機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 別再 作:グランクラン
設定集及び序章『悪魔と呼ばれたガンダム』
キャラクター設定集
サブレ・グリフォン
概要………冷静で落ち着いた性格をしており、冷たく見えるが仲間想いな一面がある。しかし、初対面には誤解されがち。モビルスーツパイロットとしてはかなり優秀で、業界内ではそれなりに有名で、名瀬達にすら知られ渡っているが、ギャラルホルンではそこまで有名ではない。秘密組織フォートレスのエージェントの一人で違法組織の取り締まりとガンダムなど遺棄されたモビルスーツなどの回収を仕事にしており、メンバーはその役割ごとに本部から雇っている。サブレの元に居る構成員は『明楽・アルトランド』と『ジョシュア・レッドアイ』の二名しかいないが、開発担当の『ソニア』がすき好んでついてくるので正式には四名になる。モビルスーツとしては『ガンダム・アガレス』に乗り込んでおり、その二つ名は『死神』であり、その姿を見た敵パイロットは死ぬとすら言われており、パイロットに恐怖を与えている。明楽には尊敬、ジョシュアからは畏怖の感情を抱かれている。モットーは『ピンチこそ冷静に、大切な人こそ厳しく』をしており、大切な人には厳しくしており、それは優しさからくる行動である。兄妹の中でも三男であるが、兄妹の中で一番才能が有り両親からも期待されていたが、それが二人の兄との溝を作ってしまう。両親の死後地球に移住すべきと一番上の兄である『サヴァラン』に進言したが、『ビスケット』の誤解から離れ離れの生活を送ることになる。義理の父親である『マハラジャ』に拾われて以降、色々な事を教わっており、モットーもそのうちの一つ。
明楽・アルトランド
概要………明るく落ち着きのない性格をしており、あまり空気が読めず楽しいことを一番に考える童顔の男子。サブレ同様にモビルスーツパイロットとしては優秀であるが、身体で覚えるタイプで在り、理屈では判断しない。しかし、サブレからは『直情的になるな』と言われており、本人もそこには気を付けている。本来なら頭を使うような戦い方ですら本能で覚え、実行できる。サブレに救われて以降サブレに尊敬の念を抱いており、サブレのいう事を絶対にしているが、サブレからは「自分で考えて動け」と言われる。『ガンダム・アンドロマリウス』の乗り手であり、サブレからもらったプレゼントだと思っているが、サブレ本人はそのつもりは無い。モットーは『楽しい事第一』であり、いつだって楽しく過ごしている。
ジョシュア・レッドアイ
概要………露出度の高い衣装を好み、戦闘時はテンションが高く戦闘狂としての一面を持つ赤い髪のスタイルのいい女子。サブレ同様にモビルスーツパイロットとしては優秀であるが、戦い方に問題があり、戦いの中での殺しをどこかで楽しみ、拷問のような殺しを行う問題児。昔サブレに襲い掛かって反撃された過去があり、サブレに対して畏怖を抱いていて、サブレの命令はある意味絶対。意外と頭も優秀で理屈でも理解できるところがあり、育つ環境さえちゃんとしていればお嬢様になれる人物である。赤い髪を振り回しながら戦うため、明楽達からは『バーサーカー』と呼ばれる。宇宙空間でなければビキニに薄着のジャケット、ホットパンツを着こなし、これでもサブレに言いつけを守っているほうで、本人は紐ビキニが好みだが、一度サブレに怒られて以降自粛している。部屋着は持っておらず、全裸で過ごす。『ガンダム・フェネクス』を乗り手。モットーは『生殺与奪』であり、それを聞いた全員がドン引きしていた。
マハラジャ・ダースリン/マーズ・マセ
概要………秘密組織フォートレスの首領であり、元ギャラルホルンでもそれなりの地位についていた人物。肩幅の広く服の上からでもわかるほどの筋肉、強面で初対面からは怖がられることが多い。かつてはモビルスーツパイロットであったが、今は半分は引退している。今でも特訓は続けており、そのすべては『ラスタル・エリオン』を殺すためである。主に偽名である『マーズ・マセ』の方を使っており、本人からすれば『マハラジャ・ダースリン』に代わる名前である。サブレの義理の父親であり、『ジュリエッタ・ジュリス』にとっては実の父親。『ジュリエッタ』をギャラルホルンにスパイとして送り込む事自体猛烈に反対しており、アルベルトやサブレからの後押しもあって許した。モットーは『寄らば大樹の陰』であり、人の助けをモットーにしている。人は他人の助けがなければ生きていけず、人はその為の努力をするべきだと考えており、幼い頃より人の助けになることが多かったためか、いつかそれが返せるような人間になろうと努力を続けてきた。その為か、観察眼がかなり優秀で才能のある人間を見抜く術を持つ。多くの人から慕われており、それも又才能の一つ。
アルベルト・シュキュナー
概要………秘密組織フォートレスの副首領であり、元ギャラルホルンに所属しており、生真面目な性格をしている男性。指揮や戦術能力は抜きんでており、サブレもかつて指南を受けたことがある。真面目さが前面に出ており、基本的に怒っているように見える。『マハラジャ』は彼を信頼しており、仕事の管理も彼に任せている。サブレにとっては依頼を出す純粋な上司である。私生活から仕事までなんでもこなす。
ソニア
概要………秘密組織フォートレスの開発担当の白銀の髪をなびかせる女性。開発整備を担当しており、ガンダムフレームにご執心でサブレ達についてくるのも戦闘データをリアルタイムで知りたいためである。天才であるが故にどこか抜けており、サブレに言わせれば頭のネジが何本か抜けている状態とのこと。開発整備技術は飛びぬけておりその点は信頼できる………が、前述のとおりどこか頭のネジが飛んでおり、人をいじくって楽しむところがある。サブレは何回か実験に付き合った事がある。その度、サブレがアガレスで暴れ回る結果に終わっており、ソニアから見たらアガレスは最も試しがいのある機体である。
ジュリエッタ・ジュリス
概要………秘密組織フォートレスからギャラルホルンへと入り込んでいるスパイ。金髪で釣り目をしておりどこか直情的な性格をしている。サブレとは幼馴染の関係であり、ラスタルの前とサブレやマハラジャの前では態度がかなり違う。というよりスパイとしてふるまっている際は忠実過ぎる部下を演じており、サブレやマハラジャの前では素直になれなず、興奮すると自然に暴言が出てくる。モビルスーツの腕前はサブレに全くかなわず、それでついきつい態度で接してしまうだけで本人はどうやれば素直な言葉で言えるかどうかで常に悩んでいる。スパイとしてはアルベルトから指南を受けており、サブレよりましなレベルであった為選ばれた。本人たちは幼馴染とは言わず腐れ縁とい続けている。
モビルスーツ設定集
ガンダム・アガレス
概要………ガンダムフレームの中でも二番目に作られたガンダム。バエルと同時進行で開発を受けており、バエルがバランスを重要視しているのに対し、アガレスは後に一転特化型と言われる機体の先駆けになった。ただし、ほかのガンダムとは違って開発予算の上限が設けられていなかった(バエルですら開発予算が限られていた)。スラスターや装備に関しても個人の趣向が込められており、無線式オールレンジ攻撃用兵器『ソード・ファンネル』、広範囲索敵システム『ウァサゴ』など当時のモビルスーツに乗せる機能としては高スペックなモノが選ばれており、その後のモビルスーツ開発においては重要な機体の参考にされていった。ギャラルホルンの中ではガンダムの中でも噂程度の機体であり、基本的に信じていない者が多いのが現実で、グリフォン家の倉庫に隠されていたところをサブレ達兄妹が発見し、マハラジャに譲った。マハラジャやソニア自身も発見するまでは噂程度にしか考えていなかったほど。厄祭戦終盤において、政府に反逆したアグニカを殺すため『鉄血のオルフェンズ』を名乗った者達にとってリーダー機の役割を果たした。その後は祖先に託された。
ガンダム・アンドロマリウス
概要………最後に開発されたガンダムである。大きな両腕から発する衝撃を使った押しつぶす攻撃を行うことが出来るが、一回攻撃する毎にフレームにダメージを与える為、連発はできない。他のガンダム以上に装甲が厚くよほどの攻撃でなければ傷一つつかない。サブレが金星付近のデブリ帯で発見されたが、発見当初は右半身のほとんどが無く、アガレスの中に存在するデータを元に再現した。明楽の乗機として与えられ、明楽の手によって本来の性能以上を出すことが出来る。
ガンダム・フェネクス
概要………ガンダムフレームの中でも異彩を放つ機体であり、変形機構による飛行形態は言うまでもなく、ナノマシンによる自己修復機能など、今の技術では再現できない物ばかりで、特にナノマシンはソニアが努力して再現して見せ、フェネクス以外には使えそうもないとマハラジャに進言するほどだった。翼には刃がついており、右腕には折り畳み式の三刃式のクローと隠しナイフやソードなど基本的に近距離遠距離武装が揃っており、全ての武装にアンチナノラミネートが採用されており、殺傷能力はかなり高い。
その他の設定集
鉄血のオルフェンズ………かつて反アグニカ派が名乗っていた名称。「鉄血の意思を胸に!」という言葉を活用しており、アグニカを止める戦いに身を投じた。結果から見れば世界を変えることまではできなかったが、アグニカを殺すという当初の目的は達した。生き残りは『サントノーレ・エルフォン』とその双子の弟である『コロンビエ・エルフォン』と『満月・オーガス』しか生き残れなかった。
フォートレス………秘密組織や宇宙海賊など様々な名前を持っているが、実態は不明。複数の会社や部隊を持っており、スパイも多くの組織に入れているなど活動はかなり広範囲に及び、それ以外にもエージェントと呼ばれる特別な人間もいる。移動型コロニーの『カゲロウ』を所有しており、隠れるための透明効果を持っており、ギャラルホルンでも見つけることはできない。アリアドネへのハッキングツールを使用した無効化など様々なステルス機能を持っており、一部の人にしか分からないようになっている。
序章
厄祭戦。
戦争の自動化の代償に人は機械と戦う羽目になってしまった。長い戦いの果て、人類は悪魔と呼ばれたガンダムによる戦いによって。しかし、人類は罪を犯してしまった。
人類は悪魔達を討伐するための部隊を送り込んでしまう。
こじれ続ける関係は、人と人による争いへと発展していく。
しかし、そんな戦いも今終わりを迎えようとしていた。
アグニカ・カイエルと呼ばれる少年は大切な弟を政府の手によって殺され、それによって政府への反逆を決めてしまう。
彼に憧れて戦い、信じて突き進んできた少年少女達の多くは彼についていくことを決めてしまった。
そんなアグニカを止めようと『サントノーレ・エルフォン』の決起した『鉄血のオルフェンズ』と呼ばれ始める組織が出来上がっていく。
今、最後の戦いへと向かおうとしていた。
ノーマルスーツを着ている自分の両掌に嫌な汗をかき始め、全身の血が冷たくなっていくような感覚を覚えるのはこれから自分が大切にしていた人物を殺そうとしてるからだとわかっていても、これだけは誰にも譲れない。
ガンダム・バルバトスはハーフメタルで作られた特殊繊維で編んだマントを着て、エイハブリアクターから発せられるエイハブ粒子や固有周波数を遮っている。
吐き出す息が温かすぎる所為か、マスクのバイザーが曇ってしまう。
内心早く来いという言葉を何回も吐き出した。
これで終わりにするんだと……
そして、その時は唐突に訪れる。
白い外色と折りたたまれたような突起物の生えた背中、二本の剣を構えたその特徴的な姿を見間違えようもない。
「鉄血の意思を胸に………俺達鉄血のオルフェンズが終わらせるんだ」
バルバトスの握るメイスと呼ばれる先端の尖った棍棒を振り下ろす。
「死んでくれ!アグニカ!!」
バエルの視線がこちらを向くときは既に戦いが終わっていた。
嫌な予感がした。
取り返しのつかない事態になるような嫌な予感がイラク・イシューの背筋をピリピリとした感覚が告げる。
先ほどからアグニカ・カイエルからの通信が無くなってしまっており、最後に連絡が付いた場所へと移動している最中だった。
しかし、そんな予感は的中することになる。
コックピットが潰れた状態で発見されたバエルのコックピットまでたどり着くと、コックピットのハッチを強引に開け、変わり果てたアグニカの体を抱きしめる。
「ああぁぁ……アグニカぁ!!!」
悲痛な叫びが無音の叫びと変わり、イラクは涙を流しながら抱きしめる。
「もう………どうでもいい。何百年かかろうが実現して見せる……お前の国を!!」
ドルトコロニーの側面には『2』の文字が書かれており、その中にある小さな倉庫の地下への道の奥で二人の少年がドアをこじ開けようとしていた。
細身の少年『サブレ・グリフォン』は両手と両足を巧みに使いこなし、少しづつ開いていく扉を開けようと努力する。
その後ろで心配そうに見つめている丸っこい少年『ビスケット・グリフォン』は慌てながら小さな声で「やめようよぉ~」っとつぶやく。
全く聞こうとしない少年はようやく開いた隙間に自分の体を通し、中に入るが、いまいち暗く奥まで見えない。微かにだが大きな物体があるように見える。
もっと奥に行けば見えるのでは?と思って一歩踏み出そうと思ったが、後ろからビスケットの情けない声が聞えてきて振り返る。
そこにはドアの隙間に挟まって身動きが取れなくなったビスケットの姿があり、サブレは大きなため息を吐き出しながら引っ張り出そうと奮闘する。しかし、全く身じろぎしないビスケット、サブレはドアの方を開けた方がいいのだと感づいてドアに手を掛ける。
ビスケットも同じように両手でドアを開けようとし、一分後微かにドアが動きビスケットは大きく前に落ちていく。
ビスケットに押しつぶされてしまうサブレは彼を退けようと両手に力を籠める。
何とか退ける事に成功するがビスケットはその場で泣きそうになってしまう。しかし、ビスケットの視線はサブレとビスケットが少し前に出たことで明るくなった室内へと向いたまま固まってしまう。
大きく開いた口を見てサブレはどうしたのだろうと同じ方向を見ると、そこには白いガンダム・フレームが鎮座しており、背中にはマントを羽織り、全体的に角張ったデザインに、二つの目に頭部のアンテナが特徴的なデザインをしており、マントを羽織っていてわかりにくいがバックパックが異様に大きい。
最後に頭部に書かれている名前にサブレは注目した。
「ガンダム……アガレス?」
ガンダム・アガレスを見上げるている人物が居た。
肩幅が広く盛り上がった筋肉が制服の上からでもよく分かり、周囲からボスと呼ばれている人物の名前は『マハラジャ・ダースリン』はガンダムを見る目を少しだけ細める。
視線の先には『ASW-G-02/03』とその下に『ガンダムアガレス』と書かれている。
「02と03か………二機分のエイハブリアクターを積んでいるのが理由なんだろうが、しかし、エイハブリアクターは停止しているのか?」
マハラジャの疑問に答えたのは白の髪をした女性だった。
スラっとしたスタイルの良い女性『ソニア』は腕を組みながらガンダムを見上げる。
「それもあるのでしょうけど単にあのマントが原因だと思うわよ。あれはハーフメタルを繊維状に加工して作ってあるんでしょう。でも、すごい発想よね。中々聞かないわよ」
本気で感心したような声を出す視線は黙ってマハラジャが右手で捕まえているサブレの方へと向く。
ほんの一時間ほど前にマハラジャが息子として迎え入れた子供。
そんなサブレとは反対側に娘のジュリエッタがいて、マハラジャがアガレスを持ち出そうと作業している男性から呼ばれると、子供達の手を一旦放して去っていく。
サブレの方はどこか居心地の悪い気持ちを抱いているようで表情がさえない。そんなサブレにジュリエッタが近づいていき、手をさし伸ばす。
「私ジュリエッタ。あなたは?」
「僕はサブレ……」
火星の空気って冷たいんだなって思いながら黒く染め上げられたアガレスのコックピットの外で火星の空気を感じていると、右隣に待機しているガンダム・アンドロマリウスが大きな両腕が存在感を放つ。反対側に座っているガンダム・フェネクスは赤い外装と鳥の翼のようなバックパックが火星の大地とマッチさせている。
アガレスの中から漏れているjazzが通信で両機にも伝わっているいるようでガンダム・フェネクスに乗っている赤い髪の少女『ジョシュア・レッドアイ』が不快そうな声を出す。
「うるさいんですけど」
「我慢しろ」
俺がそう言ってやるとジョシュアは小声で「なんでサブレ先輩ってこんなにわがままかな」とつぶやく。
「そう言う事は俺に聞こえないようにしろよ。見ろ、明楽なんて小躍りしているぞ」
「見えていないのによく分かりますね」
「分かるさ。通信機越しに明楽の鼻歌が聞こえてくるからな」
Jazzの曲調に合わせた鼻歌が聞えてくればそれに合わせて小躍りしているぐらいは読める。
俺の頭の中には小躍りしている背丈の低い黒髪の少年が映っている。
明楽が俺の二個下の十四歳。
ジョシュアが俺の三つ下の十三歳。
しかし、身長や体つきは完全にジョシュアの方が上だし、明楽はそれ以上に童顔が気になってしまう。
この地に張り込んで二日。
標的が違う場所に移動してしまえば作戦は台無しだが、確かな情報筋からの情報なので信用してもいいだろう。
双眼鏡で数キロ先を確認していると、目の前にモビルスーツの砂煙が見えてくる。
「当たり。戦闘準備!」
サブレがアガレスのコックピットへと入っていくと、アガレスのデータベースが情報を探り当てる。
『ヘキサ・フレームであると該当。凡庸性が高くバランスの良い機体。しかし、防御力が低いので敗北の可能性は一%』
サブレは握りしめる操縦桿に自分が右腕に巻いている『タクヤ・ジュン』と書かれた黒ずんだ血が付いたドッグタグを巻きつける。
ヘキサ・フレームからの砲撃をアガレスは華麗なステップで回避し、打撃用武器レンチメイスと呼ばれる棍棒の一種を肩に抱きながら接近していく。
先に仕掛けたのはフェネクスだった。大きく開いた翼と変形した鳥のような外見が二機のヘキサ・フレームを切り裂いてしまう。そのまま上空に飛翔し一旦敵の目を引き付ける。
その隙に一気に接近するアガレスのレンチメイスをヘキサ・フレームのコックピットに叩き込む。その時点で残り敵機数が四機。
その内の一機がガンダム・アンドロマリウスの大きな右腕がヘキサ・フレームを捉え、持ち上げるとそのまま粉砕音と共にヘキサ・フレームを沈黙させる。
アンドロマリウスが離したヘキサ・フレームは頭部とコックピットが潰れており、コクピットの隙間から血とオイルが混じったような『何か』が漏れ出している。
そっちに見とれていたが、右側から襲い掛かる敵の斧を俺は後方へのステップで回避、敵の斧を奪ってコックピットに叩き込む。これで残り二機。
だと思っていたらフェネクスが一機のヘキサ・フレームのコックピットに剣を差し込み、右腕に折り畳み式の三刃式のクローが最後の一機のモビルスーツをと構えて手元まで連れてくる。
とどめとばかりに収納式の仕込みナイフがコックピットを貫く。
アガレスの斧を手放し、沈黙してしまったモビルスーツに目を瞑り黙祷する。
「モビルスーツを回収してその場を離脱する」
俺が指示を出すと明楽とジョシュアが視線を東の渓谷の隙間の方へと向けて告げる。
「先輩。あそこに隠れているモビルワーカーはどうします?」
気が付いていないわけでは無い。
「無視しろ。歩く棺桶を相手にするだけ無駄だ」
そこに隠れていたのはクリュセ・ガード・セキュリティ通称『CGS』と呼ばれている組織の者だったと気が付いたのはこの翌日の事であった。
クリュセ・ガード・セキュリティの参番組のリーダーであるオルガ・イツカは奇妙な夢にうなされる。クーデリア・藍那・バーンスタインの地球への任務を受けることになるが、ビスケットとオルガは胡散臭さを感じていた。時を同じくしてサブレ・グリフォンは祝勝会をクリュセの街角で行っていたが………?
次回機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 別再第一話『鉄と血』!