

 

「ベルとラウル達を守れぇえええ!!」

 

「アルゴノゥトくぅぅんっっ!!」

 

 僕は長銃(アサルトライフル)用の武器アクションのチャージした貫通ショットを放とうとするが、フィンさんが阻止出来ないと判断して守りに徹した命令を出した。

 

 その直後に、ティオナさんが僕の所へ駆け付けて直ぐに飛びつき、自分の盾になろうとしていた。

 

「てぃ、ティオナさん!?」

 

「アルゴノゥト君はあたしが守るから!!」

 

 戸惑う僕にティオナさんが固い決意をするように力強く抱きしめながら言った直後――

 

『【メテオ・スウォーム】』

 

 女体型が詠唱を終えて魔法名を口にした瞬間、広大な魔法陣が直情に打ち上がった後、黒光の隕石群が降り注いだ。

 

「「ああああああああああああああああああああああああああああッ!?」」

 

 爆砕する岩盤と爆風の嵐に、僕とティオナさんは吹き飛ばされながら悲鳴を上げていた。

 

 因みに僕はセレイヴァトス・ザラでの潜在能力で一応守られてはいるが、女体型が放った魔法の威力が余りにも強力だった為に防げれなかった。

 

 

 

 

 

 

 ~?????~

 

 

「ッ!」

 

「ど、どうしたんですか、キョーくん? いきなり恐い顔になって」

 

「………何でもない。さっさと我が半身を探しに行くぞ、ストラトス。あと、俺はキョクヤだ。いい加減にその呼び方は止めろ」

 

「ちょっ! ま、待って下さいよ、キョーくんってばぁ!」

 

「………ベルよ。俺と血の盟約を結んで我が半身となっておきながら、勝手にいなくなった挙句………理想の《亡霊》にならないまま潰えてはいないだろうな?」

 

 

 

 

 

 

「はっ!」

 

 どこからかキョクヤ義兄さんの声が聞こえた僕は思わず両目を開けた。けれど、自分の思い過ごしだったようでどこにもいない。

 

「アル、ゴ、ノゥト君、だい、じょうぶ……?」

 

 それとは別に、僕を庇っていたティオナさんが痛々しい姿になりながらも、笑みを見せながら安否を確認していた。

 

「ティオナさん、僕なんかの為に……!」

 

 自分より強い第一級冒険者とは言え、女の子に守られた自分が酷く情けないと恥じた。

 

 僕がムキにならず、防御と回避に専念してれば、ティオナさんがこんな目に遭わなかったのに……!

 

 彼女だけでなく、他の第一級冒険者のアイズさん達も似たような状況だった。半死半生となってるサポーターのラウルさん達と一緒に、何とか立ち上がろうと身じろぎをしている。

 

 そんな中、女体型は両腕を広げながら、怪物の下半身に存在する二つの蕾を開花させた。

 

「ま、まさか……!」

 

「『魔力』を、吸ってる……!?」

 

 火の粉のような赤い粒子が、花開いた大輪によって吸い寄せられていた。

 

 ティオナさんの言う通り、あの女体型はさっきの魔法で使った力の源――『魔力』を補充している。

 

 もしアレを一通り吸い終えたら、再び恐ろしい殲滅魔法を使って来るだろう。

 

 けれど、それだけではなかった。

 

『ラァーーーー……』

 

 女体型が歌うような旋律を口ずさむと、アレの背後から無数の影を招いていた。

 

「余計な物まで……!」

 

 出て来たのは大量の芋虫型と植物型のモンスターだ。あの声に反応して此処へ来たのだろう。

 

 憤る僕とは別に、ティオナさんだけでなく、第一級冒険者の誰もが諦めた様子を見せている。 

 

 圧倒的な殲滅魔法を使う女体型、その女体型を補助する大量の芋虫型と植物型モンスター。これらの存在に【ロキ・ファミリア】は悟ってしまったようだ。『死』と言う名の敗北を。

 

 だが――

 

「ふざけるなぁぁああああああああっ!」

 

『!?』

 

 アークスの僕は諦めるつもりなど毛頭無かった。

 

 ティオナさんから離れながら立ち上がり、少し歩いた後に咆哮した僕に誰もが反応した。あの女体型も一緒に。

 

「この程度で諦めると思うなよ! 僕はこんな状況を何度も味わってきたんだ!!」

 

 ダーカーや巨大エネミーと言う恐怖の存在を嫌と言うほど戦い続けた。心が折れそうになるも、キョクヤ義兄さんのお陰で立ち直らせてくれた。

 

 キョクヤ義兄さんは此処にいない。だけど、僕の心に訴えていた。『この程度の地獄で屈するな!』と。

 

 だから僕は諦めない。あのモンスター共を倒し、必ず生還すると。

 

 そう心の中で強く決意しながら、僕は周囲にいるティオナさん達に向かって叫ぶ。

 

「いつまでそんな情けない顔をしてるんですか! 貴方達は第一級冒険者なんでしょう!? 立てないと言うなら、そこで黙って見て下さい! 腰抜けの貴方達がいなくても、僕一人でやりますから!」

 

 そんな僕の叫びに――

 

「あぁ!? ふざけんじゃねぇぞ兎野郎ぉぉぉぉおおおお!!」

 

 ベートさんが反応して、すぐに立ち上がった。

 

「誰が腰抜けだぁ!? ブッ殺すぞテメェ! 兎野郎一人でやらせる訳ねぇだろうがぁぁぁ!」

 

「私に向かって良い度胸してるじゃない、ベル・クラネル!」

 

「アルゴノゥト君! あたしは腰抜けじゃないからね!」

 

「……ベル、その言葉を撤回させる……!」

 

「調子に乗らないで下さい、ベル・クラネル! 私を腰抜け扱いした事を後悔させますからね!」

 

 立ち上がったのはベートさんだけでなく、ティオネさんにティオナさん、そしてアイズさんとレフィーヤさんもさっきと違って奮起した様子だった。

 

 勿論彼等だけでなく、サポーターのラウルさん達や椿さんも同様の反応を見せている。どうやら僕の発破に相当プライドが刺激されたようだ。

 

「全く。僕の役目を奪わないで欲しいなぁ、ベル」

 

 立ち上がったフィンさんがゆっくりと前に進み、転がっている長槍を拾いながら僕の隣に立った。

 

「君一人だけで戦わせる訳にはいかないよ。そんな事をしてしまったら、【ロキ・ファミリア(ぼくたち)】の名に傷が付いてしまうからね」

 

「そうですか。それを聞いて安心しました」

 

 頼もしい台詞を言うフィンさんに僕が笑みを浮かべてると、彼は後ろにいるラウルさん達に指示を出そうとする。

 

「ラウル達は後方に残って支援しろ! 僕とアイズ達で女体型に突撃する!」

 

「はいっす!」

 

「レフィーヤ! 君も来るんだ!」

 

「はい!」

 

 指示を出した後、今度は隣にいる僕に向かってフィンさんは言う。

 

「ベル! 僕達にあそこまで大口を叩いたからには、一緒に付き合ってもらうよ!」

 

「言われなくてもそのつもりです!」

 

 力強く返事をする僕は、武器を長銃(アサルトライフル)から長杖(ロッド)――カラベルフォイサラーに切り替えた。あの女体型の花弁をどうにかしない限り、長銃(アサルトライフル)でやっても無駄だから、同じ遠距離攻撃としてのテクニックで戦うと決めた。

 

 サポーターのラウルさん達が突撃準備をしている最中、倒れ伏しているリヴェリアさんとガレスさんは未だに目覚める気配が無い。

 

「フィンさん、あのお二人は……」

 

「先へ行く。ベルに何も言い返さずに寝ている腰抜け二人は、ここまでみたいだからね」

 

 フィンさんの台詞に反応したのか、ガレスさんの指がピクリと動く。

 

「誰が……腰抜けじゃ……ッ。このっ、クソ生意気な小僧共めッ……!」

 

 息を吹き返したように体を持ち上げ、悪態を吐きながら笑みを浮かべるガレスさん。

 

 その後、倒れているリヴェリアさんの方へ向かって叫ぶ。

 

「おい! いけ好かないエルフ! そこに寝とる場合かぁ!? ワシ等を腰抜け呼ばわりした小僧共の台詞が聞こえんかったかぁ!?」

 

「……黙れ、野蛮なドワーフ……! それとお前達、ちゃんと聞こえていたからな……!」

 

 ガレスさんと同じくリヴェリアさんも笑みを浮かべながら、杖を立てて起き上がる。

 

 ふむ、どうやら全員その気になってくれたようだ。しかもさっきと違って、もうアレを倒す気満々だ。

 

 だけど、彼等は相当なダメージを負っている。いくら士気が高まったと言っても、戦闘中に力尽きては困る。

 

 なので僕はある物を出そうと、長杖(ロッド)を持ってない片手から、あの回復アイテムを出した。

 

「? ベル、それは一体何だい……?」

 

 僕が回復アイテム――コスモアトマイザーを手にしている僕にフィンさんが気付く。

 

「こうする為の物ですよ」

 

 そう言いながら僕は起動スイッチを押してすぐ、それを上に向かって放り投げた。

 

 起動したコスモアトマイザーは、自分も含めたフィンさんたち全員に光が行き渡った。その範囲に入ってる全員に柔らかな光が包み、僕達を傷を癒し始める。流石に防具や服までは修復出来ないけど。

 

「き、傷が……!」

 

「完全に、癒えている……!?」

 

「しかも全員じゃと……!?」

 

 状態異常治療も含めて完全回復した事にフィンさん、リヴェリアさん、ガレスさんが驚愕の言葉を発している。三人の他にも、完全回復しているアイズさん達も同様の反応だ。

 

「ベル、まさかさっき放り投げたのは……」

 

「お察しの通り、僕の貴重な回復アイテムを使いました。先程まで重傷だった皆さんは完全回復して、もう万全な状態に戻っている筈です」

 

『…………………』

 

 簡単に説明する僕に全員が絶句していた。

 

 コスモアトマイザーは広範囲に及ぶ完全回復剤で、使用した者と周囲にいる味方を完全な状態まで回復する。当然、これはアークスが使う回復アイテムの中でも凄く貴重で、簡単に手に入る代物じゃない。

 

 他にも状態異常用の治療薬――ソルアトマイザー、復活薬――ムーンアトマイザー、広範囲用の回復剤――スターアトマイザーがある。しかし、その三つの性能を併せ持ち、それ以上の性能を持っているのがコスモアトマイザーだ。故に貴重な回復アイテムである。

 

「………ふ、ふふふ……あっはっはっはっはっはっは!」

 

「フィンさん?」

 

 突如、フィンさんが急に笑い出した。僕だけでなく、リヴェリアさん達も彼を見て怪訝そうに見ている。

 

 一通り笑った後、彼は僕を見て言葉を送る。

 

「ベル、君は本当に凄いね! こんな状況でも僕達を驚かせるとは恐れ入ったよ! やはり君を今回の遠征に連れて来て正解だった! 全員、何が何でもあのモンスターを討つぞ!」

 

 僕に称賛の言葉と同時に選択が正しかった事を言った後、自身の【ファミリア】に喝を入れるように命令をする。

 

 完全回復した第一級冒険者全員はやる気満々で武器を手にし、後方にいるのラウルさん達や椿さん達はいつでも動けるように構えている。

 

 彼等を一通り見て、ふと気になる事があった。リヴェリアさんの杖の先がボロボロになって、とても魔導士の武器として使い物にならない状態だった。

 

 あの杖じゃ力をまともに発揮出来ないかもしれないと思い、僕はある事を試そうとリヴェリアさんに近付く。

 

「リヴェリアさん、ちょっと良いですか?」

 

「どうした。話なら後に……って、何だその杖は!?」

 

 僕が開いてる片手を伸ばして、カラベルフォイサラーとは違う長杖(ロッド)――ゼイネシスクラッチを展開した。武器としてでなく、一つのアイテムとして出している。

 

 ゼイネシスクラッチは僕がファントムクラスになる前、法撃職メインのフォースで使っていた時の武器だ。これはファントムクラスでも使えるけど、今の僕はカラミティソウルやカラベルフォイサラーを好んで使っているので、殆どお蔵入り同然となっている。

 

 新たな杖を出した事にリヴェリアさんは当然驚き、フィンさん達も凝視している。

 

「この杖を貸しますので、手にしてくれませんか? 少しでも勝率を上げる為として、貴女にこれが使えるかどうか確かめたいので」

 

「なっ! リ、リヴェリア様に向かってなんて不敬な!」

 

「ベル・クラネル! 貴方、いくらなんでも調子に乗り過ぎ――」

 

「お前達は黙っていろ!」

 

 僕の台詞を聞いて怒りを露わにするアリシアさんとレフィーヤさんに、リヴェリアさんが口を挟むなと睨みながら二人を静かにさせた。

 

 二人が押し黙った後、リヴェリアさんは再び僕へ視線を移す。

 

「確認するが、本当に私が使っても良いのか? それはお前の大事な武器なのだろう?」

 

「構いません。勝率を上げる為なら、僕は何でもしますので。と言っても、これはあくまで貸すだけですので勘違いはしないで下さいね」

 

「……ふっ、良いだろう。丁度私の杖が使い物にならなかったところだから、喜んで使わせてもらおう!」

 

 リヴェリアさんは笑みを浮かべながら、持っている杖をアリシアさんに向かって放り投げた後、すぐにゼイネシスクラッチを手にした。

 

 その直後、手にしたリヴェリアさんに反応したのか、ゼイネシスクラッチから淡くも神々しい緑色の光を発する。

 

「な、何だこれは……!? 杖を手にした途端、力が沸き上がってくる……!」

 

 どうやらゼイネシスクラッチはリヴェリアさんにも使えるようだった。本来だったらフォトンを持ったアークスでしか使えない武器だけど、この世界の冒険者でも何らかの理由で使えるみたいだ。

 

 もし使えなかったら何の機能も持たない邪魔な杖でしかないけど、リヴェリアさんから発してる光から見て、恐らくは潜在能力――錬成開花も発動している筈だ。あの能力は威力を1割以上も上昇させる他、付随してる特殊能力を二倍に変化させる。

 

 なので今のリヴェリアさんの『魔力』は、シフタなんかと比べ物にならないほど格段に上がっている筈だ。実験台にして申し訳なかったが、使えることが出来て何よりだと胸の内に閉まっておくとしよう。

 

「どうやら使えるみたいですね。リヴェリアさん、その杖を使っての魔法もいけますか?」

 

「ああ、いけるとも。お前が貸してくれたこの杖で、私の魔法を存分に披露してやろうじゃないか!」

 

 ゼイネシスクラッチを持ってる事でハイテンションになってるのか、リヴェリアさんは力強い返事をしながらも魔法を撃つ準備に移っている。

 

「リヴェリア、ずるい」

 

「そうだそうだ~! あたしもアルゴノゥト君が持ってる武器使ってみたい~!」

 

「全くだ! ベル・クラネルよ、出来れば手前達にも使える武器を貸してくれぬかのう!?」

 

 不服なのか、アイズさんとティオナさんと椿さんが抗議していた。しかし、リヴェリアさんは聞いてないのか無視している。椿さんの発言に、僕も当然無視させてもらう。

 

 戦える準備が整ったと見たのか、フィンさんは僕たち全員に大きく叫ぶ。

 

「全員! ベルのお陰で万全な状態となった今、この突撃を持って奴を貫く! 出し尽くせ、全てを!!」

 

 未だに魔力を吸収し続けている女体型に、僕達は第二ラウンドと言う名の最終決戦(ラスト・バトル)の幕を開けた。

 




ベルの防具については、活動報告してくれた方々の意見を参考にして決めました。

睦月透火さん、妄猛総督さん、黒鳥さん、ありがとうございます。



折角防具を出しましたので、今回ベルが使ってる防具と一部の武器性能を開示します。


クリシスシリーズの防具性能

打撃防御+344×3 射撃防御+344×3 法撃防御+344×3

HP+90×3 PP+10×3

打撃力+40×3 射撃力+40×3 法撃力+40×3 

打撃耐性+4×3 射撃耐性+4×3 法撃耐性+4×3 

炎耐性+3×3 闇耐性+3×3




防具性能と特殊能力の合計

アレス・ジ・ソール、ウィンクルム、スタミナⅢ、スピリタⅢ、アビリティⅢ、オールレジストⅢ

HP+85×3 PP+7×3 

打撃力+60×3 射撃力+60×3 法撃力+60×3 

技量+15×3 

打撃防御+15×3 射撃防御+15×3 法撃防御+15×3 

打撃耐性+3×3 射撃耐性+3×3 法撃耐性+3×3

炎耐性+3×3 氷耐性+3×3 雷耐性+3×3 風耐性+3×3 光耐性+3×3 闇耐性+3×3


合計


打撃防御+1077 射撃防御+1077 法撃防御+1077

HP+525 PP+51 

打撃力+300 射撃力+300 法撃力+300 

技量+45 

打撃耐性+21 射撃耐性+21 法撃耐性+21 

炎耐性+18 氷耐性+9 雷耐性+9 風耐性+9 光耐性+9 闇耐性+18


プレイヤー側から見ればショボい性能ですが、ダンまち側からしたら超高性能の防具と見るでしょう。

次に、ベルが出した長杖(ロッド)です。



長杖(ロッド):ゼイネシスクラッチ

打撃力+1209 射撃力+0 法撃力+1636

潜在能力:錬成開花(威力が14%上昇+特殊能力のステータス変化を2倍)

特殊能力:マギー・ジ・ソール、センテンス・トリプル、マザー・ファクター、スティグマ、アビリティⅢ、テクニックⅢ、スピリタⅢ

HP+20×2 PP+13×2

打撃力+55×2 射撃力+55×2 法撃力+130×2

技量+35×2

打撃防御+15×2 射撃防御+15×2 法撃防御+15×2


特殊能力の錬成開花による合計値

打撃力+1319 射撃力+110 法撃力+1896

HP+40 PP+26

技量+70

打撃防御+30 射撃防御+30 法撃防御+30


以上、防具と武器の性能でした。

納得が行かない内容かと思われますが、どうかご容赦ください。
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