ベルがアークスなのは間違っているだろうか 作:さすらいの旅人
神様から二つ名の経緯を聞いた後、僕は遠征に起きた出来事を全て話している。
とても長い報告でも神様は最後まで聞いてて、その途中で何度もビックリしていた。
因みにミアハ様の
神様は二人の言い分に困惑しつつも、一先ずは僕が戻って来るまで待つようにとお達しを下した。新
それとは別に、彼女達は【ヘスティア・ファミリア】に入団希望をしているようだ。【アポロン・ファミリア】が解散して以降、未だに別の【ファミリア】に
確かに団員が増える事は願ってもないし、僕や神様にとっては凄く嬉しい。でも、そうすれば僕が二人を纏める団長となってしまう。神様やダフネさん達も是非とも僕が団長になるべきだと言っていた。
【ヘスティア・ファミリア】は新興したばかりである上に、僕自身も団長としての心構えが出来ていない。いくらアークスとしての戦闘経験があると言っても、この世界の冒険者としてはまだまだ未熟の身だ。せめてもう少しダンジョンの知識や、パーティの経験を積んでからにしたい。【ロキ・ファミリア】の遠征で充分学んだけど、【ヘスティア・ファミリア】だけでやっていく事を考えれば全く別なので。
理由を言いながら断ると、カサンドラさんがションボリと凄く残念そうな顔になり、ダフネさんからは何故か物凄く呆れられた。ナァーザさんが『……あれだけ強いのに未熟って凄い嫌味だよ』と言われる始末。
何を言われようが僕の考えは変わらない事を伝え、神様も僕の意見に従うと言って話しを終わらせてくれた。その後に『……もう暫くベル君と二人っきりの時間を楽しめる……!』と小声で呟いていたが、僕は敢えて聞こえなかった事にしておく。
以上が、遠征に戻った後の話だ。
それらの話を終えて、僕は別部屋で神様に【ステイタス】更新をお願いし――
「ベル君がもう『Lv.3』になったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
どうやら予想以上に早くランクアップしていた。
確か『Lv.2』になったのって約一ヵ月前だったかな? そう考えると、余りにも早過ぎるかもしれない。
だけどまぁ、【ロキ・ファミリア】の遠征に参加して深層まで進出したから、もしかしたらと大体の予想はしていた。例えランクアップしてなくても、熟練度も結構上がっている筈だと思っていたので。
神様の叫び声がリビングに届いていたようで、ミアハ様やナァーザさん、ダフネさんとカサンドラさんも凄く驚いていたようだ。
☆
翌日。
約束通り、僕は神様と一緒に新
嘗て【アポロン・ファミリア】だった館は改装され、神様曰く趣味の悪い外観から質素に、けれど品がよく、そして新築同然の邸宅となっていた。三階建ての建物は石造りで、奥行きもあって、豪邸と言って差し支えない。
余りの素晴らしくて僕は本当に感動した。神様も立派な新居に、目元を腕で押さえ泣いている程だ。
外観だけでなく、内部も品の良い作りとなっている。部屋は勿論のこと、浴室も改良されて立派な『お風呂』化していた。
神様がバイト仲間の神友――タケミカヅチ様の意見を参考にして、極東式の
そして新
拍子抜けするほどに早く見つかったので、僕は枕を持ってミアハ様の
すっかり忘れていた僕は了承し、神様に枕を渡して新
「ゴブニュ様。僕が不在の間に
「態々それを言う為に此処へ来たのか。随分と律儀だな」
現在、【ゴブニュ・ファミリア】の
僕が来た事に
ゴブニュ様は気にしてないと言い放つも、僕はそれでもお礼を言いたかった。あんなに立派な館にしてくれたので、お礼を言わないと罰が当たりそうな感じがしたので。
しかし、用件はそれだけじゃない。
「いえ、他にもありまして」
「何? ……………おい、その大剣は何処から出した?」
僕が
「えっと、この剣は【ロキ・ファミリア】の遠征中に入手しまして……」
「……お前、あの者達の遠征に参加したのか」
「ええ、まぁ……」
これでもかと言わんばかりに目を見開いているゴブニュ様。
僕が頷いた後、すぐに元の表情に戻って
「良かろう。どう言う理由でそうなったのかは敢えて問わぬ。お前は整備を依頼しにきたのだからな」
「ありがとうございます」
「三日経ったら此処へ来い。あと整備代は通常の半額以下にしておく」
「え? いや、それは流石に……!」
「気にするな。以前の
そう言ってゴブニュ様は僕に整備代が書かれた請求書を渡した。この世界での整備額は分からないけど、半額以下と言ってるので相当安くされているんだろう。
「しかし、解せんな。お前は【ロキ・ファミリア】の遠征に参加したのだから、当然【ヘファイストス・ファミリア】も一緒だった筈だ。あそこの鍛冶師――椿に整備依頼しようと思わなかったのか?」
「あ~、それは……」
ゴブニュ様の疑問に僕は思わず言い淀んだ。
遠征中に椿さんが僕にした行動を説明すると――
「……そう言う事だったのか。同じ鍛冶師として気になる気持ちは分からなくもないが、確かに整備依頼したくもないだろうな」
物凄く呆れながら同調してくれた。
その時さり気なく僕に【ゴブニュ・ファミリア】の専属契約を結ぶかと誘われるも、申し訳なく思いながら丁重に断った。僕が整備に出した
そしてゴブニュ様に整備依頼を終えた後、次にギルド本部へ足を運ぶと――
「ん? ベルじゃないか」
「あ、フィンさん」
途中で偶然にもフィンさんとバッタリ会った。
次回はロキ・ファミリア側をお送りします。